JPS6033181B2 - すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 - Google Patents
すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金Info
- Publication number
- JPS6033181B2 JPS6033181B2 JP55104079A JP10407980A JPS6033181B2 JP S6033181 B2 JPS6033181 B2 JP S6033181B2 JP 55104079 A JP55104079 A JP 55104079A JP 10407980 A JP10407980 A JP 10407980A JP S6033181 B2 JPS6033181 B2 JP S6033181B2
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Description
この発明は、特に高面圧のかかる超動部材、例えば内燃
機関のロッカアーム，ロッカアームの摺動部に適用され
るチップ材，カム，スリーブ，さらにバルフシートなど
として使用した場合に、すぐれた耐摩耗性を示し、かつ
相手部材を損傷しない特性を有する炭化物分散型Ｆｅ基
焼結合金に関するものである。 近年、車両の高速化および高出力化に伴い、内燃機関の
動弁系部材、特に高面圧のかかるロッカアームパット面
，カム，スリーブ，およびバルフシートなどに対する耐
摩耗性，耐スカッフィング性，および耐ピッチング性に
関する要求はきわめて厳しくなりつつあり、しかもこの
場合相手部材をも損傷しないものでなければならない。 従来、内燃機関のロッカアーム用材料，ロッカアーム沼
動部用チップ材料，カム材料，スリーフ材料，およびバ
ルフシート材料として、種々の材料が提案されているが
、いずれの材料も上記の要求を満足する特性を備えてい
ないのが現状である。そこで、本発明者等は、上述のよ
うな観点から、特に高面圧のかかる内燃機関の勤弁系部
村として使用するのに適した材料を得べ〈研究を行なっ
た結果、Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．
０％，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０
％，ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５
〜１０．０％を含有し、さらに必要に応じてＭｏおよび
Ｗのうちの１種または２種：０．５〜１０．０％，また
は／およびＮｉ，Ｃｏ，およびＣｕのうちの１種はまた
は２種以上：０．５〜１０．０％を含有し、残りがＦｅ
と不可避不純物からなる組成（以下重量％，以下％はす
べて重量％を意味する）を有する炭化物分散型鉄基焼結
合金はすぐれた耐摩耗性，耐スカツフィング性，および
耐ピッチング性を有し、特にこの鉄基競結合金を高面圧
のかかる内燃機関の動弁系部村として使用した場合、こ
れらの都村はきわめてすぐれた性能を発揮するという知
見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであっ
て、以下に成分組成範囲を上記の通りに限定した理由を
説明する。 ｛ａ）Ｃ Ｃ成分には、素地に固溶してこれを強化し、かつＣｒ，
Ｎｂ，Ｔａ，Ｍｏ，およびＷと結合して炭化物をを形成
し、合金の耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含
有量が０．５％未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保
することができず、一方３．０％を越えて含有させると
、炭化物の析出量が多くなり過ぎると共に、これが粗大
化するようになって、合金が硫化するばかりでなく、相
手部材の損傷も著しくなることから、その含有量を０．
５〜３．０％と定めた。 （ｂ）Ｃｒ Ｃｒ成分には素地に固溶して、これを強化し、かつＣと
結合して高硬度を有するＣｒ炭化物を形成するほか、Ｎ
ｂおよびＴａと複炭化物を形成し、もって合金の耐摩耗
性を向上させる作用があるが、その含有量が５．０％未
満では、所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができ
ず、一方２０．０％を越えて含有させると、合金が腕化
するようになると共に、相手部材の損傷もはげしくなる
ことから、その含有量を５．０〜２０．０％と定めた。
機関のロッカアーム，ロッカアームの摺動部に適用され
るチップ材，カム，スリーブ，さらにバルフシートなど
として使用した場合に、すぐれた耐摩耗性を示し、かつ
相手部材を損傷しない特性を有する炭化物分散型Ｆｅ基
焼結合金に関するものである。 近年、車両の高速化および高出力化に伴い、内燃機関の
動弁系部材、特に高面圧のかかるロッカアームパット面
，カム，スリーブ，およびバルフシートなどに対する耐
摩耗性，耐スカッフィング性，および耐ピッチング性に
関する要求はきわめて厳しくなりつつあり、しかもこの
場合相手部材をも損傷しないものでなければならない。 従来、内燃機関のロッカアーム用材料，ロッカアーム沼
動部用チップ材料，カム材料，スリーフ材料，およびバ
ルフシート材料として、種々の材料が提案されているが
、いずれの材料も上記の要求を満足する特性を備えてい
ないのが現状である。そこで、本発明者等は、上述のよ
うな観点から、特に高面圧のかかる内燃機関の勤弁系部
村として使用するのに適した材料を得べ〈研究を行なっ
た結果、Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．
０％，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０
％，ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５
〜１０．０％を含有し、さらに必要に応じてＭｏおよび
Ｗのうちの１種または２種：０．５〜１０．０％，また
は／およびＮｉ，Ｃｏ，およびＣｕのうちの１種はまた
は２種以上：０．５〜１０．０％を含有し、残りがＦｅ
と不可避不純物からなる組成（以下重量％，以下％はす
べて重量％を意味する）を有する炭化物分散型鉄基焼結
合金はすぐれた耐摩耗性，耐スカツフィング性，および
耐ピッチング性を有し、特にこの鉄基競結合金を高面圧
のかかる内燃機関の動弁系部村として使用した場合、こ
れらの都村はきわめてすぐれた性能を発揮するという知
見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであっ
て、以下に成分組成範囲を上記の通りに限定した理由を
説明する。 ｛ａ）Ｃ Ｃ成分には、素地に固溶してこれを強化し、かつＣｒ，
Ｎｂ，Ｔａ，Ｍｏ，およびＷと結合して炭化物をを形成
し、合金の耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含
有量が０．５％未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保
することができず、一方３．０％を越えて含有させると
、炭化物の析出量が多くなり過ぎると共に、これが粗大
化するようになって、合金が硫化するばかりでなく、相
手部材の損傷も著しくなることから、その含有量を０．
５〜３．０％と定めた。 （ｂ）Ｃｒ Ｃｒ成分には素地に固溶して、これを強化し、かつＣと
結合して高硬度を有するＣｒ炭化物を形成するほか、Ｎ
ｂおよびＴａと複炭化物を形成し、もって合金の耐摩耗
性を向上させる作用があるが、その含有量が５．０％未
満では、所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができ
ず、一方２０．０％を越えて含有させると、合金が腕化
するようになると共に、相手部材の損傷もはげしくなる
ことから、その含有量を５．０〜２０．０％と定めた。
【ｃ】Ｐ
Ｐ成分には、素地中に固溶して、これを強化すると共に
硬さを高めて耐摩耗性を向上させ、かつ焼給時に液相の
Ｆｅ−Ｐ合金を形成して焼結を活性化し、もって焼結体
の繊密化および炭化物生成の安定化をはかる作用がある
が、その含有量が０．１％未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方５．０％を越えて含有させると、合
金の腕化が著しくなることから、その含有量を０．１〜
５．０％と定めた。 ｛ｄ）Ｍｎ Ｍｎ成分には、素地に固溶して、これに靭性を付与する
ほか、オーステナィトを安定化し、かつＭｓ点を下げて
焼入れ性を改善する作用があるが、０．０５％禾満の含
有では、前記作用に所望の効果が得られず、一方３．０
％を越えて含有させると、結晶粒が粗大化し易くなって
合金強度に低下傾向が現われるようになるばかりでなく
、耐酸性および耐酸化性も悪化するようになることから
、その含有量を０．０５〜３．０％と定めた。 【ｅ｝ ＮｂおよびＴａ ＮｂおよびＴａ成分には、Ｃと結合して高硬度の炭化物
を形成するほか、Ｃｒをはじめとする炭化物形成成分と
共に複炭化物を形成して分散相たる炭化物と結合相たる
素地との結合を強固にし、もって合金の耐摩耗性を著し
く向上させる作用があるが、その含有量が０．０５％未
満では所望のすぐれた耐摩耗性を得ることができず、一
方１０．０％を越えて含有させてもより一層の向上効果
は期待できず、経済的をも考慮して、その含有量を０．
０５〜１０．０％と定めた。 【ｆ｝ ＭｏおよびＷこれらの成分は、素地に間溶して
、これを強化するほか、Ｃと結合して炭化物を形成し、
合金の耐摩耗性を向上させる均等的作用をもつので、特
によりすぐれた耐摩耗性が要求される場合に必要に応じ
て含有されるが、その含有量が０．５％未満では、耐摩
耗性に所望の向上効果が得られず、一方１０．０％を越
えて含有させると、相手部材の損傷が著しくなることか
ら、その含有量を０．５〜１０．０％と定めた。 （ｇ） Ｎｉ，Ｃｏ，およびＣｕ これらの成分は、素地を強化し、かつなじみ性を改善す
る均等的作用をもつので、これらの特性が要求される場
合に必要に応じて含有されるが、その含有量が０．５％
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方１０．
０％を越えて含有させてもより一層の向上効果は見られ
ず、経済的を考慮し、その含有量を０．５〜１０．０％
と定めた。 なお、この発明の鉄基暁結合金は、９０％以上の理論密
度比をもつことが望ましく、これは、９０％未満の理論
密度比では、素地の強度が低く、かつ大きな空孔が存在
するようになり、この空孔のもつ切欠効果によって素地
が破壊され易くなって、ピッチング摩耗が発生し易くな
るという理由にもとづくものである。 つぎに、この発明の鉄基暁結合金を実施例により比較例
と対比しながら説明する。 実施例 原料粉末として、粒度−１０仇ｈｅｓｈのアトマィズＦ
ｅ−Ｃｒ−Ｍｕ−Ｎｂ合金（Ｃｒ：１３．５％，Ｍｎ：
１．１０％，Ｎｂ：４．１％含有）粉末，同粒度のアト
マィズＦｅ−Ｃｒ−Ｍｎ−Ｔａ合金（Ｃｒ：１４．０％
，Ｍｎ：１．１０％，Ｔａ：４．３％含有）粉末，同粒
度のアトマィズＦｅ−Ｃｒ合金（Ｃｒ：２４％含有）粉
末，同粒度のＦｅ−Ｍｎ合金（Ｍｎ：７５％含有）粉末
，同粒度のＦｅ−Ｎｂ合金（Ｎｂ：１５％含有）粉末，
同粒度のアトマィズＦｅ粉末，同粒度のＦｅ−Ｐ合金（
Ｐ：２６％含有）粉末，りん片状黒鉛粉末，さらにいず
れも平均粒径３仏ｍを有するＮｉ粉末，Ｃｏ粉末，Ｍｏ
粉末，およびＷ粉末，粒度−２０仇ｈｅｓｈのＣｕ粉末
を用意し、これらの原料粉末をそれぞれ第１表に示され
る配合組成に配合し、これに潤滑剤としてステアリン酸
：０．７％を加えて通常の条件で混合し、この結果の混
合粉末より、５のｎ／係の成形圧にて圧粉体を成形し、
ついで前記圧粉体を、アンモニア分解ガス中、温度：１
１２０〜１２００ｏｏに６び分間保持して焼結し、引続
いて温度：１０００００から油焼入れ後、温度：５３０
００に６０分間保持の焼戻し処理を施すことによって、
配合組成と実質的に同一の最終成分組成をもった本発明
鉄基焼結合金１〜１９および比較鉄基焼結合金１〜１２
をそれぞれ製造した。 なお、比較鉄基焼結合金１〜１２は、いずれも構成成分
のうちいずれかの成分がこの発明の成分組成範囲から外
れた組成を有するものである。 ついで、この結果得られた本発明鉄基焼結合金１〜１９
および比較鉄基焼結合金１〜１２のそれぞれからの自動
車のロッカァームのパット面に適合したチップ材を切り
出し、ロッカアームにろう付けにより接合してパット面
を形成し、このロッカァームを４気筒ＯＨＣエンジンに
組込み、使用オイル：ＬＰＧ廃油，回転数：９０仇．ｐ
．ｍ．，試験時間：４０加持間の条件で耐摩耗試験を行
ない、ロッカアームパット面の摩耗量、および相手部材
であるＪＩＳ・ＳＣＭ−２１製カムの摩耗量をそれぞれ
測定すると共に、外観状況を観察した。この結果を第１
表に示したが、第１表には上記チップ材のビッカース硬
さおよび理論密度比も合せて示した。第１表に示される
ように、比較鉄基焼結合金１〜１２においては、自体の
摩耗量および／または相手部材のカムの摩耗量が多く、
しかもその表面にはスカツフイングまたはピッチングが
見られるのに対して、本発明鉄基焼結合金１〜１９は、
いずれもすぐれた耐摩耗性を示し、かつ相手部材のカム
の摩耗も著しく少なく、さらにすぐれた表面性状を有す
ることが明らかである。なお、この場合、熱処理条件を
適宜選択することによって、素地の組織をべーナィト，
パーラィト，オーステナイト，マルテンサイト，さらに
はこれらの混合組織とすることができるのは勿論である
。上述のように、この発明の鉄基焼結合金は、すぐれた
耐摩耗性，耐スカッフィング性，および耐ピッチング性
を有し、さらに相手部材に及ぼす損傷影響のきわめて小
さい特性を有するので、特に高面圧のかかる内燃機関の
動弁系部村として使用した場合に、これら部材はきわめ
てすぐれた性能を発揮し、長期に亘る安定的使用を可能
とするなど工業上有用な特性を有するのである。
硬さを高めて耐摩耗性を向上させ、かつ焼給時に液相の
Ｆｅ−Ｐ合金を形成して焼結を活性化し、もって焼結体
の繊密化および炭化物生成の安定化をはかる作用がある
が、その含有量が０．１％未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方５．０％を越えて含有させると、合
金の腕化が著しくなることから、その含有量を０．１〜
５．０％と定めた。 ｛ｄ）Ｍｎ Ｍｎ成分には、素地に固溶して、これに靭性を付与する
ほか、オーステナィトを安定化し、かつＭｓ点を下げて
焼入れ性を改善する作用があるが、０．０５％禾満の含
有では、前記作用に所望の効果が得られず、一方３．０
％を越えて含有させると、結晶粒が粗大化し易くなって
合金強度に低下傾向が現われるようになるばかりでなく
、耐酸性および耐酸化性も悪化するようになることから
、その含有量を０．０５〜３．０％と定めた。 【ｅ｝ ＮｂおよびＴａ ＮｂおよびＴａ成分には、Ｃと結合して高硬度の炭化物
を形成するほか、Ｃｒをはじめとする炭化物形成成分と
共に複炭化物を形成して分散相たる炭化物と結合相たる
素地との結合を強固にし、もって合金の耐摩耗性を著し
く向上させる作用があるが、その含有量が０．０５％未
満では所望のすぐれた耐摩耗性を得ることができず、一
方１０．０％を越えて含有させてもより一層の向上効果
は期待できず、経済的をも考慮して、その含有量を０．
０５〜１０．０％と定めた。 【ｆ｝ ＭｏおよびＷこれらの成分は、素地に間溶して
、これを強化するほか、Ｃと結合して炭化物を形成し、
合金の耐摩耗性を向上させる均等的作用をもつので、特
によりすぐれた耐摩耗性が要求される場合に必要に応じ
て含有されるが、その含有量が０．５％未満では、耐摩
耗性に所望の向上効果が得られず、一方１０．０％を越
えて含有させると、相手部材の損傷が著しくなることか
ら、その含有量を０．５〜１０．０％と定めた。 （ｇ） Ｎｉ，Ｃｏ，およびＣｕ これらの成分は、素地を強化し、かつなじみ性を改善す
る均等的作用をもつので、これらの特性が要求される場
合に必要に応じて含有されるが、その含有量が０．５％
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方１０．
０％を越えて含有させてもより一層の向上効果は見られ
ず、経済的を考慮し、その含有量を０．５〜１０．０％
と定めた。 なお、この発明の鉄基暁結合金は、９０％以上の理論密
度比をもつことが望ましく、これは、９０％未満の理論
密度比では、素地の強度が低く、かつ大きな空孔が存在
するようになり、この空孔のもつ切欠効果によって素地
が破壊され易くなって、ピッチング摩耗が発生し易くな
るという理由にもとづくものである。 つぎに、この発明の鉄基暁結合金を実施例により比較例
と対比しながら説明する。 実施例 原料粉末として、粒度−１０仇ｈｅｓｈのアトマィズＦ
ｅ−Ｃｒ−Ｍｕ−Ｎｂ合金（Ｃｒ：１３．５％，Ｍｎ：
１．１０％，Ｎｂ：４．１％含有）粉末，同粒度のアト
マィズＦｅ−Ｃｒ−Ｍｎ−Ｔａ合金（Ｃｒ：１４．０％
，Ｍｎ：１．１０％，Ｔａ：４．３％含有）粉末，同粒
度のアトマィズＦｅ−Ｃｒ合金（Ｃｒ：２４％含有）粉
末，同粒度のＦｅ−Ｍｎ合金（Ｍｎ：７５％含有）粉末
，同粒度のＦｅ−Ｎｂ合金（Ｎｂ：１５％含有）粉末，
同粒度のアトマィズＦｅ粉末，同粒度のＦｅ−Ｐ合金（
Ｐ：２６％含有）粉末，りん片状黒鉛粉末，さらにいず
れも平均粒径３仏ｍを有するＮｉ粉末，Ｃｏ粉末，Ｍｏ
粉末，およびＷ粉末，粒度−２０仇ｈｅｓｈのＣｕ粉末
を用意し、これらの原料粉末をそれぞれ第１表に示され
る配合組成に配合し、これに潤滑剤としてステアリン酸
：０．７％を加えて通常の条件で混合し、この結果の混
合粉末より、５のｎ／係の成形圧にて圧粉体を成形し、
ついで前記圧粉体を、アンモニア分解ガス中、温度：１
１２０〜１２００ｏｏに６び分間保持して焼結し、引続
いて温度：１０００００から油焼入れ後、温度：５３０
００に６０分間保持の焼戻し処理を施すことによって、
配合組成と実質的に同一の最終成分組成をもった本発明
鉄基焼結合金１〜１９および比較鉄基焼結合金１〜１２
をそれぞれ製造した。 なお、比較鉄基焼結合金１〜１２は、いずれも構成成分
のうちいずれかの成分がこの発明の成分組成範囲から外
れた組成を有するものである。 ついで、この結果得られた本発明鉄基焼結合金１〜１９
および比較鉄基焼結合金１〜１２のそれぞれからの自動
車のロッカァームのパット面に適合したチップ材を切り
出し、ロッカアームにろう付けにより接合してパット面
を形成し、このロッカァームを４気筒ＯＨＣエンジンに
組込み、使用オイル：ＬＰＧ廃油，回転数：９０仇．ｐ
．ｍ．，試験時間：４０加持間の条件で耐摩耗試験を行
ない、ロッカアームパット面の摩耗量、および相手部材
であるＪＩＳ・ＳＣＭ−２１製カムの摩耗量をそれぞれ
測定すると共に、外観状況を観察した。この結果を第１
表に示したが、第１表には上記チップ材のビッカース硬
さおよび理論密度比も合せて示した。第１表に示される
ように、比較鉄基焼結合金１〜１２においては、自体の
摩耗量および／または相手部材のカムの摩耗量が多く、
しかもその表面にはスカツフイングまたはピッチングが
見られるのに対して、本発明鉄基焼結合金１〜１９は、
いずれもすぐれた耐摩耗性を示し、かつ相手部材のカム
の摩耗も著しく少なく、さらにすぐれた表面性状を有す
ることが明らかである。なお、この場合、熱処理条件を
適宜選択することによって、素地の組織をべーナィト，
パーラィト，オーステナイト，マルテンサイト，さらに
はこれらの混合組織とすることができるのは勿論である
。上述のように、この発明の鉄基焼結合金は、すぐれた
耐摩耗性，耐スカッフィング性，および耐ピッチング性
を有し、さらに相手部材に及ぼす損傷影響のきわめて小
さい特性を有するので、特に高面圧のかかる内燃機関の
動弁系部村として使用した場合に、これら部材はきわめ
てすぐれた性能を発揮し、長期に亘る安定的使用を可能
とするなど工業上有用な特性を有するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．０％
，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０％，
ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５〜１
０．０％を含有し、残りがＦｅと不可避不純物からなる
組成（以下重量％）を有することを特徴とするすぐれた
耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金。 ２ Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．０％
，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０％，
ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５〜１
０．０％を含有し、さらにＭｏおよびＷのうちの１種ま
たは２種：０．５〜１０．０％を含有し、残りがＦｅと
不可避不純物からなる組成（以下重量％）を有すること
を特徴とするすぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄
基焼結合金。 ３ Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．０％
，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０％，
ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５〜１
０．０％を含有し、さらにＮｉ，Ｃｏ，およびＣｕのう
ちの１種または２種以上：０．５〜１０．０％を含有し
、残りがＦｅと不可避不純物からなる組成（以上重量％
）を有することを特徴とするすぐれた耐摩耗性を有する
炭化物分散型鉄基焼結合金。 ４ Ｃ：０．５〜３．０％，Ｃｒ：５．０〜２０．０％
，Ｐ：０．１〜５．０％，Ｍｎ：０．０５〜３．０％，
ＮｂおよびＴａのうちの１種または２種：０．０５〜１
０．０％を含有し、さらにＭｏおよびＷのうちの１種ま
たは２種：０．５〜１０．０％とＮｉ，Ｃｏ，およびＣ
ｕのうちの１種または２種以上：０．５〜１０．０％を
含有し、残りがＦｅと不可避不純物からなる組成（以上
重量％）を有することを特徴とするすぐれた耐摩耗性を
有する炭化物分散型鉄基焼結合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55104079A JPS6033181B2 (ja) | 1980-07-29 | 1980-07-29 | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55104079A JPS6033181B2 (ja) | 1980-07-29 | 1980-07-29 | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 |
Related Child Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13114986A Division JPS6250447A (ja) | 1986-06-06 | 1986-06-06 | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 |
| JP13114886A Division JPS6250441A (ja) | 1986-06-06 | 1986-06-06 | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5729559A JPS5729559A (en) | 1982-02-17 |
| JPS6033181B2 true JPS6033181B2 (ja) | 1985-08-01 |
Family
ID=14371134
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55104079A Expired JPS6033181B2 (ja) | 1980-07-29 | 1980-07-29 | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6033181B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6050151A (ja) * | 1983-08-29 | 1985-03-19 | Mitsubishi Metal Corp | 内燃機関の摺動部材用Ｆｅ基焼結材料 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55145156A (en) * | 1979-04-26 | 1980-11-12 | Nippon Piston Ring Co Ltd | Sintered alloy material for internal combustion engine |
-
1980
- 1980-07-29 JP JP55104079A patent/JPS6033181B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55145156A (en) * | 1979-04-26 | 1980-11-12 | Nippon Piston Ring Co Ltd | Sintered alloy material for internal combustion engine |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5729559A (en) | 1982-02-17 |
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