JPS6033795B2 - 不固結性粒状無機肥料およびその製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アンモニウム塩をベースとする不固結性の粒
状無機肥料の製造法に関する。

アンモニウム塩が空気湿度の作用により固結する傾向は
公知である。

この塩が、とりわけその硫酸塩、硝酸塩および燐酸塩の
形で大量に肥料として使用されて以来、貯蔵せる肥料を
分散性に維持するという試みがないこともなかった。こ
のため一般に、この肥料を気密な袋中に包装するのが普
通である。この方法でも、内容物が長時間の貯蔵後に集
鬼化しかつ殆んどさらに分散されることができない。も
う１つの方法として、造粒後のそれぞれの肥料粒子の表
面に、微粉状夕ルク、珪藻土筆のような不活性物質が散
布された。これによればとりわけ、粒子相互の直接的接
触が回避されかつ粘結一性が箸るしく低減される。この
場合欠点なのが、このように処理された肥料を搬出する
際の過剰量の充填剤による粉塵である。また、造粒また
は、粒子に成形された肥料塩の表面を保護被覆で包囲す
ることが公知である。

従って西ドイツ国特許公開明細書第２３３２７３０号に
は、極めて公枝せる脂肪族基および最低１つの親水基を
有するそのための有機結合剤が開陳されている。さらに
、西ドイツ国特許公開明細書第２３４０６３８号に記載
されているように、融解状態で施された硫黄より成る保
護被覆、そのものとしてまたは混合物としての、微粉状
硫黄、ろうおよび／または油状物より成る保護被覆が公
知である。実際これら公知の方法により、肥料の貯蔵性
の改善が得られる。

しかしながら、前述の被覆の場合、特殊な作業工程で施
される必要がある物質が挙げられている。従って、本発
明の根底をなす課題は、この欠点を除去しかつ、別々の
作業工程における肥料粒子の不利な処理を回避しかつ経
剤的に有利な方法で不粘絹性の粒状肥料が得られる方法
を開発することである。

この課題の解決は、大体においてアンモニウム塩より成
る窒素肥料粒子におけるジシアソジアミド０．１〜１０
重量％の含分がその固結を阻止するという意外な知見に
基づく。

この作用は全く予想できなかった、それというのも工業
用のジシアンジアミド自体が、袋またはサイロ中に貯蔵
せる際すでにわずかな時間後に極めて固結しかつその流
動性が実際完全に矢なわれるからである。従って本発明
は、アンモニウム硫酸塩、硝酸塩または−燐酸塩のよう
なアンモニウム塩並びにそれらの混合物をベースとし〜
ジシアンジアミドおよび場合により他の添加物を含有す
る粒状無機肥料を製造するに当り、アンモニウム海の含
水融液にその造粒前にジシアンジアミド０．１〜１の重
量％を添加することを特徴とする不固結性粒状無機肥料
の製造法に関する。

ジシアンジアミドは、有利に均質に分散して粒子中に存
在するが、しかしまたこれは粒子表面付近に富化されて
いてもよい。

ジシアンジアミドは、肥料に対する添加物として「しか
しながらとりわけ硝酸化成を阻止する添加物として久し
く公知である。しかしながらその粒子安定化作用は、差
当り本発明の範囲内で顕著であった。前記範囲の下限を
下廻った場合、粒子強度改善の点で明白な効果がもはや
認められない。上限を上廻った場合、この効果の改善が
得られない。ジシアンジアミドの意外な作用の詳細は明
白に証明することができない。

しかしながら、粒状物中にアンモニウム塩とジシアンジ
アミドより成る潟晶が存在し「 これが空気湿度の作用
下にわずかに再結晶する傾向があり、その結果肥料の固
結防止作用を維持し続けると仮定することができる。原
則として本発明は、アンモニウム塩をベースとする全て
の肥料に適用可能である、すなわち肥料粒子の不固結作
用は、肥料がさらに他の添加物を含有する場合、例えば
「付加的にカリウム塩またはマグネシウム塩を含有する
混合肥料の場合並びにこのような肥料がまた灘溶‘性成
分を含有する場合でも得られる。本発明の範囲内で、と
りわけ、アンモニウム燐酸塩、アンモニウム硝酸塩およ
びアンモニウム硫燐塩並びにそれらの混合物が試験され
た。さらに、ジシアンジアミドの、粘結防止成分として
の驚異的な作用が、普通市販のＮＰ−およびＮＰＫ肥料
で実証された。有利に、ジシアンジアミドの同化は、固
体で、アンモニウム塩またはアンモニウム塩より成る混
合物の含水融液に添加し、引続きこの融液を造粒するこ
とにより行なわれる。

しかしながらまた、ジシアンジアミドを固体のアンモニ
ウム塩に、造粒および乾燥する前に固体または溶液の形
で添加することが可能である。以下に、本発明を実施例
につき詳述するが、但し本発明はこれに限定されない。

例１ アンモニウム硫酸塩６の重量％およびアンモニウム硝酸
塩４０重量部より成る混合物に、これが８０００で融解
するような量の水を混合する。

その中にジシアンジアミド４重量部を溶解し、引続きこ
の融液を造粒するべトリ皿に１肌の高さに粒状物を充填
し、かつ４週間空中湿気を自由に流入させて曝す。

比較物質として、前述と類似に、但しジシアンジアミド
を添加せずに製造したアンモニウム硫酸塩−アンモニウ
ム硝酸塩混合物の粒状物を使用した。。別記４週間の経
過後、ジシアンジアミドを添加せざる粒状物が強固に固
結するとともに、ジシアンジアミドを添加せるものはま
だ完全に自由流動性であった。例２ 普通市販のＮ刊巴料２０〜２０（アンモニウム硝酸塩／
アンモニウム燐酸塩）に、ジシアンジアミド８重量％を
混合し、造粒しかつ乾燥した。

この粒状物を、室温における促進試験で、変動する湿度
を有する雰囲気に曝した。比較試験として、同じ量のＮ
Ｐ月巴料を、ジシアンジアミドを添加せずに同じ方法で
処理した。

ジシアンジアミドを含有する貯蔵試験の場合、固結の傾
向が明白に低減した。また類似の結果が、アンモニウム
硝酸塩、アンモニウム第１一および第２燐酸塩「カルシ
ウム第２燐酸塩および塩化カリウムより成る適当な組成
の混合物である晋通市販のＮＰＫ肥料１５／１５／１５
を使用した場合に得られる。例３ 普通市販のアンモニウム硝酸塩にジシアンジアミド５重
量％を混合し、融解しかつ造粒した。

この粒状物を、室温における促進試験で、変動する湿度
を有する雰囲気に曝した。比較試験として、１バッチの
アンモニウム硝酸塩を、ジシアンジアミドを添加せずに
造粒しかっ同じ方法で処理した。

ジシアンジアミドを含有する貯蔵試料の場合、固結の傾
向が明白に低減した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ アンモニウム硫酸塩、−硝酸塩または−燐酸塩のよ
   うなアンモニウム塩並びにそれらの混合物をベースとし
   、ジシアンジアミドおよび場合により他の添加物を含有
   する粒状無機肥料を製造するに当り、アンモニウム塩の
   含水融液にその造粒前にジシアンジアミド０．１〜１０
   重量％を添加することを特徴とする不固結性粒状無機肥
   料の製造法。 ２ 付加的にカルシウム炭酸塩および／またはカリウム
   塩および／またはマグネシウム塩を添加することを特徴
   とする、特許請求の範囲第１項記載の不固結性粒状無機
   肥料の製造法。 ３ ジシアンジアミド４〜８重量％を添加することを特
   徴とする、特許請求の範囲第１項または第２項記載の不
   固結性粒状無機肥料の製造法。