JPS6037118Y2 - 洗たく機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は洗たく機に関するもので、特に、洗たく動作
中に被洗たく物からほつれ出た糸屑などを捕獲する装置
に関する。

図において１は洗たく槽で、上面を開放した平面はぼ矩
形をなしている。

２は水流生成用パルセータで、洗たく槽１の底面に形成
した凹所１ａに軸３をもって回転可能に取付けられ、裏
面に半径方向に伸びる羽根２ａを有する。

４はタイムスイッチなどを内装する制御箱で、その底面
が洗たく槽１内に臨む状態に洗たく槽１の後方上面に設
置されている。

５は洗たく槽１の内面に形成した溝で、制御箱４下方の
洗たく槽後方隅角部内側面を上下方向に伸び、洗たく槽
内底面に沿って凹所１ａに接続している。

その溝５の上方部分右半分５ａは、その下方部分よりも
槽外方向に深くかつ幅方向に広くして膜面積を大きくし
てあり、また溝５の凹所１ａとの接続部分右半分５ｂは
、凹所１ａよりも槽外方向に深くかつ凹所１ａの中央寄
りまで伸びている。

６はその溝５の洗たく槽内がわ開放面を覆うカバーであ
る。

カバー６は、その裏面から溝内へ向かって突出した仕切
壁７を有し、溝５内を右半分の第一の水路８と、左半分
の第二の水路９とに区画している。

なお仕切壁７は溝５の内面からカバー６へ向けて突出し
て設けてもよいものである。

カバー６において溝上方部分右半分５ａと対向する部分
６ａは、カバーの他の部分とは別個に製作し、溝の同部
分５ａに着脱可能に装着してあり、多数の透孔８ａを有
する。

またカバー６は下端に、パルセータ２の下に侵入して溝
の深い部分５ｂを覆う部分６ｂを有し、その部分６ｂの
先端と溝の同部分５ｂとの間に、パルセータ裏面中央寄
りに開口する開口８ｂを形成する。

溝５の左半分における凹所１ａとの接続部分はカバー６
の端部と共同して、第二の水路９をパルセータ裏面外周
部に開口する開口９ｂを形成している。

その開口９ｂの左右両側は凹所１ａの接線方向に開いて
いる。

また第二の水路９は水面りよりも上方においてカバー６
を貫通して形成した開口９ａを有し、開口９ａの上縁か
ら溝５内に突出した壁１０により第二の水路９を洗たく
槽内に向けて開口している。

１１は糸屑捕獲器で、上面を開放した容器状をなし、内
底面に櫛歯状に多数突設したピンｌｌａを複数列備え、
後面と前方底面とにそれぞれ開口１１ｂ、１１ｃを有す
る。

糸屑捕獲器１１の左右両側に設けた突片１１ｄを、制御
箱４の下面に垂下したＬ字形受片１２に載せて、糸屑捕
獲器１１を前方から挿入すると、後面の開口１１ｂを第
二の水路９の上端開口９ａと合致することができる。

また逆に糸屑捕獲器１１を前方へ引けば、取りはずすこ
とができる。

第５図は糸屑捕獲器の他の実施例を示すものでこの糸屑
捕獲器１３は網状材料を突形に製作し、袋の開口部に枠
１３ａを一体に固着腰枠の一側にＵ字状弾性爪１３ｂを
、他側に突起１３ｃを有する。

制御箱４の下面に固着した取付板１４は、第二の水路９
の上端開口９ａの上と下とにそれぞれ係止孔１４ａ、１
４ｂを有する。

したがって糸屑捕獲器１３は、突起１３ｃを開口９ａ下
の係止孔１４ｂに、弾性爪１３ｂを開口９ａ上の係止孔
１４ａにそれぞれ係止することにより、袋の開口部を第
二の水路９の開口９ａと対向することができる。

第一の水路８の上方部分において、溝５の断面積を大き
くした部分５ａは、パルセータ裏面に通じる第一の水路
としての機能のほかに溢水用凹所としての機能も有する
。

１５はその溢水用凹所内に設けた蛇腹ホースで、上端が
その凹所内に開口し、下端がホース１６を介して洗たく
槽外に開口しており、蛇腹ホース内に溢水路を形成する
。

蛇腹ホース１５は、カバー６ａの縦孔１７に上下摺動自
在に設けたつまみ１８に上端を連結固定され、つまみ１
８を上下操作することにより蛇腹ホース１５の上端開口
面すなわち溢水水位りを上下調節することができる。

洗たくまたはすすぎ運転をするために、パルセータ２を
回転すると、パルセータ２の裏面において羽根２ａによ
りポンプ作用を生ずる。

なおこの羽根を設けなくても裏面と水との接触によりポ
ンプ作用を起こすことができる。

その結果パルセータ２の裏面中央付近では負圧になり、
外周部では正圧になるので、第一の水路８の上方の透孔
８ａから洗たく槽内の水が吸引され、第一の水路８を通
って開口８ｂからパルセータ裏面に達する。

そしてパルセータの外周部から遠心力により水が放出さ
れ、第二の水路９の開口９ｂから第二の水路９を通り、
開口９ａを出て糸屑捕獲器１１または１３を経て洗たく
槽１内へ戻る。

第二の水路の開口９ｂの左右両側がパルセータ２の接線
方向に開いているので、パルセータ２が自動反転しても
水は同様に循環する。

また第一の水路８の透孔８ａが洗たく槽の隅角部に位置
していることにより、洗たく槽の側壁に沿う水流が、こ
の隅角部で急に流速を落とし、透孔８ａにすみやかに吸
引される。

上記のように洗たく槽１と両水路８，９とを循環した水
から糸屑捕獲器１１または１３に糸屑を捕獲することが
できる。

また溢水すすぎを行なう場合、透孔８ａから第１の水路
８内に流入した水のうち蛇腹ホース１５の上端よりも高
い水は同ホース内の溢水路を通って外部へ排出されるが
、低い水は前述のとおり循環して糸屑の捕獲を行なう。

上記実施例のように第一および第二の水路８．９の上方
透孔８ａまたは開口９ａを制御箱４の下方に置き、糸屑
捕獲器１１または１３を制御箱４の下に設けることによ
り、被洗たく物を洗たく槽からとり出すとき、糸屑捕獲
器１１または１３がじゃまにならないものである。

以上のようにこの考案は、パルセータの回転にともなう
裏面のポンプ作用を利用して洗たく槽内の水を糸屑捕獲
器を通して循環させるものであるから、糸屑を効果的に
捕獲し、再び被洗たく物に付着することを防止すること
ができる。

しかもパルセータ裏面へ水を吸引する水路に溢水路を形
成しているので、洗たく槽から両水路に水を供給するた
めの透孔およびその透孔を有するカバーを、両水路に兼
用腰構造を簡単にすることができるものである。

また洗たく槽に形成した溝をカバーにて覆うことにより
、パルセータ裏面へ水を吸引する水路と同裏面から送り
出す水路とを形成するものであるから、槽外への水漏れ
事故を皆無にすることができ、かつ容易に組立てること
ができる利点がある。

さらに糸屑捕獲器を制御箱の下に装着したことにより、
被洗たく物を洗たく槽に出し入れするとき、糸屑捕獲器
がじゃまにならず、かつ糸屑捕獲器の着脱がし易いもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した構成の洗たく槽の一部水
平断面図、第２図は第１図の■−■線断面図、第３図は
第１図の■−■線断面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ
線断面図、第５図は第２図の上方部分における他の実施
例を示す断面図である。 付量の説明、１は洗たく槽、２はパルセータ、４は制御
箱、５は溝、６はカバー ７は仕切壁、８は第一の水路
、９は第二の水路、１１．１３は糸屑捕獲器、１５は溢
水用の蛇腹ホースである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 洗たく槽の一側上方に設置され、タイムスイッチを
   内装する制御箱と、 洗たく槽の内底面上に配置したパルセータと、 前記制御箱下方の洗たく槽内側面からパルセータ裏面と
   対向する内底面へ連続して形成した溝と、 その溝の洗たく槽内がわ開放面を覆ってその溝を水路と
   して形成するためのカバーと、カバーの裏面と溝の内面
   との一方から他方に向かって突出しその溝を長手方向に
   沿って２分する仕切壁と、 仕切壁によって分けられた第一の水路の下端はパルセー
   タ裏面中央寄りに開口し、また第二の水路の下端はパル
   セータ裏面外周部に開口していることと、 前記第一の水路の上部内に一端が開口し、他端が洗たく
   槽の外へ開口する溢水路と、 前記第一のカバー上部に形成した多数の透孔と、 前記第二の水路の上端開口部に対向して前記制御箱の下
   に着脱可能に装着した糸屑捕獲器とを備え、前記パルセ
   ータの回転にともなうパルセータ裏面のポンプ作用によ
   り、前記第一の水路上部の透孔から吸引した水を第二の
   水路上端の開口部から前記糸屑捕獲器を通して洗たく槽
   内へ循環させ、糸屑捕獲器により循環水から糸屑を捕獲
   することを特徴とする洗たく機。 ２ 前記第一の水路のうち溢水路の開口する上方部分の
   断面積をその下方部分のそれよりも大きく形成した実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の洗たく機。