JPS6036534Y2 - コンバイン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンバイン、詳しくは、機体前部に刈取装置
を設け、機体上部で、かつ、機体幅方向一側に脱穀装置
を、また、他側に操縦席とを夫々設けると共に、この機
体の下部で、前記脱穀装置及び操縦席に対応する機体幅
方向両側に複数の転輪をもった１対の走行用クローラを
設けたコンバインに関する。

この種コンバインに設けるクローラは、駆動輪と遊動輪
との間に複数個の転輪を配列し、これら各輪の外周に軌
道帯を周回させて形成している。

所で前記両クローラの各転輪は、一側方クローラの転輪
軸芯と他側方クローラの転輪軸芯とが同一線上に位置す
べく配置されている。

従ってコンバインの走行時、両クローラが障害物を乗越
えるような場合に、該障害物に両クローラの各転輪が同
時に乗上げ、また同時に接地するので機体の振動が大き
い問題があった。

また通常のコンバインでは、機体の一側前部に操縦席を
、機体の他側後部に脱穀装置を設けており、これら操縦
席と脱穀装置とに対応するクローラ部分により大きな荷
重がかかるのであるが、前記したごとく両クローラの各
転輪軸芯を同一線上に位置させたのでは、前記操縦席と
脱穀装置の荷重が両クローラにおける一部の転輪のみに
集中してかかり、換言すればクローラの広域にわたって
接地圧を生じさせることなく、クローラの一部のみに大
きな接地圧を生じるのであり、従って湿地などでの走行
性が悪い問題点があった。

本考案は以上の問題点を解決すべく考案したもので、ク
ローラのうち脱穀装置の下部に配設するクローラの転輪
を、前記脱穀装置の下部に集中配置すると共に、前記操
縦席の下部に配設するクローラの転輪を、前記操縦席の
下部に集中配置したことにより、該各転輪に前記操縦席
及び脱穀装置の荷重を均等にかけて、両クローラに広域
にわたる接地圧を生じさせ、湿地走行性を高めるべく威
すと共に、前記各クローラに設ける前記各転輪を、機体
の進行方向に対し互にｗｉ酷すべく、一方のクローラに
おける転輪軸芯を他方のクローラにおける転輪軸芯に対
し機体の進行方向に偏位させて配置し、コンバインの走
行時に両クローラが障害物を乗越えるような場合、両ク
ローラの転輪が交互に乗上げるべくなくして、機体の振
動をできるだけ少なくしたものである。

以下本考案の実施例を図面によって説明する。

図中１はコンバインの機体で、前部に刈取装置２を設け
、機体１上部で、かつ、機体１幅方向ｍ個に脱穀装置６
を、また、他側に操縦席５とを夫々設けると共に、この
機体１の下部で、前記脱穀装置６及び操縦席５に対応す
る機体１幅方向両側に複数の後記する転輪３３・・・、
４３・・・をもった１対の走行用クローラ３，４を設け
、該両クローラ３，４の走行に伴ない刈取装置２により
殻稈を刈取り、この刈取殻稈を前記脱穀装置６に搬送供
給して脱穀処理すべくしている。

前記両クローラ３，４は、駆動輪３１，４１と遊動輪３
２．４２との間に４個の第１〜第４転輪３３．３４，３
５，３６及び４３，４４，４５゜４６をそれぞれ軸架し
、これら各輪の内周間にそれぞれ断面概略コ字形をなす
多数の芯金３７ａ。

４７ａをもつ軌道帯３７及び４７を周回させて形成して
いる。

また前記両クローラ３，４の各駆動輪３１，４１は、原
動機（図示せず）に連動連結させたミッション７に駆動
軸８，８を介して連結し、前記原動機により各駆動輪３
１，４１を回転させ、該駆動輪３１，４１によって前記
軌道帯３７．４７を前記各転輪３３・・・、４３・・・
及び各遊動輪３２，４２の周囲を周回走行させるべくし
ている。

しかして本考案は以上のごときコンバインにおいて、前
記両クローラ３，４の第１〜第４転輪３３〜３６及び４
３〜４６のうち、前記脱穀装置６の下部に配設するクロ
ーラ４の前記各転輪４４〜４６を、前記脱穀装置６の下
部に集中配置すると共に、前記操縦席５の下部に配設す
るクローラ３の前記各転輪３３〜３５を、前記操縦席５
の下部に集中配置すると共に、前記各クローラ３，４に
設ける前記各転輪３３・・・、４３・・・を、機体１の
進行方向に対し互に鋪齢すべく、一方のクローラ３にお
ける転輪３４．３５を各軸芯を、他方のクローラ４にお
ける転輪４４，４５の各軸芯に対し機体１の進行方向に
偏位させて配列させたのである。

即ち、前記−刃側クローラ３の第１〜第４転輪３３〜３
６のうち、中間の第２及び第３転輪３４．３５を最前方
に位置する第１転輪３３側に近付けて配置し、この３個
の第１〜第３転輪３３゜３４．３５を前記操縦席５の下
方重心位置近くに位置させると共に、前記他方側クロー
ラ４の第１〜第４転輪４３〜４６のうち、中間の第２及
び第３転輪４４．４５を最後方に位置する第４転輪４６
側に近付けて配置腰この３個の第２〜第４転輪４４，４
５．４６を前記脱穀装置６の下方重心位置近くに位置さ
せるべくしたのである。

尚前記両クローラ３，４は、その駆動輪３１゜４１及び
遊動輪３２．４２近くに、それぞれ第１及び第４転輪３
３．３６及び４３．４６を配置腰中間２個の第２及び第
３転輪３４．３５及び４４．４５のみを偏位させるべく
したが、本考案では前記転輪の全てを前後何れか一方に
偏位させるべくしてもよい。

また前記両クローラ３，４の第１〜第４転輪３３〜３６
及び４３〜４６は、前記各軌道帯３７及び４７に設ける
各芯金３７ａ、４７ａに対し、それぞれ各軌道帯３７．
４７の前後方向において互に交互に対接すべくなし、例
えば１つの転輪が前記芯金上に乗上げているときには、
該転輪の前後両側に隣接する各転輪が芯金の中間に位置
すべくなすと共に、さらに両クローラ３，４のそれぞれ
軸心方向に対応する第１〜第４転輪３３〜３６及び４３
〜４６においても、前記各芯金３７ａ、４７ａに対腰そ
れぞれ交互に対接すべくなし、例えば一方側クローラ３
の転輪が前記芯金３７ａに乗上げているときには、他方
側クローラ４の前記転輪と軸芯方向に対応する転輪が各
芯金４７ａの中間に位置すべくすることが望ましく、斯
くのごとくすることにより両クローラ３，４が障害物を
乗越えるような場合に、振動少なく乗越えることが可能
となる。

以上のコンバインにおいて、走行時に両クローラ３，４
が障害物を乗越えるような場合には、先ず一方側クロー
ラ３の転輪群が障害物を乗上げ、次に他方側クローラ４
の転輪群が乗上げるのであり、従って機体１に大きな振
動を与えることなく、障害物の軽快な乗越えができるの
である。

またコンバインの走行時に前記両クローラ３゜４には操
縦者の搭乗により操縦席５と、脱穀装置６との各下方部
に大きな荷重がかかるのであるが、両クローラ３，４の
操縦席５と脱穀装置６との各下方部には転輪３３〜３５
及び４４〜４６を重点的に集中配置しており、従って前
記操縦席５と脱穀装置６の荷重がこれら各転輪群に均等
に配分され、この各転輪群により広域にわたって均等な
接地圧が生じ、湿地走行性が向上するのである。

以上説明したごとく本考案のコンバインでは、脱穀装置
の下部に集中配置するクローラの転輪により、前記脱穀
装置の荷重を集中的に支持する一方、操縦席の下部に集
中配置するクローラの転輪により、前記操縦席の荷重を
集中的に支持することにより、各転輪にコンバイン全体
の荷重を均等にかけ、両クローラに広域にわたっての接
地圧を生じさせ得るのであり、従って両クローラの湿地
走行性、並びに一般路上における走行性を向上させ得る
に至ったのである。

しかも、前記各転輪を、機体の進行方向に対し互に鋪酷
すべく、一方のクローラにおける転輪軸芯を他方のクロ
ーラにおける転輪軸芯に対し機体の進行方向に偏位させ
たことにより、コンバインの走行時に両クローラの各転
輪が交互に乗上げて機体の振動をできるだけ少なくでき
、軽快な乗越えができるのであり、一般路上におけるコ
ンバインの円滑な走行にも寄与し得るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるコンバインの斜示図、第２図は
同要部の横断面図、第３図はその側面図である。 １・・・・・・機体、２・・・・・・刈取装置、３，４
・・・・・・クローラ、３３〜３６・・・・・・転輪、
４３〜４６・・・・・・転輪、５・・・・・・操縦席、
６・・・・・・転輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体前部に刈取装置を設け、機体上部で、かつ、機体幅
   方向一側に脱穀装置を、また、他側に操縦席とを夫々設
   けると共に、この機体の下部で、前記脱穀装置及び操縦
   席に対応する機体幅方向両側に複数の転輪をもった一対
   の走行用クローラを設けたコンバインにおいて前記クロ
   ーラのうち、前記脱穀装置の下部に配設するクローラの
   転輪を、前記脱穀装置の下部に集中配置すると共に前記
   操縦席の下部に配設するクローラの転輪を、前記操縦席
   の下部に集中配置する一方、前記各クローラに設ける前
   記各転輪を、機体の進行方向に対し互にｆｌｌ艶すべく
   、一方のクローラにおける転輪軸芯を他方のクローラに
   おける転輪軸芯に対し機体の進行方向に偏置させたこと
   を特徴とするコンバイン。