JPS6041490Y2 - 冷蔵庫のダンパ−サ−モスタット取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は冷却器により冷却された冷気を送風機により
複数の冷蔵室（一般には冷凍室および冷蔵室）に分流循
環せしめるタイプの冷蔵庫に係り、特に冷蔵室温度の節
度の調節を行なう温度調節機構であるダンパーサーモス
タットの取付荷造の改良に関するものである。

第１図は冷気を送風機により冷凍室および冷蔵室に分流
循環せしめる２温度式冷凍冷蔵庫の具体的構造を示すも
のである。

以下２温度式冷凍冷蔵庫を例に説明する。

同図において、１は冷蔵庫本体で、合成樹脂製の内箱２
と鋼板製の外箱３およびこれら両箱間に充填したポリウ
レタンフォーム等の発泡性断熱材４とから構成されてい
る。

また上記内箱２は冷凍室６および冷蔵室７とこれら上下
２室に区画する中仕切部５を備え、これらは内箱成形時
に真空成形等によって一体成形されるものである。

８は上記冷凍室６の後部に設けたファングリルで、その
内箱に冷却室９を有し、この冷却室９内には冷却器１０
および送風機１１が上下に位置して配設され、さらにフ
ァングリル８の上部には送風機１１に近接して冷凍室６
に連通ずる冷気吹出口１２が形成され、またファングリ
ル８の下部には冷却室９に連通ずる冷気吸込口１３が形
成されている。

１４は上記中仕切部５内に装着した低発泡断熱材であり
、１５は上記冷却室９と冷蔵室７間を連通ずる様上記中
仕切部５に形成した冷気通路である。

１６は冷蔵庫本体１の後部壁内に形成した冷気循環路で
、その一端は冷却室９背面の内箱壁１８に設けた冷気取
入口１７に連結され、他端は冷蔵室７背面の内箱壁２０
に設けた冷気吹出口１９に連結され、冷却室９からの冷
気の一部を送風機１１により冷蔵室７に導入するように
なっている。

また、上記吹出口１９に対応してダンパーサーモスタッ
ト２１が設置されており、このダンパーサーモスタット
２１は冷蔵室７内を所定温度に維持するように冷気の吹
出量をダンパーの開閉角度により制御するものであり、
第２図に示すようにサーモスタット本体２１ａと、この
サーモスタット本体２１ａから前端面方向に突出した可
動片２１ｂの先端に取付けたダンパー２１ｃおよびサー
モスタット本体２１ａの表面の左右両側縁に突設した取
付用耳片２２，２３から構成されている。

従来、上記の如きダンパーサーモスタット２１を冷蔵室
７の冷気吹出口１９の部分に配置する場合、第３図に示
す様な固定具２４が利用される。

この固定具２４は第３図から明らかな如く表面および底
側面が開放された箱状をなし、その裏面壁の上部には冷
蔵室７の吹出口１９に対応する冷気吹出用の開口２５が
形成されていると共に、裏面壁の下部にはダンパーサー
モスタット２１の取付部２６が設けられている。

この取付部２６はダンパーサーモスタット本体２１を収
納できる様にした固定具２４と一体の側壁２７と、この
側壁の内側に一体に形成されダンパーサーモスタット２
１の取付用耳片２２が固定される支柱２８と、取付用耳
片２３が係合されるリブ２９と、側壁２７の内面に突設
されダンパーサーモスタット本体２１ａの後端縁が係合
される爪３１を備えている。

以上の様な固定具２４にダンパーサーモスタット２１を
取付けるには、第４図に示す様に固定具２４のリブ２９
と爪３１にダンパーサーモスタット２１を引掛けた状態
にてネジ３２をダンパーサーモスタット２１の耳片２２
を介して固定具の支柱２８に締付は固着している。

この様にしてダンパーサーモスタット２１を固定具２４
に固着した状態の物に第４図に示すようにコントロール
パネル３０を取付け、ダイヤル２７をダンパーサーモス
タット２１の軸にはめ込み冷蔵室温度調節部を構成する
という構造のものである。

しかし、この様な構造の冷蔵室温度調節部においては、
ダイヤル２７を操作しようとした様な際、第５図の矢印
の方向に力が加わった様な場合にはダンパーサーモスタ
ット２１の耳片２２，２３が第２図で示したＡ部より折
曲げられてしまい、第５図に示す如くダンパーサーモス
タット２１の位置が耳片２２，２３が折曲げられた寸法
だけ沈みこんでしまうと共に、ダンパーサーモスタット
２１の可動片２１ｂも位置が奥方向へ動いてしまい（図
中の一点鎖線で書いた図が元の位置）、この可動片２１
ｂの先端に取付けられているダンパー２１ｃも可動片２
１ｂが移動した分だけ位置がズレる為、冷気吹出用開口
部２５を塞ぐべきダンパー２１ｃが、第５図の図中のＢ
部で示した如く、完全に冷気吹出用開口部２５を塞ぐこ
とができず隙を生じてしまい冷気洩れを発生させてしま
う等性能上火きな欠陥を発生させる恐れのある構造のも
のであった。

この考案は上記の欠点を除去することを目的とするもの
であり、以下一実施例により説明すると、第６図はダン
パーサーモスタット２１を固定する固定具３３であり、
構造的には第３図で示した従来例の固定具２４と比較し
ダンパーサーモスタット２１の取付部２６にダンパーサ
ーモスタット２１の背面部を支えるべきリブ３４を設け
たことを特徴としているものである。

取付構造としては第７図に示す如く固定具２４のリブ２
９と爪３１にダンパーサーモスタット２１を引掛けた状
態にてネジ３２をダンパーサーモスタット２１の耳片２
２を介して固定具の支柱３０に締付は固着した状態にて
、固定具３３のリブ３４がダンパーサーモスタット２１
の背面部に当接するという構造のものであり、このよう
な構造の為第７図の図中に示した様にダイヤル２７部に
矢印の方向から力を加えてもダンパーサーモスタット２
１が沈みこ。

むことも全くなくなり、その結果ダンパーサーモスタッ
ト２１の可動片２１ｂの先端に取付けられているダンパ
ー２１ｃの位置もズレることがなくなる為、確実に冷気
吹出用開口部２５を塞ぐことができ、冷気洩れが全くな
くなり、性能上安全性の高い構造のものになるなど、こ
の考案は実用的価値が大きなものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般の２温度式冷凍冷蔵庫の縦断面図、第２図
は冷蔵室の温度制御を行なうダンパーサーモスタットの
斜視図、第３図は従来におけるダンパーサーモスタット
取付用固定具の斜視図、第４図は従来例における冷蔵室
温度調節部の縦断面図、第５図は第４図においてダイヤ
ル部に矢印の方向に力を加えた状態での縦断面図、第６
図はこの考案におけるダンパーサーモスタット取付用固
定具の斜視図、第７図はこの考案における冷蔵室温度調
節部の縦断面図である。 図中の同一符号は同一あるいは相当部分を示し、１は冷
蔵庫本体、２１はダンパーサーモスタット、２１ｂは可
動片、２１ｃはダンパー、２２．２３は取付用耳片、２
５は冷気吹出用開口部、２６はダンパーサーモスタット
取付部、２７はダイヤル、２８は支柱、２９はリブ、３
０はコントロールパネル、 ３１は爪、 ３２はネジ、 ３ は固定具、 ３４はリブである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷却器により冷却された冷気を送風機により複数の冷蔵
   室に分流循環し、かつ上記冷蔵室の冷気吹出口にダンパ
   ーサーモスタットを設けて冷蔵室内の温度制御を行なう
   冷蔵庫において、上記ダンパーサーモスタットを収納す
   る固定具を有し、この固定具のダンパーサーモスタット
   本体収納部内にダンパーサーモスタット本体に設けた複
   数個の取付耳片をネジにより固定するボスおよび位置決
   め用支柱を一体に形成すると共に、ダンパーサーモスタ
   ットを上記固定具のダンパーサーモスタット本体収納部
   に収納し固定した状態にて、上記ダンパーサーモスタッ
   ト本体の取付耳片設置側とは反対側のダンパーサーモス
   タット本体面に当接する如くリブを設けたことを特徴と
   する冷蔵庫のダンパーサーモスタット取付装置。