JPS6035604Y2 - 橋梁検査車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は橋梁検査車に関する。

従来、橋梁下面の継手ボルト、塗装等の保守、点検を行
なうのに移動式検査車が使用されている。

第１図及び第２図に示すように、この検査車１は主桁２
下面に配設された左右一対のレール３に吊持案内されて
主桁２に沿って移動自在にされている。

ところで、この検査車１によると、主桁２を支持梁を介
して支承する支承部になっては、上記検査車１が通過で
きないので、従来各径間毎に検査車１が配備されており
、従って設備費、保守管理費が高くつくと共に作業性も
支承部における検査車乗り換え、検査装置の載せ替えが
必要となり、安全面に問題が生じる欠点があった。

そこで、本考案は多径間に亘る検査範囲をより安い設備
費及び安い保守管理費でしかも安全且つ能率的な検査作
業を可能にし得る橋梁検査車を提供することを目的とす
る。

即ち、本考案は主桁下面の左右の支承部間で主桁全長に
亘って配設された一対の主案内レールに案内されて、主
桁全長に亘って走行自在な駆動台車と、上記駆動台車に
着脱自在にされると共に主桁下面の左右の支承部円外側
に配設された左右一対の副案内レールに案内されて主桁
径間内を移動自在な被動検査台車とから構成したことを
特徴とするものである。

上記構成によると、多径間の検査範囲に対して駆動台車
が一台でよく、従って設備費及びその維持管理費が安く
なり、また駆動台車に検査若しくは保守点検用装置を載
せておけば、従来のように各径間ごとに上記装置の載せ
替え作業がなくなり、従って作業の安全化及び迅速化を
図ることができる。

以下、本考案の一実施例を第３図〜第１１図に基づき説
明する。

１１は橋梁の主桁１２下面の左右の支承部１３，１３間
で主桁１２全長に亘って配設された左右一対の主案内レ
ール、１４は主桁１２下面の左右の支承部１３，１３の
円外側で主桁１２全長に亘って配設された左右一対の副
案内レールである。

１５は上記主案内レール１１に案内されて駆動装置１６
により主桁１２全長に亘って走行自在な駆動台車、１７
は主桁１２の各径間に配置されると共に上記副案内レー
ル１４に案内されてそれぞれの径間で移動可能な被動検
査台車で、この被動検査台車１７は上記駆動台車１５に
より牽引されるように構成されている。

ここで、駆動台車１５を詳しく説明すると、この駆動台
車１５のフレーム１８は、その高さが主桁１２下面と主
桁支持梁１９上面との距離よりも低くされ、またその幅
が左右の支承部１３，１３間距離よりも狭くされている
。

そして、このフレーム１８は左右の懸垂部材２０を介し
て主案内レール１１に走行自在に吊持案内される。

即ち、各懸垂部材２０の上端前後には主案内レール１１
に係合する走行車輪２１が設けられ、また懸垂部材２０
の適所に走行車輪２１を駆動する上記駆動装置１６が設
けられている。

なお、走行車輪２１を駆動せずに、駆動装置１６に直接
駆動輪を取付け、この駆動輪を主案内レール１１下面に
当接させるようにして、駆動台車１５を走行させるよう
にしてもよい。

また、２２は主案内レール１１の両側に当接して駆動台
車１５の横揺れを防止するガイドローラ、２３はフレー
ム１８上に載置された電源ユニットで、例えば駆動装置
１６及び各種作業用電源として使用される。

次に、被動検査台車１７を詳しく説明すると、この被動
検査台車１７のフレーム２４上面は上記駆動台車１５の
フレーム１８下面よりも低くされ、またこのフレーム２
４の幅（長手方向）は主桁１１の幅と同一長さにされて
いる。

そして、このフレーム２４は左右に懸垂部材２５を介し
て副案内レール１４に移動自在に吊持案内される。

即ち、各懸垂部材２５の上端前後には副案内レール１４
に係合する案内車輪２６が設けられている。

なお、２７は副案内レール１４の両側に当接して被動検
査台車１７の横揺れを防止するガイドローラ、２８はフ
レーム２４上で主桁１１幅方向でスライド可能にされた
作業用足場である。

そして、上記駆動台車１５と被動検査台車１７とは、互
いに着脱自在に構成されている。

即ち、被動検査台車１７のフレーム２４上面の所定位置
には、駆動台車１５のフレーム１８両側面前後に設けら
れたブラケット２９に連結ピン３０を介して連結・切離
し自在な連結アーム３１が設けられている。

次に、検査手順について説明する。

先ず、主桁１１の一端部側の第１径間に配置されている
第１被動検査台車１７Ａと駆動台車１５とを連結し、こ
の第１径間の主桁１１下面を一端から他端に向って検査
若しくは保守・点検（以下、単に検査等と称す）を行な
う。

そして、第１径間の検査が終了すると、駆動台車１５と
第１被動検査台車１７Ａとを切離し、駆動台車１５だけ
を第２径間に移動させると共に第２径間に配置されてい
る第２被動検査台車１７Ｂと連結して、第２径間の検査
等を行なう。

第２径間の検査等が終了すると、再び駆動台車１８と第
２被動検査台車１７Ｂとを切離し、駆動台車１５だけを
次の第３径間に移動させて、順次、主桁１１の各径間を
、その径間に配置された被動検査台車１７により、検査
する。

なお、検査等に必要な装置は駆動台車１５に載せておけ
ば、従来のような載せ替え作業は不要である。

以上のように、本考案の橋梁検査車によれば、多径間の
検査範囲に対して駆動台車が一台でよく、従って設備費
及びその維持管理費が安くなり、また駆動台車に検査若
しくは保守点検用装置を載せておけば、従来のように各
径間ごとに上記装置の載せ替え作業がなくなり、従って
作業の安全化及び迅速化を図ることができる。

更には、被動検査台車の懸垂部材間の荷重を連結アーム
を介して駆動台車に分担させることができるので、被動
検査台車の軽量化を図ることができ、従ってトータル設
備費が安くなる。

更には、従来の検査車が２本のレールに吊持案内されて
いるのに対し、本考案の橋梁検査車は都合４本のレール
に吊持案内されているので、主桁に加わる荷重が分散し
、従って主桁への悪影響が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示すもので、第１図は側面
図、第２図は第１図のＩ−Ｉ矢視図、第３図〜第１１図
は本考案の一実施例を示すもので、第３図は全体側面図
、第４図は第３図のｎ−■矢視図、第５図は要部正面図
、第６図は第５図の■部拡大図、第７図は第６図のＩＶ
−ＩＶ矢視図、第８図は詳細正面図、第９図は同平面図
、第１０図は第８図の■−■矢視図、第１１図は第８図
のＶＩ−ＶＩ矢視図である。 １１・・・・・・主案内レール、１２・・・・・・主桁
、１３・・・・・・支承部、１４・・・・・・副案内レ
ール、１５・・・・・・駆動台車、１６・・・・・・駆
動装置、１７・・・・・・被動検査台車、１９・・・・
・・主桁支持梁、２０・・・・・・懸垂部材、２５・・
・・・・懸垂部材、３１・・・・・・連結アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主桁下面の左右の支承部間で主桁全長に亘って配設され
   た一対の主案内レールに案内されて、主桁全長に亘って
   走行自在な駆動台車と、上記駆動台車に着脱自在にされ
   ると共に主桁下面の左右の支承部円外側に配設された左
   右一対の副案内レールに案内されて主桁径間内を移動自
   在な被動検査台車とから構成したことを特徴とする橋梁
   検査車。