JPS6037183B2 - 耐食性にすぐれた高力オ−ステナイトステンレス鋼 - Google Patents
耐食性にすぐれた高力オ−ステナイトステンレス鋼Info
- Publication number
- JPS6037183B2 JPS6037183B2 JP3150677A JP3150677A JPS6037183B2 JP S6037183 B2 JPS6037183 B2 JP S6037183B2 JP 3150677 A JP3150677 A JP 3150677A JP 3150677 A JP3150677 A JP 3150677A JP S6037183 B2 JPS6037183 B2 JP S6037183B2
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- Japan
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- less
- corrosion resistance
- stainless steel
- nitrogen
- strength
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、遠心分離機回転体などの耐食性および高強度
が要求される装置部村の構造用材料として好適なオース
テナィトステンレス鋼に関するものである。
が要求される装置部村の構造用材料として好適なオース
テナィトステンレス鋼に関するものである。
ステンレス鋼は、その名の通りさびにくいことを特性の
基本とするが、材料の研究の進展に伴って、耐食性のほ
か、耐熱性、強度、延性および加工性など多様な特性が
確認され、生産性の向上および用途開発と相まって広範
囲に使用されている。
基本とするが、材料の研究の進展に伴って、耐食性のほ
か、耐熱性、強度、延性および加工性など多様な特性が
確認され、生産性の向上および用途開発と相まって広範
囲に使用されている。
これらのステンレス鋼の中で高力ステンレス鋼は、現在
化学プラント装置や圧力容器等で強度を必要とする構造
用材料として使用されており、特に、遠心分離機回転体
などに適した材料とされている。しかしながら、遠心分
離機回転体は、その性能を高めるために近年その回転数
を従来より高める方向に進んでおり、この高速化にとも
ない回転体を形成する材料は、優れた材料強度(強度を
高めることにより、板厚を減少させた薄肉構造に出来る
)、耐食性(塩素イオンを含む環境で耐食性良好)を兼
ねそなえる事が必要条件とされている。 ・し
かし、現在の高力ステンレス鋼としては、SUS630
、SUS631、Type205などが知られているが
、SUS630、SUS631は材料強度は著しく高く
、前記条件を充分に満足するが、耐食性が著しく劣化す
るため、塩素イオンを含む耐食性を必要とする場合には
使用出来ない。
化学プラント装置や圧力容器等で強度を必要とする構造
用材料として使用されており、特に、遠心分離機回転体
などに適した材料とされている。しかしながら、遠心分
離機回転体は、その性能を高めるために近年その回転数
を従来より高める方向に進んでおり、この高速化にとも
ない回転体を形成する材料は、優れた材料強度(強度を
高めることにより、板厚を減少させた薄肉構造に出来る
)、耐食性(塩素イオンを含む環境で耐食性良好)を兼
ねそなえる事が必要条件とされている。 ・し
かし、現在の高力ステンレス鋼としては、SUS630
、SUS631、Type205などが知られているが
、SUS630、SUS631は材料強度は著しく高く
、前記条件を充分に満足するが、耐食性が著しく劣化す
るため、塩素イオンを含む耐食性を必要とする場合には
使用出来ない。
また、Type205は強度、耐食性とも前記条件を満
足しないという欠点がある。また、この種のステンレス
鋼として、椿開昭49一113716号公報記載の合金
が知られている。
足しないという欠点がある。また、この種のステンレス
鋼として、椿開昭49一113716号公報記載の合金
が知られている。
同公報の合金は、ニッケル3〜9%、クロム16〜20
%を主体として、これにマンガン5〜10%、窒素0.
03〜0.25%、ニオブ0.04〜1%を含有させ、
とくに高度の耐食性を要求される場合には、上記成分の
外にさらにモリブデン2.0%以下を含有させることに
よって、耐食性と強度との向上を図ったものであるが、
その強度レベルは、0.2%耐力が44〜47k9/ゆ
であって、近年の構造用材料の薄肉化の要請に対しては
、まだ十分に応えうる強度までに達していないという欠
点がある。本発明は、上記の欠点を除去するためになさ
れたものであり、本発明の目的は、高窒素、高マンガン
、低ニッケルのオーステナィト単相組織であって、とく
に塩素イオンを含む環境ですぐれた耐食性を有する高力
ステンレス鋼を提供することにあり、また、本発明の目
的は、構造用材料の薄肉化に寄与する高力ステンレス鋼
を提供することにある。すなわち、本発明に係る合金は
、炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、マ
ンガン12.0〜18.0%、ニッケル0.50〜5.
0%未満、クロム15.0〜21.0%未満、モリブデ
ン0.5〜4.0%、窒素0.25超0.60%を含み
、残部鉄および不純物からなることを特徴とするオース
テナィトステンレス鋼を第1発明とし、第1発明に係る
合金に銅0.1〜2.0%を添加したものを第2発明と
し、第1発明に係る合金にジルコニウム、/ゞナジウム
、チタン、タンタル、アルミニウムの内から選んだ1種
または2種以上の元素の合計0.3%以下を添加したも
のを第3発明とし、第2発明に係る合金にジルコニウム
、バナジウム、チタン、タンタル、アルミニウムの内か
ら選んだ1種または2種以上の元素の合計0.3%以下
を添加したものを第4発明とするオーステナィトステン
レス鋼である。
%を主体として、これにマンガン5〜10%、窒素0.
03〜0.25%、ニオブ0.04〜1%を含有させ、
とくに高度の耐食性を要求される場合には、上記成分の
外にさらにモリブデン2.0%以下を含有させることに
よって、耐食性と強度との向上を図ったものであるが、
その強度レベルは、0.2%耐力が44〜47k9/ゆ
であって、近年の構造用材料の薄肉化の要請に対しては
、まだ十分に応えうる強度までに達していないという欠
点がある。本発明は、上記の欠点を除去するためになさ
れたものであり、本発明の目的は、高窒素、高マンガン
、低ニッケルのオーステナィト単相組織であって、とく
に塩素イオンを含む環境ですぐれた耐食性を有する高力
ステンレス鋼を提供することにあり、また、本発明の目
的は、構造用材料の薄肉化に寄与する高力ステンレス鋼
を提供することにある。すなわち、本発明に係る合金は
、炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、マ
ンガン12.0〜18.0%、ニッケル0.50〜5.
0%未満、クロム15.0〜21.0%未満、モリブデ
ン0.5〜4.0%、窒素0.25超0.60%を含み
、残部鉄および不純物からなることを特徴とするオース
テナィトステンレス鋼を第1発明とし、第1発明に係る
合金に銅0.1〜2.0%を添加したものを第2発明と
し、第1発明に係る合金にジルコニウム、/ゞナジウム
、チタン、タンタル、アルミニウムの内から選んだ1種
または2種以上の元素の合計0.3%以下を添加したも
のを第3発明とし、第2発明に係る合金にジルコニウム
、バナジウム、チタン、タンタル、アルミニウムの内か
ら選んだ1種または2種以上の元素の合計0.3%以下
を添加したものを第4発明とするオーステナィトステン
レス鋼である。
次に、本発明に係るステンレス鋼の成分組成の限定理由
について説明する。
について説明する。
まず、第1ないし第4発明のステンレス鋼において、共
通成分である炭素は、オーステナィト生成元素として作
用し、オーステナィト単相を得るのに必要な元素であり
、オーステナィト相に固落し、本発明ステンレス鋼の材
料強度を高めるのに大きく寄与する。
通成分である炭素は、オーステナィト生成元素として作
用し、オーステナィト単相を得るのに必要な元素であり
、オーステナィト相に固落し、本発明ステンレス鋼の材
料強度を高めるのに大きく寄与する。
しかし、炭素は多量に含有すると強度の増加に反して炭
化物を析出しやすくなり、耐食性を劣化させるので0.
15%以下とした。シリコンは、フェライト生成元素と
して作用する。本発明は、低ニッケルでオーステナイト
単相を得ることを目的とするため少ない方が望ましいが
、実際の製鋼作業上0.1%未満にすることは工業的に
メリットがないので、下限含有量を0.1%以上とする
。しかし、シリコンは置換型固溶元素であり、その中で
オーステナイトマトリツクスの強化にきわめて有効であ
り、また耐発錆性がすぐれているため多く含まれること
が好ましいが、2.0%を超え含有すると、冷間成形性
および溶接性が著しく悪くなるので、0.1〜2.0%
の範囲に限定した。マンガンは、オーステナィト生成元
素として作用し、ニッケルを節減しうる元素であり、か
つ窒素の溶解度が著しく増加する。
化物を析出しやすくなり、耐食性を劣化させるので0.
15%以下とした。シリコンは、フェライト生成元素と
して作用する。本発明は、低ニッケルでオーステナイト
単相を得ることを目的とするため少ない方が望ましいが
、実際の製鋼作業上0.1%未満にすることは工業的に
メリットがないので、下限含有量を0.1%以上とする
。しかし、シリコンは置換型固溶元素であり、その中で
オーステナイトマトリツクスの強化にきわめて有効であ
り、また耐発錆性がすぐれているため多く含まれること
が好ましいが、2.0%を超え含有すると、冷間成形性
および溶接性が著しく悪くなるので、0.1〜2.0%
の範囲に限定した。マンガンは、オーステナィト生成元
素として作用し、ニッケルを節減しうる元素であり、か
つ窒素の溶解度が著しく増加する。
ニッケル含有量との兼合で安定してオーステナィト単相
を得るには、12.0%以上必要であるため、下限含有
量を12.0%以上とした。しかし18.0%を超え含
有すると、熱間加工性が著しく悪くなるので、マンガン
含有量を12.0〜18.0%に限定した。ニッケルは
、オーステナィト生成元素として作用し、オーステナィ
ト単相を得るのにもっとも適した元素であるが、0.5
0%未満ではオーステナィト単相を得ることが出来ない
。また、本発明のFe−Mn−Ni系合金では、ニッケ
ルが少量に過ぎると、衝撃特性が低下する。十分な衝撃
特性を確保するためには0.50%以上のニッケルを必
要とするので、下限含有量を0.50%以上とした。し
かし、ニッケルを多量に含有すると窒素の溶解度を減少
させ、5.0%以上を含有すると、窒素の園溶強化に寄
与しなくなるので、ニッケル含有量を0.50〜5.0
%未満に限定した。クロムは、耐食性を維持するための
基本成分であるが、同時にフェライト生成元素として作
用し、またオーステナィト中の窒素の溶解度を増加させ
る作用を有する。
を得るには、12.0%以上必要であるため、下限含有
量を12.0%以上とした。しかし18.0%を超え含
有すると、熱間加工性が著しく悪くなるので、マンガン
含有量を12.0〜18.0%に限定した。ニッケルは
、オーステナィト生成元素として作用し、オーステナィ
ト単相を得るのにもっとも適した元素であるが、0.5
0%未満ではオーステナィト単相を得ることが出来ない
。また、本発明のFe−Mn−Ni系合金では、ニッケ
ルが少量に過ぎると、衝撃特性が低下する。十分な衝撃
特性を確保するためには0.50%以上のニッケルを必
要とするので、下限含有量を0.50%以上とした。し
かし、ニッケルを多量に含有すると窒素の溶解度を減少
させ、5.0%以上を含有すると、窒素の園溶強化に寄
与しなくなるので、ニッケル含有量を0.50〜5.0
%未満に限定した。クロムは、耐食性を維持するための
基本成分であるが、同時にフェライト生成元素として作
用し、またオーステナィト中の窒素の溶解度を増加させ
る作用を有する。
クロムの含有量が15.0%未満では耐食性が著しく悪
くなるので、下限含有量を15.0%以上とした。従っ
て、耐食性を向上させ、窒素の溶解度を増加させるため
には、多量含有することが好ましいが、21.0%以上
含有すると、オーステナィト単相組織とならず、フェラ
イトとの混合組成となり、熱間加工性が悪くなるので、
クロム含有量を15.0〜21.0%未満に限定した。
モリブデンは、フェライト生成元素として作用し、オー
ステナィト単相を得るに有害な元素である。
くなるので、下限含有量を15.0%以上とした。従っ
て、耐食性を向上させ、窒素の溶解度を増加させるため
には、多量含有することが好ましいが、21.0%以上
含有すると、オーステナィト単相組織とならず、フェラ
イトとの混合組成となり、熱間加工性が悪くなるので、
クロム含有量を15.0〜21.0%未満に限定した。
モリブデンは、フェライト生成元素として作用し、オー
ステナィト単相を得るに有害な元素である。
しかし、耐食性を確保する上からきわめて重要な元素で
あるが、0.5%未満では耐食性が充分発揮出来ないの
で、下限含有量を0.5%以上とした。4.0%を超え
含有すると、フェライトを生成させオーステナイト単相
が得にくくなり、また価格が高くなり経済的な面から不
利であるので、モIJブーデン含有量を0.5〜4.0
%に限定した。
あるが、0.5%未満では耐食性が充分発揮出来ないの
で、下限含有量を0.5%以上とした。4.0%を超え
含有すると、フェライトを生成させオーステナイト単相
が得にくくなり、また価格が高くなり経済的な面から不
利であるので、モIJブーデン含有量を0.5〜4.0
%に限定した。
窒素は、オーステナィト生成元素として作用し、オース
テナィト相中に固溶し、材料強度の強化に大きく寄与す
る。また窒素は、ステンレス鋼の耐孔食性を向上させる
作用がある。本発明合金では、マンガン、ニッケル、ク
ロム、モリブデン等の元素との組合せによってオーステ
ナイト単相を得るものであるが、ニッケルが低い範囲で
もオーステナィト単相組織を安定して得るためには、窒
素は0.25%より多い含有量にする必要がある。さら
に、耐食性および材料強度の著しい向上を確保するため
にも、窒素は0.25%より多く含有させる必要がある
。窒素が多く含有すれば、耐食性、材料強度が向上する
が、0.60%を超え含有すると、いよいよブローホー
ルを生じ健全な鋼塊が得られないので、窒素含有量を0
.25超0.60%に限定した。第2および第4発明の
ステンレス鋼に特有の成分である銅は、オーステナィト
生成元素として作用し、オーステナィト単相を得るのに
有効な元素であり、オーステナィト中の窒素の溶解度を
増加させる作用および耐食性の向上に寄与する作用があ
る。
テナィト相中に固溶し、材料強度の強化に大きく寄与す
る。また窒素は、ステンレス鋼の耐孔食性を向上させる
作用がある。本発明合金では、マンガン、ニッケル、ク
ロム、モリブデン等の元素との組合せによってオーステ
ナイト単相を得るものであるが、ニッケルが低い範囲で
もオーステナィト単相組織を安定して得るためには、窒
素は0.25%より多い含有量にする必要がある。さら
に、耐食性および材料強度の著しい向上を確保するため
にも、窒素は0.25%より多く含有させる必要がある
。窒素が多く含有すれば、耐食性、材料強度が向上する
が、0.60%を超え含有すると、いよいよブローホー
ルを生じ健全な鋼塊が得られないので、窒素含有量を0
.25超0.60%に限定した。第2および第4発明の
ステンレス鋼に特有の成分である銅は、オーステナィト
生成元素として作用し、オーステナィト単相を得るのに
有効な元素であり、オーステナィト中の窒素の溶解度を
増加させる作用および耐食性の向上に寄与する作用があ
る。
0.1%禾満ではその効果が少ないので、0.1%以上
に限定した。
に限定した。
しかし、2.0%を超え含有すると、赤熱現危性をひき
おこし、熱間加工性を悪くするので、鋼含有量を0.1
〜2.0%に限定した。第3および第4発明のステンレ
ス鋼に特有の成分であるジルコニウム、バナジウム、チ
タン、タンタル、アルミニウムは、結晶粒を微細化し、
材料強度の向上に大きく寄与する元素である。0.3%
を超え含有すると材料価格が高くなるだけで、材料強度
の強化が期待されないので、ジルコニウム、/ゞナジウ
ム、チタン、タンタル、アルミニウムの内から選んだ1
種または2種以上の合計0.3%以下に限定した。
おこし、熱間加工性を悪くするので、鋼含有量を0.1
〜2.0%に限定した。第3および第4発明のステンレ
ス鋼に特有の成分であるジルコニウム、バナジウム、チ
タン、タンタル、アルミニウムは、結晶粒を微細化し、
材料強度の向上に大きく寄与する元素である。0.3%
を超え含有すると材料価格が高くなるだけで、材料強度
の強化が期待されないので、ジルコニウム、/ゞナジウ
ム、チタン、タンタル、アルミニウムの内から選んだ1
種または2種以上の合計0.3%以下に限定した。
上記の成分組成からなる本発明のステンレス鋼は、通常
の製鋼手段を用い、通常の製鋼条件にしたがって製造す
ることができる。
の製鋼手段を用い、通常の製鋼条件にしたがって製造す
ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
第1表は、本発明の組成をもつ合金と本発明の組成に属
しない比較合金との化学成分を示す。
しない比較合金との化学成分を示す。
同表において、試料No.1〜4は第1発明に係るステ
ンレス鋼、試料M.5および6は、第2発明に係るステ
ンレス鋼、試料蛇.7〜11、7および18は第3発明
に係るステンレス鋼、試料恥.12〜16および19〜
21は第4発明に係るステンレス鋼である。比較合金の
うち、試料船.24はSUS316、No.25はTy
pe205のステンレス鋼、No.27は袴開昭49−
113716号公報の第1表に記載の合金(試料C)で
ある。上記の本発明合金と比較合金とについて、常温お
よび高温(649oo)時における強度試験と、5%硫
酸および10%塩化第二鉄溶液による浸債試験とを行な
った結果を第2表に示す。
ンレス鋼、試料M.5および6は、第2発明に係るステ
ンレス鋼、試料蛇.7〜11、7および18は第3発明
に係るステンレス鋼、試料恥.12〜16および19〜
21は第4発明に係るステンレス鋼である。比較合金の
うち、試料船.24はSUS316、No.25はTy
pe205のステンレス鋼、No.27は袴開昭49−
113716号公報の第1表に記載の合金(試料C)で
ある。上記の本発明合金と比較合金とについて、常温お
よび高温(649oo)時における強度試験と、5%硫
酸および10%塩化第二鉄溶液による浸債試験とを行な
った結果を第2表に示す。
第1表 本発明合金と比較合金の化学成分第2表 本発
明合金と比較合金の機械的性質と耐食性上記第2表の結
果から明らかなように、本発明の合金は、比較合金にく
らべて常温における0.2%耐力、引張強さがきわめて
高い値を示し、伸びも40%以上であることから、構造
用材料として十分な伸び特性を有している。
明合金と比較合金の機械的性質と耐食性上記第2表の結
果から明らかなように、本発明の合金は、比較合金にく
らべて常温における0.2%耐力、引張強さがきわめて
高い値を示し、伸びも40%以上であることから、構造
用材料として十分な伸び特性を有している。
また、高温時における機械的性質についても、比較合金
にくらべて同等以上の特性を有している。さらに、本発
明の合金は、5%硫酸溶液による浸債試験の腐食量は、
比較合金にくらべると同等もしくはやや多い値を示して
いるが、10%塩化第二鉄溶液による浸債試験の腐食量
は、比較合金よりもはるかに小さい値を示している。
にくらべて同等以上の特性を有している。さらに、本発
明の合金は、5%硫酸溶液による浸債試験の腐食量は、
比較合金にくらべると同等もしくはやや多い値を示して
いるが、10%塩化第二鉄溶液による浸債試験の腐食量
は、比較合金よりもはるかに小さい値を示している。
以上、説明したように、本発明の合金は、従釆公知の合
金に比べて高窒素、高マンガン、低ニッケルのオ−ステ
ナィトステンレス鋼であるため、常温における0.2%
耐力が60k9/嫌以上のきわめて高い強度を有すると
ともに、塩化イオンを含む環境においても浸食されるお
それがほとんど皆無であるだけでなく、耐熱性、成形加
工性および溶接性が良好であるので、機械加工も容易で
ある。
金に比べて高窒素、高マンガン、低ニッケルのオ−ステ
ナィトステンレス鋼であるため、常温における0.2%
耐力が60k9/嫌以上のきわめて高い強度を有すると
ともに、塩化イオンを含む環境においても浸食されるお
それがほとんど皆無であるだけでなく、耐熱性、成形加
工性および溶接性が良好であるので、機械加工も容易で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、
マンガン12.0〜18.0%、ニツケル0.50〜5
.0%未満、クロム15.0〜21.0%未満、モリブ
デン0.5〜4.0%、窒素0.25超0.60%を含
み、残部鉄および不純物からなる耐食性にすぐれた高力
オーステナイトステンレス鋼。 2 炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、
マンガン12.0〜18.0%、ニツケル0.50〜5
.0%未満、クロム15.0〜21.0%未満、モリブ
デン0.5〜4.0%、窒素0.25超0.60%、銅
0.1〜2.0%を含み、残部鉄および不純物からなる
耐食性にすぐれた高力オーステナイトステンレス鋼。 3 炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、
マンガン12.0〜18.0%、ニツケル0.50〜5
.0%、クロム15.0〜21.0%未満、モリブデン
0.5〜4.0%、窒素0.25超0.60%を含むと
ともに、ジルコニウム、バナジウム、チタン、タンタル
、アルミニウムの内から選んだ1種または2種以上の元
素の合計0.3%以下を含み、残部鉄および不純物から
なる耐食性にすぐれた高力オーステナイトステンレス鋼
。 4 炭素0.15%以下、シリコン0.1〜2.0%、
マンガン12.0〜18.0%、ニツケル0.50〜5
.0%未満、クロム15.0〜21.0%未満、モリブ
デン0.5〜4.0%、窒素0.25超0.6%、銅0
.1〜2.0%を含むとともに、ジルコニウム、バナジ
ウム、チタン、タンタル、アルミニウムの内から選んだ
1種または2種以上の元素の合計0.3%以下を含み、
残部鉄および不純物からなる耐食性にすぐれた高力オー
ステナイトステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3150677A JPS6037183B2 (ja) | 1977-03-24 | 1977-03-24 | 耐食性にすぐれた高力オ−ステナイトステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3150677A JPS6037183B2 (ja) | 1977-03-24 | 1977-03-24 | 耐食性にすぐれた高力オ−ステナイトステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53117618A JPS53117618A (en) | 1978-10-14 |
JPS6037183B2 true JPS6037183B2 (ja) | 1985-08-24 |
Family
ID=12333097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3150677A Expired JPS6037183B2 (ja) | 1977-03-24 | 1977-03-24 | 耐食性にすぐれた高力オ−ステナイトステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6037183B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59211557A (ja) * | 1983-05-18 | 1984-11-30 | Daido Steel Co Ltd | 耐熱鋼 |
JPH01301839A (ja) * | 1988-05-30 | 1989-12-06 | Koberuko Kaken:Kk | 耐食性に優れた刃物用鋼材 |
JPH08503699A (ja) * | 1992-12-08 | 1996-04-23 | プロ − ニューロン,インコーポレーテッド | 全身性炎症と炎症性肝炎の治療のためのピリミジンヌクレオチド前駆体 |
JP5526809B2 (ja) | 2009-04-27 | 2014-06-18 | 大同特殊鋼株式会社 | 高耐食・高強度・非磁性ステンレス鋼並びに高耐食・高強度・非磁性ステンレス鋼製品及びその製造方法 |
JP6146780B2 (ja) * | 2014-11-28 | 2017-06-14 | 株式会社日本製鋼所 | 耐水素脆性に優れた高強度オーステナイト鋼およびその製造方法 |
-
1977
- 1977-03-24 JP JP3150677A patent/JPS6037183B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53117618A (en) | 1978-10-14 |
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