JPS6041939B2 - 電動調理機のスイツチ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はハンドミキサー等の電動調理機において、電
動機の停止、運転の制御を行なうスイッチ装置に関する
もので、装置を簡単な構成にし、かつ、本体内に粉等の
異物が混入しても確実に速度制御が行なえるようにした
ものである。

従来のこの種のスイッチ装置は、電動機より数本の電
気抵抗の異なるリード線を本体内に配線し、各々のリー
ド線をスイッチ部に結線し、各リード線毎に接点端子を
設けて、本体外部に露出させた操作つまみの操作により
、上記接点端子の開閉を行なうことで電動機の制御を行
なつていた。

しかしこの様な構造では、スイッチ装置の接点部を本体
外部に露出した操作つまみの近くに配置しなければなら
ないため、操作つまみ部に水等の液体がかかつた場合、
接点部の絶縁不良等の異常が発生していた。またそのよ
うな異常防止のため、防水構造が必要でありスイッチ部
のコストが高く なつていた。 そこで本発明は、調理
機本体内にスイッチ装置の接点部を配置させることで、
以上の問題点を解消するとともに、本体外部より粉等の
異物が混入してスイッチ装置の接点部に付着して接点不
良となることも同時に改善するものである。

以下その一実施例をハンドミキサーを例にとつて図面と
共に説明する。 図において１は電動機の電機子で、両
端をベアリング３により保持され、モータフレーム４を
介して下部の本体５に取付けられている。

５は電動機の界磁部分で、上記モータフレーム４を介し
て本体５に取付けられている。

本体５の前部には冷却空気の取入用の空気穴５ａが設け
られている。６は電機子１の軸１’の先端に形成された
ウォーム歯車で、左右に設けた２個の歯車７を回転させ
る。

９は歯車７に設けた軸部８に軸１０が着脱自在に嵌合す
る攪拌羽根で、一対の擢拌羽根が回転することにより泡
立て等の調理を行なうとができる。

１１は把手１１′を有するハンドミキサーの上部の本体
で、ビス１２により本体５と一体に取付けられている。

そして前記電動機の界磁部分２の上端面には、バネ材
よりなる速度制御端子２ａ、２ｂ、２ｃ、、２ｄが形成
され、それと対向した本体１１内部の上面に導体１３が
固定されている。また１４は速度制御端子２ａ〜２ｄと
対応して切欠き穴１４ａ〜１４ｄを形成した板状の絶縁
物で、上記速度制御端子２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄと導体
１３の間に位置し、上記導体１３と一体に形成され、本
体１１の外部に露出させた操作つまみ１５の連結部１５
ａと絶縁物の係止孔１４ｅが嵌合し連結されている。操
作つまみ１５は金具１６に保持され、金具１６はビス１
７で本体１１に固定されている。また絶縁物１４の一部
には凹凸部１４ｆを形成し、その凹凸部１４ｆに対向し
て絶縁物よりなるバネ部材２０の凸部２０ａが絶縁物１
４の凹部に弾接している。バネ部材２０はビス２１によ
り本体１１に取付けられている。１８は電源コードで、
電動機部に接続されている。

１９はブラシバネで、電動機の界磁部分２に保持されて
いる。

２２は軸１″に固定された電動機の冷却ファンである。

上記電動機の界磁部分２に設けた速度制御端子２ａは共
通端子、２ｂは低速端子、２ｃは中速端子、２ｄは高速
端子である。また、絶縁物１４に形成した切欠き穴１４
ａは共通端子用穴、１４ｂは低速端子用穴、１４ｃは中
速端子用穴、１４ｄは高速端子用穴である。また上記導
体１３には、上記端子用穴１４ｂ〜１４ｄ（共通端子用
穴１４ａは除く）に位置して電動機１の速度制御端子２
ｂ〜２ｄに対向する凸部１３ａを形成し、かつその凸部
１３ａの周囲の一部に切欠き穴１３ｂを形成している。

次に上記スイッチ装置の操作及びその作動について説明
する。

第１図は速度制御端子２ａが共通端子用穴１４ａに位置
し、導体１３と接しているが、その他の端子２ｂ，２ｃ
，２ｄは絶縁物１４により絶縁され導体１３と接してい
ないため、電動機１は停止した状態となつている。そこ
で第２図にように、操作つまみ１５を矢印方向に操作す
ると、金具１６に保持されている中心点１５ｂを中心に
回転する。

このため絶縁物１４が水平移動し、バネ部材２０の凸部
２０ａが絶縁物１４に設けられた凹凸部１４ｆの凸部を
乗り越し次の凹部に嵌合する。その時、共通端子２ａは
そのまま導体１３と接し、低速端子２ｂが低速端子用穴
１４ｂの位置となり、導体１３の凸部１３ａと接するた
め、第４図で示す端子２ａと２ｂが導体１３を介し接続
されることになり、電動機１が低速回転する。上記と同
じく、さらにつまみ１５を操作すると、第４図で示す端
子２ａと２ｃが導体１３を介して接続され中速回転し（
図示せず）、端子２ａと２ｄが導体１３を介して接続さ
れ高速回転する（図示せず）。この時、バネ部材２０の
凸部２０ａは同様、絶縁物１４の凹凸部１４ｆの凸部を
乗り越し次の凹部で嵌合する。しかしこのようなスイッ
チ装置の場合、ひとつの欠点がある。それは、電動機１
の冷却のために電機子の軸１″に固定された冷却ファン
２２により、空気穴５ａを通して空気を吸込む際、粉等
の異物を同時に吸込む。

そのため粉が導体１３と速度制御端子２ａ〜２ｄの間に
入り込み接点不良となる。特に速度制御端子２ｂ〜２ｄ
は、導体１３と摺動せず圧接するだけのみならず絶縁物
と摺動するため、絶縁物１４の表面に付着した粉をかき
集めることになり、上記接点不良が発生しやすい。そこ
で第６図に詳細に示すように導体１３の速度制御端子２
ｂ〜２ｄと対向する部分に、凸部１３ａ（この凸部は球
状又はＲ形状が望しい）を形成し、かつその凸部１３ａ
の周囲の一部に切欠き穴１３ｂを″設けることにより、
速度を切換える毎に、速度制御端子２ｂ〜２ｄの接点部
は切欠き穴１３ｂの縁部でクリーニングされ、同時に上
記導体の切欠き穴１３ｂへとかき集められた粉がかき出
され、常に速度制御端子２ｂ〜２ｄと導体１３の凸部１
３ａはきれいな状態で接することができ、前記問題は解
消することができる。このように本発明はスイッチ装置
の接点部分を本体の内部に位置させることができるため
、簡単な構成により安全性の高い低資源、高品質、低コ
″スト、組立性の良い調理機のスイッチ装置となるもの
である。

また電動機の速度制御端子と対向する導体に凸部を形成
し、かつ導体の凸部の周囲に一部切欠き穴を設けたこと
により、速度を切換える毎に速度制御端子の接点部がク
リーニングされ同時に絶縁物の表面に付着しかき集めら
れた粉が凸部の切欠き穴から出され、常に確実な速度制
御が行なえるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すハンドミキサーの断面
図、第２図は電動機低速回転状態を示す要部の断面図、
第３図は電動機の界磁部分の斜視図、第４図は電動機の
回路図、第５図は絶縁物の斜視図、第６図は接点部の詳
細断面図、第７図は第６図のＡ−Ａ矢視図である。 ２・・・・・・電動機の界磁部分、２ａ〜２ｄ・・・・
・・速度制御端子、５，１１・・・・・・本体、１３・
・・・・導体、１３ａ・・・・・・凸部、１３ｂ・・・
・・・切欠き穴、１４・・・・・・絶縁物、１４ａ〜１
４ｄ・・・・・・切欠き穴。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体内に、速度制御端子を形成した電動機と、電動
   機とは別の導体とを設け、上記速度制御端子と導体との
   間には、数個の切欠き穴を有し上記導体を固定した絶縁
   物を介在させ、上記絶縁物と導体を移動させることによ
   り速度制御端子を絶縁物の切欠き穴に位置させて導体と
   接触させるとともに、上記電動機の速度制御端子と対向
   する導体に凸部を形成し、かつ、導体の凸部の周囲の一
   部に切欠き穴を設けた電動調理機のスイッチ装置。