JPS6035090B2 - 削り節原料の蒸煮方法 - Google Patents

削り節原料の蒸煮方法

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JPS6035090B2
JPS6035090B2 JP58005028A JP502883A JPS6035090B2 JP S6035090 B2 JPS6035090 B2 JP S6035090B2 JP 58005028 A JP58005028 A JP 58005028A JP 502883 A JP502883 A JP 502883A JP S6035090 B2 JPS6035090 B2 JP S6035090B2
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steam
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秋夫 大霜
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は減圧操作を加えた蒸煮により優れた殺菌力をも
ち、原料水分を均一にし、魚肉質に腰を与えしかも高品
質で付加価値の高い製品を得る削り節原料の蒸煮万法に
関するものである。
従来、鰹節、鰯節、鯖節等の所謂節類(以下原料という
)から花かつおに代表される削り節を大量生産する場合
、予め削り加工を円滑にすべく柔軟化処理が行なわれて
いるが、品質の均一化及び殺菌効果の面で種々の問題を
抱えていた。
削り節の製造は、節または煮干しから削り節に加工する
段階において、まず原料出庫から常法にて得られた節類
の原料を取出し洗浄機、落下水機等の表面洗浄により湿
潤効果も付随しながら原料表面のカビ等の雑菌を除去し
た後、原料を水浸し且つ加熱蒸煮することにより原料組
織を十分に柔軟化するとともに有害微生物の殺菌をも兼
ねるのが通例である。
そして、製品を柔らかくて粘り良くする熱風乾燥の焼欧
機を通り削り加工へ進み薄く削られた後、更に乾燥機に
かけ製品として取出すのが一般的方法である。しかるに
柔軟化処理において、従来のレトルト式、開放式等のい
かなる蒸煮装置も原料の均一蒸煮が困難であり、またた
とえ原料の個々に蒸気供給できても、原料の表面と内部
との均一化が図れないところから製品の品質に斑ができ
、また原料である節内部まで蒸;煮できないため殺菌効
果が上がらないという問題があった。そこで、殺菌効果
を上げるべく蒸気温度を高めたり、長時間処理すること
により対策を講じているが、かかる場合は原料表面の脂
焼けや原料の組織破壊による品質低下を招いた。更に削
り節の製造に挙げられる難しい点として、その原料は節
の種類のみならず同種であっても個々のロットによって
水分含有率のバラッキがあり、削り節をJAS規格に合
致すべ〈加工ラインで乾燥機または加湿機等の水分調整
装置を要し、水浸作業においても従来は人の勘に頼って
水贋調整しなければならないのが実状であった。本発明
者は鋭意研究を重ね本発明に到達したものであり、原料
の加熱蒸煮に先立ち大気圧以下の減圧操作を導入すると
、短い蒸気供給時間で蒸気温度を高めずして原料内部ま
で斑なく柔軟化処理、原料水分の均一化殺菌処理を行な
えるいつぼう蒸煮後製品として取り出す前に再び減圧す
ることで原料の組織に“締まり”を生む知見を得、従来
の問題点を一気に解消した。
更に品質向上や十分な殺菌効果を挙げることができるだ
けでなく従来法で必要としていた水浸工程や削り加工後
の乾燥処理も省くことができ、省力化のみならず原料停
滞がなくなることから衛生面からも極めて優れた削り節
原料を得ることになった。すなわち本発明は、節または
煮干しから削り節に加工する段階において、常法にて得
られた節類の原料を洗浄機、落下水機等の表面洗浄によ
り原料表面のカビ等の雑菌を除去したのち、蒸煮器内に
原料搬入後加熱蒸煮するに際し、先ず系内を減圧下で一
定時間保持した後圧力制御及び温度制御により大気圧内
で加熱蒸煮処理し該処理完了後再び減圧させるようにし
たことを特徴とする削り節原料の蒸煮万法に関し、従来
にない画期的なものである。
以下本発明の一実施例を図面と共に説明する。
第1図は本発明の蒸煮装置の正面図で、第2図はその平
面図である。1は蒸煮器本体で、原料出庫から常法にて
得られた削り節の原料2を洗浄機、落下水機等の表面洗
浄によりカビ等の雑菌を除いた後難3に収龍し、該龍3
を受台4に重ね暦さしたものである。
第1図、第2図はこれらの原料2を蒸煮器1内に仕込み
蒸煮にかける状態図を示すが、しかる後鏡部5に取付け
たト。リー6を押しフランジ面7,8を密着固定する。
このようにして蒸煮の準備は完了し、従来はこのまま加
熱葵煮に先立ちコンデサー9を介して真空ポンプ10で
蒸煮器1内を700側HgVAC以上の減圧下で−定時
間保持する。そして系内の空気を略完全に除去した後蒸
気供給弁11を開き蒸気配管12を伝って低圧飽和蒸気
を蒸煮器1内へ導入する。原料水分が極端に少し、場合
は温水循環ポンプ13系統の電磁弁14を操作し蒸気供
給前にシャワーリングにより加湿する。ここで初めて常
圧の加熱蒸煮に移向するが、系内は既に空気が追い出さ
れており水蒸気だけが充満する。加熱蒸煮は温度制御を
主として原料2の節内部まで蒸煮できるまで続行される
が、安全弁15は系内蒸気圧力上昇による危険防止であ
る。圧力制御用電磁弁16は大気放出を間歌に行い圧力
上昇を自動制御し原料表面の脂焼け等の酸化防止をする
ものである。かくして柔軟化処理、滅菌処理等の加熱蒸
煮がなされるが、終了時点で再びコンデンサー9を介し
て真空ポンプ10で蒸煮器内を70物駁HgVAC以上
減圧する。以上の各工程を蒸煮器1内で完了後、圧力制
御用電磁弁16を開いて大気圧下とした後、原料2を蒸
煮器1内から搬出するものである。更に、削り節原料の
黍煮方法を明確にするために、系内温度と系内圧力の経
時変化を第3図に示し、その作用と効果を示す。
A〜B工程は加熱黍煮に先立ち700柳HgVAC以上
の真空度とし一定時間保持する前減圧工程である。原料
搬入前は蓮続蒸煮であることから系内に熱が残存してお
り雰囲気温度は50乃至60qoである。この減圧工程
は系内に収められた原料2の魚体組識内の気泡を減圧作
用により系外へ拡散させるものであり、魚体組識内の気
泡は飛散し次工程の水分浸透を容易にする。そして該減
圧工程中の真空度は700側HgVACで原料の水分バ
ラッキも是正される。すなわち含水率の高い原料は含水
率の低いものに比べ蒸発速度が早くなり推進力となる濃
度差が大きく蒸発速度が早くなり原料の水分率が均一化
される。C工程は0.5乃至1.0k9′のGの湿り飽
和蒸気の蒸気供給弁11を開き真空系内に急激に蒸気で
加圧する工程を示す。急激に飽和蒸気で蒸煮器1内を飽
和蒸気で充満させることにより原料体の表面ドレンを内
部へ押し込む作用を生む。そしてA〜B工程での原料2
の空洞はドレン水分で満たされる。ここでは残存気体が
ないため蒸気が気泡を除いた空洞奥深く浸透し原料組織
を柔軟にし且つ滅菌させるだけでなく更に鷺体の旧水分
と蒸気ドレンの新水分を混合させ原料は新旧の含有水で
満たされ、含水率を是正する効果を生む。すなわち原料
体内に新旧水分を満し個々のロット間の水分含有率のバ
ラッキはここで略々完全に是正される。次に加熱蒸煮が
行なわれるD工程にはいる。ここでは温度制御を主とし
て蒸気供給を行ない原料内部まで加熱蒸煮するが熱伝達
は原料体内の水分を介して行なわれるため、従来気泡が
介在した場合に比し内部までの熱移動は速い。これは水
の熱伝導度が気体のそれに比べ非常に大きいことによる
。また、熱による残存空気膨張による局部的な原料体組
織の破壊はなくなる。本工程では加熱葵煮が原料内部ま
で完壁にでき、柔軟化処理及び殺菌効果をあげる。E工
程は加熱蒸煮を終え廻りの雰囲気に比べ原料温度が上昇
する過程で原料体表面にドレンが付着しやすく、従来は
このまま外部に取出したが表面付着水分を除去するため
強制乾燥を要したところである。本工程では再度の減圧
操作によって付着水分を原料のもつ熱量で早く蒸発させ
る。又減圧の圧力制御によって蒸煮後の水分を適正化す
るための水分調整も可能であり、それと同時に原料温度
は奪われ低くなり、原料魚質を密にし、しまりを生み最
終製品としての品質向上を促すものである。F工程は本
発明である全ての工程を終て圧力制御用電磁弁16を開
放にし大気圧に戻して原料を蒸煮器1外へ搬出する工程
である。次に、本発明に基いた実験例を述べる。
常圧の加熱蒸煮処理に先立ち減圧操作を加える前減圧効
果を表1、表2に示すが、表1は原料の水分変化を調べ
、表2は原料体内の細菌数を調べたものである。
表1及び表2のサンプルは鯖を原料としたものであり、
本発明の前減圧装置は700*側HgVAC到達をまっ
て加熱蒸煮を開始した。前減圧操作を施すと原料水分が
少ないにもかかわらず加熱蒸煮完了後の水分は前減圧操
作のない従来法と同程度である。試験1に比し試験2、
3は水分の増加が大きく水分を十分浸透したと予想され
製品である花の状態も内部まで均質で良好であった。更
に原料2を髄の中心よりサンプリングし原料体の中心部
を検査した抜き取りサンプリング結果を表2に示すが蒸
煮雰囲気温度970010分間の加熱蒸煮後1汐中の細
菌は減圧前処理を行なうと細菌数は1ぴオーダーから1
びオーダーになるのに比し前減圧操作なし(即ち従来蒸
煮法)では1びオーダーから1びオーダーになり殺菌は
充分ではなかつた。表 1 第2表 減圧前操作により同一蒸煮時間をかけても中心内部まで
殺菌時間があり併せて柔軟化処理が行なえているのは削
り加工での花全体に渡っての均質化が得られたことから
も判明した。
次に後減圧操作について調べその結果を表3に示す。
試験要領は前減圧操作を施し、加熱蒸煮後、後減圧する
ものとしないものについての差異を調べた。
試験要領は鯖を原料とし前減圧操作を施し97℃で10
分間加熱蒸煮したものである。第3表 後減圧は700肋HgVAC到達後20分間保持した。
表3に示すように後減圧処理によって肉眼でも原料の表
面乾き度の違いが判り、後減圧なしの蒸煮水分が21.
3%に比し水分が16.8%と減じた。JAS規格の混
合削り節は9〜17%であるところから花にねばりをつ
ける焼軟機処理をかければそのまま削り加工でき、蒸煮
工程Cに於てシャワーリング又は蒸気供給のみ等のシー
ケンスの変化や葵煮工程Eの減圧工程の圧力制御により
葵煮後の水分適正化と定量化を行い従来必要とした乾燥
処理が省けた。これは蒸煮工程中の水分を最少必要限で
よく処理できるばかりか削り工程直前の必要水分を蒸煮
処理中に定量化出来るからである。以上の実験は水浸作
業なしの実験結果であり、従来の水浸原料と比較すると
良好な花の製品が生産でき、水浸処理工程を省略できる
だけでなく品質向上にも結びついた。本発明では原料含
水率にバラッキがあっても、前減圧操作によって水分調
整し、加熱蒸煮工程終了時で蒸煮の必要最少限の水分に
おさえ、後減圧操作で削り工程の適量水分に減じ削り加
工にそのまま移向できるものである。
以上のごとく本発明は従来実施されていたものに比べ数
々の優れた効果を有するが次にその効果を列挙する。‘
ィ} 殺菌効果をあげしかも全てにわたって均一な製品
が得られる。
{o’従来は水槽に水浸し、長時間放置し水分が均一に
魚質に浸透しなければ良い製品ができなかったが、水浸
省略でも良好な削り節となり、省力化、省電力化、作業
性の向上を生む。
し一 蒸煮装置内で原料の含水率調整ができ、仕上工程
の乾燥機が省略できる。
8 原料の仕込工程から製品までの停滞がなくなり、雑
菌の繁殖防止が可能となる。
その他にも前減圧操作によって蒸煮時間が短縮化され、
また、従来の蒸気温度より10qo程度は高くしても原
料表面の脂焼けが起ってないことも確認できた。
更に後減圧処理効果として原料に身の締まりを与え、ね
ばりのある製品を作り出すなど多大な効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示したもので、第1図は蒸煮
装置の正面図、第2図はその平面図、第3図は系内温度
と系内圧力の経時変化である。 1・・・・・・蒸煮器、2・…・・原料、3・・・・・
・館、4・・・・・・受台、5・・・…鏡部、9・・・
・・・コンデンサー、10・・・・・・真空ポンプ、1
1・…・・蒸気供給弁、13・・・…温水循環ポンプ、
14・・…・電磁弁、15・・…・安全弁、16・・・
・・・圧力制御用電磁弁。 第1図 第2図 第3図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 節または煮干しから削り節に加工する段階において
    、常法にて得られた節類の原料を洗浄機、落下水機等の
    表面洗浄により原料表面のカビ等の雑菌を除去したのち
    蒸煮器内に原料搬入後加熱蒸煮するに際し、先ず系内を
    減圧下で一定時間保持した後、常圧の加熱蒸煮処理し、
    該処理完了後再び減圧させるようにしたことを特徴とす
    る削り節原料の蒸煮方法。
JP58005028A 1983-01-13 1983-01-13 削り節原料の蒸煮方法 Expired JPS6035090B2 (ja)

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JP2539739B2 (ja) * 1993-05-22 1996-10-02 石原水産株式会社 加脂混練まぐろの製造方法における冷凍まぐろ原料の殺菌方法

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JPS59130132A (ja) 1984-07-26

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