JPS6036363B2 - 人工化粧単板の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は人エイ劫匪単板の製造方法に関するものであ
る。

たんすなどの家具の化粧板として用いる人工化粧単板を
得る場合、従来は扉イ劫鑑板、引出しイけ蛙板など各用
途部分の応じて別々のフリッチを天然木より木取りして
、各フリツチを別々にスライスしていたため、製造工程
が煩雑であるばかりでなく、各フリツチは天然木より木
取りしたものであるため、各フリッチの繊維方向を同一
方向に揃えることができず一部のフリッチが逆目になる
などスライス処理に困難を伴い、またスライスする毎に
得られる単板の木目模様が異なり製品の均一化をはかる
ことができないという欠点を有していた。

したがって、この発明の目的は、製造が容易で製品の均
一化をはかることができる人工化粧単板の製造方法を提
供することである。

この発明の第１の実施例を第１図に示す。

すなわち、この人工化粧単板の製造方法は、扉化粧板、
引出し化粧板などとして１つのたんすの前面のそれぞれ
の部分に使用される複数種類の化粧単板を一度に製造す
る方法であって、複数枚の素材単板を接着剤を介して横
層し、凹突型あるいは平型などにより圧締接着して得た
凹凸変形フリッチやヰ．型成形フリッチを第１図Ａに示
すように、たんすの扉前面外形および引出し前面外形に
合わせて所定寸法の角材フリッチ１，１′に製材する集
成フリッチ形成工程と、互の外縁が隣接し合うようにこ
れら複数のフリッチ１，１′を同図Ｂに示すように接着
剤により集成して同図Ｃに示すような複合フリッチ２を
得る複合フリッチ形成工程と、この複合フリッチ２を同
図Ｄに示すように一定方向よりスラィサ３でスライスし
て、各フリッチ１，１′のスライス面がレイアウト状に
複合して表出する同図Ｅに示すような複合単板４を得る
切削工程と、この複合単板４を前記各集成フリッチ１，
１′に対応するスライス面の分境線に沿って裁断し、た
んすの扉化粧板、引出し化粧板となる複数の人エイａ鑑
単板を得る複合単板分割工程とからなるものである。こ
の発明の第２の実施例を第２図ＡおよびＢに示す。

すなわち、この人工化粧単板の製造方法は、前記複数の
フリッチとして、長さ１９０仇舷、幅５００肌、厚さ６
０比吻の大板目柄変形フリッチと長さ４０５仇舷、幅１
９仇吻、厚さ６０比舷の小板目柄変形フリッチとを形成
し、これらの変形フリッチから第２図Ａに示すような長
さ９００脚、幅４５仇舷、厚さ５００側の角材フリッチ
１を２本と長さ９０仇岬幅１８仇駁、厚さ５００肋の角
材フリッチ１′を５本製材し、これらの複数フリッチ１
，１′を、両面にウレタン系接着剤を１１０夕／淋塗布
した長さ９００肋、幅５００肌、厚さ１側のロータリ単
板５を介在させて同図Ｂに示すように集成接着して複合
フリッチ２′を得、この複合フリツチ２′を０．４脚厚
にスライスして長さ１８００肋、幅９００側の複合単板
を得、この複合単板を前記ロータリ単板５の球装部で裁
断して扉化粧板用の人工化粧単板および引出し化粧板用
の人工化粧単板を得る。このように、複数のフリツチー
，１′を集成接着して複合フリツチ化し、この複合フリ
ツチ２′をスライスして複合単板とし、この複合単板を
分割してたんす前面各部のイ８鮭板用人工化粧単板を得
るものであるため、１つの家具の前面化粧板の各用途部
を１度の工程で同時に製造することができ、全体の製造
工程が簡単になる。

また、複合フリッチ２，２′を構成するそれぞれのフリ
ツチ１，１′は、直接原木より木取したフリッチではな
く、複数枚の素材単板を接着剤を介し積層・圧締接着し
たものであるため、天然木フリッチの場合のようにスラ
イス方向によって材面に逆目が露呈するといった不都合
を生じることなくいかなる方向からのスライスも容易に
行なうことができ、製造が一層容易となるばかりでなく
、天然木フリツチの場合のようにスライスする黍に得ら
れる単板材面の木目模様が異なるといったことがなく、
どの単板も同一木目模様を表現することができ、製品の
均一化をはかることができる。

ことに、この実施例のように複合フリツチ形成工程にお
いて、たんすの前面化粧板を得るのに扉化粧板、引出し
イ乳降板など各用途部分ごとに別々に形成した集成フリ
ッチ１，１′を、ロータリ単板５を介在させて複合フリ
ッチ２′化することによって、複合単板を各用途部分に
応じた人工化粧単板に分割する処理のさし、、前記複合
フリッチ２′の形成において各フリッチ間に介装したロ
ータリ単板５が分割すべき各用途部分の分境線を表わす
とともに、その裁断代を与えることとなってその処理が
容易となる。

この発明の第３の実施例を第３図に示す。

すなわち、この人工化粧単板の製造方法は、例えば前記
第１の実施例のようにたんすなどの家具の化粧板として
用いる人工化粧単板を得る場合において、扉化粧板、引
出し化粧板など各用途部分に応じて別々に用意するフリ
ッチ１，１′に対し、第３図Ａに示すように、これらを
集成接着して複合フリッチ化する前に、これらのフリツ
チ１，１′の扉化粧板、引出し化粧板などの金臭取付部
相当位置に例えば３０の金臭取付穴１３の欠如工をドリ
ル１４で予め行なうとともに、同図Ｂに示すように下面
側をガムテープ１６などにより閉塞してこの穴＼１ ３
にウレタンフオーム、ポリエステル、ポリプロピレン、
など吸湿性または溌水性の樹脂１５を充填するものであ
る。以後は、前記第１の実施例と同機にこれら各フリッ
チー，１′を集成接着して同図Ｄに示すような複合フリ
ッチ２を得、この複合フリッチ２を例えば０．３５柳の
切削厚でスライスして扉化粧板、引出し化粧板などを貼
り継いだしィアウト貼り模様の複合単板を得、この複合
単板を扉イＱ蛇板、引出し化粧板などの各用途部に対応
する複数の人工化粧単．板に分割するものである。

このように、複合フリツチ化の前に各フリツチー，１′
に予め金臭取付用穴１３を加工しこの穴１３に吸湿性ま
たは溌水性の樹脂１５を充填するようにしたため、この
ようにして得られた人工化粧単板６を別の合板９に貼着
し、上面よりポリエステル塗装を施すポリエステル塗装
合板を製造する場合にも、第４図に示すように前記金具
取付用穴１３に充填した樹脂を取り除かないでこの塗装
処理を行なったときには、前記金臭取付用穴１３の相当
部ではこの穴１３に充填された吸湿性または綾水性の樹
脂１５のためにポリエステル塗膜１２が吸い込まれある
いははじかれまた前記ポリエステル塗装前に金臭取付用
穴１３の多孔性樹脂１５を取り除いたときには（金臭取
付用穴１３から樹脂１５の除去は、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどの場合には合板９への接着がないため極
めて簡単に行なうことができる。

）、第５図に示すようにポリエステル塗膜１２がこの穴
１３に落ち込むため、得られるポリエステル塗装合板１
０′への金具取付用穴の穴加工において前記塗膜１２が
はげ落ちるなどの不都合を生じることがなく仕上りの優
美な化粧合板を１０′とすることができる。以上のよう
に、この発明の人工化粧単板の製造方法は、複数の素材
単板を積層・圧綾接着し所定表装器体の化粧面外形に合
わせて製材加工した複数の集成フリッチを得る集成フリ
ッチ形成工程と、前記表装器体の化粧面外形に合わせて
加工した外縁が互に隣懐し合うように前記複数の集成フ
リッチを集成接着して複合フリツチを得る複合フリツチ
形成工程と、前記複合フリッチをスライスして各集成フ
リッチのスライス面が複合して表出する複合単板を得る
切削工程と、前記各スライス面の分境線に沿って前記複
合単板を裁断し所定表装器体の化粧面となる複数の化粧
単板を得る複合単板分割工程とを含むものであるため、
製造が容易で製品の均一化をはかることができるなどの
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の概要を示す製造工程説明図、第２図
はこの発明の第１の実施例を示す製造工程説明図、第３
図はこの発明の第２の実施例を示す製造工程説明図、第
４図はその方法により得られた人工化粧単板を用いて製
造した化粧合板の一実施例を示す断面図、第５図はその
方法により得られた人工化粧単板を用いて製造したイ日
辞合板の他の実施例を示す断面図である。 １，１′…フリツチ、２，２′…複合フリツチ、３…ス
ラィサ、４…複合単板、５…ロータリ単板、６・・・人
工化粧単板、９・・・合板、１０′・・・化粧合板、１
２・・・ポリエステル塗膜、１３・・・金具取付用穴、
１４…ドリル、１５…樹脂。 第４図 第５図 第１図 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の素材単板を積層・圧締接着した所定表装器体
   の化粧面外形に合わせて製材加工した複数の集成フリツ
   チを得る集成フリツチ形成工程と、前記表装器体の化粧
   面外形に合わせて加工した外縁が互いに隣接し合うよう
   に前記複数の集成フリツチを集成接着して複合フリツチ
   を得る複合フリツチ形成工程と、前記複合フリツチをス
   ライスして各集成フリツチのスライス面が複合して表出
   する複合単板を得る切削工程と、前記各スライス面の分
   境線に沿つて前記複合単板を裁断し所定表装器体の化粧
   単板を得る複合単板分割工程とを含む人工化粧単板の製
   造方法。 ２ 前記複合フリツチ形成工程は、複数の集成フリツチ
   をこれらの集成フリツチと異色または異種素材のシート
   を介在させて集成接着するものである特許請求の範囲第
   １項記載の人工化粧単板の製造方法。 ３ 複数の素材単板積層・圧締接着し所定表装器体の化
   粧面外形に合わせて製材加工した複数の集成フリツチを
   得る集成フリツチ形成工程と、前記集成フリツチにおけ
   る前記表装器体化粧面の金具取付部に相当する位置に金
   具取付穴を貫設するとともに前記金具取付穴に吸湿性ま
   たは撥水性の樹脂を充填する金具取付穴形成工程と、前
   記表装器体の化粧面外形に合わせて加工した外縁が互い
   に隣接し合うように前記複数の集成フリツチを集成接着
   して複合フリツチを得る複合フリツチ形成工程と、前記
   複合フリツチをスライスして各集成フリツチのスライス
   面が複合して表出する複合単板を得る切削工程と、前記
   各スライス面の分境線に沿つて前記複合単板を裁断し所
   定表装器体の化粧面となる複数の化粧単板を得る複合単
   板分割工程とを含む人工化粧単板の製造方法。