JPS6036982B2 - ストラット固着用ステアリングナックル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフロントサスペンションに係り、特に構造が簡
単でスペース的にも有利であるため、中、小型乗用車に
広く採用されているストラツト型フロントサスペンショ
ンのストラット固着用ステアリングナックルに関する。

中、小型乗用車及び小型トラックなどに取付けられたシ
ョックアブソーバは障害物によって生ずる振動の数と振
幅を減少させて懸架装置の不備を補えない、路面の凹凸
により生ずる振動と共振するのを防止するもので結局は
快適な乗車感を与えるために設けられたものである。ス
トラツトはこのショックアブソーバと一体に構成された
ものであり最下端部が一般にストラツトと呼ばれている
。一方ステアリングナックルは車輪の前輪を介して車体
を保持するとともに前輪の向きを変え安定した方向変換
を行なわしめるものであり、数多し、車鞠部品のなかで
も最重要保安部品に指定されており、絶体的な品質と信
頼性を保証し得るものでなければならない。

このようにステアリングナックルと前記ストラツトとの
結合方法もまた当然のことながら最高の信頼度で固着す
べく種々の方法が開発されている。

現在用いられている代表例を第１図及び第２図に基づい
て説明する。第１図は前輪駆動型でストラット１はナッ
クルアーム２に鉄挿し、端面円周部３を溶接した後、ス
テアリングナックル４にボルトで固着したものである。

これは図で明らかなように分割型であるため加工費が高
くなり原価高を招くことになる。第２図は前輪非駆動型
でストラット１はステアリングナックル４に駿挿し、端
面円周部３を溶接したものである。これはきわめて簡単
な構造であるが、溶接作業に高度の熟練を必要とする。
このようにナックルアーム２とストラット１及びステア
リングナックル４とストラット１は互に溶接で固着され
ているため、ストラット１と一体構造となっているショ
ックアブソーバあるいはナックルアーム２、ステアリン
グナックル４などを単独で部品交換することができずき
わめて不経済である。上述の通り第１図、第２図ともに
必ずしも好ましい方法とはいえない。本発明の目的は簡
単な構造で絶体的な品質と信頼性を保証し得るストラッ
ト固着用ステアリングナックルを提供するにある。

以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

第３図は本願発明を実施するためのステアリングナック
ルの部分平面図、第４図は第３図のＡ〜Ａ断面図である
。なお、同一部分は同一符合で示す。ステアリングナッ
クル４に穿設せる貫通穴５にストラット１を挿鼓するに
あたり、上記貫通穴５の内面６にめねじの内蚤ｄが接す
るように直交するねじ穴７を穿設し、上記貫通穴５を形
成する周囲の肉厚は割溝８によって一部切離されている
。

またこの割溝８は貫通穴５の内面６とねじ穴７が交差し
ない位置にねじ穴７と直交するように設け、割簿８を隔
ててねじ穴７と対向するばか穴９の直径は焼入ボルト１
０の外径よりも大きくなるように構成する。そして上記
貫通穴５にストラットーを挿鼓し、ねじ穴７にはばか穴
９側から焼入ボルト１０をねじ込むストラット固着用ス
テアリングナックルである。以上の構成によりつぎに作
用、効果を説明する。

まずステアリングナックル４の貫通穴５にストラット１
を挿鉄したのち暁入ボルト１０をねじ込むと焼入ボルト
１０のねじ山がストラット１の外面に喰い込む。続いて
焼入ボルト１０をさらにねじ込むとステアリングナック
ル４は変形してストラット１を強力に把持するものであ
る。従ってステアリングナックル４とストラツト１とは
軸方向に、また円周方向にも相互に完全に固着されるも
のである。このように本発明による方法は溶接された部
分がないので損耗部品の交換も自由に行なうことができ
、きわめて経済的である。第５図は貫通穴５の内面に突
出部１１を設けたもので加工費は若干高くなるが、スト
ラット１の鞠方向の移動を完全に防止し得るものである
。

この突出部１１は一個でも複数個でも全く同じ効果を得
ることができる。以上の説明で明らかなように本発明は
、ステアリングナックルとストラットとを信頼度高く強
固に固着し得るのみならず損耗部品の交換も単独で適宜
行なうことができるなど多くのすぐれた特徴を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の固着方法を示す斜視図、第３図
は本発明を実施するための部分平面図、第４図は第３図
のＡ〜Ａ断面図、第５図は他の実施例を示す断面図であ
る。 符号の説明 １：ストラツト、４：ステアリングナック
ル、５：貫通穴、７：ねじ穴、８：割簿、９：ばか穴、
１０：暁入ボルト、１１：突出部。 汁？図 外２図 才３図 オ４図 オ５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ストラツトを固着するステアリングナツクルであつ
   て、前記ストラツトを挿嵌する貫通穴と、該貫通穴の内
   面から前記ステアリングナツクルの外周まで延在する割
   溝と、該割溝を横切り、前記貫通穴と部分的に交差する
   ように設けられたねじ穴であつて、前記割溝に関して一
   方の側はめねじが形成された内面を有するが、他方の側
   は前記めねじより大きな内径の内面を有するばか穴であ
   るねじ穴と、前記ばか穴側から前記ねじ穴に螺合される
   ことにより、前記割溝を圧縮し、前記貫通穴の内径を前
   記ストラツトに圧着するとともに、前記ストラツトにね
   じ山が部分的に食い込むことにより、前記ストラツトを
   固着するボルトとを有するストラツト固着用ステアリン
   グナツクル。 ２ 前記貫通穴の下端付近に前記ストラツトを停止する
   突出部が設けられている特許請求の範囲第１項記載のス
   トラツト固着用ステアリングナツクル。