JPS6040210Y2 - ミシン用下糸ボビンの下糸捲き取り及び下糸捲き戻し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ミシン用下糸ボビンへ糸を捲き付は或は該ボ
ビンから糸を捲き戻す装置に関する。

従来、ミシン用下糸ボビンへ糸を捲き付ける装置として
、モーター軸と一体の駆動軸プーリーは、揺動腕先端に
支持したスピンドル軸と一体のスピンドル軸プーリーを
、揺動腕を押すことによって圧接し、スピンドル軸を回
転し、スピンドル軸端に挿着した下糸ボビンを回転し、
パッケージ等から引き出した糸を下糸ボビンに捲き付け
る装置が知られていたが、この装置では下糸ボビンに下
糸を捲き付けることはできても、下糸ボビンに捲き付い
ている残糸を下糸ボビンから取り去ることはできなかっ
た。

縫製工物において、多品種小数のロフトを縫製する場合
に、ロフトの変更の際に縫製に用いる糸を変更すること
はしばしば行なわれるが、このとき、下糸ボビンの残糸
が小量のときは下糸ボビンから残糸を取り去ることが行
なわれる。

そこで下糸ボビンへ下糸を捲き付ける装置を利用して、
下糸ボビンから下糸残糸を取り去ることができるように
したのが本考案装置である。

次に本考案の実施の一例を図面と共に説明する。

１はモーターでモーター軸２の端部に駆動プーリー３を
固定している。

基板４の立と上がり部分５にはモーター１の駆動用スイ
ッチ６を設ける。

基板４と一体の支持部材７によって揺動腕８を支持する
。

揺動腕８は、その支持軸９に挿したスプリング１０によ
って支持軸９の回りを、揺動腕先端が前記スイッチ６か
ら遠ざかる方向に揺動するよう付勢されている。

揺動腕８の上部にはスピンドル軸１１を設け、その一端
にスピンドル軸プーリー１２を固定する。

スピンドル軸１１には下糸ボビン１３及び下糸捲き取り
スピンドル１４を挿着する。

下糸捲き取りスピンドル１４は、基部に鍔１５を有し鍔
１５から先端にかけてテーパー状をなした先細となって
いる。

揺動腕８には突出部１９を設け、基板４の支持部材２０
にピン２１で支持されたブツシュレバー２２と前記突出
部１９との間を連結板２３により連結する。

連結板２３の側面には一端部２４をスピンドル軸１１に
まで延ばし側面形状が倒Ｕ字形をなした板ばねを一体に
設ける。

２６は支持部材２７で支持されたゴム等の制動片で、揺
動腕がスイッチ６と離なれる方向に揺動したときに揺動
腕８に設ケたスピンドル軸１１のスピンドルプーリー１
２が制動片２６と当接しスピンドルプーリー１２が制動
されるようになっている。

２８は図示しないパッケージ等から引き出した糸を、ス
ピンドル軸１１に挿嵌されている下糸ボビン１３に案内
する糸ガイドである。

３０は下糸ボビンスタンドで、柱３１の上部に旋回動可
能に設けた横パー３２に残糸を有する下糸ボビン１３を
支持するもので、３３はストッパーである。

次に本考案装置の作用につき説明する。

空の下糸ボビン１３に糸を捲き付ける場合、空の下糸ボ
ビン１３をスピンドル軸１１に挿着し、図示しないパッ
ケージ等から糸を引き出し、糸ガイド２７を経て下糸ボ
ビン１３に糸端を捲き付ける。

そして、ブツシュレバー２２の先端をスイッチ６側に押
すと連結板２３を介して揺動腕８はその先端をスイッチ
６に接近しスイッチ６の釦と当接しスイッチ６を閉じモ
ーター１を回転する。

このときにスピンドル軸プーリー１２は揺動腕８の動き
につれて駆動プーリー３と当接するから、モーター１の
回転は駆動プーリー３、スピンドル軸プーリー１２を介
してスピンドル軸１１に伝えられ、スピンドル軸１１に
挿着された空の下糸ボビン１３を回転し、該ボビン１３
に糸を捲き取る。

糸を捲き取りつつある下糸ボビン１３の糸層の表面には
板ばね２５の端部２４が当接しているため糸層が増加す
るにつれ板ばね２５は次第に糸層表面によって押され糸
層が満捲きになると連結板２３は前記板ばね２５の弾発
力により旋回し揺動腕８をスイッチ６から引き離す方向
に揺動するからスイッチ６は開らきモーター１は停止す
ると共に、スピンドル軸プーリー１２は駆動フーリー３
と離れ制動片２６に接し回転を停止する。

そこで満捲きの下糸ボビン１３をスピンドル軸１１から
抜き取れば良い。

残糸のある下糸ボビン１３から残糸を取り去るには、先
ず残糸のある下糸ボビン１３を下糸ボビン３０に支持す
る。

それには下糸ボビンスタンド３０の横パー３２を時計針
方向に手動で旋回し、横パー３２に残糸を有する下糸ボ
ビン１３を挿通し、横パー３２を反時計針方向にストッ
パー３３に当接するまで旋回する。

セットした下糸ボビン１３から残糸を引き出して下糸捲
き取りスピンドル１４に糸端をからませ、前記と同様に
、ブツシュレバー２２を押すことによりスピンドル軸１
１を回転し、残糸を下糸捲き取りスピンドル１４に捲き
付ける。

下糸ボビンスタンド３０にセットされた下糸ボビン１３
の残糸が、下糸捲き取りスピンドル１４に捲き取られる
と、ブツシュレバー２２をスイッチ６とは反対の方向に
引く。

これにより揺動腕８はスイッチ６とは離れ、前記と同様
にモーター１は停止し、スピンドル軸プーリー１２は制
動片２６と当接しスピンドル軸１１も停止する。

下糸捲き取りスピンドル１４に捲き付いた残糸は、下糸
捲き取りスピンドル１４の先端方向に引けばテーパー面
のために容易に抜き取れる。

本考案装置は、上記の如く、スピンドル軸プーリーを端
部に設けたスピンドル軸を、揺動腕により支持腰駆動プ
ーリーと前記スピンドル軸プーリーを対設し、揺動腕の
揺動軌跡内にスイッチを設け、揺動腕の揺動時駆動プー
リーとスピンドル軸プーリーが当接した際に揺動腕がス
イッチと当接するようスイッチを位置せしめ、スピンド
ル軸には下糸ボビン及び下糸捲き取りスピンドルを挿着
し、下糸捲き取りスピンドルは、基部から先端に向い先
細となるようなテーパーを付したものとしたために、ス
ピンドル軸に挿着した下糸ボビンと下糸捲き取りスピン
ドルによって、下糸ボビンに下糸を捲き取ることも、ま
た、下糸ボビンに残っている残糸を捲き戻すこともでき
るようになり、かつ、下糸捲き取りスピンドルからの糸
の取り外しもテーパー面のためにコイル状態のま）スピ
ンドルから一気に引き抜くことができ、作業能率を高め
ることができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案装置の平面図である。 ３・・・・・・駆動プーリー、６・・・・・・スイッチ
、訃・・・・・揺動腕、１１・・・・・・スピンドル軸
、１２・・・・・・スピンドル軸プーリー、１３・・・
・・・下糸ボビン、１４・・・・・・下糸捲き取りスピ
ンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スピンドル軸プーリーを端部に設けたスピンドル軸を、
   揺動腕により支持し、駆動プーリーと前記スピンドル軸
   プーリーを対設し、揺動腕の揺動軌跡内にスイッチを設
   け、揺動腕の揺動時駆動プーリーとスピンドル軸プーリ
   ーが当接した際に揺動腕がスイッチと当接するようスイ
   ッチを位置せしめ、スピンドル軸には下糸ボビン及び下
   糸捲き取りスピンドルを挿着し、下糸捲き取りスピンド
   ルは基部から先端に向い先細となるようなテーパーを付
   したものとしたミシン用下糸ボビンの下糸捲き取り及び
   下糸捲き戻し装置。