JPS6031795Y2 - 回転散水機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は散水濾床への散水、その他に用いる回転散水機
に関する。

従来、散水濾床に設置する散水機として、散水の噴出力
によって散水管の回転力を得る回転散水機が用いられて
いる。

すなわち、第１図において、１は円形の散水濾床であり
、濾過槽２の下面に集水室３が設けられ、集水室３に排
水管４が接続されている。

濾過槽２の中央にコンクリート酸の基台５が設けられ、
基台５に回転本体６が回転自在に設置されている。

回転本体６には複数本例えば４本の散水管７が周方向適
当間隔おきに、換言すれは放射状に取付けられ、かつ各
散水管７は回転本体６の上端に連結したテンションバー
８により水平に支持されている。

散水管７は長手方向適当間隔おきに散水口９を有してお
り（各散水口９は回転方向と反対側に向けてやや下向き
に開口している。

散水管７には分配槽１０から導出された給水管１１が回
転本体に６の内部を介して連通している。

１２は給水管１１に設けた制御弁である。

このような構成であると、分配槽１０の汚水が散水管７
の散水口９から噴出したとき噴出水の反力により散水管
７に回転力が与えられる。

そのため散水管７が回転して濾過槽２の全面に均等に散
水がなされる。

散水された汚水は濾過槽２を通過することにより、ある
いは濾過槽２を通過する間に濾過槽２内の微生物で清浄
化され、集水室３を経て排水管４から排出される。

分配槽１０から散水管７への給水は、分配槽１０を高位
置に設置することにより、分配槽１０の水面と散水管７
の散水口９との間の水頭差りによりなされる。

この場合、散水口９からの噴出水によって十分な旋回力
を得るためには上記水頭差りは通常６０ｃｍ程度必要と
される。

第２図は上記回転散水機の回転本体６の内部構造を示す
。

２１は基台５に立設された筒状のセンタポストであり、
内部は給水路２２として形成され、下端で給水管１１に
連通している。

センタポスト２１の上端に軸受２３，２４および図外の
軸受が設けられ、これら軸受２３．２４等により回転本
体６の支持がなされている。

回転本体６はその円筒状の外周壁６ａとセンタポスト２
１の周壁との間で環状の貯水部２５を構成しており、セ
ンタポスト２１の周壁に水室２５に連通する流出口２６
が設けられている。

散水管７は貯水部２５の下端に連通している。

貯水部２５内は常時水で満たされ、その水面ｌは流出口
２６よりも上方に位置する。

そのため、貯水部２５の底壁６ｂ内周とセンタボスト２
１外周との間に確実な水密性が必要であり、散水管７の
回転を妨げない次のシール構造が採られている。

すなわち、貯水部２５の底壁６ｂの内周縁から下方へ延
びる筒状壁２７を設け、センタポスト２１の外周に筒状
材２８で形成した環状溝に上記筒状壁２７を嵌合すると
共に、その嵌合面に薄層状に水銀を充填している。

ところが、水銀は入手困難であるうえ、水圧によって流
出し散水濾床１からの排水に混入する問題がある。

本考案はシール手段を施すことなく水漏れの問題の生じ
ない回転散水機を提供するものであり、以下その一実施
例を第３図に基づいて説明する。

第３図において、第１図で説明したと同一部分は同一番
号を付してその説明を省略する。

すなわち、５は基台であり、第１図における散水濾床１
の中央に設置されている。

基台５に立設されたセンタポスト３１は筒状体からなり
、センタポスト３１の内部で形成される給水路３２は給
水管１１を介して分配槽１０に連通している。

なお、センタポスト３１は強度用のみとし、給水路３２
を構成する管体を内部に別に配置してもよい。

６は回転本体であり、センタポスト３１の外周に回転自
在に設けられた環状水槽３３と、その上方に設けられた
筒状の支柱部３４からなる。

支柱部３４はセンタポスト３１の上端に延設された支持
管３５に外嵌し、支持管３５の上下端に設けられた軸受
３６．３７およびスラスト軸受３８により回転自在に支
持されている。

３９．４０は支持管３５の支持力を補強するリブである
。

環状水槽３３は、内周壁４１と、外周壁４２と、底壁４
３と、外周壁４２から上方に延設された逆円錐状のカバ
ー板４４からなり、下部に貯水部３３ａを形成している
。

外周壁４２の下端外周に貯水部３３ａ内と連通ずる複数
本例えば４本の散水管７が周方向適当間隔おきに取付け
られている。

散水管７は第１図のテンションバー８で支持され、テン
ションバー８の上端は回転本体６の上端の取付板４５に
取付けられている。

散水管７は上述のように長手方向適当間隔おきに散水口
９を有し、各散水口９は回転方向と反対側に向けてやや
下向きに開口している。

散水口９は水平に開口させても斜め上方に開口させても
よい。

貯水部３３ａの深さｄは、散水管７の散水口９からの放
水によって散水管７に十分な回転力を生じさせるだけの
水深の水を貯留可能な深さに形成される。

通常、この深さｄは６０ｃｍ以上必要である。

センタポスト３１の上部周壁に設けた流出口４６は水室
３３の内周壁４１の上縁よりも上方に位置しており、内
周壁４１の上部内側に遊嵌する越流カバー４７が流出口
４６の下縁近傍でセンタポスト３１の周壁に取付けられ
ている。

４８は外周壁４２に設けた通気窓であり、内側に阻流板
４９が取付けられている。

なお、貯水部３３ａの有効な深さｄは通気窓４８の下縁
から底壁までの距離である。

次に上記構成の作用につき説明すると、分配槽１０の水
が給水管１１を介してセンタポスト３１に送られ、セン
タポスト３１の流出口４６から環状水槽３３の貯水部３
３ａに流れ落ちる。

貯水部３３ａ内の水は散水管７の散水口９から噴出され
、その反力で散水管７が回転する。

この場合、散水管７の回転力は貯水部３３ａ内の水深ａ
に応じて変動するが、センタポスト３１への給水量を適
宜調整して貯水部３３ａの水深ａを一定以上に保つこと
により散水管７の正常な回転を維持することができる。

また従来の第２図の例のものと異なり、環状水槽３３に
より貯水部３３ａを形成することにより該貯水部３３ａ
をセンタポスト３１と独立して十分な深さのものとし、
環状水槽３３の内周壁４１よりも上方にセンタポスト３
１の流出口４６を配置しているため、越流カバー４７を
設けたのみで水漏れの問題がなく、従来のような煩雑な
シール手段を施すことが不要となる。

以上述べた如く本考案によれば、環状水槽とセンタポス
トとの間にシール措置を施す必要がなく水漏れの問題の
ないものでありながら、通気窓を設けたので、環状水槽
内の空気圧が高くなって液面レベルが低下したり、さら
には環状水槽内の空気が散水管を介して外部へ流出して
散水用の水が脈流を起こすというようなことがない。

しかも、阻流板を設けたので、通気窓から外部への水の
流出を確実に阻止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は回転散水機を設置した散水濾床の断面図、第２
図は従来の回転散水機の要部断面図、第３図は本考案の
一実施例を示す要部断面図である。 １・・・・・・散水濾床、５・・・・・・基台、６・・
・・・・回転本体、７・・・・・・散水管、９・・・・
・・散水口、１１・曲・給水管、３１・・・・・・セン
タポスト、３２・曲・給水路、３３・・・・・・環状水
槽、３３ａ・・・・・・貯水部、３４・曲・支柱部、３
６，３７・・・・・・軸受、３８・・・・・・スラスト
軸受、４Ｎ・・・・・・内周壁、４２・・・・・・外周
壁、４６・・・・・・流出口、４７・・・・・・越流カ
バー ４８・・・・・・通気窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水路を有するセンターポストの周壁に流出口を設け、
   センターポストの外周に、前記流出口より下方に位置す
   る貯水部を有する環状水槽を回転自在に設け、この環状
   水槽の外周壁状端部に通気窓を形成すると共に、前記外
   周壁内面から前記通気窓内側に延びる阻流板を突設し、
   前記環状水槽の下部外周から複数本の散水管を延出し、
   環状水槽の内周壁土端を前記流出口下端縁より下方に位
   置せしめると共に流出口下端縁近傍から前記環状水槽の
   内周壁上部内側に延出する越流カバーを設けたことを特
   徴とする回転散水機。