JPS6038373Y2 - ねずみ捕獲器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は粘着剤を使用したねずみの捕獲器に関する。

厚紙その他の片面に粘着剤が塗布されたねずみの捕獲器
はすでに公知であるが、これを比較的広い場所で使用す
るときは、長くして使用することが適する。

したがって、切り取り可能にして、複数個の捕獲器を連
結したものがあるが、例えば、その１個を使用するとき
もわざわざ切り離すことが必要であり、一度切り離すと
連結は不可能であるなどの難点がある。

連結可能なものが実開昭５０−１３９６８１号公報に開
示されているが、これはこの連結部が接着シートから離
れた位置でカバーに設けられているので、複数個に連結
したとき、カバーとカバーとが離れて隣合った接着シー
ト間に透間が生じ、この透間をねずみが通過し、捕獲効
果が低下する問題が生ずる。

また、この捕獲器は、不使用時に、粘着層を覆うための
カバーとしてシートの相対する２辺を互いの方向に折曲
して形成しており、粘着層に少なくとも一方のカバーが
接触して覆っているため、使用の際、カバーを粘着層か
ら離反させると、粘着剤がカバーに付着してシートから
剥離し、使用不能または粘着力が低下するなどの問題も
生じる。

本考案の目的は、上記のような問題を解決するもので、
任意の長さにして使用可能にするとともに、不使用時に
は折たたみが可能で、しかも再使用の際、粘着剤がシー
トから剥離しない構造のねずみ捕獲器を提供することで
ある。

本考案は捕獲器は、厚紙などからなる方形のベースシー
トが、その中央部に設けられた折目で二つ折り可能にさ
れ、かつその各辺の端縁には、はぼ直角に立起した側壁
を有し、前記折目と平行な一方の側壁の先端縁に挿入片
が突出され、他方の側壁とベースシートとの境界部に、
挿入片の位置に対応させて、挿入片が挿入可能な長さの
挿入孔が設けられ、ベースシートの側壁側の面に、側壁
の高さよりも薄い厚さにして粘着剤が塗布されたことを
要旨とし、ベースシートを折目で二つ折りにしたときは
、相対するベースシートの間に側壁を介在させて、相対
したベースシートに塗布した粘着剤を互いに分離した状
態とするものである。

この捕獲器は、二つ折りのベースシートを開いて粘着剤
を露出させ、この粘着剤にねずみを付着させて捕獲する
。

そして、広い場所などで、複数の捕獲器を連結するとき
は、隣接する捕獲器の一方の挿入孔に他方の挿入片を差
込むことで連続した長い捕獲器とするものである。

これを図面の実施例について説明すると、１は厚紙、合
成樹脂などで形成された長方形のベースシートで、その
長辺方向の中央部に、短辺方向の全長にわたって一対の
折目２，２が形成されてそれらの間にまち３が設けられ
、かつベースシート１が折目２，２によって二つに折り
たたむことを可能にされている。

４はまち３の部分を除いたベースシート１の周縁の全長
にわたって設けられた側壁で、これはベースシート１に
対して、それを折りたたんだときの内方にほぼ直角に折
曲されている。

各側壁４はその端部で互いに結合してもよいが、実施例
のように分離したままでも支障はない。

５はベースシート１の一方の短辺の側壁４Ａの長辺側端
縁に突設した挿入片で、これはその基部側の巾がやや狭
くされている。

６は側壁４Ａと相対した側壁４Ｂとベースシート１との
境界部に、それに沿って長くかつ挿入片５の位置と和す
る位置に設けられた挿入孔で、その長さは挿入片５の基
部の巾に適合させられ、巾は挿入片５の厚さに適合させ
られて、挿入片５をやや強く押すことで挿入可能にされ
ている。

７はベースシート１の内面に、側壁４の高さよりも薄い
厚さに塗布された粘着剤で、これは帯状に塗布されてい
るが、シート１の全面に塗布することもできる。

上記の構成において挿入片５の巾は、その全長において
同じにすることもできる。

したがって、挿入孔６の長さは、それに対して挿入片５
を挿入可能にすればたりる。

この捕獲器は出荷時などには、第２図に例示するように
、ベースシート１を、その粘着剤７を塗布した面を内側
として折目２，２から二つ折りとし、各側壁４を互いに
重ね合せる。

そして、挿入片５を側壁４Ａに対してほぼ直角に折曲し
てベースシート１に重ね、それを粘着テープで固定する
。

なお、この場合、挿入片５を挿入孔６に挿入してもよく
、このようにすれば、粘着テープによる固定は不要にな
る。

このように、ベースシート１の端縁には、それに対して
直角状に折曲された側壁４が設けられているから、ベー
スシート１を二つ折りにしたときに、その内面の粘着剤
７が互いに付着することがなく、商品価値を高めうる、
とともに、ベースシート１を開くことも容易であり、ベ
ースシート１を開くときに、粘着剤７がベースシート１
以外の物に付着して移動することがなくねずみを捕獲す
ることの目的を確実に果たしうる。

そして、二つ折りにされたベースシート１は、その側壁
４が二重に重なるから、その強度が大きくなり、二つ折
りにされたベースシート１の粘着剤７が互いに付着する
ことを防ぐ、側壁４の目的を確実に果しうる。

使用する場合は、前記粘着テープを剥離または挿入片５
を挿入孔６から抜き取るなどして、ベースシート１を開
き、それを屋内その他に置いておく。

そして、ベースシート１を１個ずつ分離させた状態で使
用するときは、それをそのままで使用するが、置く場所
が広いなどの条件によって、複数個を並べて使用すると
きは、第３図に示すように、側壁４Ａを外方に倒して、
それの挿入片５を隣合ったベースシート１の挿入孔６に
順次に挿入して、複数個のベースシート１を連結する。

したがって、ベースシート１を任意の長さで使用するこ
とができ、連結したベースシート１の一部を分離するこ
とも容易で極めて使用しやすい。

挿入片５を、この実施例のように、その基部側の巾を先
端側の巾よりもやや小さくしておき、かつ挿入孔６の長
さを挿入片５の基部側の巾に対応させておけば、挿入片
５を挿入孔６に挿入するときは、挿入片５をやや押す状
態にすることを要するが、挿入後にそれが不必要に分離
することがなく、より確実にベースシート１を連結でき
る。

挿入孔６を側壁４Ｂとベースシート１との境界部に設け
ておけば、それに挿入された挿入片５がベースシート１
と重なる状態になり、挿入孔６側にベースシート１が浮
き上る状態になることを防ぐことに適する、とともに、
隣接する捕獲器の間に空間を生ずることがないから、複
数の捕獲器を連結した場合にも、その効果が低下する恐
れは全くない。

本考案のねずみ捕獲器は、ベースシートを二つ折りにし
た場合でも、相対するベースシートの間に側壁が介在し
て相対したベースシートを分離させて、それに塗布した
粘着剤が互いにまたは他の場所に接着することを防いで
いるから、折たたんだベースソートを開いたとき、粘着
剤がベースシートから他の場所に移動することは全くな
い。

したがって、十分な粘着力を有する状態で使用しうるか
ら、ねずみを確実に捕獲することができる。

また、複数の捕獲器を連結したときは、挿入孔を側壁の
端部であるベースシートと側壁との境界に設けている。

すなわち、隣合ったベースシートを、挿入孔と挿入片と
を介して直接に連結した状態になり、各ベースシートは
ほぼ互いに接した状態になるから、ベースシート間をね
ずみが通過することはなく捕獲率を高くすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示し、第１図は斜視図、第２図は
折りたたんだときの断面図、第３図は連結されたベース
シートの一部の断面図、第４図は挿入片部の正面図であ
る。 １：ベースシート、２：折目、４：側壁、５：挿入片、
６：挿入孔。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）厚紙などからなる方形のベースシートが、その中
   央部に設けられた折目で二つ折り可能にされ、かつ、そ
   の各辺の端縁に、はぼ直角に立起した側壁を有し、前記
   折目と平行な一方の側壁の先端縁に挿入片が突出され、
   他方の側壁とベースシートとの境界部に、挿入片の位置
   に対応させて、挿入片が挿入可能な長さの挿入孔が設け
   られ、ベースシートの側壁が立起した側の面に、前記側
   壁の高さよりも薄い厚さにして粘着剤が塗布されたねず
   み捕獲器。
2. （２）挿入片の基部の巾が、その先端側の巾よりも小さ
   くされ、挿入孔の長さを挿入片の基部の巾に適合させた
   実用新案登録請求の範囲第（１）項記載のねずみ捕獲器
   。