JPS603677Y2 - 高耐圧形ｄｃ／ｄｃコンバ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高耐圧形ＤＣ／ＤＣ−ｔンバータの改良に関
するものである。

ＤＣ／■）ンバータは、トランスの１次コイルに与えら
れる直流電圧をスイッチング素子によって断続し、２次
コイルに誘起する電圧を整流して直流出力を得るように
なっている。

ＤＣ／ＤＣコンバータを高耐圧、すなわち高い１次側直
流電圧に耐えるものにするためには、スイッチング素子
として高耐圧のものを用いる必要がある。

スイッチング素子としては、通常トランジスタが用いら
れるが、経済的に入手可能なトランジスタは比較的耐圧
が低いので、高耐圧のスイッチング素子を要するときは
、トランジスタを複数個直列に接続して用いることが行
なわれる。

そのようなりＣ／ＤＣ：７ンバータの従来例としては第
１図のようなものがある。

第１図の装置は、主トランスＴ１の１次コイルをＮ、□
とＮＰ□の２つに分け、それぞれに特性の同じトランジ
スタＱｌｔＱ２を直列接続し、これらの回路を直列に接
続し、トランジスタＱ□？ Ｑ２のベースに制御回路Ｃ
ＮＴの出力を補助トランスＴ２を介して作用させるよう
にしたものである。

このような従来のＤＣ／ＤＣコンバータにおいては、ト
ランジスタＱ□とＱ２のベース駆動信号の基準点の電位
がＶｃｃ／２違う（Ｖｃｃは１次直流電圧）ので、駆動
信号を作用させるためには補助トランスＴ２を用いざる
を得ないが、トランスを２つも用いるのは経済的ではな
い。

また、トランジスタＱ□？ Ｑ２がオン・オフするとき
、そのコレクタ電圧の変化の方向は、両トランジスタと
も同一なので、オン・オフにともなって発生するノイズ
は相加的になり、大きなノイズが発生しやすい。

本考案の目的は、主トランスの他にはトランスを要せず
、かつノイズ発生の少ない高耐圧ＤＣ／ＤＣコンバータ
を提供することにある。

本考案は等分割された１次直流電圧が各々に与えられる
２つに分割されたトランスの１次コイルと、この１次コ
イルを分割したその中点に設けられ互いに相補的な電気
的特性を有しその接続点に等分割された１次直流電圧が
与えられるスイッチング素子としての２つのトランジス
タと、この２つのトランジスタの接続点を基準電位点と
して２つのトランジスタを制御させるようにしたもので
ある。

以下、図面によって本考案を説明する。

第２図は本考案実施例の電気的構成図である。

第２図において、Ｔ１はトランス、■次コイルＮＰ□、
ＮＰ□と、２次コイルＮｓおよびＮＦを有するものであ
る。

２次コイルＮｓは出力用、もう１つの２次コイルＮＰは
帰還用であって、以下これらのコイルをそれぞれ出力コ
イルおよび帰還コイルと呼ぶ。

Ｑ、、 Ｑ２はスイッチング用のトランジスタであって
、互いに相補的な電気的特性を有するものの組合わせ、
すなわちＮＰＮ形とＰＮＰ形の組合わせからなり、エミ
ッタ同志が接続され、コレクタがそれぞれ１次コイルＮ
、１． ＮＰ□の一端に接続される。

１次コイルＮｐ工９ Ｎｐ２の他端は１次直流電圧源の
正負の端子にそれぞれ接続される。

１次直流電圧ＶｃｃはコンデンサＣ１，Ｃ２の直列回路
によって等分割され、その分割の中点に、トランジスタ
Ｑ、、 Ｑ２のエミッタが接続される。

トランジスタＱ□？ Ｑ２は、帰還コイルＮＦの検出信
号に基づいて制御回路ＣＮＴにより制御され、同時にオ
ン・オフ動作を行なう。

帰還コイルＮＦの検出信号は制御回路ＣＮＴの電源電圧
としても利用しうる。

制御回路ＣＮＴの構成はＤＣ／ＤＣとコンバータの用途
に応じて様々である。

帰還コイルＮｐは中間タップを有し、この中間タップは
１次直流電圧の分割中点と同電位にされる。

第３図は、第２図の本考案実施例におけるトランジスタ
Ｑ１．Ｑ２を駆動するための具体的な回路図である。

第３図において、トランジスタＱ１゜Ｑ２のベースは、
それぞれ抵抗Ｒ□、Ｒ２を通じて正および負のバイアス
電圧源に接続され、かつトランジスタＱ□？ Ｑ２のベ
ース同志が第３のトランジスタＱ３のコレクタ・エミッ
タ回路を通じて接続されるようになっている。

トランジスタＱ３のベースには制御回路ＣＮＴからの制
御信号が１次直流電圧の分割中点を基準として与えられ
る、また正負のバイアス電圧は、制御回路ＣＮＴにより
帰還コイルＮ２の検出信号から作られる。

このような回路において、トランジスタＱ３は、１次直
流電圧の分割中点を基準として与えられる制御回路ＣＮ
Ｔによって制御される。

このトランジスタＱ３がオフのとき、トランジスタＱ１
．Ｑ２はそれぞれ順方向にバイアスされてオンとなる。

このとき、１次コイルＮ、、、 Ｎ、、に１次直流電圧
が与えられる。

次にトランジスタＱ３がオンとなると、トランジスタＱ
工、Ｑ２は、バイアス電流路が短絡されることによりオ
フとなる。

このとき、出力コイルＮｓに電圧が誘起され、この電圧
はダイオードＤによって整流され、コンデンサＣによっ
て平滑されて直流の出力電圧となる。

即ち、トランジスタＱ３をオン・オフさせることにより
、このＤＣ／ＤＣコンバータにおけるトランジスタＱ□
、Ｑ２をスイッチング素子として用いることができる。

このようなりＣ／ＤＣコンバータにおいて、スイッチン
グ用のトランジスタＱ、、Ｑ２は、相補的特性のものが
１次直流電圧の分割りの中点に関して対称的に設けられ
ているので、両トランジスタは電位の基準点が共通な信
号によって駆動することができ、このため、トランスレ
ス駆動が可能となる。

また、トランジスタＱ□？ Ｑ２がオン・オフするとき
、両トランジスタのコレクタ電位の変化方向に互いに逆
になるので、それによって発生するノイズは互いに打消
し合うものとなり、ノイズが大幅に低減される。

すなわち本考案によれば、主トランスの他にはトランス
を要せず、かつノイズ発生の少ない高耐圧のＤＣ／ＤＣ
コンバータが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来例の電気的構成図、第２図は、本考案実
施例の電気的構成図、第３図は、第２図に示す本考案実
施例の具体的構成図である。 Ｔ工・・・・・・主トランス、Ｔ２・・・・・・補助ト
ランス、ＮＰ□、Ｎ、２・・・・・・１次コイル、ＮＳ
・・・・・・出力（２次）コ、ｆル、ＮＰ・・・・・・
帰還コイルＮ Ｑｌｌ Ｑ２・・・・・・トランジスタ
、Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３・・・・・・コンデンサ、Ｄ・・・
・・・ダイオード、ＣＮＴ−・・・・・制御回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 トランスの１次コイルに直列なスイッチング素子によっ
   て断続しトランスの２次コイルに誘起する電圧を整流平
   滑して直流電圧を得るＤＣ／ＤＣコンバータにおいて、 等分割された１次直流電圧が各々に与えられる２つに分
   割された前記トランスの１次コイルと、この１次コイル
   を分割したその中点に設けられ互いに相補的な電気的特
   性を有しその接続点に前記等分割された１次直流電圧が
   与えられる前記スイッチング素子としての２つのトラン
   ジスタと、この２つのトランジスタの接続点を基準電位
   点として前記２つのトランジスタを制御する制御回路と
   を備えるＤＣ／ＤＣコンバータ。