JPS6035356B2 - ピログルタミルペプチドの製造法 - Google Patents
ピログルタミルペプチドの製造法Info
- Publication number
- JPS6035356B2 JPS6035356B2 JP8288077A JP8288077A JPS6035356B2 JP S6035356 B2 JPS6035356 B2 JP S6035356B2 JP 8288077 A JP8288077 A JP 8288077A JP 8288077 A JP8288077 A JP 8288077A JP S6035356 B2 JPS6035356 B2 JP S6035356B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- present
- producing
- pyroglutamyl
- peptide
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- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はピログルタミルベプチドの製造法に関する。
更に詳しく言えば、本発明は、グルタミン酸もしくはピ
ログルタミン酸とこれと異る他のアミノ酸とを単に加熱
することにより、熱総合させることを特徴とするピ。
ログルタミン酸とこれと異る他のアミノ酸とを単に加熱
することにより、熱総合させることを特徴とするピ。
グルタミルベプチドの製造法に関する。アミノ酸は、ア
ミノ基とカルボキシル基という2種の官能基を有するた
め通常、単純な加熱脱水反応手段により異種アミノ酸相
互を反応せしめると、分子内環化や軍縮合反応などの複
雑な反応を生起し、その生成物は一定せず、雑多な化合
物の混合物となる。
ミノ基とカルボキシル基という2種の官能基を有するた
め通常、単純な加熱脱水反応手段により異種アミノ酸相
互を反応せしめると、分子内環化や軍縮合反応などの複
雑な反応を生起し、その生成物は一定せず、雑多な化合
物の混合物となる。
アミノ酸A(NH2−A−COOH)とアミノ酸B(N
H2−B−COOH)とにおいて、N比基とCOO日基
との間でべプチド結合を起させた場合を単純に考えてみ
ても、NH2−A−CONH−A−COOH NH2−B−CON日一B−COOH NH2−A−CONH−B−COOH NH2−B一CONH−A一COO日 の4種のべプチド結合の仕方が考えられ、単純な加熱脱
水によって特定のべプチド結合を得るということは不可
能に近いことであった。
H2−B−COOH)とにおいて、N比基とCOO日基
との間でべプチド結合を起させた場合を単純に考えてみ
ても、NH2−A−CONH−A−COOH NH2−B−CON日一B−COOH NH2−A−CONH−B−COOH NH2−B一CONH−A一COO日 の4種のべプチド結合の仕方が考えられ、単純な加熱脱
水によって特定のべプチド結合を得るということは不可
能に近いことであった。
また加熱温度によっては、分解反応をも伴うから、従来
異種アミノ酸相互における特定のべプチド形成が単なる
加熱脱水反応によって達成した報告は皆無に近い。本発
明者等は、全く驚くべきこ.とには、一方のアミノ酸と
して、グルタミン酸もしくはピログルタミン酸を選択し
、これに異種アミノ酸を組合せて、単なる加熱を行うと
創生物をほとんど生ずることなく、また、反応出発当初
の原料のモル比に関りなく1:1モル比で結合(縮合)
した単一種のピログルタミルベフ。
異種アミノ酸相互における特定のべプチド形成が単なる
加熱脱水反応によって達成した報告は皆無に近い。本発
明者等は、全く驚くべきこ.とには、一方のアミノ酸と
して、グルタミン酸もしくはピログルタミン酸を選択し
、これに異種アミノ酸を組合せて、単なる加熱を行うと
創生物をほとんど生ずることなく、また、反応出発当初
の原料のモル比に関りなく1:1モル比で結合(縮合)
した単一種のピログルタミルベフ。
チドのみ力主2得られることを見出した。本発明にかか
る新知見に基いて達成されたものである。本発明を以下
に詳細に説明すると、本発明のピログルタミルベプチド
の製造法の1例は以下の反応式であらわされるが、この
ようにアミノ基を保護することなく、アミノ酸をそのま
まの形で単なる加熱脱水縮合により、しかも単一種のジ
ベプチドを合成した例は従来全く見られていない。
る新知見に基いて達成されたものである。本発明を以下
に詳細に説明すると、本発明のピログルタミルベプチド
の製造法の1例は以下の反応式であらわされるが、この
ようにアミノ基を保護することなく、アミノ酸をそのま
まの形で単なる加熱脱水縮合により、しかも単一種のジ
ベプチドを合成した例は従来全く見られていない。
本発明方法はグルタミン酸もしくはピログルタミン酸と
これと異る他のアミノ酸とを熱縮合させることを特徴と
する方法であるが、グルタミン酸は加熱により容易にピ
ログルタミン酸となるため、両者はいずれを使用しても
同一の結果となる。上言己の「他のアミノ酸」としては
、特に制限はなく、例えば、アラニン、バリン、ロィシ
ン、イソロイシン、セリン、スレオニン、プロリン、ヒ
ドロキシプロリン、メチオニン、システイン、シスチン
、フエニルアラニン、チロシン、リジン、3−アラニン
、Q−アミノ酉各酸、8ーアミノ酪酸、ッーアミノ酪酸
、6−アミノカプロン酸、Qーアミノィソ酪酸、ノルバ
リン、ノルロィシン、タゥリン、サルコシン、オルニチ
ン等通常のアミノ酸はすべてあげることができる。本発
明においては、原料であるグルタミン酸(もしくはピロ
グルタミン酸)とこれと異る他のアミノ酸以外に何等の
添加成分(物質)例えば触媒を用いる必要のないことが
特徴的である。
これと異る他のアミノ酸とを熱縮合させることを特徴と
する方法であるが、グルタミン酸は加熱により容易にピ
ログルタミン酸となるため、両者はいずれを使用しても
同一の結果となる。上言己の「他のアミノ酸」としては
、特に制限はなく、例えば、アラニン、バリン、ロィシ
ン、イソロイシン、セリン、スレオニン、プロリン、ヒ
ドロキシプロリン、メチオニン、システイン、シスチン
、フエニルアラニン、チロシン、リジン、3−アラニン
、Q−アミノ酉各酸、8ーアミノ酪酸、ッーアミノ酪酸
、6−アミノカプロン酸、Qーアミノィソ酪酸、ノルバ
リン、ノルロィシン、タゥリン、サルコシン、オルニチ
ン等通常のアミノ酸はすべてあげることができる。本発
明においては、原料であるグルタミン酸(もしくはピロ
グルタミン酸)とこれと異る他のアミノ酸以外に何等の
添加成分(物質)例えば触媒を用いる必要のないことが
特徴的である。
溶媒として不活性溶媒を用いることは防げないが、無溶
媒が望ましい態様である。上述の反応は、不活性ガス例
えば窒素、炭酸ガス中で行なうのが望ましい。
媒が望ましい態様である。上述の反応は、不活性ガス例
えば窒素、炭酸ガス中で行なうのが望ましい。
反応温度は通常100〜20000であり、好ましくは
130〜180午0である。生成したピログルタミルベ
ブチドを取得する一法として生成物を水溶液とし、イオ
ン交換樹脂を通すことにより容易に分離精製し得るが、
必要な場合には、生成物を非水溶媒例えばエタノール−
エーテル系溶媒を用いて、再結晶操作をくり返すことに
より、目的とするピログルタミルベプチドを得ることも
できる。本発明方法は前述の如く、アミノ酸をそのまま
の形で、単に混合し加熱するという、全く簡易な操作方
法によりものであり、生成物も水溶液として扱うことが
できるので実用上も極めて優れた方法である。
130〜180午0である。生成したピログルタミルベ
ブチドを取得する一法として生成物を水溶液とし、イオ
ン交換樹脂を通すことにより容易に分離精製し得るが、
必要な場合には、生成物を非水溶媒例えばエタノール−
エーテル系溶媒を用いて、再結晶操作をくり返すことに
より、目的とするピログルタミルベプチドを得ることも
できる。本発明方法は前述の如く、アミノ酸をそのまま
の形で、単に混合し加熱するという、全く簡易な操作方
法によりものであり、生成物も水溶液として扱うことが
できるので実用上も極めて優れた方法である。
現在までに行われているべプチド合成法がアミノ基を保
護するために、それに保護基を結合させ、有機溶媒中で
縮合試薬を用いることを余儀なくされ〔Methodi
nEnzymology l9555(1970)〕。
工程が複雑、高価であることに鑑みれば上述の如き特徴
を有する本発明方法は予期し難い驚異的方法であること
が理解されよう。
護するために、それに保護基を結合させ、有機溶媒中で
縮合試薬を用いることを余儀なくされ〔Methodi
nEnzymology l9555(1970)〕。
工程が複雑、高価であることに鑑みれば上述の如き特徴
を有する本発明方法は予期し難い驚異的方法であること
が理解されよう。
本発明方法が予期に反して、単一のジベプチド形成反応
となる点については、熔融しているピログルタミン酸に
他のアミノ酸が溶けこんで行き1:1の塩を形成し、こ
れがアミノ酸の重縮合を防止する結果となり、ジベプチ
ド形成反応のみが生ずるものと考察されるが、このよう
な考察は単なる考察であり、本発明を拘束するものでは
ない。
となる点については、熔融しているピログルタミン酸に
他のアミノ酸が溶けこんで行き1:1の塩を形成し、こ
れがアミノ酸の重縮合を防止する結果となり、ジベプチ
ド形成反応のみが生ずるものと考察されるが、このよう
な考察は単なる考察であり、本発明を拘束するものでは
ない。
本発明方法により製造し得るピ。
グルタミルベプチド類の中には種々の有用性を持つ物質
あるいは、種々の用途に用いるべプチドの合成用中間原
料が包含されるものであり、本発明方法の実用価値は極
めて高い。実施例 1 グルタミン酸7.35夕(0.05モル)とアラニン4
.45夕(0.05モル)を乳鉢でよくすりつぶして混
合し、ガラス反応管中N2気流中で175℃で、45分
間反応させた。
あるいは、種々の用途に用いるべプチドの合成用中間原
料が包含されるものであり、本発明方法の実用価値は極
めて高い。実施例 1 グルタミン酸7.35夕(0.05モル)とアラニン4
.45夕(0.05モル)を乳鉢でよくすりつぶして混
合し、ガラス反応管中N2気流中で175℃で、45分
間反応させた。
反応物を、0.1%日3P04水溶液にとかし、sho
dexIonpac−C−811を通して分離し、ピロ
グルタミルアラニン2.6夕を得た。(0.013モル
)ピログルタミン酸3.6夕、ァラニン2.0夕を回収
し、副生物はピログルタミルアラニルアラニン0.4夕
、ピログルタミルグルタミン酸0.4夕、アラニン環状
2量体0.5夕であった。
dexIonpac−C−811を通して分離し、ピロ
グルタミルアラニン2.6夕を得た。(0.013モル
)ピログルタミン酸3.6夕、ァラニン2.0夕を回収
し、副生物はピログルタミルアラニルアラニン0.4夕
、ピログルタミルグルタミン酸0.4夕、アラニン環状
2量体0.5夕であった。
ピログルタミルアラニンの収率は26%(モル%)、ピ
ログルタミン酸の転化率:51% アラニンの転化率:55% モル% でありピ。
ログルタミン酸の転化率:51% アラニンの転化率:55% モル% でありピ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 グルタミン酸もしくはピログルタミン酸とこれと異
る他のアミノ酸とを加熱することを特徴とする一般式▲
数式、化学式、表等があります▼ (Rは アミノ酸残基を示す)にて表わされるピログルタミルペ
プチドの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8288077A JPS6035356B2 (ja) | 1977-07-13 | 1977-07-13 | ピログルタミルペプチドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8288077A JPS6035356B2 (ja) | 1977-07-13 | 1977-07-13 | ピログルタミルペプチドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5419966A JPS5419966A (en) | 1979-02-15 |
JPS6035356B2 true JPS6035356B2 (ja) | 1985-08-14 |
Family
ID=13786581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8288077A Expired JPS6035356B2 (ja) | 1977-07-13 | 1977-07-13 | ピログルタミルペプチドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6035356B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56166785A (en) * | 1980-05-27 | 1981-12-22 | Toyo Electric Mfg Co Ltd | Speed controlling device |
EP0257084B1 (en) * | 1986-02-28 | 1990-12-27 | Hafslund Nycomed AS | Use of a dipeptide with cell growth regulating effect for the preparation of a medicament |
EP2151451A4 (en) * | 2007-03-23 | 2010-06-02 | Nisshin Pharma Inc | COMPOSITION FOR PREVENTING OR TREATING PULMONARY DISEASE |
EP2948002B1 (en) | 2013-01-22 | 2018-10-17 | Mars, Incorporated | Flavor composition and edible compositions containing same |
-
1977
- 1977-07-13 JP JP8288077A patent/JPS6035356B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5419966A (en) | 1979-02-15 |
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