JPS6034492B2 - 熱膨張性黒鉛の製造方法 - Google Patents
熱膨張性黒鉛の製造方法Info
- Publication number
- JPS6034492B2 JPS6034492B2 JP52104234A JP10423477A JPS6034492B2 JP S6034492 B2 JPS6034492 B2 JP S6034492B2 JP 52104234 A JP52104234 A JP 52104234A JP 10423477 A JP10423477 A JP 10423477A JP S6034492 B2 JPS6034492 B2 JP S6034492B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- graphite
- sulfuric acid
- acid
- thermally expandable
- expandable graphite
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- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、硝酸、クロム酸、塩素酸等、強い酸化力を有
する無機酸、あるいはその塩類によるＮ○×公害やクロ
ム公害等がなく、かつ排出される廃硫酸は硫酸以外の何
等の不純物をも含有することがないので、産業廃棄物と
しての処理が容易であるのみならず、各種の用途に支障
なく再利用できる等、省資源的利点を有する熱膨張性黒
鉛の製造方法に関するものである。
する無機酸、あるいはその塩類によるＮ○×公害やクロ
ム公害等がなく、かつ排出される廃硫酸は硫酸以外の何
等の不純物をも含有することがないので、産業廃棄物と
しての処理が容易であるのみならず、各種の用途に支障
なく再利用できる等、省資源的利点を有する熱膨張性黒
鉛の製造方法に関するものである。
一般に黒鉛は平坦な六員環重合体層が重なりあった六方
晶系結晶であって、各層間の結合力は非常に弱い。
晶系結晶であって、各層間の結合力は非常に弱い。
従ってこの黒鉛の六員環重合面の層と層の間に種々の異
瞭子を挿入することによって黒鉛層間化合物を生成する
ことができる。
瞭子を挿入することによって黒鉛層間化合物を生成する
ことができる。
この黒鉛層間化合物の或種のものは、加熱することによ
り、活性化されて流体圧を生じ黒鉛の前記層間を膨張さ
せ伸長するので、いわゆる熱膨張性黒鉛として知られて
いる。従来の熱膨張性黒鉛の製造方法は、発煙硝酸、濃
硫酸と濃硝酸、硝酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、塩素酸
塩、クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩等をの混合液
中に黒鉛を浸潰し、反応せしめることによって生成した
黒鉛層間化合物に多量の水を加えて水洗し、残余の硫酸
及び酸化性酸あるいはその塩類を充分に除去した後、１
００００以上の温度で乾燥して得られるのである。
り、活性化されて流体圧を生じ黒鉛の前記層間を膨張さ
せ伸長するので、いわゆる熱膨張性黒鉛として知られて
いる。従来の熱膨張性黒鉛の製造方法は、発煙硝酸、濃
硫酸と濃硝酸、硝酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、塩素酸
塩、クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩等をの混合液
中に黒鉛を浸潰し、反応せしめることによって生成した
黒鉛層間化合物に多量の水を加えて水洗し、残余の硫酸
及び酸化性酸あるいはその塩類を充分に除去した後、１
００００以上の温度で乾燥して得られるのである。
従って、硝酸または硝酸酸を使用する製造方法において
は、反応に際し、濃厚なＮ○×が発生し易く作業環境を
悪化させるだけでなく公害対策面においても、大きな問
題をもたらす。
は、反応に際し、濃厚なＮ○×が発生し易く作業環境を
悪化させるだけでなく公害対策面においても、大きな問
題をもたらす。
一方塩素酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩等のハロゲンの酸
素酸、または酸素酸塩、あるいはクロム酸、クロム酸塩
、重クロム酸塩等のクロム化合物の使用においても、腐
食性が激しく、遊離、またはある種の金属塩の状態にお
いては、自然発火性や、爆発性を呈し、あるいは廃水な
どに混入してくる６価クロムイオンによるクロム公害を
ひき起す危険性があり、これらの公害防止に多大の設備
と費用を要することになる。これらの欠点を除去する一
方法として椿開昭５１−１０８６９４号明細書にベルオ
キソ二硫酸アンモニウム塩および／または酸性アンモニ
ウム塩を含む硫酸混液で黒鉛を処理する方法が提案され
ている。しかし、該製造方法においても、水洗工程で排
出される廃硫酸中に比較的多量のアンモニウム塩が含有
される欠点を避け得られないことは明細書中の実施例か
らも明らかである。このためアンモニウム塩の混在が好
ましくない場合、廃硫酸の再資源化が困難となり、各種
の用途に廃硫酸を再利用するという省資源的経済性に劣
る欠点がある。本発明の目的は、以上の欠点を除去する
ためになされたもので、反応試剤によるＮ○×公害やク
ロム公害等がなく、かつ生成物の水洗により発生する廃
硫酸は何等の有害物質を含まないため、その処理が容易
であり、さらには各種の用途に再利用できる省資源的な
熱膨張性黒鉛の製造方法を提供することにある。
素酸、または酸素酸塩、あるいはクロム酸、クロム酸塩
、重クロム酸塩等のクロム化合物の使用においても、腐
食性が激しく、遊離、またはある種の金属塩の状態にお
いては、自然発火性や、爆発性を呈し、あるいは廃水な
どに混入してくる６価クロムイオンによるクロム公害を
ひき起す危険性があり、これらの公害防止に多大の設備
と費用を要することになる。これらの欠点を除去する一
方法として椿開昭５１−１０８６９４号明細書にベルオ
キソ二硫酸アンモニウム塩および／または酸性アンモニ
ウム塩を含む硫酸混液で黒鉛を処理する方法が提案され
ている。しかし、該製造方法においても、水洗工程で排
出される廃硫酸中に比較的多量のアンモニウム塩が含有
される欠点を避け得られないことは明細書中の実施例か
らも明らかである。このためアンモニウム塩の混在が好
ましくない場合、廃硫酸の再資源化が困難となり、各種
の用途に廃硫酸を再利用するという省資源的経済性に劣
る欠点がある。本発明の目的は、以上の欠点を除去する
ためになされたもので、反応試剤によるＮ○×公害やク
ロム公害等がなく、かつ生成物の水洗により発生する廃
硫酸は何等の有害物質を含まないため、その処理が容易
であり、さらには各種の用途に再利用できる省資源的な
熱膨張性黒鉛の製造方法を提供することにある。
次に本発明になる熱膨張性黒鉛の製造方法の概要を述べ
る。
る。
原料黒鉛を分散せしめた濃度９０％以上、好ましくは９
５％乃至９８％の濃硫酸スラリーを１５乃至６０℃、好
ましくは２０乃至３０００の温度を保つように冷却しな
がら、原料黒鉛の４の重量％以下、好ましくは５乃至２
０重量％の過酸化水素を作用せしめる。
５％乃至９８％の濃硫酸スラリーを１５乃至６０℃、好
ましくは２０乃至３０００の温度を保つように冷却しな
がら、原料黒鉛の４の重量％以下、好ましくは５乃至２
０重量％の過酸化水素を作用せしめる。
この過酸化水素の濃度は、３の重量％以上、好ましくは
４０乃至６０重量％である。かかる条件で濃硫酸に作用
せしめた過酸化水素はベルオキソー硫酸を形成すること
により、強い酸化力を原料黒鉛におよぼして、黒鉛の層
間に重硫酸線を挿入せしめられた反応生成物が得られる
。反応温度を限定するのは１６０以下の温度でベルオキ
ソ一硫酸を作用せしめた場合、得られる熱膨張性黒鉛の
膨張度が低く、また６０００以上の温度でベルオキソー
硫酸を作用せしめた場合には、過大な酸化作用のため得
られる熱膨張性黒鉛は、必要以上に黒鉛の層間が膨張し
ており、加熱により充分な膨張度を示す熱膨張性黒鉛が
得られないためである。また、この反応は、原料黒鉛を
含有する硫酸スラリーに、過酸化水素を直接、作用せし
めることに限定されるものではなく、予じめ冷濃硫酸に
過酸化水素を作用せしめて、ベルオキソー硫酸を含有す
る濃硫酸中に原料黒鉛を浸債するか、あるいは濃硫酸で
混練した原料黒鉛にベルオキソー硫酸を含有する濃硫酸
を混和しても、上記と同様の反応生成物が得られること
はいうまでもないｔとである。上記の処理によって得ら
れる反応生成物を充分な量の水で洗淡した後、乾燥すれ
ば、２００００以上の温度で加熱することによって、数
十倍から数百倍に膨張する熱膨張性黒鉛が得られる。ま
た、本発明に係る製造方法は、前記の如く硝酸、硝酸塩
やクロム酸関係を全く使用していないのでＮ○ｋ公害や
クロム酸公害をひき起すことのないことはいうまでもな
いことであり、また排出される廃硫酸は容易に中和処理
されるのみでなく、有害物質を含有しないので、各種硫
酸塩の製造やアルカリ性廃液の中和剤等に再利用できる
ことは、容易に明らかなことである。次に本発明の実施
例を述べる。
４０乃至６０重量％である。かかる条件で濃硫酸に作用
せしめた過酸化水素はベルオキソー硫酸を形成すること
により、強い酸化力を原料黒鉛におよぼして、黒鉛の層
間に重硫酸線を挿入せしめられた反応生成物が得られる
。反応温度を限定するのは１６０以下の温度でベルオキ
ソ一硫酸を作用せしめた場合、得られる熱膨張性黒鉛の
膨張度が低く、また６０００以上の温度でベルオキソー
硫酸を作用せしめた場合には、過大な酸化作用のため得
られる熱膨張性黒鉛は、必要以上に黒鉛の層間が膨張し
ており、加熱により充分な膨張度を示す熱膨張性黒鉛が
得られないためである。また、この反応は、原料黒鉛を
含有する硫酸スラリーに、過酸化水素を直接、作用せし
めることに限定されるものではなく、予じめ冷濃硫酸に
過酸化水素を作用せしめて、ベルオキソー硫酸を含有す
る濃硫酸中に原料黒鉛を浸債するか、あるいは濃硫酸で
混練した原料黒鉛にベルオキソー硫酸を含有する濃硫酸
を混和しても、上記と同様の反応生成物が得られること
はいうまでもないｔとである。上記の処理によって得ら
れる反応生成物を充分な量の水で洗淡した後、乾燥すれ
ば、２００００以上の温度で加熱することによって、数
十倍から数百倍に膨張する熱膨張性黒鉛が得られる。ま
た、本発明に係る製造方法は、前記の如く硝酸、硝酸塩
やクロム酸関係を全く使用していないのでＮ○ｋ公害や
クロム酸公害をひき起すことのないことはいうまでもな
いことであり、また排出される廃硫酸は容易に中和処理
されるのみでなく、有害物質を含有しないので、各種硫
酸塩の製造やアルカリ性廃液の中和剤等に再利用できる
ことは、容易に明らかなことである。次に本発明の実施
例を述べる。
実施例 １
粒度４８〜１００メッシュのマダガスカル産黒鉛１００
部を含む４００部の９８％硫酸スラリーを冷却、燈拝し
ながら、５の重量％の過酸化水素２碇郭を２０ｑ０乃至
３０００の温度で滴下する。
部を含む４００部の９８％硫酸スラリーを冷却、燈拝し
ながら、５の重量％の過酸化水素２碇郭を２０ｑ０乃至
３０００の温度で滴下する。
過酸化水素の滴下後、縄梓を続け、上記の温度を保ちな
がら、６０分間反応せしめた後、生成物を充分な水量で
洗糠を行なってから、９００土５℃の乾燥器中で乾燥を
行なう。この乾燥した黒鉛を１０００ｏ０の電気炉に入
れ加熱し、黒鉛を膨張せしめた。この時の前記原料黒鉛
の見鎖密度は０．６４夕／めであったが、膨張させたも
のは０．００６夕／洲であり、約ｉ０７倍に膨張したこ
とになる。実施例 ２ 粒度４８〜８０メッシュの北鮮産黒鉛１００部を含む３
０庇郭の９８％硫酸スラリ−を冷却濃伴しなから、予じ
め１０の部の９８％硫酸に２の部の６０重量％過酸化水
素を作用せしめて得られるベルオキソ一硫酸を含む硫酸
溶液を２５００乃至３５００の温度で滴下する。
がら、６０分間反応せしめた後、生成物を充分な水量で
洗糠を行なってから、９００土５℃の乾燥器中で乾燥を
行なう。この乾燥した黒鉛を１０００ｏ０の電気炉に入
れ加熱し、黒鉛を膨張せしめた。この時の前記原料黒鉛
の見鎖密度は０．６４夕／めであったが、膨張させたも
のは０．００６夕／洲であり、約ｉ０７倍に膨張したこ
とになる。実施例 ２ 粒度４８〜８０メッシュの北鮮産黒鉛１００部を含む３
０庇郭の９８％硫酸スラリ−を冷却濃伴しなから、予じ
め１０の部の９８％硫酸に２の部の６０重量％過酸化水
素を作用せしめて得られるベルオキソ一硫酸を含む硫酸
溶液を２５００乃至３５００の温度で滴下する。
Claims (1)
- １ 濃流酸中に分散、スラリー化した天然黒鉛、熱分解
黒鉛、キツシユ黒鉛等の黒鉛粉末を１５乃至６０℃の温
度で、濃度３０％以上の過酸化水素及び濃硫酸の作用に
より生成したペルオキソ一硫酸で処理することを特徴と
する熱膨張性黒鉛の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP52104234A JPS6034492B2 (ja) | 1977-09-01 | 1977-09-01 | 熱膨張性黒鉛の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP52104234A JPS6034492B2 (ja) | 1977-09-01 | 1977-09-01 | 熱膨張性黒鉛の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5438292A JPS5438292A (en) | 1979-03-22 |
| JPS6034492B2 true JPS6034492B2 (ja) | 1985-08-09 |
Family
ID=14375260
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP52104234A Expired JPS6034492B2 (ja) | 1977-09-01 | 1977-09-01 | 熱膨張性黒鉛の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6034492B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63112408A (ja) * | 1986-10-31 | 1988-05-17 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱膨張キツシユ黒鉛の製造方法 |
| JPH02248461A (ja) * | 1989-03-22 | 1990-10-04 | M D Kasei Kk | 難燃性ポリイソシアヌレートフォームの製法 |
| JP2529058B2 (ja) * | 1992-06-30 | 1996-08-28 | 中央化成株式会社 | 熱膨張性黒鉛の製造方法 |
| CN103395810B (zh) * | 2013-08-07 | 2014-09-17 | 张学忠 | 利用生产可膨胀石墨的废酸液制备工业硫酸铝的工艺方法 |
-
1977
- 1977-09-01 JP JP52104234A patent/JPS6034492B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5438292A (en) | 1979-03-22 |
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