JP3615052B2 - 電源回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばAC100VとAC200Vの交流入力に対し、前者に対しては倍電圧整流、後者には全波整流になるように切替え、電圧値の異なる2種の交流電源系に対して、略同一値の直流出力を得るようにした電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電源回路において、倍電圧整流回路及び全波整流回路の切替に当たっては、切替スイッチを手動で操作することが可能であるが、切り替え忘れや誤操作、及び、それに伴う危険を回避する手段として、商用電源の相違に応じて、全波整流及び倍電圧整流に自動的に切り替える回路構成が主流になっている。特開昭62ー178173号公報、特開昭60ー27916号公報及び特開平3ー145926号公報等は、そのような自動切替技術を開示している。自動切替を行なうには、交流入力電圧を検出し、その検出信号に基づいて、トライアック等の三端子スイッチ素子でなる切替回路を制御する。
【0003】
この種の電源装置では、接続される2種類の交流電源系に対して、略同一値の直流出力電圧を得ることに主眼がおかれ、入力電流の大小については、あまり論じられたことがない。
【0004】
ところが、この種の電源装置では、電圧値の異なる2種の交流電源系が選択的に接続され、接続される交流電源の電圧値の高低に反比例して、入力電流が変化する。このため、低い電圧値を持つ交流電源系が接続された場合、電源装置の交流入力側において、通常、ラインに直列に挿入される突入電流制限素子により、定常時の損失が大きくなり、効率が低下する。しかも、突入電流制限素子としては、低い電圧値を持つ交流電源系に対応できる大容量のものを使用しなければならない。
【0005】
突入電流制限素子の抵抗値を低下させれば、定常時の損失を低減させることができる。しかし、この場合には、突入電流が大きくなってしまう。
【0006】
即ち、突入電流を抑制するため、突入電流制限素子の抵抗値を高くすると、定常時の損失が増え、定常時損失を低下させようとして、突入電流制限素子の抵抗値を低下させると突入電流が増える結果となり、突入電流を増加させずに、定常時損失を低減させることは、容易ではない。
【0007】
この問題解決を狙った先行技術文献としては、実開昭62ー4893号公報をあげることができる。この先行技術では、倍電圧整流及び全波整流の別に応じて、異なる抵抗値を持つ突入電流制限抵抗が選択されるようになっている。
【0008】
しかしながら、この先行技術によっても、電圧値の異なる2種の交流電源系において、突入電流制限素子における定常時の損失の差はかなりある。例えば100Wの電源装置において、AC100V入力時とAC200V入力時とにおいて、突入電流値が突入電流が20Aとなるように、各々の突入電流正弦抵抗値を選択した場合を想定すると、AC100V交流電源系の場合の定常時損失は、AC200V交流電源系に比較して、2倍になる。
【0009】
突入電流抑制方法として、特開昭60ー121924号公報には、突入電流制限抵抗と並列に接続された短絡手段の短絡動作を、平滑コンデンサが充分に充電されるまで、遅延させる技術が開示されている。しかし、この構成の場合は、突入電流制限抵抗と並列に短絡手段を接続しなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、入力される交流電源系統の如何に係らず、突入電流を増加させずに、定常時の損失をほぼ一定化し得る電源回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題解決のため、本発明に係る電源回路は、ダイオードブリッジ回路と、コンデンサ回路と、切換回路と、突入電流制限回路と、遅延回路と、切替駆動回路とを含み、電圧値の異なる2種の交流電源が選択的に入力され、前記2種の交流電源を略同一値の直流電圧に変換して出力する。
【0012】
前記ダイオードブリッジ回路は、交流入力端及び整流出力端を有する。前記コンデンサ回路は、少なくとも、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサは、前記ダイオードブリッジ回路の整流出力端間において互いに直列に接続されている。
【0013】
前記切換回路は、一方の交流電源の入力時に閉路されて前記ダイオードブリッジ回路による倍電圧整流回路を構成し、他方の交流電源の入力時には開路されて前記ダイオードブリッジ回路による全波整流回路が構成されるように、前記ダイオードブリッジ回路の交流入力端の1つと、前記第1のコンデンサ及び第2のコンデンサの接続点との間に接続されている。
【0014】
前記突入電流制限回路は、入力電流ラインに対する突入電流制限抵抗値が、前記倍電圧整流回路及び全波整流回路の別に応じて変化する。
【0015】
前記遅延回路は、第1のダイオードと、第2のダイオードと、第3のコンデンサと、第4のコンデンサとを含む。前記第1のダイオードは、前記交流電源のある位相において前記第3のコンデンサを一方向に充電する回路を構成する。前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードとは異なる前記交流電源位相で、前記第3のコンデンサ及び前記第4のコンデンサの直列回路を構成し、前記第3のコンデンサに蓄積された電荷に応じて前記第4のコンデンサを充電する回路を構成する。
【0016】
前記切替駆動回路は、前記第4のコンデンサの端子電圧が予め定められた動作電圧に上昇したとき、前記切替回路をオンにする。
【0017】
上記構成において、交流電源が、例えばAC100VとAC200Vとの間で選択される場合を想定する。AC200Vが選択されたとき、切換回路が開路される。すると、AC200Vの交流入力は、全波整流回路で全波整流され、その整流出力が第1のコンデンサ及び第2のコンデンサにより平滑化され、直流ライン間にAC200Vに対応した直流電圧が得られる。
【0018】
交流電源としてAC100Vが選択された場合は、切換回路が閉じられる。すると、一の半サイクル時には、全波整流回路を構成するダイオードの1つを通してAC100Vが整流され、その整流出力が第1のコンデンサによって平滑化される。このとき、第1のコンデンサの端子電圧はAC100Vに対応した直流電圧となる。
【0019】
一方、他の半サイクル時には、全波整流回路を構成する他のダイオードを通してAC100Vが整流され、その整流出力が第2のコンデンサによって平滑化される。このとき、第2のコンデンサの端子電圧はAC100Vに対応した直流電圧となる。直流ライン間には、正サイクル時の端子電圧と負サイクル時の端子電圧を重ね合せた倍電圧直流電圧が得られる。
【0020】
突入電流制限回路は、入力電流ラインに対する突入電流制限抵抗値が、倍電圧整流回路及び全波整流回路の別に応じて変化する。具体的には、突入電流制限抵抗値は、AC100V交流電源系が接続され、倍電圧整流回路が構成される場合の方が、AC200V交流電源系が接続され、全波整流回路が構成される場合よりも低くなる。これにより、AC100V交流電源系が接続されたときの損失を減少させ、効率を向上させることができる。
【0021】
本発明に係る電源回路は、更に、遅延回路及び切替駆動回路を含んでいる。遅延回路において、第1のダイオードは、交流電源のある位相において、第3のコンデンサを一方向に充電する回路を構成する。これにより、第3のコンデンサが充電される。第2のダイオードは、第1のダイオードとは異なる交流電源位相で、第3のコンデンサ及び第4のコンデンサの直列回路を構成し、第3のコンデンサに蓄積された電荷に応じて第4のコンデンサを充電する回路を構成する。この回路作用により、電源投入後、第4のコンデンサの端子電圧が上昇していく。
【0022】
切替駆動回路は、第4のコンデンサの端子電圧が予め定められた電圧に上昇したとき、切替回路をオンにする。これにより、全波整流回路から倍電圧整流回路に自動的に切り替えられることになる。切替駆動回路を動作させる第4のコンデンサの端子電圧は、上述したように、電源投入後、次第に上昇していく。従って、切替駆動回路により切替回路がオンになるタイミングは、電源投入時から少し遅れる。この遅れ時間の間、全波整流回路が維持され、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサが充電される。
【0023】
このため、切替回路がオンとなって、全波整流回路から倍電圧整流回路に切り替わった時点では、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサの充電が進んでおり、従って、切替回路がオンした時の突入電流が低下する。
【0024】
本発明は、上述した回路作用によって、突入電流を抑制するのであって、突入電流制限抵抗値を増大させて突入電流を抑制するものではない。突入電流制限抵抗値を小さくしても、突入電流は無視できる程度の僅かな増加に抑制できる。従って、AC100V交流電源のための突入電流制限抵抗値を小さくして定常時損失を低下させ、AC100V及びAC200Vの交流電源の両定常時損失をほぼ一致させることができる。
【0025】
本発明に係る電源回路は、例えばスイッチング電源のようにそれ自体独立した形態を取る電源のみならず、各種電子機器の電源部等のように独立した形態を取らない電源等にも、広く適用し得る。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る電源回路の電気回路接続図である。本発明に係る電源回路は、ダイオードブリッジ回路1と、コンデンサ回路2と、切換回路3と、切替駆動回路4と、補助電源回路5とを含み、電圧値の異なる2種の交流電源6、例えばAC100V及びAC200Vが選択的に入力され、これらの2種の交流電源6を略同一値の直流電圧V0に変換して出力する。この直流電圧V0が負荷7に供給される。負荷7の代表例はスイッチング電源である。スイッチング電源には、それ自体が独立した電源のみならず、各種電子機器の電源部等のように独立した形態を取らない電源等も含まれる。
【0027】
ダイオードブリッジ回路1は、交流入力端a、b及び整流出力端c、dを有する。コンデンサ回路2は、少なくとも第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22を含み、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22は、ダイオードブリッジ回路1の整流出力端cーd間において直列に接続されている。
【0028】
切換回路3は、一方の交流電源6の入力時に閉路されてダイオードブリッジ回路1による倍電圧整流回路を構成し、他方の交流電源6の入力時に開路されてダイオードブリッジ回路1による全波整流回路が構成されるように、ダイオードブリッジ回路1の交流入力端bと、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22の接続点eとの間に接続されている。図示された切替回路3は、トライアック等の双方向性三端子スイッチ素子で構成され、双方向性三端子スイッチ素子のゲートに切替駆動回路4からのトリガ信号が供給される回路構成となっている。
【0029】
上記構成において、交流電源6が、例えばAC100VとAC200Vとの間で選択される場合において、AC200Vが選択されたとき、切替駆動回路4から供給されるゲートトリガ信号により、切換回路3が開路される。すると、AC200Vの交流入力は、ダイオードブリッジ回路1で全波整流され、その整流出力が第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22により平滑化され、直流ライン間にAC200Vに対応した直流電圧V0が得られる。
【0030】
交流電源6としてAC100Vが選択された場合は、切換回路3が閉じられる。すると、正サイクル時には、ダイオードブリッジ回路1を構成するダイオードの1つを通してAC100Vが整流され、その整流出力が第1のコンデンサ21によって平滑化される。このとき、第1のコンデンサ21の端子電圧はAC100Vに対応した直流電圧となる。一方、負サイクル時には、ダイオードブリッジ回路1を構成する他のダイオードを通してAC100Vが整流され、その整流出力が第2のコンデンサ22によって平滑化される。このとき、第2のコンデンサ22の端子電圧はAC100Vに対応した直流電圧となる。よって、直流ライン間には、正サイクル時の端子電圧と負サイクル時の端子電圧を重ね合せた倍電圧直流電圧V0が得られる。
【0031】
抵抗R1及びR2は突入電流制限回路を構成する。突入電流制限回路は、入力電流ラインに対する突入電流制限抵抗値が、倍電圧整流回路及び全波整流回路の別に応じて変化する。具体的には、AC100Vの交流電源6が接続された場合、切替回路3がオンとなり、倍電圧整流回路が構成されるので、突入電流制限抵抗値は、抵抗R1となる。
【0032】
AC200Vの交流電源6が接続された場合、切替回路3がオフとなリ、ダイオードブリッジ回路1が全波整流回路として動作するので、突入電流制限抵抗値は、抵抗R1と抵抗R2との和(R1+R2)となる。即ち、突入電流制限抵抗値は、AC100Vの交流電源6が接続された場合の方が、AC200Vの交流電源6が接続された場合よりも低くなる。これにより、AC100Vの交流電源6が接続されたときの損失を減少させ、効率を向上させることができる。
【0033】
本発明に係る電源回路は、更に、遅延回路5及び切替駆動回路4を含んでいる。実施例に示す遅延回路5において、第1のダイオード51は、図2に示すように、交流電源6のある位相において、第3のコンデンサ53を一方向に充電する回路IC1を構成する。これにより、第3のコンデンサ53が充電される。
【0034】
第2のダイオード52は、第1のダイオード51とは異なる交流電源6の位相で、第3のコンデンサ53及び第4のコンデンサ54の直列回路を構成し、第3のコンデンサ53に蓄積された電荷に応じて、第4のコンデンサ54を充電する回路IC2を構成する。この回路作用により、電源投入後、交流電源6の交流サイクルによって、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが上昇していく。
【0035】
図4は交流電源6の位相と、第1及び第2のダイオード51、52による第3及び第4のコンデンサ53、54の充電タイミングとの関係を示す図である。図において、参照符号IC1は第3のコンデンサ53に流れる電流、参照符号IC2は第3のコンデンサ53及び第4のコンデンサ54に流れる電流を示している。参照符号Vacは交流電源6の波形である。横軸は交流電源6の位相を示す。
【0036】
図示するように、第1のダイオード51を通して、第3のコンデンサ53に充電電流IC1が流れるのは、交流電源6から供給される交流電圧Vacが下降する位相、即ち、d(Vac)/dt<0の範囲である。
【0037】
また、第2のダイオード52が導通し、第3のコンデンサ53に蓄積された電荷に応じて、第4のコンデンサ54を充電する回路IC2が構成され、電流IC2が流れるるのは、交流電圧Vacが上昇する位相、即ち、d(Vac)/dt>0の範囲である。
【0038】
切替駆動回路4は、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが予め定められた電圧に上昇したとき、切替回路3をオンにする。これにより、全波整流回路から倍電圧整流回路に自動的に切り替えられることになる。切替駆動回路4を動作させる第4のコンデンサ54の端子電圧Vcは、上述したように、電源投入後、次第に上昇していく。従って、切替駆動回路4により切替回路3がオンになるタイミングは、電源投入時から少し遅れる。この遅れ時間の間、全波整流回路が維持され、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22が充電される。
【0039】
このため、切替回路3がオンとなって、全波整流回路から倍電圧整流回路に切り替わった時点では、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22の充電が進んでおり、従って、切替回路3がオンした時の突入電流が低下する。
【0040】
本発明では、上述した回路作用によって、突入電流を抑制するのであって、突入電流制限抵抗値R1を増大させて突入電流を抑制するものではない。突入電流制限抵抗値R1を小さくしても、突入電流は無視できる程度の僅かな増加に留まる。従って、突入電流を増加させずに、AC100Vの交流電源6のための突入電流制限抵抗値R1を小さくして定常時損失を低下させ、AC100Vの交流電源6を接続した時の定常時損失を、AC200Vの交流電源6を接続した時の定常時損失とほぼ一致させることができる。
【0041】
図1に示す実施例は、更に、入力電圧検出回路8を含んでいる。入力電圧検出回路8は、AC100V及びAC200Vの交流電源6のうち、交流電圧値の高いAC200Vの交流電源6が入力されたとき、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが、切替駆動回路4の動作電圧に到達するのを阻止する。図示された実施例では、切替駆動回路4の入力側において、第4のコンデンサ54に並列に接続されたスイッチ素子9を有している。入力電圧検出回路8は、AC200Vの交流電源6が入力されたとき、スイッチ素子9をオンさせる。これにより、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが、切替駆動回路4の動作電圧に到達するのが阻止される。従って、AC200Vの交流電源6が入力されたときは、切替回路3はオフの状態に保たれ、ダイオードブリッジ回路1による全波整流回路が構成される。
【0042】
図5は本発明に係る電源回路の別の実施例を示す電気回路図である。図1に示された実施例の構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。この実施例においても、補助電源回路5は、第1のダイオード51と、第2のダイオード52と、第3のコンデンサ53と、第4のコンデンサ54とを含む。第1のダイオード51は、図6に示すように、交流電源6のある位相において、交流電源6により第3のコンデンサ53を充電する回路IC1を構成する。これにより、第3のコンデンサ53が充電される。第1のダイオード51を通して、第3のコンデンサ53が充電される交流電源6の位相は、交流電源6から供給される交流電圧Vacが上昇する位相、即ち、d(Vac)/dt>0の範囲である。
【0043】
第2のダイオード52は、図7に示すように、第1のダイオード51とは異なる交流電源6の位相で、第3のコンデンサ53及び第4のコンデンサ54の直列回路を構成し、第3のコンデンサ53に蓄積された電荷に応じて第4のコンデンサ54を充電する回路IC2を構成する。この回路作用により、電源投入後、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが上昇していく。この回路作用を生じる交流電源6の位相は、交流電圧Vacが低下する位相、即ち、d(Vac)/dt<0の範囲である。
【0044】
切替駆動回路4は、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが予め定められた電圧に上昇したとき、切替回路3をオンにする。これにより、全波整流回路から倍電圧整流回路に自動的に切り替えられることになる。切替駆動回路4を動作させる第4のコンデンサ54の端子電圧Vcは、上述したように、電源投入後、次第に上昇していく。従って、切替駆動回路4により切替回路3がオンになるタイミングは、電源投入時から少し遅れる。この遅れ時間の間、全波整流回路が維持され、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22が充電される。
【0045】
このため、切替回路3がオンとなって、全波整流回路から倍電圧整流回路に切り替わった時点では、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22の充電が進んでおり、従って、切替回路3がオンした時の突入電流が低下する。
【0046】
この実施例の場合も、上述した回路作用によって、突入電流を抑制するのであって、突入電流制限抵抗値R1を増大させて突入電流を抑制するものではない。突入電流制限抵抗値を小さくしても、突入電流は無視できる程度の僅かな増加に留まる。従って、突入電流を増加させずに、AC100Vの交流電源6のための突入電流制限抵抗値R1を小さくして定常時損失を低下させ、AC100Vの交流電源6を接続した時の定常時損失を、AC200Vの交流電源6を接続した時の定常時損失とほぼ一致させることができる。
【0047】
図8は本発明に係る電源回路の具体的な回路例を示している。図において、図1〜図6に示された構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。実施例において、切替駆動回路4は、コンデンサ41、抵抗42、双方向性スイッチ素子(ダイアック)43及び抵抗44を含んでいる。コンデンサ41の一端は第4のコンデンサ54の一端に接続され、他端は抵抗42の一端に接続されている。抵抗42の他端は、双方向性スイッチ素子43の第1の電極に接続され、双方向性スイッチ素子43の第2の電極は、切替回路3を構成する双方向性三端子スイッチ素子のゲートに接続されている。抵抗44は、コンデンサ41と抵抗42の接続点と、第4のコンデンサ54の他端との間に接続されている。
【0048】
AC100Vの交流電源6が供給されている場合において、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが予め定められた電圧に上昇すると、切替回路3を構成する双方向性三端子スイッチ素子がオンになる。これにより、全波整流回路から倍電圧整流回路に自動的に切り替えられることになる。切替駆動回路4を動作させる第4のコンデンサ54の端子電圧Vcは、上述したように、電源投入後、次第に上昇していく。従って、切替駆動回路4により切替回路3がオンになるタイミングは、電源投入時から少し遅れる。この遅れ時間の間、全波整流回路が維持され、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22が充電される。
【0049】
このため、切替回路3がオンとなって、全波整流回路から倍電圧整流回路に切り替わった時点では、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22の充電が進んでおり、従って、切替回路3がオンした時の突入電流が低下する。結局、入力される交流電源系統の如何に係らず、定常時の損失をほぼ一定化し得ることになる。
【0050】
入力電圧検出回路8は、抵抗81と、ツェナーダイオード82と、トランジスタ83と、抵抗84とを含む。抵抗81及びツェナーダイオード82は直列に接続され、直列接続回路の両端が、電源ラインとトランジスタ83のベースとに接続されている。トランジスタ83のコレクタは、抵抗84を介して、スイッチ素子9に導かれている。
【0051】
スイッチ素子9はトランジスタでなり、そのエミッタが第4のコンデンサ54の一端に接続され、コレクタが、入力電圧検出回路8を構成するトランジスタ83のベースに接続されている。スイッチ素子9を構成するトランジスタのベースには、抵抗84を通して、入力電圧検出回路8を構成するトランジスタ83のコレクタ出力が供給される。
【0052】
上述した入力電圧検出回路8において、AC200Vの交流電源6が入力されたとき、ツェナーダイオード82が導通し、それによってトランジスタ83がオンになる。トランジスタ83がオンになると、続いて、スイッチ素子9を構成するトランジスタがオンになる。スイッチ素子9を構成するトランジスタがオンになると、トランジスタ83がオン状態に保持される。これら2つのトランジスタ83、9によって、第4のコンデンサ54が短絡される。このため、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが、ほぼゼロに保たれることになり、切替回路3がオフの状態に保たれ、ダイオードブリッジ回路1による全波整流回路が構成される。
【0053】
図9は本発明に係る電源回路の具体的な回路例を示している。図において、図8に示された構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。実施例において、切替回路3は双方向性三端子スイッチ素子によって構成されている。双方向性三端子スイッチ素子の第1の電極は、突入電流制限用抵抗R2に接続されている。双方向性三端子スイッチ素子の第2の電極は、第1のコンデンサ21及び第2のコンデナの接続点eに接続されている。
【0054】
AC100Vの交流電源6が入力されていて、切替回路3がオンになり、倍電圧整流回路が構成されている場合、抵抗R1による突入電流制限作用が得られる。AC200Vの交流電源6が入力されていて、切替回路3がオフになり、全波整流回路が構成されている場合、抵抗(R1+R2)による突入電流制限作用が得られる。
【0055】
切替駆動回路4は、ツェナーダイオード45、抵抗46及び発光ダイオード47の直列回路と、双方向性フォトスイッチ素子48とを含んでいる。ツェナーダイオード45、抵抗46及び発光ダイオード47の直列回路は第4のコンデンサ54の両端に接続されている。双方向性フォトスイッチ素子48は発光ダイオード47によって駆動される。双方向性フォトスイッチ素子48は第1の電極が切替回路3を構成する双方向性スイッチ素子のゲートに接続され、第2の電極が、切替回路3を構成する双方向性三端子スイッチ素子の第2の電極に接続されている。勿論、発光ダイオード47と双方向性スイッチ素子48とが一体となったフォトトライアックを用いてもよい。
【0056】
AC100Vの交流電源6が供給されている場合において、第4のコンデンサ54の端子電圧Vcが予め定められた電圧に上昇すると、切替回路3を構成するツェナーダイオード45が導通し、発光ダイオード47が発光する。発光ダイオード47が発光すると、双方向性フォトスイッチ素子48が導通し、切替回路3を構成する双方向性三端子スイッチ素子がオンになる。これにより、全波整流回路から倍電圧整流回路に自動的に切り替えられることになる。切替駆動回路4を動作させる第4のコンデンサ54の端子電圧Vcは、上述したように、電源投入後、次第に上昇していく。従って、切替駆動回路4により切替回路3がオンになるタイミングは、電源投入時から少し遅れる。この遅れ時間の間、全波整流回路が維持され、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22が充電される。
【0057】
このため、切替回路3がオンとなって、全波整流回路から倍電圧整流回路に切り替わった時点では、第1のコンデンサ21及び第2のコンデンサ22の充電が進んでおり、従って、突入電流が抑制される。結局、入力される交流電源系統の如何に係らず、定常時の損失をほぼ一定化し得ることになる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、入力される交流電源系統の如何に係らず、定常時の損失をほぼ一定化し得る電源回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源回路の電気回路図である。
【図2】図1に示した電源回路の動作を説明する電気回路図である。
【図3】図1に示した電源回路の別の動作を説明する電気回路図である。
【図4】交流電源の位相と、第1及び第2のダイオードによる第3及び第4のコンデンサの充電タイミングとの関係を示す図である。
【図5】本発明に係る電源回路の別の実施例を示す電気回路図である。
【図6】図5に示した電源回路の動作を説明する電気回路図である。
【図7】図5に示した電源回路の別の動作を説明する電気回路図である。
【図8】本発明に係る電源回路の別の実施例を示す電気回路図である。
【図9】本発明に係る電源回路の更に別の実施例を示す電気回路図である。
【符号の説明】
1 ダイオードブリッジ回路
2 コンデンサ回路
21 第1のコンデンサ
22 第2のコンデンサ
3 切替回路
4 制御回路
5 遅延回路
51 第1のダイオード
52 第2のダイオード
53 第3のコンデンサ
54 第4のコンデンサ
4 切替駆動回路
8 入力電圧検出回路

Claims (1)

  1. ダイオードブリッジ回路と、コンデンサ回路と、切換回路と、突入電流制限回路と、遅延回路と、切替駆動回路と、入力電圧検出回路と、スイッチ素子とを含み、電圧値の異なる2種の交流電源が選択的に入力され、前記2種の交流電源を略同一値の直流電圧に変換して出力する電源回路であって、
    前記ダイオードブリッジ回路は、交流入力端及び整流出力端を有しており、
    前記コンデンサ回路は、少なくとも、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサは、前記ダイオードブリッジ回路の整流出力端間において互いに直列に接続されており、
    前記切換回路は、その切換動作により、前記ダイオードブリッジ回路による全波整流回路、又は、前記ダイオードブリッジ回路による倍電圧整流回路が構成されるように、前記ダイオードブリッジ回路の交流入力端の1つと、前記第1のコンデンサ及び第2のコンデンサの接続点との間に接続されており、
    前記突入電流制限回路は、第1の抵抗と、第2の抵抗とを含み、
    前記第1の抵抗は、前記切換回路が接続されていない側の前記交流入力端に接続され、
    前記第2の抵抗は、前記切換回路が接続された側の前記交流入力端と、前記切換回路との間に接続され、
    前記突入電流制限回路の入力電流ラインに対する突入電流制限抵抗値は、前記倍電圧整流回路が構成されたとき、前記第1の抵抗の抵抗値となり、前記全波整流回路が構成されたとき、前記第1の抵抗の抵抗値と、前記第2の抵抗の抵抗値との和となり、
    前記遅延回路は、第1のダイオードと、第2のダイオードと、第3のコンデンサと、第4のコンデンサとを含み、
    前記第1のダイオードは、前記交流電源のある位相で、前記第3のコンデンサを一方向に充電する回路を構成し、
    前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードとは異なる前記交流電源位相において、前記第3のコンデンサ及び前記第4のコンデンサの直列回路を構成し、前記第3のコンデンサに蓄積された電荷に応じて前記第4のコンデンサを充電する回路を構成し、
    前記入力電圧検出回路は、前記2種の交流電源のうち、交流電圧値の高い交流電源が入力されたか、交流電圧値の低い交流電源が入力されたかを検出し、
    前記スイッチ素子は、前記入力電圧検出回路によってオン、オフされるものであって、前記第4のコンデンサと並列に接続され、交流電圧値の高い交流電源が入力されたとき、前記第4のコンデンサの端子間を短絡させ、
    前記切替駆動回路は、前記切換回路を駆動するものであり、前記第4のコンデンサの端子電圧が予め定められた電圧に達していないとき、前記切換回路により前記全波整流回路を構成し、前記第4のコンデンサの端子電圧が予め定められた電圧に上昇したとき、前記切換回路により前記倍電圧整流回路を構成する、
    電源回路。
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