JPS6035614Y2 - 細塵除去装置

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【考案の詳細な説明】本考案は水中の細塵を除去する装置に関する。

従来、この種の装置は水路を横切って両端が軸受支持さ
れた円環形スクリーンと、この円環形スクリーンの外周
面に揺動自在に設けられたレーキとを備えている。

このレーキは、被処理水を滞留する水路の底面部に設け
られ、かつ先端部かくし歯状に形成されたガイド板に噛
合するようになっている。

このようにして被処理中の懸濁物等の細塵が円環形スク
リーンを介してスカムとして除去される。

この場合、ガイドの先端部と円環形スクリーンとの間の
間隙にスカムが次第に付着し、細塵除去効率が低下する
ので円環形スクリーンの回転に伴いガイド板の先端部に
レーキを噛合させることによって付着スカムを剥離させ
る操作が行なわれる。

しかしながら、従来、ガイド板の先端部に形成されろく
し歯状の各々の切欠部の巾はそれぞれ一定となっており
、かつレーキの巾よりも僅かに大きくしであるのである
ため、レーキがガイド板の先端部の各切欠部をスムーズ
に通過できず円環形スクリーンが回転できない事態が生
ずることが多かった。

本考案の目的は、装置の運転を容易にかつ安定に行うこ
とができる細塵除去装置を提供することにある。

本考案は、ガイド板の先端部に形成されろくし歯状の各
々の切欠部の巾をレーキの進入方向側より通過方向側に
向って漸縮させることによって、前記切欠部をレーキが
スムーズに通過し得るようにしたものである。

以下、添付図面に基いて本考案の実施例を説明する。

第１図において、ケーシング１の側面上部に流入口２が
設けられ、ケーシング１の側面下部に流出口３が設けら
れている。

流入口２は流入水路底板４に接続され、この流入水路底
板４にはさらにガイド板５がボルト１７によって固定さ
れている。

流入水路底板４の一部とガイド板５との上方に位置する
とともに円環形スクリーン７の一部外周面を覆うように
流入水路壁６が設けられている。

円環形スクリーン７の側面は側板８からなり、またスク
リーン面は連結棒９を介して支持されている。

円環形スクリーン７の内周面にはその円環の軸方向に沿
ってレーキ軸１０が設けられ、このレーキ軸１０にレー
キ１１が揺動自在に設けられるとともに円環形スクリー
ン７の外周面にはスクレーパ１２が設けられている。

円環形スクリーン７は、駆動モータ１３を同期する駆動
スプロケット１４とチェーン１６を介して回動する従動
スプロケット１５によって回転するようになっている。

なお図中、１８は細塵出口を示している。ここでガイド
板５の先端部（すなわち、円環形スクリーン７に隣接す
る部分）は、第２図に示すようにくし歯状に形成されて
いる。

このくし歯状部の各々の切欠部５Ａは第３図に示すよう
に一端側（すなわち、円環形スクリーン７の回転に伴い
レーキ１１が進入する側）の巾が大きく、他端側（すな
わち、円環形スクリーン７の回転に伴いレーキ１１が通
過する側）の巾が次第に小さくなるように漸縮されてい
る。

このような細塵除去装置において、被処理中の懸濁物等
を円環形スクリーン７面に捕捉し、処理水はケーシング
１の下部に滞留後、ケーシング外に排出される。

円環形スクリーン７面に捕捉された懸濁物はスクレーパ
１２によりスカムとして細塵出口１８より取り出される
。

このような細塵除去処理中、ガイド板５の先端部に付着
したスカムは、レーキ１１がガイド板５の先端部（＜シ
歯状の切欠部）を噛合腰通過することによって剥離され
る。

このときガイド板５のくし歯状の切欠部５Ａはレーキ１
１の通過が容易であるので、円環形スクリーン７の回転
が停止することなく安定して連続運転することができる
。

またガイド板５のくし歯状の切欠部の上端側の巾（レー
キ１１の通過側の巾）はレーキ１１の各部の巾よりも僅
かに大きくするのみでも安定に運転に支障がないので流
入水路底板４より細塵が下方に流出することがない。

以上のように本考案によれば、細塵を流出を防止しつつ
、安定した連続運転を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例を示す断面図、第２図は第１図の
Ａ矢視図、第３図は第２図のＢ−Ｂ’線による断面図で
ある。４・・・・・・流入水路底板、５・・・・・・ガイド板
、７・・・・・・円環形スクリーン、１０・・・・・・
レーキ軸、１１・・・・・・レーキ、１２・・・・・・
スクレーパ。

【実用新案登録請求の範囲】