JPS6039305Y2 - 自動二輪車における電装品の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車における電装品の取付構造に関する
。

更に詳しくは、脹みをもたせた鋼板部材を二枚重ねにし
て形成されヘッドチューブと車体フレームを構成するパ
イプ材とが接続されるバックボーンに電装品取付プレー
トを止着し、該プレートにイグニッションコイルやウィ
ンカ−リレー、更にはＣ，Ｄ、Ｉユニット等の電装品を
複数個一括して取り付け、断面逆Ｕ字状の燃料タンクの
下部に形成されるデッドスペースを有効に利用して各種
電装品を配設することができるようにした自動二輪車に
おける電装品の取付構造に関する。

自動二輪車に各種電装品を取り付けるためには従来にお
いて、例えば車体フレームの片側にナツトを止着してお
き、このナツトにより電装品を螺締するような方法が採
用されており、取付スペースが充分に確保されていない
部分では多数の電装品をまとめて組み付けることはでき
なかった。

又１、カプラー類等はバンド等で車体フレームに止着す
る方法が用用いられているが、燃料タンクの近傍にこの
カプラーを取り付けると、燃料タンクの着脱時にコード
が接触し、好ましくない。

又、従来においては一般的にエンジンの近傍であってバ
ッテリ一部分にスイッチやＣ，Ｄ、Ｉユニット（無接点
式点火装置）が組み付けられており、この部分は比較的
車体の下部であるため、車輌走行時に泥、水等をかぶり
易く、且つエンジンにより加熱され易く、電装品の安全
上問題がある。

特に、これらの電装品は精密機器に属するため、必ずし
も望ましい位置に配設されていたとは言い難い。

本考案者は以上の如き従来の電装品取付構造における問
題点に鑑み、これを有効に解決するために本考案を威し
たものである。

本考案の目的とする処は、鋼板部材を二枚重ねとして形
成され、重量軽減化のための孔が形成されたバックボー
ンをヘッドチューブの後部に固着し該ヘッドチューブと
車体フレームを構成するパイプ材とを上記バックボーン
によって接続すせ、且つ該バックボーンに電装品取付プ
レートを止着し該プレートにイグニッションコイルやウ
ィンカ−リレー、更にはＣ０Ｄ、■ユニット等の電装品
を一括して取り付けるようにするとともに、特定の電装
品を上記バックボーンの孔に臨ませ、燃料タンクの中央
部空間に形威されるデッドスペースを有効に利用して多
数の電装品をまとめて取り付けることができるようにし
た、自動二輪車におる電装品の取付構造を提供する。

以上の如く各種電装品を取り付けることによりこの取り
付は部分は車体の上部に位置するため、車輛走行時にお
いて泥、水等を電装品がかぶる虞れはなく、且つエンジ
ンから離間しているため加熱される虞れもなく、電装品
の安全上有効有利であり更に、前記燃料タンクがこれを
覆う如く保護するため、この点においても一層有利とな
る。

又、前記取付プレートに各種電装品を一括して取り付け
ることができるため、多数の電装品を一箇所に集中配置
することもできるようになり、電装品を管理する上にお
いてもこれを行い易く、且つカプラー類の配列を統一さ
れてコードが錯綜するようなことなく、各種電装品を整
然と配設することができる。

又本考案の目的とする処は、バックボーンに形威される
前記孔に臨んで特定の電装品を取り付けるため、前記プ
レートの両面に電装品を配設することができるようにな
り、このプレートを有効に利用して限られたスペースに
多数の電装品を収納することができるようにした自動二
輪車における電装品の取付構造を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図は本考案が採用される自動二輪車１の全体側面図
であり、特にこの自動二輪車１はオフロード（不整地）
用に製作されているが、本考案はオンロード（整地）用
の一般的な自動二輪車にも勿論採用することができる。

フロントフォーク２の上端に形威されるブリッジ３部分
はへラドチューブ４に回動自在に枢支され、ヘッドチュ
ーブ４の後部には第３図に示す如く左右二枚の鋼板部材
５，６を重ね合わせ、上下両端を溶接固着して形威され
たバックボーン７が取り付けられる。

このバックボーン７は二枚の鋼板部材５，６を対称的に
膨出させて形威されるものであり１、脹みを有する。

このバックボーン７の下辺寄りには重量軽減化のための
孔８が形威されこの孔８の周縁も二枚の鋼板部材５，６
を溶接固着する。

バックボーン７の前部下端からはダウンチューブ９を斜
め後方へ延出し、ロアーフレーム１０を接続する。

又、後部からはチューブ１１を延出して端部をロアーフ
レーム１０と結合する。

チューブ１１の中途には車体後方へ伸びるリヤパイプ１
２が固着され、このリヤパイプ１２の折曲部とチューブ
１１とにパイプ１３が架設される。

以上のダウンチューブ９やリヤパイプ１２等で車体フレ
ーム１ａは形威され、且つ前記バックボーン７も車体フ
レーム１ａの一部を構成するものであり、前記へラドチ
ューブ４とダウンチューブ９等の各種パイプ材とはバッ
クボーン７によって接続される。

この車体フレーム１ａの内部にエンジン１３、ミッショ
ンケース１４、キャブレター１５、バッテリー１６が組
み付けられる。

又、バックボー７７の上部には第３図に示す如く断面逆
Ｕ字状の燃料タンク１７が取り付けられ、このタンク１
７の中央部空間Ｓにバックボーン７が縦通ずる。

バックボー７７の右側には第２図に示す如く、電装品取
付プレート１８をボルト１９．２０で螺着し、プレート
１８の上部を孔８に臨ませ、且つ下部をバックボーン７
の下方へ突出させる。

この電装品取付プレート１８は、板金等で成形され、第
５図乃至第７図に示す如く、下部に凹欠部２１を有し、
これ２１の両側に形威された垂下片２２．２３にナツト
２４．２５を予め溶接して固着する。

上部にはプレートの一部を折曲して係止片２６を形威し
、且つ貫通孔２７．２８を同一高さ位置に並設する。

プレート１８の一方の面には二枚の突片２９，３０を隙
間を開けて上下方向に対向固着し、これらの突片２９，
３０に三個の切欠部３１，３２．３３を形成するととも
に、これらの切欠部の夫々両側に設けられる突部３４゜
３５．３６，３７にビス孔３Ｂ、 ３９． ４０．
４１を穿設する。

プレート１Ｂの左右中央部には挿通孔４２，４３を形威
し、この孔４２，４３に前記ボルト１９．２０を通して
バックボーン７にプレート１８を螺着する。

前記凹欠部２１に第２図に示す如く、イグニツジョンコ
イル４４を挿入して両端部の係止片７４ａ、４４ｂを前
記ナツト２４．２５に螺合したボルト４５．４６で一体
化し、これ４４を取付プレート１８の下部に取り付ける
。

前記二枚の突片２９．３０の間にはカプラーホルダー４
７を挿入してビス孔３８乃至４１に挿通したビスで螺締
しこのホルダー４７に三個のカプラー４８．４９．５０
を装着する。

従って、複数個のカプラー４８乃至５０をプレート１８
に整然と据え付けることができ、これのコード４８ａ、
４９ａ、５０ａが錯綜することはない。

プレートの上部には第２図及び第４図に示す如くレギュ
レータレクチュファイ７５１ トｃ、Ｄ、Ｉユニット５
２とを組み付け、これら５１．５２は前記貫通孔２７．
２８に挿通させたボルト５３．５４で共通的に共線めさ
れ、プレート１８の表裏両面の同一位置に取り付けられ
る。

又、前記係止片２６には第４図に示す如くウィンカ−リ
レー５５が係合され、装着される。

Ｃ，Ｄ、Ｉユニット５２とウィンカ−リレー５５とは第
４図で明らかなように重量軽減化のために設けたバック
ボーン７の孔８に臨み、且つこれ８から突出する如く設
置されるものであり、従ってプレート１８の表裏両面に
各種電装品を取り付けてもバックボーン７に電装品がぶ
つかることはなくプレート１８の表裏両面を有効に利用
することができる。

又、特定の電装品がバックボーン７の孔８に臨んで取り
付けられるため、燃料タンク１７の限られた中央部空間
Ｓに多数の電装品を収納することができる。

各種電装品の取り付は位置はこの実施例に必ずしも限定
されるものではなく、任意に配設位置を決定することが
できるものであり、又、プレート１８に取り付ける電装
品の種類も任意である。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、二枚の鋼板
部材を脹みを持させて二枚重ねしたバックボーンにより
ヘッドチューブと、車体フレームを構成するパイプ材と
を接続させ、且つこのバックボーンに電装品取付プレー
トを止着し、このプレートに各種電装品を一括して取り
付けるようにしたため、電装品の配設が統一化され、電
装品の取り付は作業が容易となり、多数の電装品を一箇
所にまとめて配設するこことができる。

又本考案によれば、前記各種電装品の取り付は位置は車
体の比較的上部であるため、車輛走行時においてイグニ
ッションコイルやウィンカ−リレー更にはＣ，Ｄ、Ｉユ
ニット等の電装品が泥や水等をかぶる虞れはなく、且つ
エンジンから離間した位置に取り付けられるため、エン
ジンによって加熱熱される虞れもなく、電装品の安全上
有利であり、又、カプラーのコード類も整然と配列する
ことができるため、燃料タンクの着脱時にこのコードが
接触するのを防止するとかできる。

特に本考案によれば、重量軽減化のために設けた前記バ
ックボーンの孔に臨んで、特定の電装品を取り付けるよ
うにしたため、この孔を有効に利用することができるよ
うになり、この分だけ多くの電装品を取り付けることが
できるようになるとともに、断面逆Ｕ字形の弐燃料タン
クに形成される限られた空間に多数の電装品を収納する
ことができ、デッドスペースとなっていたこの空間への
収納が可能となるなどの諸特長を発揮し、頗る実用性に
富む。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は自動二輪車の
全体側面図、第２図は電装品を取り付けた状態を示すバ
ックボーン部分の図、第３図は電装品取付位置における
バックボーンの縦断面図、第４図は第２図４矢視力向の
図、第５図は電装品取付プレートの平面図、第６図は第
５図６矢視方向の図、第７図は第５図７矢視力向の図で
ある。 尚、図面中、１は自動二輪車、１ａは車体フレーム、４
はへラドチューブ、５，６は二枚の鋼板部材、７はバッ
クボーン、８は孔、１８は電装品取付フレート、４４は
イグニッションコイル、５１はレギュレータレクチュフ
ァイア、５２はＣ０Ｄ、Ｉユニットである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘッドチューブの後部に二枚重ねとした鋼板部材を固着
   して該二枚の鋼板部材により左右方向に若干の脹みを有
   し、その一部に開口部を形成して上下方向に延在するバ
   ックボーンを形成し、車体フレームを構成するパイプ材
   と上記ヘッドチューブとを該バックボーンにより接続し
   、該バックボーンには中央部の前後方向に逆Ｕ字状空間
   を形成して成る燃料タンクを支持せしめるとともに、上
   記逆Ｕ字状空間内には上記バックボーンに縦方向に止着
   した電装品取付プレートを介してイグニッションコイル
   、ウィンカ−リレー、Ｃ０Ｄ、■ユニット等の少くとも
   一部を上記開口部に臨ませて成る複数個の電装品を配設
   たことを特徴とする自動二輪車における電装品の取付構
   造。