JPS6032528B2 - チエ−ン牽引型抽伸方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一定速度で連続回転するエンドレスチェーン
の回転力を利用して被抽伸材を牽引して抽伸するチェー
ン牽引型抽伸方法及び装置に関するものである。

従来のこの種の装置は、距離をへだてて設置された１対
のスタンドもこそれそれスプロケツトを回転自在に支持
させ、これらスプロケットにエンドレスチェーンを掛け
渡し、このエンドレスチェーンに沿ってレールを設置し
、チャックを有するキャリツジをレール上に走行自在に
載せ、一方のスタンド‘こはダイスを固設し、他方のス
タンド‘こはチェーンの駆動源を設けた構造になってい
た。

そして、エンドレスチェーンを一定速度で回転しておき
、彼柚伸材のテーパー状先端部をダイスに通してキャリ
ッジのチャックで把持させた後、キャリッジをフックで
エンドレスチェーンに引っ掛けて連結し、エンドレスチ
ェーンの回転力でキャリッジを引張り、被抽伸材を柚伸
していた。このような装置によれば、エンドレスチェー
ンが一定速度で回転しているので、１回の柚伸作業毎に
駆動源の起動・停止を行わないから能率よく抽伸作業を
行える優れた利点がある。

しかしながら、被抽伸材の先端をダイスの孔に通すため
には、その先端をテーパー状に加工しなければならず、
加工の仕方としてはロール圧延加工法等があるが、その
加工には非常に時間がかかり、作業能率の著しい低下を
まねき、またダイスからの突出長を長くしようとしてテ
ーパーの角度をゆるやかにすると、チャックで把持する
ためにのみ使用するテーパー状先端部（この部分は柚伸
作業後には切除される。

）の長さが長くなり、被抽伸材を無駄に使用することに
なるので、通常はブーパ状先端部は最適な形状迄には加
工せず、適当な形と長さのテーパー状にしてダイスの孔
に適しているのが現状である。このため、ダイスからの
被抽伸材の突出長は短くなり、従ってチャックが把持す
る部分の断面積が小さくなり、キャリッジをフックでチ
ェーンに連結した際、チャックによる被抽伸材の把持部
に大きな衝撃力が作用し、被抽伸材のテーパー状先端部
が切断され易い欠点があった。本発明の目的は、キャリ
ッジをフックでエンドレスチェーンに連結した際の衝撃
による被抽伸材の把持部での切断を防止しつつ能率よく
柚伸作業を行うことができるチェーン牽引型柚伸方法及
び装置を提供するにある。以下本発明の具体例を図面を
参照して詳細に説明する。

第１図及び第２図は本発明に係るチェ−ン牽引型柚伸装
置の具体例を示したものである。図示のように本実施例
のチェーン牽引型抽伸装置は、距離をへだてて設置され
た１対のスタンド１，２に、それぞれスプロケット３，
４が回転自在に支持されている。両スプ。ケット３，４
にはエンドレスチェーン５が掛け渡されている。スタン
ド２側には、駆動源としてのモータ６と、その出力を減
速する減速機７と、減速機７の出力をスブロケット４に
伝達するギア８Ａ，８Ｂからなる伝動機構８が設けられ
ている。スタンドー，２間にはエンドレスチェーン５の
長手方向に沿ってレール９が架設されている。レール９
上にはキャリッジ１０が走行自在に敦層されている。キ
ャリッジＩＱの後部には被抽伸材を把持するチャック１
１が取付けられ、前部にはこのキャリッジ１０をエンド
レスチェーン５に連結するフック１２が軸１３で回転自
在に支持されている。チャック１１は、図示しないチャ
ック駆動機構にて自動的に開閉駆動されるようになって
いる。またキヤリッジ１０‘こは、フック１２をエンド
レスチェーン５に引っ掛けるように作動し且つその引っ
掛かり状態を保持するための空気圧シリンダ１５と該シ
リング量５が不作敷状態の際にフック１２をエンドレス
チェーン５から引き外すように付勢されているスプリン
グ１４とからなるフック操作機構１６が設けられている
。スタンド１には、ダイス１７を支持するダィホルダー
１８が取付けられている。また、スタンドーには、キャ
リッジ１０を押圧する油圧シリンダーからなるプッシャ
ー１９が取付けられている。次に「 このようなチェー
ン牽引型抽伸装置を用いた断面台形状の被抽伸材の柚伸
方法について第３図Ａ〜○及び第４図Ａ，Ｂを参照して
説明する。

エンドレスチェーン５は駆動源６により一定速度で時回
転させておく。また、フック１２は、第３図Ａに示すよ
うに、スプリング１４の付勢によりヱンドレスチェーン
５に引っ掛からないようにしておく。かかる状態でキャ
リッジ１０の後部をダィホルダ−１８の位置まで後退さ
せ、第４図Ａに実線Ａで示すようにしてダイス１７に挿
入された被抽伸材２０のテーパー状先端部２０Ａをキヤ
リッジ１０のチャック１１で把持する。この場合、ダイ
ス１７の孔１７Ａは第４図Ｂに示すように被抽伸材２０
の断面形状より小さな台形形状になっているので、厚み
の小さい方を先にしてテーパー状に加工された彼才由伸
材２０のテーパー状先端部２０Ａは、図示のようにダイ
ス孔１７Ａの幅の広い部分だけを通り抜ける状態になる
。次に、第３図Ｂに示すようにプッシャ−１９を作動さ
せてシリンダーロット１９Ａでキャリッジ日ｏを押圧し
てゆっくり前進させ、被抽伸材２０をそのテーパー状先
端部２０Ａが第４図Ａに２点鎖線Ｂで示すように突出す
るまでダイス１７によって徐々に抽伸させる。この場合
、ダイス孔１７Ａが前述したように台形形状をなしてい
るので「被抽仲村２川まプツシャー１９の押圧による柚
伸につれてダイス孔１７Ａの幅の狭い方に徐々に下降し
、最終的には第４図Ａの２点鎖線Ｂで示す状態になり、
ダイス１７からの突出長が長くなる。このようにすると
、チャック１１による被抽伸材２０の把持部分に急激な
力が作用せず、被抽伸材２０の７ーパ−状先端部２０Ａ
の切断を防止できる。このようにして被抽伸材２０がダ
イス１７で柚伸され、ダイス１７を通過した被抽伸材２
０の先端部２０Ａが前記した如く第４図Ａに２点鎖線Ｂ
で示す如くチャック１１で把持するに十分な長さが得ら
れる状態になったならば、第３図Ｃに示すようにプッシ
ャ−１９による押圧操作を中止させてシリンダーロット
１９Ａを後退させ、またチャック１１を開いて被抽伸材
２０把持状態を解放する。次に、再びキャリツジ１０を
後退させ、同じチャック１１で被抽伸材２０の先端部分
を掴み直す。この状態では被抽伸材２０Ｇまダイス１７
から先端が十分に突出しているので、切断しもこくい部
分をチャック１１で十分に把持することができる。しか
る後、空気圧シリンダー１５を作動させると、フック１
２がエンドレスチェーン５に引っ掛かり、該シリンダー
１５が不作動状態になる。かかる状態になると、キャリ
ッジ１０はエンドレスチェーン５の回転力で牽引され、
所定の能率のよい速度で抽伸作業が行われる。柚伸作業
の終了後、スプリング１４の付勢力でフック１２がエン
ドレスチェーン６から外れ、キャリツジ１０の走行が停
止する。しかる後、キャリッジ１０は別の駆動力でダイ
ス１７側に戻され、次の動作に備えることになる。フッ
ク１２がエンドレスチェーン５に引っ掛かったとき、急
激な衝撃力が被抽伸材２０のチャック１１による掴み部
分に作用するが、本発明では掴み直して十分な長さの掴
み代の部分を把持しているので、被抽伸材２０の切断を
防止できる。以上説明したように本発明に係るチェーン
牽引型抽伸方法においては、最初ダイスから突き出た被
抽伸材の先端をチャックで掴んだ状態でチャックを徐々
に移動させ、被抽伸材をダイスから所要の長さ引き出し
た状態でチャックを後退させて同じチャックで掴み直し
を行い、しかる後にこのチャックを搭載したキャリッジ
を回転中のエンドレスチェーンに連結して正常な速い速
度の抽伸作業状態に入るようにしたので、キャリッジを
回転中のエンドレスチェーンに連結する際の衝撃で被抽
伸材のチャックによる掴み部分が切断される事故を防止
することができる。

かつまた、本発明によれば予め被柚伸材のテーパー状先
端部の長さを長くしなくてもよくなるので、後工程での
被抽伸材の切除部分の長さが短くなり、無駄を省くこと
ができる。更に、本発明では、最初ダイスから彼柚伸材
の先端を所要長さ突出させる口出し作業を、被抽伸材の
先端をチャックで掴んでダイスから引き出すことにより
行うので、押し込むのと違って欧質の被抽伸材でも座屈
又は屈曲させることなく容易に行うことができる。また
、本発明に係るチェーン牽引型柚伸装置では、ダイスを
支持したスタンド側にキヤリッジを徐々に押圧するプッ
シャーを設置すればよいので、構造が簡単であり、容易
に実施することができる。

更に、プッシャーによれば、最初にダイスから被抽伸材
の先端を引き出す口出し作業を、徐々に力を加えること
により行えるので、エンドレスチェーンの回転力を利用
して行う場合のような衝撃的な力の与え方がなくなり、
被抽伸材の把持部での切断やチャックの外れ等を防止す
ることができる。かつまた、この装置では、最初にダイ
スから被抽伸材の先端を所要の長さ引き出す口出し作業
を行うチャックも、その後で柚伸作業を行うチャックも
同じチャックなので、構造が簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明に係る装置の一実施例の平面
図及び立面図、第３図Ａ乃至Ｄは本発明の方法の工程を
示す説明図、第４図Ａ，Ｂはダイスに対する被抽伸材の
口出し状態を示す縦断面図及び正面図である。 １，２……スタンド、３，４……スプロケツト、５・・
・…エンドレスチェーン、６・・…・駆動源、９……レ
ール、１０……キヤリツジ、１１……チヤツク、１２…
…フック、１７……ダイス、１９”““フ。 ツシヤー。第１図第２図 第４図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 固定ダイスから突き出した被抽伸材をキヤリツジ上
   のチヤツクで掴み、前記キヤリツジを回転中のエンドレ
   スチエーンに連結してこのエンドレスチエーンで前記キ
   ヤリツジを牽引して前記被抽伸材の抽伸を行うチエーン
   牽引型抽伸方法において、前記固定ダイスから突き出し
   た前記被抽伸材を前記チヤツクで掴んだ状態で前記チヤ
   ツクを徐々に移動させ、前記被抽伸材が前記ダイスから
   所要長さ引き出された状態で前記チヤツクを後退させて
   同じチヤツクで前記被抽伸材の掴み直しを行い、しかる
   後前記キヤリツジを回転中の前記エンドレスチエーンに
   連結することを特徴とするチエーン牽引型抽伸方法。 ２ 距離をへだてて設置された１対のスタンドにそれそ
   れスプロケツトが回転自在に支持され、一方の前記スタ
   ンドにはダイスが支持され、前記両スプロケツトにエン
   ドレスチエーンが掛け渡され、前記エンドレスチエーン
   に沿つてレールが設置され、被抽伸材を掴むチヤツクを
   搭載したキヤリツジが前記レール上に走行自在に載置さ
   れ、前記キヤリツジはこのキヤリツジを前記エンドレス
   チエーンに連結するためのフツクが支持され、前記エン
   ドレスチエーンは駆動源にて一定速度で回転駆動される
   ようになつており、且つ前記ダイスを支持したスタンド
   側には前記キヤリツジを徐々に押圧するプツシヤーが設
   置されていることを特徴とするチエーン牽引型抽伸装置
   。