JPS6041117Y2 - コ−ヒ−豆の焙煎装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコーヒー豆の焙煎装置に関する。

従来のコーヒー豆焙煎装置は、例えば本体ケーシング内
に筒状に焙煎ドラムを軸架すると共に、該ドラムをモー
ターにより駆動回転させるべく構成し、かつこのドラム
内に加熱装置を設けて、ドラム内に投入したコーヒー豆
をドラムの回転に伴なって攪拌させながら焙煎するごと
く構成しており、斯く構成することによって構造的にコ
ンパクトにでき、また少量のコーヒー豆であっても焼む
らなく均一な焙煎が行なえるが、この場合、大型の焙煎
装置により焙煎したコーヒー豆に比較して味、香りが悪
く、即ち、コーヒー豆は量多く焙煎する必要があるので
あって、このようにコーヒー豆の焙煎量を多くすると、
焙煎されたコーヒー豆における味、香りの成分が逃げず
、しかもコーヒー豆はその内部まで均一な焙煎が行なえ
るのである。

これに対し、コーヒー豆の焙煎量が少ないと、その焙煎
時にコーヒー豆における味、香りの成分が逃げ、しかも
コーヒー豆は表面のみが焙煎され、内部が生焼けになり
易く、そのコーヒー豆の風味が著しく低下するのである
。

所で前記した如く、ドラム式の焙煎装置にあっては、少
量のコーヒー豆を焙煎する場合、比較的均一な焙煎が行
なえるのであるが、このように均一な焙煎が可能であっ
ても、その焙煎時にコーヒー豆の味、香りの成分が逃げ
るのである。

これに対し多量のコーヒー豆を焙煎する場合、コーヒー
豆の焙煎ドラム内での攪拌が充分に、かつ適確に行なえ
ず、外周部のコーヒー豆が焼は過ぎ、中心部のコーヒー
豆が生焼けとなり、焙煎されたコーヒー豆の味、香りは
前記と同様、非常に悪いものであった。

本考案は以上の如き問題点に鑑み考案したもので、その
目的とする処は、比較的少量のコーヒー豆を焙煎する場
合に適し、即ち、焙煎量が少なくとも常に良好な焙煎が
行なえ、味、香りの高いコーヒー豆として焙煎すること
ができ、それでいて構造が簡単でコンパクトにできるコ
ーヒー豆の焙煎装置を提供するにある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は上部にコーヒー豆の供給ホッパー２を備
えた本体ケーシングであって、このケーシング１内に、
多孔板からなる筒状の焙煎ドラム３と冷却ドラム４とを
焙煎ドラム３が上方に、冷却ドラム４が下方に位置する
よう上下２段に支軸５．６により軸架する。

この両ドラム３，４の支軸５，６への支持は、各ドラム
３，４の一端開放部を閉鎖する端板７，８と、他端開放
部近くで支軸５，６から放射状に延びるアーム１０・・
・、１１・・・とにより支持する。

また、前記支軸５，６をモーター１２に連動連結させて
、前記両ドラム３゜４を駆動回転させるべく構成する。

しかして前記両ドラム３，４の他端開放部を前記ケーシ
ング１の前壁１ａに対接させて、該前壁１ａによりドラ
ム３，４の他端開放部を閉鎖すべく成し、換言すればケ
ーシング１の前壁１ａを、ドラム３，４の他端側放部を
閉鎖する閉鎖板として兼用するのであって、この閉鎖板
兼用の前壁１ａで、前記ドラム３，４の他端開放部に対
応する上下２箇処を開設して、両ドラム３，４に供給口
１３．１４と排出口１５．１６とを形成し、かつこの各
排出口１５．１６に開閉自在な蓋板１７゜１８を取付け
、前記焙煎ドラム３，４の供給口１３を前記供給ホッパ
ー２に連通路１９を介して連通させると共に、前記冷却
ドラム４の供給口１４を焙煎ドラム３の排出口１５に連
通路２０を介して連通させ、前記冷却ドラム４の排出口
１６を取出通路２１に臨ませる。

尚、図中２２は連通路１９に設けた開閉自在なダンパー
である。

一方、前記両ドラム３，４の周壁内面に、該ドラム３，
４内のコーヒー豆を一側方（前壁１ａ側）に送る螺旋状
の搬送用羽根２３．２４を取付けて、両ドラム３，４内
のコーヒー豆を第２図仮想線の如く一側方に片寄せるべ
く構成し、かつ前記焙煎ドラム３の下部にバーナー２５
を設け、前記冷却ドラム４の斜め下方近くにノズル管２
６を設けて、該ノズル管２６の空気吹出口２６ａを冷却
ドラム４に向わせると共に、このノズル管２６を、モー
ター２８を備えた送風機２７の吹出管に接続する。

また、前記ケーシング１内上部に排気路２９を形成して
、該排気路２９を前記供給ホッパー２と供給口１３との
連通路１９に連通開口させると共に、この排気路２９を
、ケーシング１内下部に形成した空気浄化室３０に連通
路３１を介して連通させ、かつこの浄化室３０内に、網
状フィルター３２と、脱臭、消煙剤を封入した薬剤フィ
ルター３３とを抜差自在に取付けると共に、この浄化室
３０を吸引装置３４を介して機外への排風口３５に連通
させて成るものである。

尚、図中３６は、連通路３１内に設けた開閉自在な風量
調節用ダンパーであり、図中３７，３７は、ケーシング
１の側壁中間部に形成した脱着自在な格子窓であり、図
中３８は板ガラスを嵌め込んだ覗き窓であって、故意３
８の反対側には照明灯３９が設けられている。

本考案におけるコーヒー豆の焙煎装置は以上の如く構成
するもので、所定量のコーヒー豆を、ダンパー２２を閉
じた状態で供給ホッパー２に投入し、次いでモーター１
２を稼動して焙煎ドラム３、冷却ドラム４を駆動回転さ
せた状態で前記ダンパー２２を開き、供給ホッパー２内
のコーヒー豆を連通路１９から供給口１３を介して焙煎
ドラム３内に供給し、該ドラム３内でバーナー２５によ
り焙煎する。

このとき、焙煎ドラム３内でコーヒー豆が羽根２３によ
り攪拌されるので、均一な焙煎が行なわれ、またこれと
共にコーヒー豆は羽根２３により一側方（前壁１ａ側）
に送られ、所謂−側方に一塊状に片寄せられるので、焙
煎時にコーヒー豆の味、香りの成分が逃げるようなこと
がなく、また、コーヒー豆は内部まで均一に焙煎され、
極めて良好な焙煎が行なわれるのである。

しかしてコーヒー豆の焙煎が完了すれば、蓋板１７を開
き、焙煎ドラム３内のコーヒー豆を連通路２０から供給
口１４を介して冷却ドラム４内に送り込む。

このときコーヒー豆は焙煎ドラム３内で排出口１５近く
に一塊状に集められているので、この焙煎ドラム３から
冷却ドラム４への移行が極めて迅速に行なえ、コーヒー
豆が余熱や過加熱により焼は過ぎるようなことがないの
である。

次いで前記の如く冷却ドラム４内に移行させられたコー
ヒー豆を、該ドラム４の回転に伴なって羽根２４により
攪拌しながらノズル管２６からの吹出空気によって冷却
し、その冷却が完了すれば蓋板１８を開き、冷却ドラム
４内のコーヒー豆を取出通路２１から機外に取付すので
ある。

一方、前記焙煎ドラム３内でのコーヒー豆の焙煎時に発
生する煙や臭気、冷却ドラム４内でのコーヒー豆の冷却
時に発生する臭気や銀などの爽雑物は、ノズル管２６か
らの吹出空気流に乗って供給口１３から連通路１９、排
気路２９、連通路３１を介して空気浄化室３０内に流れ
込み、この浄化室３０内で網目状フィルター３２、薬剤
フィルター３３により前記煙や臭気或いは銀などの爽雑
物が取除かれて、排風口３５から清浄な空気として機外
に排出されるのである。

以上説明した如く、本考案によるコーヒー豆の焙煎装置
は、本体ケーシング内に焙煎ドラムと冷却ドラムとを上
下２段に軸架したものであるから、焙煎したコーヒー豆
を直ちに冷却することができ、従って焙煎されたコーヒ
ー豆が余熱によって焼は過ぎになるようなことがなく、
シかも、焙煎ドラムと冷却ドラムとが、焙煎ドラムと供
給ホッパーとの連通路から排気路を介して空気浄化室に
連通しているので、コーヒー豆の焙煎、冷却時に発生す
る煙や臭気或いは銀皮などの爽雑物を完全に除去するこ
とができ、従って、煙や臭気或いは銀皮などの爽雑物が
機外に排出されるようなことがなく、それでいて構造的
にコンパクトにすることができ、店内の片隅など狭い場
所であっても設置し得るに至ったのである。

また、本考案によるときは、コーヒー豆の焙煎を、焙煎
ドラム内で一側方に片寄せて、一塊状にして行なうので
、コーヒー豆の焙煎量が少なくとも、その焙煎時にコー
ヒー豆の味、香りの成分が逃げるようなことがなく、し
かも、焙煎時におけるコーヒー豆の攪拌が充分に、かつ
適確に行なえると共に、コーヒー豆の焙煎が内部まで均
一に行なえ、全体として風味のよいコーヒー豆として焙
煎できるに至ったのである。

また本考案は焙煎ドラムと冷却ドラムとを上下２段に設
けると共に、下部冷却ドラムの下方近くに空気吹出口を
設けて、該吹出口からの空気を冷却ドラムから焙煎ドラ
ムを通って上部排気路に流れるごとくしているので、焙
煎されたコーヒー豆の冷却時に発生する臭気がバーナー
で燃焼させられることになり、前記空気浄化室での脱臭
と相俟ってより一層確実な脱臭効果が期待でき、しかも
吹出口からの空気は冷却ドラムでのコーヒー豆の冷却に
伴なって加熱されることになり、所謂焙煎前に空気が予
熱されることになるので、焙煎効率を高め得るのである
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその斜視
図、第２図は同縦断面図、第３図は第２図■−■線断面
図である。 １・・・・・・本体ケーシング、２・・・・・・供給ホ
ッパー、３・・・・・・焙煎ドラム、４・・・・・・冷
却ドラム、１２・・・・・・モーター、１９・・・・・
・連通路、２３・・・・・・搬送用羽根、２４・・・・
・・搬送用羽根、２５・・・・・・バーナー ２６ａ・
・・・・・空気吹出口、２９・・・・・・排気路、３０
・・・・・・空気浄化室、３４・・・・・・吸引装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部にコーヒー豆の供給ホッパーを備えた本体ケーシン
   グ内に、金網または多孔板からなる焙煎ドラムと冷却ド
   ラムとを上下２段に軸架すると共に、この両ドラムをモ
   ーターにより駆動回転させるべく構成する一方、前記焙
   煎ドラムの下部にバーナーを、前記冷却ドラムの近くに
   空気吹出口をそれぞれ設け、かつ前記ケーシングの上部
   に排気路を形成して、該排気路を供給ホッパーから焙煎
   ドラムへの連通路に連通開口させると共に、この排気路
   を空気浄化室を介して吸引装置に連通させ、かつ前記両
   ドラムに、該ドラム内のコーヒー豆を一側方に送る搬送
   用羽根を設けて、コーヒー豆の焙煎を焙煎ドラム内で一
   側方に片寄せて行なわせるべく構成したことを特徴とす
   るコーヒー豆の焙煎装置。