JPS6031926B2 - 紡績糸の製造方法 - Google Patents

紡績糸の製造方法

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JPS6031926B2
JPS6031926B2 JP4867977A JP4867977A JPS6031926B2 JP S6031926 B2 JPS6031926 B2 JP S6031926B2 JP 4867977 A JP4867977 A JP 4867977A JP 4867977 A JP4867977 A JP 4867977A JP S6031926 B2 JPS6031926 B2 JP S6031926B2
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克育 新井
明司 穴原
正悳 坂
外喜雄 国分
邦夫 竹内
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、合成繊維若しくは繊維素系繊維等の化学繊維
を定長若しくは不定長に切断した繊維、または、動植物
の天然繊維等およそ糸を形成することができる如き、短
繊維特に綿繊維を含む繊維原料を用いて紡績糸を能率的
に、しかも高速に生産する結束状の紡績糸の製造方法に
関するものである。
従来、短繊維群から成る紡績方法としては、リング紡績
方法、ミュール紡績方法または今日飛躍的に伸びている
ロータ式オーブンエンド紡績法がある。
そしてそれらは、糸形成に違いがあるにせよ、いずれも
、1個の撚挿入に対してパッケージまたはロータを1回
転させる必要があることから、低速紡績の城から脱し得
ない。そこで提案されたのが特公昭43一2825ぴ号
公報記載の「束樟状糸及びその製造法」であり、これは
最終の牽伸ロールによって供V給された繊維東に引き続
き、アスピレータ、トルクジェットを作用させることに
よつて糸条を形成するものである。しかし、この方法は
、主として繊維長の長い合成繊維のステーブルフアィバ
−を対象として開発されたものであり、綿繊維を用いる
場合にはその繊維長が著しく短いために、結束効果を得
るには続出速度を低速に抑えた上、アスピレ−夕にマニ
フオールドを用いる必要があった。
さらに近年旋回性空気流により、繊維東を加撚解燃して
結束状の紡績糸を得る方法が種々謙られている。しかし
まだ綿繊維を含む繊維東を用いた場合の結束紡績法は、
その製造された糸の糸強力が十分でないこと、排出空気
流に伴われた風綿の飛散が多いことなどの問題を有する
ため実用化されていない。
これに対し、結束状の紡績糸の糸強力を高めて、後加工
性を改善するため繊維東の中方向に速度比を与え交互撚
糸状の糸にする方法や、フロントローラ通過時の繊維東
の中方向の厚さ分布を非対称にすることによって、3層
構造の糸をつくって糸強力を向上させる方法等が提案さ
れている。しかし上記方法においても繊維長が5仇豚以
下の短繊維を含む繊維東特に綿を主とした繊維東からつ
くられた糸は、切断強伸度共に従釆のりング糸に比べて
低くくねばりに欠け、後加工工程においては特にていね
し、な扱いを必要とするなど、汎用性を特に有していな
かった。本発明の目的は、供給される原料繊維に制限を
受けることなく、特に繊維長の5仇舷以下の、更には綿
繊維の如き繊維長の極めて短い繊維から成る繊維東から
リング糸に劣らない後加工性を有する結束状の紡績糸を
能率的かつ高速に製造する方法を提供することである。
本発明は上記の目的を達するため、つぎの如き構成を有
するものである。すなわち本発明は、繊維東をドラフト
し次いで旋回性空気流の作用により、加撚解燃して、結
束状糸を得るに際し、該旋回性空気流中に1.9〜12
.0cc/分の水分を混入させることを特徴とする紡績
糸の製造方法を要旨とするものである。次に本発明の方
法を図面によって詳細に説明する。
図は本発明を実施するに好適な一例を示したもので、こ
れに限定されることなく、その精神を逸脱しない範囲で
の変更が可能である。第1図は、従来の方法を実施する
場合に用いる装置の略側面図である。
第2図は、本発明の方法を実施する場合に用いる給水装
置を付加した装置の略側面図である。
第1図および第2図において繊維東Sは、合成繊維若し
くは繊維素系繊維等の化学繊維を定長若しくは不定長に
切断した繊維若しくは動植物の天然繊維等およそ糸を形
成することができる短繊維若しくは、それらのうちの少
なくとも1種と綿繊維の混合繊維または線繊雛だけから
構成されている。該繊維東Sは、ケンス1からガイド2
、トランペット3を経て−対のバックローラ4,4′、
セカンドローラ6,6′および一対のフロントローラ8
,8′との間でドラフトされて、直ちにノズル10に供
給され、該ノズル中で、旋回性空気流により加撚解燃さ
れ、結束状の糸Yに形成されて送り出しローラ11,1
1′によって引き取られ、巻取ローラ12によってパッ
ケージ13に巻き上げられる。5は繊維東中規制ガイド
7はコレクターである。
フロントボトムローラ8とノズル10との間には、糸切
れ時にボトムローラ表面に沿って移動する繊維を吸収し
てまきつきを防ぐためのニューマフィル装置9がある。
第1図に示す従来方法では第3,4図に示すごときノズ
ル10のェァ取り入れ口25から流体頃入孔24に導か
れる圧縮空気は、その圧縮空気の製造運搬過程の機器の
内容、性能にも関係するが、通常は徴量の水分を蒸気と
して含む湿り空気であるが、飽和蒸気量以上の水分を含
むものでない。したがって該圧縮空気は、旋回性噴射流
として糸条に旋回潰乱を与える作用に行なうのみである
。しかるに本発明においてはノズル10に供給される圧
縮空気中に水分を積極的に混入させ、旋回空気流に飽和
蒸気量以上の過剰の水分を持たせることにより、繊維東
を加漆解燃すると同時に繊維を濡らす作用をも持たせる
のである。
圧縮空気中に水分を混入する方法としては例えば第2図
に示す如く、ギャポンプ27で送り込まれた所定の水を
合流点28で圧縮空気導入管26の断面ほぼ中央部に滴
下する如き方法で送り込んでもよいし、又圧力空気中に
オイルを混入するために圧力機器として汎用されるルブ
リケータなどを圧縮空気導入管26の途中に設けて給水
してもよい。送り込まれた水は、通常、圧縮空気流によ
って飛散され、ミスト状に細分化されて空気流中に含ま
れるが、このように水分をミスト状に含む圧縮空気を用
いて結束状の紡績糸を製造すると、得られる糸の切断強
伸度が著しく向上し、糸にねばりが出るようになる。こ
れは、オイルの脱落や、繊維の湿潤によって繊維間摩擦
係数が増大することによって、第5図の如き巻きつき繊
維29が主東301こかたく巻きつくためと推定される
。本発明方法による糸質向上の効果は、短繊維から成る
繊維東の場合、特に綿繊維を含む繊維東の場合に、明瞭
に発揮され、更に綿繊維を少なくとも30%含む繊維東
においては、得られた紡績糸の絶対的な強力の向上が著
しく、後加工性が大中に改善される。
ここに用いられる水分としては、純水に限らず水を主成
分とし、水に可溶性の気体、液体及び/又は不溶性の固
体など徴量の他の成分を含んでもよいが、水溶性の固体
はノズルより排出された後周辺に堆積、固化して取り扱
いが面倒になるため用いるべきではない。
従って水溶性の糊剤などは避けるべきである。又当然の
ことであるが、不溶性の固体も水きな形状のものは、ノ
ズル孔その他を塞いで、ノズルの性能を損ねるため適当
なフィル夕であらかじめ水分中より除去しておかなけれ
ばならない。
又ここに用いられる水はあくまで常温の水を用いるのが
好ましい。もし多量の水分を含む、高温の水蒸気などを
用いて、ノズルを通して排出すれば、室内の温湿度条件
を乱すばかりでなく、取扱いも危険であり、機台の錆の
発生、エネルギーロスが大きいなどの問題が発生するた
め、通常の操作で扱える40℃以下、好ましくは260
以下の常温の水を空気流中に混入するのがよい。空気流
中に混入する水分の量は、紡績する繊維の通過量とも関
連するが、あまり少ないと効果が不充分であり、あまり
多すぎても得られる糸の糸強力が却って低下するなどの
問題があり、ノズル10に供給される空気量も基準とし
て、およそ2〜50cclooNそ程度に好ましくは1
0〜30cc/10州そが適切である。
そして、旋回性空気流中には水分は1.9〜12.0c
c/分混入させる。これは、切断強力などの品質を高め
るためである。本発明の方法を実施するに当っては、上
述の如くノズル10‘こ頃入する空気中に水分を混入す
ることが必須の条件であるが、更に他の条件として、好
ましく第3図の如くノズル10の糸通路の入口部21と
出口部23との間の長手方向のほぼ中央付近に孔径(単
位肌)が2/ノNeより大きく、7/ノNeより小さい
細径の絞り部22を設けたり、第4図の如く絞り部22
を出口部23の末端近辺において、下流に向けて関孔す
る空気流噴入孔24の糸通路開孔面の対向面先側へ偏ら
しめたり、フロントローラ8,8′のニップ点における
供給繊維東の中方向の厚さ分布を中方向の拡がりの中心
軸に対し、非対称としたり、繊維束の両翼部を中央部よ
り厚くしたり、フ。
ントローフーニップ点を通過後の繊維東を第2図のごと
くフロントボトムローラ8に接触しつつノズルに導び〈
ことは、安定した紡出をする上で大切である。ここにN
eは紡績する糸の番手(綿番手)である。該圧縮空気中
に水分をミスト状に混入することによって紡績される糸
の操業性及び糸品質は向上するが、さらに糸に付着した
水分の処理方法および過剰の水分を含んだ排出空気の処
理方法を確立することは、実操業上重要なことになる。
特に綿繊維を含んだ糸では過剰の水分はかび発生を誘起
するため嫌われる。従って本発明方法によって、得られ
た糸は、薮出直後若干の湿潤状態にあるが、通常のパッ
ケージに巻き取った後、適当な風乾状態に保存すること
により実用上ほとんど問題のない段階にまで乾燥される
。しかし特に乾燥効果を高めたり、風乾時間を短縮する
ことが望まれる場合には、多孔性の巻取ピンを使用した
り、場合によっては積極的に乾燥調湿などを行なっても
差し支えない。また多孔性の巻取ボビンを使えば、必要
に応じてその姿のままでチーズ糊付、染色を行なうこと
ができるメリットもある。
又水分をミスト状に含んだ排出空気の処理にあたっては
、第2図に示す如くノズル出口側に糸通過を許す排気筒
14を設ける。該ノズル10から排出された排出空気は
排気筒14によって糸Yと分離され、排気筒出口部19
の近傍に設けられたフィル夕15で浮遊繊維と分離され
大気中に放散される。
排出空気に含まれる水分はその大部分が水滴となって排
気筒壁に付着し、伝い落ちるから、排気筒下に集められ
排水装贋17等を伝って回収される。したがって機台を
飛散水分で汚すこともなく、安定した操業が可能となる
。さらに風綿を推積させたフィル夕15はベルトコンベ
アの如くに回転し、フィルタ上に推積した風線を順次ラ
ップ16上に巻き上げてもよい。糸と排出される空気と
を分離する役目を持つ該排気筒14の形状は第16図に
示す如き屈曲を持った角筒状態の側面に糸Yを大きく屈
曲せしめることなく通過せしめ得る孔を設けたもの又は
糸通しを容易にするため排気筒の一側面31を開閉可能
な扉状とし、スリット18を設け、必要に応じてャーン
ガイド20を取りつけたもの等種々の変更が可能である
が、ノズル10より排出されたェアの大部分をフィル夕
15まで導くものであればよい。このように本発明方法
によれば、原料繊維に制限を受けることなく高品質の、
しかもリング糸に劣らない後加工性を有する結束状の紡
績糸が能率的にかつ高速で製造される。実施例 1 次の条件下で圧縮空気中に通常空圧機器として空気中に
オイルをミスト状に混入するためのルブリケータを用い
て水分を混入し、混入された水分量の変更が糸特性に及
ぼす影響を第1表に示す。
糸特性は、乾燥機で水分率5%以下にし、さらに標準温
度条件に2小r以上調湿した後、ゥースターオートマチ
ツクヤーンス レングス・チスターで測定したn=10
0の糸平均強力を切断強力(夕)とし、その強力変動率
を%、また切断伸度を%で表わしたものである。素材…
……ポリエステルテーブルファイバー(1.Wx斑柳)
−のスライバー4.7夕/m紡績した糸の糸番手・・・
・…・・Ne30ドラフト装置・・・・・・・・・4線
式エプロンドラフト装置フロントローラとバックローラ
間のトータルドラフト比・・・・…・・246フロント
ローラ表面速度…・・・・・・170m/分送り出しロ
ーラの表面速度・・・・・・・・・161.5仇/分使
用されるノズル・・…・・・・第4図のもの曙入空気量
・・・・・・…4帆〆/分第1表 第1表から明らかな如く圧縮空気中に1.9〜12.0
cc/分の水分を混入させることによって切断強力が向
上し、さらに注目すべきことに4cc/分程度をピーク
として、強力変動率が著しく向上した。
又、ノズル出口に排気筒を設けることによって排出空気
中に含まれる水分および少量の繊維を送り出しローラや
巻取ローラ周辺に巻き散らすことなく回収できた。
実施例 2 綿が素材として使用され、そして0.6夕/mの粗糸2
本で第2図に示す如き装置につぎのような条件で供給さ
れる。
紡績した糸の糸番手・・・・・・・・・Ne20ドラフ
ト装置・・・・・・・・・3線式エプロンドラフト装置
フロントローラとバックローラ間のトータルドラフト比
・・・・・・・・・42フロントローラの表面速度・…
・・・・・150m/分送り出しローラの表面速度・・
・・・・・・・143の/分使用されるノズル・・・・
・・・・・第4図のもの空気噴射孔径・・・・…・・1
.10出口部孔径・・・・…・・2.30 絞り部孔径・・・・・・・・・0.80 絞り部長さ・・・…・・・3凧 噴入牢気量・・・・・・・・・3州そ/分第2表は導入
空気中に一般に飲用に供される水道水をルブリケータを
用いて、ミスト状に混入してノズルに供尊溝する場合に
供V給した水分の量と糸質との関係を示す。
ここで糸の切断抱合力回数は、糸の耐摩耗抵抗力を調べ
るために30夕の荷重下で糸を針で、屈曲せしめつつ繰
り返し摩擦し、切断に至るまでの回数で表わした値であ
る。
第2表 上記の如く、混入水分量の増加と共に、糸品質は向上す
るが過剰になると、糸品質は低下する額向を示し、2.
3〜10.7cc/分程度が適当であった。
又排気筒から回収される繊維量はポリエステルステープ
ル100%の場合と比較して5倍以上と多いため、排気
筒の設置はさらに効果的であった。
本発明の糸は従来の糸と比較して、硬くしまっていた。
さらに適当な水分量を圧縮空気に混入することによって
、空気消費量を1〜2割減らしても糸品質は変わらず安
定していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来方法に使用される装置の略側面図、第2〜
6図は本発明に係り、第2図は本発明方法に使用される
装置の略側面図、第3図aは、糸条出口側から見たノズ
ルの正面図、第3図bはノズルの断面図、第4図aは、
糸条出口側から見た他のノズルの正面図、第4図bはそ
の断面図、第5図は糸の略側面図、第6図は排気筒の斜
視図である。 S……繊維東、4,4′……バックローフ、8,8′…
…フロントローラ、10……ノズル、14・・・・・・
排気筒。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維束をドラフトし次いで旋回性空気流の作用によ
    り、加熱解撚して、結束状糸を得るに際し、該旋回性空
    気流中に1.9〜12.0cc/分の水分を混入させる
    ことを特徴とする紡績糸の製造方法。
JP4867977A 1977-04-26 1977-04-26 紡績糸の製造方法 Expired JPS6031926B2 (ja)

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JPH03193940A (ja) * 1989-12-19 1991-08-23 Murata Mach Ltd 紡績糸の製造方法
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