JPS6029371Y2 - トランスファ−プレス加工用の移動式切断型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトランスファープレス加工において、コイル状
の材料をトランスファー送り中心と切断した材料中心が
同一になる材料切断の移動式切断型に関するものである
。

通常トランスファープレスでコイル状の材料ヲ切断し後
工程のプレス工程へ切断材を搬送する場合、切断材の位
置は後工程のプレス工程の決められた位置へ平行移動で
きる位置でなければならない。

このため、従来の切断型は第３図に示す如く、トランス
ファープレスのボルスタ−２０に、下型５が一体に形成
された下グイセット１９を固定し、下型５から前方へ隔
ててストッパー１２を備えた案内１３がボルト締め等の
適宜な手段によって下ダイセット１９に固定され、また
ガイドローラー６．６は下型５に固定されたものであっ
た。

一方、上型２はガイドポスト２２、固定側ガイドブツシ
ュ２３及びスライド側ガイドブツシュ２４とにより下型
５との間に一定の関係位置を保つようにボルト締め等に
よってプレスラム１に固定されている。

従って、被加工物が変わるとコイル材の幅や切断長さが
変化するので、従来のこの種の型においては被加工物ご
とに専用の切断型を用意しなければならず、また、型の
取付けに当ってはその都度トランスファー送り中心と切
断材の中心が同一になるように型の取付位置を調整しな
ければならないという問題点があった。

本考案の移動式切断型はコイル材料の幅や切断長さが変
化しても移動位置を調整できる構造を有し、共用型とす
ることができるものである。

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて詳述すると第
１図で２０はトランスファープレスのボルスタ−で、こ
の上に下グイセット１９が固定され、下グイセット１９
にＴ溝１９Ａを設け、このＴ溝を利用して下型５と案内
１３をそれぞれ六角ボルト１０及び座金１１により移動
可能に取り付けられている。

移動式案内１３の上にはストッパー１２が固定され、コ
イル材料２１の突き当てができ、切断長さを決めるよう
にしている。

移動式下型５の中央には下切刃４が固定され、両端部に
はガイドポスト２２、固定側ガイドブツシュ２３及びス
ライド側ガイドブツシュ２４により移動式上型２が移動
式下型５との間に一定の関係を保つている。

又移動式上型２はプレスラム１の上昇時、ガイドポスト
２２の外周に設けられたばね２５により常に上方に持ち
上げられており、この移動式上型２の中央には上切刃３
が固定され、この上型２の下降により移動コイル材料が
切断できるよう構成されている。

移動式下型５と移動式案内１３を移動するための装置と
して両端に右ねじと左ねじを持った２本のシャツ）１４
Ａ、１４Ｂが移動式下型５と移動式案内１３にそれぞれ
ねじ込まれていて、この２本のシャフトの回転により下
型５と案内１３が同時に同一速度にて内側に閉じたり外
側に開いたりできるようになっている。

シャフト１４Ａは保持ブロック１５により保持され、回
転ハンドル１６により回転されれる。

又もう一本のシャフト１４Ｂは二個のスプロケット１７
Ａ、１７Ｂとローラチェーン１８により前記２本のシャ
フト１４Ａ、１４Ｂが同一方向へ回転できるようにして
移動式下型５と移動式案内Ａ１３の移動装置を構成して
いる。

一方、移動式下型５の側部にも、両端に右ねじと左ねじ
を形成したシャフト７が軸受８，８の間に支持され、こ
のシャフトの右のねじ部には巾調整用のガイドローラー
６．６が設けられており、コイル材料２１の幅が変わっ
た場合は、回転ハンドル９を回転させることにより下型
５の側部に設けられているシャフト７を回転させてガイ
ドローラー６．６を中央へ均等に寄せたり外へ開いたり
できるように構成されている。

次に、この移動式切断型の作動について説明する。

今、コイル材料２１の幅や切断する長さが変化した場合
、ます幅調整のため回転ノ）ンドル９を回転させること
により、右ねじと左ねじを持ったシャフト７を回転させ
、コイル材料２１の幅が広い場合はガイドローラー６を
外へ開き又狭くなった場合は閉じることによりコイル材
料２１の中心を常に移動式切断型の中心と同一になるよ
うにしている。

次にコイル材料２１の切断長さを変える場合は回転ハン
ドル１６を回転させることにより、右ねじと左ねじを持
ったシャフト１４Ａを回転させると同時に、このシャフ
ト１４Ａに連絡固定されたスプロケット１７Ａに設けら
れたローラチェーン１８を介してシャフト１４Ｂが回転
する。

２本のシャフト１４Ａ、１４Ｂの回転により移動式下型
５と移動式案内１３がともに同一速度で接近又は離反し
プレスボルスタ−２０のコイル材料２１方向の中心点Ｐ
からのコイル材料２１の切断位置及び案内位置までの距
離が同じになるようにできる。

コイル材料のサイズにより移動式下型５と移動式案内１
３の位置が決まれば六角ボルト１０にてそれぞれ下グイ
セット１９に固定される。

次にコイル材料２１を切断するためにプレスラム１が下
降してくると移動式上型２に接触する。

移動式上型２はガイドポスト２２、固定側ガイドブツシ
ュ２３及びスライド側ガイドブツシュ２４により移動式
下型５との関係を保ちながら下降する。

移動式上型２に固定されている上切刃３も同時に下降し
、下降途中でコイル材料２１に接触する（第２図）。

さらに下降するとコイル材料２１は上切刃３とこれに対
する下切刃４により切断され、切断されたコイル材料２
１は下グイセット１９の穴を通りプレスボルスタ−２０
上に落下する。

通常落下したコイル材料２１はブツシャ−２６にて後工
程のプレス装置の所定の位置へ押し出される。

本考案は上記の如く切断するコイル材料２１の中心を常
に一定の位置に設定することができるため、後工程のプ
レス装置の中心に送り込むことが極めて容易となり、特
殊なガイドを必要としない利点がある。

以上のことからもわかるように、本切断型はコイル材料
２１の幅や切断長さが変化してもそのサイズに応じて中
心位置が常に一定になるように調整できる構造を有する
ため、被加工物が変わっても簡単な調整だけで一つの型
が使用できるため型投資金額の削減及び切断型の交換時
間がなくなり、高利益及び高能率な作業が期待できるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので第１図は装置全体の
斜視図、第２図は第１図の切断直前の縦断側面図、第３
図は従来の切断型の斜視図。 ４・・・・・・下切刃、５・・・・・・移動式下型、６
・・・・・・ガイドローラー ７・・・・・・シャフト
、１２・・・・・・ストッパー、１３・・・・・・移動
式案内、１４Ａ、１４Ｂ・・・・・・シャフト、１９・
・・・・・下ダイセット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下グイセット１９上に、下切刃４を備えた移動式下型５
   とストッパー１２を備えた移動式案内１３を、両端に左
   ねじおよび右ねじを有するシャフト１４Ａ、１４Ｂの両
   端部にねじ込み、該シャフトを同時に回転させることに
   より移動式下型５と移動式案内１３を同時かつ同一速度
   にて接近あるいは離反するように設けると共に、移動式
   下型５の側部にも、両端に左ねじおよび右ねじを有する
   シャフト７にガイドローラー６．６を設けて、該シャフ
   ト７の回転により両ガイドローラー６．６が同時かつ同
   一速度にて接近あるいは離反するように構成したトラン
   スファープレス加工用の移動式切断型。