JPS6029800B2 - ドライヤ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は製紙機械の改良、特にたとえば製紙機械におけ
る進行する繊維頁ゥェブを乾燥させるドラィャ部を改良
してゥェブ処理の改善及び乾燥の改良を計ることに関す
るものである。

地合形成部及び圧搾部が改良された現在の高速製紙機械
においては、ウェブは、特にツインワイヤフオーマーの
採用に伴って、良質のものが高速で形成できる。

このため、ウェットエンドはもはや高い生産性を達成す
るについての制約ではない。従って、高速に適応するよ
うに製紙機械ドライャ部を改良する要求が高まっている
。新聞紙のような軽量紙の主要な制約はドラィャ部にお
けるシートのばたつきである。乾燥の初期段階であるド
ライャ部の初めでは、ウェプは湿気を多く含み、また非
常にこわれやすし、ので、たるみ勝ちで横方向引張力の
変動がシートにしわを発生させる。これが縦方向のしわ
の発生の原因となる。これらしわの大部分はシートの前
側又は後側端部近くに発生し、長さ数ィンチから数フィ
ートの寸法で変化する。ウヱブのたるみとこれにより起
こり易いしわとを最小にするためには、紙の張りを強め
る。こうすると折り重なりとしわは少なくなるが、ドラ
ィャのウェットエンド寄りでの紙切れが増加することに
なる。ドラィャ部の改良の過程において、ひとつの提案
として当業界において“ウノ・ラン”又は“シングルフ
ェルトラン”と呼ばれるものが知られている。これは軽
量紙生産用抄紙機に多く取り付けられている。この“ウ
ノ・ラン”はドライヤフエルトの配列の一つであり、こ
の場合一枚のフェルトが上部及び底部のドライャ胴の両
方に巻き付くように使われ、通常第１ドラィャ部のみに
使用される。紙ウェブはフェルトと複数の上部ドラィャ
日同との間にはさまれ、また複数の底部ドラィャ耳同の
回りを通る時はフェルトの外側上を進行する。本配列の
目的はウェブが弱くて破れ易い間に、シートを端部ばた
つきや大きくうねることから安定させることである。然
しこの配置の主な欠点は、底部ドラィャ月岡ではウヱブ
がフェルト外面上にありそのためフェルトが熱絶縁体と
し作用し、ゥェブへの効果的な熱伝達を妨げることによ
る大きな乾燥熱損失にある。本発明の重要な目的は、シ
ングルフェルトランを利用するが、シートがドライャ８
同上のフェルト外面を搬送される時乾燥損失を生ずる不
利をなくし、またシングルフェルト式であることおよび
底部ドラィャ胴の乾燥損失がないことの利点を組み合せ
た良好な運転性を保有している改良型ドラィャ部を提供
することにある。

すなわち本発明は、製紙機械におけるような進行する繊
維質ゥェブを乾燥するためのドラィャ装置において、ウ
ェブを表面に直接接触して巻き付かせて受けこのウェブ
を調湿する第１の小径の被加熱型のドラィャ腕：第２の
被加熱型のドラィャ８同；この第２のドラィャ胴の上方
に位置する第３の被加熱型のドラィャ胸：この第３のド
ラィャ腕の側方に対向して位置する第４の被加熱型のド
ラィヤ胴；この第４のドラィャ胴の下方に位置する第５
の被加熱型のドライャ胴；前記第４および第５のドラィ
ャ胴間に位置する第１のターニングロール；前記第５の
ドライャ月岡の下方に位置する第２のターニングロール
；この第２のターニングロールの側方に対向して位置す
る第３のターニングロール；前記第５のドラィャ胴の側
方に対向して位置しかつ前記第３のターニングロールの
上方に位置する第６の被加熱型のドラィャ胴；この第６
のドラィャ胴の上方に位置する第７の被加熱型のドラィ
ャ月岡；前記第６および第７のドラィャ月同間に位置す
る第４のターニング。

ール；これに緩く複数個の同様なドラィャ８同およびタ
ーニングロール；およびウェブを受けるようにドラィャ
部にかけわたされ外面上でこのウヱブを前記第２のドラ
イャ胴に巻き付け前記外面を介し前記ゥェブへ伝達され
る熱で前記ゥェブ内の湿分を徐々に加熱するフェルトを
包含し、前記フェルトはさらに前記第３および第４のド
ライャ胴に巻き付くようにかけ渡されており、それから
前記第１のターニングロール、前記第５のドライャ胴、
前記第２のターニングロール、前記第３のターニングロ
ール、前記第６のドラィャ日向、前記第４のターニング
ロール、前記第７のドラィャ胴等へとかけ渡され前記ウ
ェブを前記第３ドライャ月同以下のドラィャ腕の表面に
直接接触せしめてオープンドローないこ搬送するように
したことを特徴とするドラィャ装置にある。本発明の原
理に従えば、進行するウェプは小さなドライャ又はベビ
ードライャへ入り、まず加熱調湿のためフェルトの外側
になって第２のドラィャ胴を回って進行し、その後はフ
ェルトと第２のドラィャ月岡の上方にある第３のドラィ
ャ耳同の円筒面との間にはさまれる。

それからウェブは垂直に並んだ一連のドラィャ駒を通っ
てフェルトに乗って搬送される。これらのドライャ腕は
、ウェブが上下二つのドラィャ胴表面に直接接触するよ
うに配列されている。これを達成するため、ドラィャ胴
間にターニングロールを配置する。このターニングロー
ルは好適には真空ロール又は溝付きフェルトロールとし
、その配置は、一連のドライャ胸の垂直配列体から次の
一連のドラィャ胴の垂直配列体へとフェルトとウェブと
が底部のターニングロールの回りを通って直接進行する
ような位置としてある。本配列では、ドラィャ駆動群内
にはオープンドロー（無支持引張区間）がなく、ウェブ
は常時フェルトで支持されている。

最初の底部ドラィャ胴を除けば、ウェブはいつもフェル
トとドライヤ胴との間にはさまれている。従って、ゥェ
ブが底部ドライャ月同上のフェルトの外面上を進行する
一般のシングルフェルトドラィャで出会うような乾燥上
の損失がない。またフェルトとウェブの巻き付き角度が
大きいため、乾燥率は一般のドラィャより大きくなる筈
である。其他の利点としてはターニングロ−ルが真空ロ
ールの場合一層確実な通紙ができることがあげられる。
本配列は様々のドラィャ部の任意の高さに適応する。ま
た多数の垂直配置ドラィャ胴を所望通りに、また工場の
天井構造により適応するように利用できる。ウェブはば
たつきをなくすように連続的に制御され、良好な湿分蒸
発を含む改善された結果が得られる。其他の目的、利点
及び特徴は、本明細書における好適な具体例の記載に関
連して示す本発明の原理から明白になるであろう。実施
例 第１図に示すように、実線で示したウェブＷは製紙機械
のプレス部からドラィャ部に入り、ベビードラィャ胴部
１の表面を通過する。

ウェブはこの小さなドライャ胴の表面と直接接触し、進
行するフェルトはベビードライャ且同１上のウェブを拾
い上げた後、これを搬送し、支持されてない引張り部が
存在しないようにウェブを伴ないながら全ドラィャ部を
通過する。図面で、一連のドラィャ胴には１から１２ま
での符号がつけてある。

一連のターニングロールには１３から２２までの符号が
つけてある。加熱式のドラィャ胴は平滑な円筒状の外面
を有する一般構造のものであり、この外面からウェプに
熱を伝達する。

この外面はよくみがき上げた面か又は非付着性材料で覆
わたた面としてある。このドライャ胴はウェブの湿分を
蒸発させるためたとえば蒸気で適度に加熱され、かつ駆
動装置により適当な端部軸受上で回転せしめられる。こ
れら構造の詳細は当業者には十分に理解されるところで
あるのでこれ以上の詳細にわたる説明や図示の必要はな
かろう。ウェブはベビードラィャ月同１を通過した後、
点線で示したフェルトＦ‘こより、第２の大径のドラィ
ャ胴２の上をはこばれる。

この際ウェブはフェルトの外面上を搬送され、ここでウ
ェブは調温され、かつ内部の湿分の温度が高められる。
ドラィャ月岡２に続き、ウェブは後続のドラィャ耳同３
から１２の各々と直接接触する。ドラィャ耳同３はドラ
ィャ胴２の上部におかれ、ウェブとフェルトはこのドラ
ィャ胴３の頂部表面を通過するように進行方向が逆転す
る。矢印は加熱式のドラィャ月岡の回転方向を示してあ
る。フェルトの内側すなわち下側面となっているウェブ
は直接ドライヤ胴３から４上を通り、ドラィャ胸４の外
面を実質的に１８０度の角度にわたって巻き付く。

ドラィャ月岡５はドラィャ胴４の直ぐ下部におかれ、ド
ライャ胴４からドライャ胴５を通る時、ウェブとフェル
トはターニングロール１４の上を通るがこのターニング
ロールはドライヤ耳同上にウェブを実質的に１８０度の
角度にわたって巻き付かせるように、上下ドラィヤ胴間
において僅かばかり右側に配置されている。

夕−ニングロールに続き、フェルトの内側のウェブは底
部のドライャ胴５上をその表面と直接援触して通過する
。更に先のターニングロール１５はドラィャ胴５上のウ
ェブが完全な１８０度の角度にわたる巻き付きをなすよ
うにターニングロール１４の若干下方に整合して配置さ
れている。これらのターニングロールは平滑ロール、溝
付ロール又は真空ロールのいずれでもよいが、第２図に
符号２３で示すＰＶロールとして知られているようなも
のが好適である。この第２図図示のものは外部の回転円
筒２５で囲まれた静止した内部管２４を有する。内部管
２４には円周の半分に矢印２４ａで示したように空気の
内部への流れができるように孔があいている。一対の直
径方向に対立した漏れ止め２４ｂと２４ｃとが内部管と
同０の回転円筒２５との間に延在しており、これにより
真空が回転円筒２５の上半部が及ぶようになっている。
このようなＰＶロール組立体はウェブがその上を通過す
る時、円筒の真空部分がゥェブに当るように位置せしめ
られる。真空が作用するこのようなＰＶロール１４，１
５，１６，１７等はフェルトがその困りを通る時、ウェ
ブをしっかりとフェルトに保持せしめる。いわゆるポン
ピング（すなわち、入り側のニップ部でシートが吹きと
ばされる現象）を防ぐため、フェルトと真空ロールとの
間の入り側ニップで大量の空気をロールの中へ吸い込む
。またターニングロールの効果はウェブを平らにし、両
端でのしわを防ぐことにもある。更に、逆の曲率でウェ
ブを曲げることは、ウェブがターニングロールからドラ
イヤ胴５へ下がり通過する時に、繊維がドライャ胴とよ
く接触するようにととのえられるのを助ける。第３図に
図示した池形式のターニングロール２６は、複数の環状
の比較的に浅い溝２７（約４．８ミリ（３／１６インチ
））と、大体同じ寸法のランド面２８とを有するロール
である。

本ロールの効果はウェブからしわを除去するのが目的で
あり、また本夕ーニングロールはウェブと一諸に進行す
る空気のための空間（すなわち環状の浅い溝）を設ける
作用をし、空気はウェブがターニングロールに巻き付く
時に逃げてしまう。製紙機械の第１区分にあるターニン
グロールはＰＶロールとして市販されている孔あきロー
ル又は溝付ロールであるか、または平滑ロールでよいが
、あるいはこれりロールを絹合せたものが使われてもよ
い。ドライャ月同５に続き、ウェブはターニングロール
１５の下面に巻き付けられる。フェルト上を運ばれたゥ
ェプはドライャ胴４と５を包含する第２の垂直な８両積
み重ね部分を通り、ドラィャ胴６と７からなる第３の胴
積み重ね部分へ進む。ゥェブとフェルトはターニングロ
ール１６の外面にウェブをくっつけて、このターニング
ロールを通過し、その後ゥェブとフェルトはドラィャ胴
６に巻き付き、ウェブを胴表面に直接接触させる。ター
ニングｏ−ル１７はドライャ胸６と７の間におかれ、ウ
ェブを更に調温させ、またゥヱブをドラィャ耳同に１８
０度の角度にわたって巻き付かせる。ウェブとフェルト
はドラィャ胴７に巻き付いた後、まつすぐ第４の胴積み
重ね部分の上部を通り、ドラィヤ胴８上へ通紙される。
ドラィヤ腕８に続き、ウェブとフェルトはドラィャ胴８
と９間に配置されたターニングロール１８へ運ばれ、更
にドラィャ胴９上を下降するが、ウヱブは底部のドラィ
ャ胸９の表面と直接接触する。

ターニングロール１９はウェブに十分な巻き付きを与え
るようにドライャ胴９の下におかれており、ウェブとフ
ェルトはそれから横方向にターニングロール２０へと導
かれる。

次いでウェブとフェルトはドライヤ耳同１０，１１及び
１２から成る第５の且同積み重ね部分を上方へ通過する
。ドラィャ肺１０と１１間にターニングロール２１があ
り、ドライヤ耳同１１と１２間にはターニングロール２
２があり、これらターニングロールはウェブとフェルト
に十分巻き付きを与えるように配置されている。各々の
ドライャ８同で、ウェブは熱伝達を最高にするため胴表
面と直接接触している。垂直の積重ね部分で使用するド
ラィャ胴の数は実質上制限がないことを第５の胴積み重
ね部分が説明している。この配列では、ウェブは上部と
同様に底部のドラィャ胸とも直接接触している。

この開放型の配列は湿分を急速に取り除くために良好な
通風と非常に効果的な乾燥を与える。ウェブはこ）に例
示のドラィャ部を進行中連続的に支えられているので、
オープンドローがない。

本配列は空間的にコンパクトで、しかもウェブとドラィ
ャ胴との間の各接触部で大きい巻き付き角度を与えるも
のである。真空ロールをターニングロールとし使うこと
で、ウヱブがドラィャ胴の全部の通路でフェルト内面上
に連続的に支えられているため、確実な通紙が達成され
るし、またウェブが外側面で搬送され、逆転回する場合
、真空式ＰＶロールの真空でフェルトに保持される。

紙切れ事故の際、損紙は自動的に落下する。

これは実質的な運転上の特徴である。シートは第２底部
胴以外のすべてのドライャ胴と直接接触しており、これ
がウェブをゆつくに暖めさせ、また紙むけ防止を助ける
。従って、上述の目的及び利点に合致した改良型ドラィ
ャ部を提供したことは明白であろうし、また本発明の精
神と範囲内での種々な配列や修正が上述の明細書に包含
されるものとして利用されるのであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理を具体化したドラィャ部を示す多
少概略的な正面図、第２図は使用可能なターニングロー
ルの一形式の多少概略的な断面図、第３図は使用可能な
ターニングロールの他形式の正面図である。 Ｗ……ウエブ、Ｆ……フェルト、１……ベビードラィャ
胴、２〜２１……ドラィャ駒、１３〜２２……ターニン
グロール、２３……ＰＶロール、２４ａ・・・・・・矢
印、２４ｂ，２４ｃ・…・・漏れ止め、２５・・・・・
・回転円筒、２６・・・・・・ターニングロール、２７
……溝、２８……ランド面。 ＦＩＧ．Ｔ ＦＩＧ．２ ＦＩＧ．３

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 製紙機械におけるような進行する繊維質ウエブを乾
   燥するためのドライヤ装置において、ウエブを表面に直
   接接触して巻き付かせて受けこのウエブを調湿する第１
   の小径の被加熱型のドライヤ胴；第２の被加熱型のドラ
   イヤ胴；この第２のドライヤ胴の上方に位置する第３の
   被加熱型のドライヤ胴；この第３のドライヤ胴の側方に
   対向して位置する第４の被加熱型のドライヤ胴；この第
   ４のドライヤ胴の下方に位置する第５の被加熱型のドラ
   イヤ胴；前記第４および第５のドライヤ胴間に位置する
   第１のターニングロール；前記第５のドライヤ胴の下方
   に位置する第２のターニングロール；この第２のターニ
   ングロールの側方に対向して位置する第３のターニング
   ロール；前記第５のドライヤ胴の側方に対向して位置し
   かつ前記第３のターニングロールの上方に位置する第６
   の被加熱型のドライヤ胴；この第６のドライヤ胴の上方
   に位置する第７の被加熱型のドライヤ胴；前記第６およ
   び第７のドライヤ胴間に位置する第４のターニングロー
   ル；これに続く複数個の同様なドライヤ胴およびターニ
   ングロール；およびウエブを受けるようにドライヤ部に
   かけわたされ外面上でこのウエブを前記第２のドライヤ
   胴に巻き付け前記外面を介し前記ウエブへ伝達される熱
   で前記ウエブ内の湿分を徐々に加熱するフエルトを包含
   し、前記フエルトはさらに前記第３および第４のドライ
   ヤ胴に巻き付くようにかけ渡されており、それから前記
   第１のターニングロール、前記第５のドライヤ胴前記第
   ５のターニングロール、前記第３のターニングロール、
   前記第６のドライヤ胴、前記第４のターニングロール、
   前記第７のドライヤ胴等へとかけ渡され前記ウエブを前
   記第３ドライヤ胴以下のドライヤ胴の表面に直接接触せ
   しめてオープンドローなしに搬送するようにしたことを
   特徴とするドライヤ装置。