JPS6034459Y2 - 堰折り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば碍子キャップを鋳造した際の堰折り
装置に関するものである。

従来、碍子キャップなどを鋳造したときに生じる湯口棒
などをその題目から折る作業は、鋳型から分離した鋳物
の湯口棒などを人手によってハンマーで折るようにして
行なっているが、これでは能率が悪く量産に適さない。

本考案はこのような点に鑑みなされたもので、堰折り作
業を連続的に能率的に行なえるようにしようとするもの
である。

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に図示するように、移送部材をエンドレスに設け
た金型移送装置１に沿って、中子おさめ部２、注湯部３
、揚り折り部４、湯口棒折り部５、第１清掃部６、第２
清掃部７、空吹き部８、塗型部９および冷却部１１を順
次設ける。

そして上記中子おさめ部２では、第２図および第３図に
図示するように、金型１２の内部にソケット中子１２お
よびセメンチング中子１４を挿入し、また上記注湯部３
では、上記セメンチング中子１４の湯口１５に溶湯を注
湯し、この溶湯は、湯口１５の下部の題目１６を通り、
薄肉部１７を経て接続部１８に入り、さらにスカート部
１９を経て題目２１を通り揚り押湯２２に至り、さらに
上記セメンチング中子１４の上面の凹部２３にあふれ出
る。

また上記揚り折り部４ては、冷却固化した上記揚り押湯
２２を題目２１から折り取り、また上記湯口棒折り部５
では、冷却固化した上記湯口１５内の湯口棒２４を題目
１６から折り取り、また上記第１清掃部６では、その前
に上記中子１３．１４や鋳物を取り出して空にした金型
１２の内部をワイヤブラシで清掃し、また上記第２清掃
部７では、さらに上記金型１２の内部をサンドブラスト
で清掃し、また上記空吹き部８では、上記金型１２の内
部にエアを吹付けて清掃砂を取除き、また上記塗型部９
ては、上記金型１２の内部に塗剤を塗布腰また上記冷却
部１１では、上記金型１２を所定の温度まで冷却する。

なお上記金型１２の外面に設けたフィン２５によって上
記冷却を促進する。

さらに上記金型移送装置１が下方に回行する位置で金型
１２から取出された鋳物のスカート部１９の開口端外周
部の駄肉２６を切削加工によってテーパ状に取除き、第
４図に図示する碍子キャップ２７を完成する。

２８は磁器、２９は相手側の接続部１８に嵌着するピン
である。

なお上記ソケット中子１３の下方部には外部まで貫通孔
３１を穿設しておき、この貫通孔３１を介してガス抜き
や金型１２の内容物の突出しなどを行うようにする。

また上記金型１２は、第２図および第３図に示されるよ
うに、１枚の移送プレートに複数、例えば４個固定し、
また上記移送プレートは、エンドレス移送手段として常
套手段であるエンドレスチェン等に取付けられ、第１図
に示されるようにエンドレスに移送される。

さて、上記湯口棒折り部５において第５図および第６図
に図示するように、堰折り装置を設ける。

すなわち金型移送装置１において注湯後の金型１２が停
止する位置の上方に固定基枠３２を設けこの固定基枠３
２の上面に支持板３３．３４． ３５．３６を固着し、
この支持板３３． ３４． ３５．３６に固定枠３７を
固着する。

この固定枠３７は対向する一対の板部材３８と一対の棒
部材３９とからなり、上記一対の棒部材３９にはベース
４１の両側部の筒部４２が進退自在に嵌合している。

なお、上記ベース４１は上下２枚の板部材からなる。

また上記ベース４１の４箇所に案内筒体４３を挿着して
固定し、この各案内筒体４３の上端に流体圧シリンタ装
置４４のシリンダ本体４５を固着し、この流体圧シリン
タ装置４４のピストンロッド４６の下端に固着した可動
部材４７を上記案内筒体４３の内部に上下動自在に嵌合
する。

この可動部材４７の下端には、前記金型１２の内部で固
化した鋳物の不要部としての湯口棒２４に対向状に進退
して嵌脱する凹溝４８が設けられ、この凹溝４８の両側
に第５図に示されるような円弧状の凸部か形成され、こ
の両側の凸部が、第２図および第３図に示される湯口１
５の周囲の凹部に嵌入されるようになっている。

なお４９はキーであり、５１は上記キー４９の案内溝で
ある。

また上記ベース４１を上記湯口棒２４の突出方向と直交
する方向に進退駆動する駆動部としての流体圧シリンタ
装置５２のシリンダ本体５３を上記固定枠３７の一方の
板部材３８に固着し、この流体圧シリンダ装置５２のピ
ストンロッド５４の先端を上記ベース４１の対向連結部
５５に接続する。

そうして、上記流体圧シリンダ装置４４のピストンロッ
ド４６を押出して、上記湯口１５の周囲の凹部の入口に
上記可動部材４７の下端の一対の凸部を嵌入することに
より、注湯後に金型１２の内部で冷却固化した鋳物の不
要部として湯口棒２４および湯口１５の上端部（第２図
に示すように金型１２の上端面より突出した部分Ａ）に
、可動部材４７の凹溝４８を嵌合する。

なおセメンチング中子１４、例えば湯口１５は注湯時の
溶湯により崩壊され易くなっている。

ついでこの可動部材４７を上記湯口棒２４の突出方向と
直交する方向に、上記流体圧シリンダ装置５２のピスト
ンロッド５４を進退して駆動し、これにより上記湯口棒
２４を湯口１５とともにその順目１６から折り取る。

このとき、各金型１２は、第２図に示されるように前記
移送プレートに固定され、この移送プレートは、第１図
に示されるエンドレスの金型移送装置１に設けられてお
り、この金型移送装置１は、堰折り時に停止固定される
ものであるから、堰折り時に、各金型１２をコンベヤに
固定しなくても、この各金型１２が移動したり倒れたり
するおそれはない。

ついで上記金型移送装置１の駆動により金型１２が下方
に回行移動した段階で、上記湯口棒２４や中子１３．１
４などは上記金型１２の内部から上記鋳物とともに金型
１２の貫通孔３１に挿入した突出し棒により突落して取
り出す。

なお上記ベース４１の駆動部としては、上記実施例の流
体圧シリンダ装置５２の外に、カム、ピニオンラック、
チェ７などを用いてもよい。

このように本考案によれば、注湯後に金型の内部で凝固
し金型によって保持された鋳物の不要部を折るようにし
たから、金型が堰折り作業にあたって鋳物の固定位置決
めをすることになり、特に鋳物を固定位置決めする手段
および工程を設ける必要がなく、一連の金型移送工程に
おいて各金型の不要部を連続的に折り取ることができ、
能率的な堰折り作業ができる。

また鋳物の不要部に嵌脱する可動部材のベースを駆動部
によって上記不要部の突出方向と直交する方向に進退す
るようにしたから、不要部の折り取りが容易かつ確実に
できる。

【図面の簡単な説明】 図は本考案に係るもので、第１図は金型移送装置の概略
正面図、第２図は金型の一部破断正面図、第３図はその
平面図、第４図は完成品の正面図、第５図は堰折り装置
の一実施例を示す平面図、第６図はその要部断面図であ
る。 １２・・・・・・金型、２４・・・・・・不要部として
の湯口棒、 ４１・・・・・・ベース、 ４７・・・・・・可動部材、 ５２・・・ ・・・駆動部としての流体圧シリンダ装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注湯後の金型が停止する位置に対向して、上記金型の内
   部で凝固し金型によって保持された鋳物の不要部に対向
   状に進退して嵌脱する可動部材をベースに設け、このベ
   ースにこのベースヲ上記不要部の突出方向と直交する方
   向に進退駆動する駆動部を接続したことを特徴とする堰
   折り装置。