JPS6033243B2 - カラ−ストライプフイルタ−の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カラーテレビ用撮像管に用いるカラーストラ
イプフィルターの製造方法に関するものである。

カラーテレビ用撮像管に用いるカラーストライプフィル
ターはその色フィルター部が無機干渉膜からなるものと
有機物染色層を染色してなるものと２種類があるが、製
造上後者の方が有利と見られている。

ところで、有機物染色層よりなるフィルターは光学的に
透明なガラス基板上に有機物で構成されている。

従って、表面に強度を付与せしめるために、最上層に透
明な樹脂により１〃前後の保護膜層を設け、フィルター
表面にごみ、異物等が付着したり、あるいは機械的な損
傷を被ったりするのを防ぐべき工程が必要不可欠とされ
ている。このような有機フィルターとしては、たとえば
、第１図示の如く透明基板１上に染色された有機物より
なる染色ストライプ２を有し、さらに該ストライプを含
む全面に保護膜層３を有する基本的構成を持つものがあ
る。ところが、その後の有機フィルターを用いカラーテ
レビ用撮像管を製造する際に、透明な樹脂の保護膜層を
有する有機フィルターを一方に透明導電膜を有する厚さ
５０ム前後の薄板ガラスと任意の接着剤により貼り合せ
る工程で、フィルター外周部の保護膜層中に含まれる僅
か数ムのごみ、異物、突起及び第１図に示される如き樹
脂の塗布時に必然的に生じる保護膜層自体の基板周辺部
の盛り上り４により、薄板ガラスが破損したり、貼り合
せた接着剤層中に気泡が混入したり、貼り合せ面の平滑
性が失なわれたりする問題が生じたりするため、フィル
ター保護膜層の表面状態は撮像管製造工程の歩留り、安
定性を大きく左右する。

そのため有機フィルターの製造においては外周部の樹脂
層のみを機械切削により最終的に除去する工程もしくは
外周部にごみ、異物、樹脂の盛り上りなどが全くない状
態にする工程が欠くべからずものとされている。しかる
に前者は樹脂層の機械的な切削によるため、それに専用
の高価な特殊な機械を必要とし、しかも機械切削のため
基板としてのガラス面を傷つけ光学特性を低下せしめ易
いこと、切削時に切削かすなどのごみが発生しフィルタ
ー上に付着し易いこととにより有機フィルターの品質を
低下させることが問題とされており、又、後者はフィル
ターの製造原料、装置、取扱いなどにおいてごみ、異物
などが混入しないような精密な炉過装置、無塵設備と製
造上細心の注意が必要とされ工業生産上相当に難しい工
程である。

本発明は上述の如き欠点を是正すべ〈種々研究の結果到
達したものであって、紫外線以下の短波長領域の光にて
硬化して可視領域の光にて透明となる樹脂を保護膜材料
として使用し、写真製版技術を用いることにより外周部
以外の部分にのみ選択的に保護膜層を設けることにより
、上述の如き外周部の樹脂層を機械的切削により除去す
る工程や外周部にごみ、異物などが全くない状態にする
工程を不要とし、カラーテレビ用撮像管に用いられるカ
ラーストライプフィルターを極めて容易にしかも高品質
に安定性よく製造する方法である。

以下、本発明について詳細に説明する。第２図Ｄは本発
明の製造方法により得られる構造体の一例を示したもで
、第２図Ａ〜Ｃは第２図Ｄの構造を有するフィルターの
製造方法を例示する模式断面図である。

本発明の製造方法においては、まず第２図Ａに示す如く
、主としてガラス製の透明基板１上に染色ストライプ２
を設ける。これには従来公知の方法が適用できる。たと
えば、透明な基板上に被染色用樹脂膜層を形成し、染色
すべき部分以外にレジスト層を施し、上記樹脂膜層を着
色可能な染料で染色したのちレジスト層を剥離し、つい
で上記のレジスト層形成、染色、レジスト層剥離の手段
により上記樹脂膜層のすでに染色された部分以外を順次
に異なる染料をもつて染色する方法が用いられる。ある
いは上記被染色用樹脂層の全体を着色可能な染料で染色
した後、該染料の色を残したい部分にのみレジスト層を
施し、さらに他の部分を脱色し、次いで染色、レジスト
層形成、脱色の手段により上記樹脂膜層を順次異なる染
料をもって染色し、最後にレジスト層を剥離する方法が
用いられる。上記の被染色用樹脂としては染料との組合
せにより可梁性であればよく、ポリスチロ−ル系樹脂ア
クリル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ポリエステル
系樹脂、アミノ系樹脂、タンパク質系樹脂などが用いら
れる。次に第２図Ｂに示す如く、染色ストライプ２を含
む全面上に紫外線以下の短波長領域の光で硬化し可視領
域の光では透明となる樹脂５を厚さ数１０００八位に被
覆する。

該樹脂は少なくとも、４００〜７０仇肋の実用領域にお
いて実用上差しかえない程度の透明性を有すればよい。
この樹脂としてはフオトレジストとしては、ポリ桂皮酸
ビニル系レジストの東京応化学工業社製のＯＳＲおよび
ＳＶＲ、コダク社製のＫＲＰ、ゴム系レジストのハント
社製のＷａｙＣｏｓｔ、東京応化学工業社製のＯＭＲ等
、感光性樹脂とては、ポリエステル系樹脂の旭化成社製
のＡＰＲ、帝人社製のテビスター、ウレタン系樹脂の関
西ペイント社製の嫁ンネ、ポリアミド系樹脂の東京応化
学工業社製のトプロン、ェポキシ系樹脂の日立化成社製
のＨＰＲ等が適する。次に、第２図Ｃに示す如く、外周
部の不要部分を遮光すべきパターンを有するマスク６を
介して紫外線以下の短波長領域の光を露光し、現像し、
未露光部分を溶解除去し、しかる後にポストベーキング
して第２図Ｄに示す如く不必要な外周部分に保護膜層と
しての樹脂を全く有しない硬化した保護膜層３を形成す
ることによりカラーストライプフィルターが製造される
。

尚、上記において外周部とは透明基板上の染色ストライ
プの存在しない外郭線内側部分を言い、たとえば直径２
〜３肌のフィルターの場合、外郭線より２〜４側程度内
側の部分である。以上の説明で明らかなように、本発明
の方法によれば、外周部の保護膜層を機械的切削により
除去する工程や外周部にごみ、異物などを全くない状態
にする工程を不要とすることができる。

次に、実施例を示して上記本発明についてさらに具体的
に説明する。実施例 透明はガラス基板上に熱硬化性アルキッド樹脂溶液をス
ピンナー塗布により約２山膜に均一に塗布し、１５０午
Ｃにて３雌ごの条件で硬化させた。

得られた樹脂層上にポリ桂皮酸ビニル系フオトレジスト
の東京応化工業社製ＴＰＲを塗布しプレベーキングした
のち、ストライプ状パターンを有するマスクを位置合せ
して露光し、現像、乾燥して染色する部分以外にＴＰＲ
膜を施した。ついで、１色目のスミカロンポリェステル
レツドＦＢ（住友化学社製）にて染色し乾燥したのち、
ＴＰＲ膜を剥離した。次に、ＴＰＲ層形成染色、ＴＰＲ
層剥離の操作を繰り返し、２色目にミケトンポリェステ
ルイエロー５Ｇ（三井東圧社製）とカャロンポリェステ
ルフルーＧＧＦ（日本化薬社製）との混合品で緑色に染
色し、３色目にカャロンポリェステルフルーＴＳＦ（日
本化薬社製）にて青色に染色し、同一平面上に３色のス
トライプを形成した。さらにその上にポリアミド系樹脂
である東京応化工業社製のトプロンを塗布、乾燥し、外
周部の不要部分を遮光すべきパターンを有するマスクに
て露光し、現像し、ポストベーキングして最終的に第２
図○の如き、カラーストライプフィルターを得た。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラーストライプフィルターを例示する
榛式断面図、第２図は本発明の製造方法を説明するため
の漠式断面図である。 １・・・透明基板、２・・・染色ストライプ、３・・・
保護膜層、５・・・紫外線以下の短波長領域の光で硬化
し可視領域では透明となる樹脂、６．・・遮光マスク。 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 紫外線以下の短波長領域の光で硬化し可視領域の光
   では透明となる樹脂を、透明な基板上に設けた染色スト
   ライプを含む全面上に被覆し、次いで、その外周部を遮
   光マスクで覆つた後、紫外線以下の短波長領域の光を露
   光し、現像することにより、外周部以外の部分にのみ選
   択的に保護膜層を設けることを特徴とするカラーストラ
   イプフイルターの製造方法。