JPS6036655B2 - 二線式交流開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は二線式交流開閉装置に関する。

二線式交流開閉装置は、負荷開閉用のスイッチング回路
と、検出出力を生じる検出回路とを並列に接続し、負荷
の開閉と検出回路への電源供給とを２本のラインで行え
るようにしたものである。

もちろん、この場合、スイッチング回路がオフのときに
も、厳密には検出回路を介して負荷に漏電流が供給され
る（なぜなら、検出回路にはそれを動作させるため、消
費電流を流す必要がある）。したがって、スイッチの特
性を向上させるには電流制限用の抵抗を検出回路に直列
に接続し、できるだけ漏電流を小さくする必要がある。
他方、スイッチング回路がオンのときには、そのままで
は検出回路に電力が供給されない。

したがって、位相制御方式ではスイッチング回路を位相
制御して所定の導通角で負荷に電力を供給するとともに
、非導適時に検出回路への電力供給を行っている。しか
しながら、前述のように、スイッチの特性を向上させる
（オフ時漏電流を減少させる）ため、比較的大きな抵抗
を検出回路に直列に接続すると、抵抗による電圧降下分
だけ検出回路への印加電圧が減少し、スイッチング回路
の導通角が小さくなって負荷への実効電力が減少してし
まう。この発明は、オフ時漏電流の削減と、十分な実効
負荷電力の確保という従来では相互に矛盾した課題をと
もに達成しうる二線式交流開閉装置を提供することを目
的とする。

以下、この発明の一実施例として二線式交流開閉型近接
スイッチを例にとって説明する。

第１図において、交流電源１１および負荷１２が整流ブ
リッジ１３の入力端子間に直列に接続されている。この
整流ブリッジ１３の出力端子間にはＳＣＲ１５のアノー
ド、カソードが接続されるとともに、検出回路１４およ
び抵抗１８，１９の直列回路が接続されている。この検
出回路１４は所定物体の接近に基づいて発振しまたは停
止し、その発振出力の変化に応じて検出出力を生じるも
のである。この出力の一方は前述のＳＣＲ１５のゲート
に送られている。また、他方の出力はＳＣＲ１６のゲー
トに送られている。このＳＣＲ１６のアノード‘ま抵抗
１８，１９の接続点に接続され、カソードは発光ダイオ
ード１７を介して抵抗１８の他端に接続されている。さ
らに、ＳＣＲ１６のゲートは抵抗２０を介して抵抗１９
の他端に接続されている。第１図において、所定物体が
いまだ接近していないときには、検出回路１４は物体検
知せず、その出力は低電位となっている。

したがって、ＳＣＲ１５はトリガされず、オフのままで
、負荷１２への電力供給を遮断している。また、ＳＣＲ
１６もトリガされず、抵抗１８の両端短絡されない。し
たがって、抵抗１８，１９の直列回路を介して検出回路
１４に電力供給がなされる。もちろん、ＳＣＲ１５がオ
フであるため、整流ブリッジ１３の出力端子間には、第
２図Ａに示すような全波整流電圧がそのまま生じている
。そのため、抵抗１８，１９で電圧降下しても検出回路
１４には十分に電力供給が行える。他方抵抗１８，１９
で電圧降下（電流制限）しているので必要以上に電流が
流れオフ時漏電流が増大するのを防止している。他方、
所定物体が接近すると、検出回路１４は物体検知し、全
波整流波形の所定の位相でＳＣＲ１５をトリガし、例え
ば第２図Ｂに示すように導通角制御する。

すなわち、ＳＣＲ１５のオン時に負荷１２に電力を供給
するとともに、オフ時に検出回路１４の電力を供給する
ものである（第２図Ｃに示すように、整流ブリッジ１３
の出力端子間にはオフ時のみ電圧が発生する）。また、
検出回路１４はその物体検知の間ＳＣＲ１６のゲートに
継続的にゲート電流を供給する。したがって、その間、
ＳＣＲ１６はオンとなり、発光ダイオード１７は点灯し
、かつ近似的に抵抗１８の両端が短絡されることになる
。したがって、整流ブリッジ１３の出力端子間電圧をＶ
、検出回路１４、抵抗１９のそれぞれの抵抗値をＲ，４
．Ｒ，９とすると、検出回路１４に印加する電圧Ｖ，４
はｖＭ三Ｒ；害にｖ となり、抵抗１８の電圧降下分だけ上昇している。

その結果、ＳＣＲ１５の非導通角が比較的小さくても検
出回路１４に十分な電力を供給できる。すなわち、検出
回路１４に十分に電力を供給し動作の安定を図りながら
、ＳＣＲ１５の導通角を増大し十分な実効負荷電力を確
保することができる。なお、第２図Ｂ，Ｃにおいて、非
導通角をゼロクロスから開始したが、もちろん他の位相
で開始してもよい。このように、この実施例においては
、所定物体がいまだ接近していないとき‘こは、全波整
流電圧（第２図Ａ参照）が抵抗１８，１９の直列回路を
介して検出回路１４に印加されるようにし、オフ時漏電
流を減少させている。

そして、所定物体が接近したときには、ほぼ抵抗１９の
みを介して電力供給を行うようにし、電力の効率を上昇
させ、ＳＣＲ１５の導通角を大きくして実効負荷電力を
大きくしている。また、このとき、発光ターーィオ−ド
１７にも電力供給がなされ、スイッチ（ＳＣＲ１５）が
オンであることを表示する。なお、オフ時漏電流および
ＳＣＲ１５の非導通角の値は抵抗１８，１９の値によっ
て適切な値にできる。極端な場合、抵抗１９の抵抗値を
ゼロとすれば非導通角は最４・となる。なお、検出回路
１４は、例えば第３図に示すように、定電圧平滑を行う
定電圧ダイオード１４４、ダイオード１４５、およびコ
ソデンサ１４６と、所定物体の接近に応じて発振する検
出回路１４１と、出力トランジスタ１４２，１４３とか
ら構成することができる。

この発明によれば、検出回路の検出出力にもとづいて負
荷開閉用の第１のスイッチング素子を制御するとともに
抵抗に並列に接続された第２のスイッチング素子を制御
するので、従来相互に矛盾した課題とされていたオフ時
漏電流の抑制と十分な実効負荷電流の確保とをともに達
成しうる二線式交流開閉装置を提供することができる。

図面の簡単な説明第１図はこの発明の１実施例を示す回
路図、第２図Ａ〜Ｃは第１図を説明するための波形図、
第３図は第１図の検出回路１４の具体例を示す回路図で
ある。

１１・・・・・・交流電源、１２・・…・負荷、１３・
・・・・・整流ブリッジ、１４・・・・・・検出回路、
１５，１６・・・・・・ＳＣＲ、１７・・・・・・発光
ダイオード、１８〜２０・・・・・・抵抗。

多ヱ図 多２図 多３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 交流電源間に並列に接続される負荷開閉用の第１の
   スイツチング素子と検出回路とを有し、所定物体の接近
   に応じて前記検出回路から検出出力を生じさせ、この検
   出出力に基づいて前記第１のスイツチング素子を制御し
   て、負荷の開閉を制御するとともに、前記検出回路に直
   列に電圧降下用抵抗を設け、さらに、前記抵抗に並列に
   第２のスイツチング素子を設け、前記検出出力に基づい
   て前記抵抗による電圧降下を制御するうにしたことを特
   徴とする二線式交流開閉装置。