JPS6028507Y2 - 凍結食品用破砕機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば箱詰めされた冷凍魚をその箱型形状のま
ま投入して荒割りし、かつ一定形状の小片に破砕するこ
とのできる凍結食品用破砕機に関する。

従来、上記を目的とした凍結食品用破砕機として種々の
ものが製作されており、投入ホッパから団塊状の凍結食
品を荒割カッタに送り込んで荒割りした後、仕上げカッ
タにより小片に分割する構造をなしている。

この仕上げカッタは所要平行間隔をおいて配置され外周
に刃を軸線と平行に形成した長尺の歯車状のものを対向
して配置したものであり、荒割りされた塊は刃の形成円
周ピッチ分に相当する大きさに切断される。

しかし、カッタの軸線方向に破断刃を有しないので、カ
ッタ部に至った塊はカッタ軸線方向に相当する長さ方向
に破砕される機会が極めて小であり、このため最終的に
放出される破砕片は形状に大小を生ずる。

従って、破砕後の後処理が行ないにくく、特に養殖場等
の餌として用いる場合等には不適であった。

本考案は以上のような問題を解消しようとするもので、
凍結食品を一定容量以下の小片に均等的に破砕すること
のできる凍結食品破砕機を提供することを目的とする。

本考案は、所要平行軸間距離をおいて外周に各々裂刃を
千鳥状に設けた一対の荒割カッタと、同荒割カッタの下
方に同様に所要平行軸間距離をおいて設けられる一対の
仕上カッタとを機枠に回転自在に取付け、同仕上カッタ
の外周に、格子状に刃を形成したことを特徴とする凍結
食品用破砕機に係るものである。

以下、添付図面に示す実施例に基いて説明する。

第１図は本考案に係る凍結食品用破砕機１の正面図、第
２図は同一部切欠側面図であり、図中２は下部に駆動部
３を内蔵し、同駆動部３から所要平行間隔をおいて上方
に伸延するカッタ支持壁２ａ、２ｂを一体的に有する機
枠、４はカッタ支持壁２ａ、２ｂの上部に取付けられる
投入ホッパ、５ａ、５ｂはカッタ支持壁２ａ＊２ｂに取
付けられた軸受６に回動自在に支承される荒割カッタ、
７は同様に軸受（図示せず。

）により支承される第１仕上カツタ、８は第１仕上カツ
タ７に所要平行間隔をおいて配置される第２仕上カツタ
であり、両者により一対の仕上カッタを構成する。

第１、第２仕上カツタ７．８は同じ構造を有し、第１仕
上カツタ７について述べると第３図と第４図に示すよう
な単体カッタ単体７ａを同軸上に複数個並設したものよ
り構成する。

図示のように円周方向に縦刃７ｂと、同縦刃７ｂに直交
し所要円周ピッチにて設けられる横刃７ｃとを外周面に
その先端７ ｂ’、 ７ ｃ’の高さが同じとなるよ
うに突出して形成している。

７ｂはキー溝７ｅを有した軸穴で、第４図に示すように
軸９を挿通してカッタ単体７ａが相互に隣接してキー１
０を介して固着される。

この取付時において、キー１０及びキー１１７ｅにより
各横刃７ｃは一列に整列する。

また横刃７ｃの先端７ Ｃ／間の円周ピッチ長さをｔ、
ｐとすると、第４図に示す縦刃７ｂの先端７ｂ′間の距
離をＬＡをこのＬｐに等しくすることができるようにカ
ッタ単体７ａの軸線方向幅を決定する。

これにより二個のカッタ単体７ａを軸９を介して接続し
た時、隣り合う縦刃７ｂと、同様に隣り合う横刃７ｃに
よってその先端７ｂ’、 ７ｃ’が区画する部分の円
弧面を平面展開すれば、第５図のように一辺がＬｐ（＝
ＬＡ）の正方形となる。

従って軸９回転時には凍結食品はカッタの軸方向若しく
は同軸方向に直交する方向の部分をこの正方形状に分割
裁断されることになり、被破砕物が放出される時は、こ
の正方形状のものが最大容量の小片となるように破砕さ
れる。

さらに荒削カッタ５ａ、５ｂは外周面に裂刃５Ｃを千鳥
状に突出したもので、第２図で明らかなようにその突出
方向はカッタの回転方向に所要量傾斜しており、凍結食
品への喰込み及び破砕力を増強できる構成である。

次にカッタの駆動機構に関し述べると、１１は出力軸１
２に第１スプロケツト１３及び第２スプロケツト１４を
軸着した電動機、１５は荒削カッタ５ｂの軸５ｅに取付
けられた第３スプロケツトで、チェーンＣを介して第１
スプロケツト１３に連絡する。

１６，１７は両荒削カッタ５ａ、５ｂの軸５ｄ、５ｅに
取付けられて噛合する歯車であり、荒削カッタは図示の
ように回転方向を異にして回転駆動される。

Ｇは仕上カッタ駆動用のギヤボックスで、噛合する平歯
車１８ａ、１８ｂを備えている。

平歯車１８ａと同軸上に第４スプロケツト１９が取付け
られてチェーンＣにより電動機１１側の第２スプロケツ
ト１４に連絡するとともに、同様に平歯車１８ａと同軸
上に取付けられる第５スプロケツト２０が第２仕上カツ
タ８の軸９ａに固着された第６スプロケツト２１にチェ
ーンＣにより連絡する。

また平歯車１８ｂと同軸上に第７スプロケツト２２が取
付けられ、第１仕上カツタ７の軸９ｂに軸着された第８
スプロケツト２６にチェーンＣにより連絡する。

尚、第１仕上カツタ７の軸９ｂはカッタ支持壁２ａ、２
ｂに取付けられるティクアップユニット軸受２７により
支承され、バンドル２８を回動操作することにより軸９
ｂ位置を変えることができる。

従って第２図において、第１、第２仕上カツタ７．８間
の距離を破砕物の大きさに応じて任意になすことができ
る。

上記構成の凍結食品用破砕機１では、電動機１１の作動
によって荒削カッタ５ａ、５ｂ及び第１、第２仕上カツ
タ７．８は第２図の矢印で示す方向に各々回転し、投入
ホッパ４から投入される団塊状の凍結食品（例えば、冷
凍魚の場合は箱を取り除くか若しくは解体し、箱形のま
まの状態で投入する。

）は、まず荒削カッタ５ａ、５ｂの裂刃５ｃが喰い込む
ようにして破砕され、下位の第１、第２仕上カツタ７．
８間に落下する。

この落下した被破砕物は、同第１、第２仕上カツタ７゜
８の縦刃７ｂ、８ｂと横刃７ｃ、８ｃとにより少なくと
も最大容量が一定限度を超えることのない形状に分割破
砕される。

即ち、第１、第２仕上カツタ７．８軸線方向は縦刃７ｂ
、８ｂにより、かつ落下方向、即ち同軸線と直交する方
向は横刃７ｃ、８ｃにより各々分割切断されるが、前述
のように第１、第２仕上カツタ７．８の縦刃７ｂ、７８
ｂと横刃７ｃ、８ｃの先端７ｂ’、 ７ｃ’ｔ ８ｂ’
ｔ８Ｃ′が区画する部分を展開したものは正方形をなす
ので、落下方向と仕上カッタ軸線方向に分割破砕される
ものの形状は最大容量で第５図に示すものとなる。

従って、荒削カッタ５ａ、５ｂからの形状及び大きさの
異なる被破砕物は、第１、第２仕上カツタ７．８により
最大容量が一定限度を超えることなく、均等に分割破砕
が行えるのである。

以上のように本考案によれば、凍結食品を均等に分割破
砕することができ、破砕後の後処理等が容易に行えると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る凍結食品用破砕機の正面図、第２
図は同一部を断面で示した側面図、第３図は仕上カッタ
単体の正面図、第４図は第３図のＩ−Ｉ線による断面で
あって、かつ軸にカッタ単体を取付けた状態を示す断面
図、第５図は縦刃先端及び横刃先端が区画する部分を平
面展開した説明図である。 １：凍結食品用破砕機、２：機枠、５ａ、５ｂ：荒削カ
ッタ、５ｃ：突歯、７：第１仕上カツタ、８：第２仕上
カツタ、７ｂ、８ｂ：縦刃、７ｃ、８ｃ：横刃、７ｂ’
、 ３ｂ’、 ７ｃ’、 ３ｃ’：先端。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 所要平行軸間距離をおいて外周に各々裂刃を千鳥状
   に設けた一対の荒割カッタと、同荒割カッタの下方に同
   様に所要平行軸間距離をおいて設けられる一対の仕上カ
   ッタとを機枠に回転自在に取付け、同仕上カッタの外周
   に、格子状に刃を形成したことを特徴とする凍結食品用
   破砕機。 ２ 上記仕上カッタの刃は、所要円周ピッチにけ同仕上
   カッタ軸線方向全長に伸延して設けられる横刃と、円周
   方向に設けられる複数の縦刃とを各々の先端高さが同じ
   となるように突設してなり、かつ相隣り合う縦刃先端間
   の距離を横刃先端間の円周ピッチに等しくなしたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の凍結食
   品用破砕機。