JPS6027833Y2 - 緩衝パツキン付きのポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案はポンプ本体の揺れを低減できるようにした緩衝
パツキン付きのポンプに関するものであり、エアポンプ
などの分野において使用されるものである。

〔背景技術〕

第１図は従来のポンプの構造を示しており、外装ケース
１を構成する合成樹脂製のケース上半部２とケース下半
部３とはフランジ部４，５においてねじ止め固定されて
おり、フランジ部４，５の間には、第２図に示すような
形状のゴム系のパツキン枠６が介装されている。

このパツキン枠６はフランジ部４，５と略同形状であり
、複数個のねじ挿通孔７を有している。

８はポンプ本体であり、ゴム製の緩衝部材よりなる脚体
９を介してケース下半部３の内底面に装着されている。

しかるにかかる従来例にあっては、ポンプの輸送時やポ
ンプの転倒時において大きな衝撃力が加わると、ポンプ
本体８が外装ケース１内で揺れ動き、外装ケース１の内
面にポンプ本体８が当って故障の原因になるという問題
があった。

〔考案の目的〕

本考案は上述のような問題点を解決するために為された
ものであり、外装ケースに大きな衝撃力が加わった場合
におけるポンプ本体の揺れを低減し、ポンプ本体が外装
ケースの内面に当たることを防止できるようにした緩衝
パツキン付きのポンプを提供することを目的とするもの
である。

〔考案の開示〕

（構成） 本考案は、第３図乃至第８図に示すように、外装ケース
１を構成するケース上半部２とケース下半部３とをゴム
系のパツキン枠６を介して結合し、ケース上半部２とケ
ース下半部３とのいずれか一方の内底面に緩衝部材より
なる脚体９を介してポンプ本体８を装着腰ポンプ本体８
の外形と略同形状でポンプ本体８の外面に接触乃至近接
するポンプ支持枠１０と、ポンプ支持枠１０をパツキン
枠６につなぐ緩衝腕１１とをパツキン枠６と一体に形成
したものである。

（実施例） 第３図乃至第５図は本考案の一実施例を示している。

本実施例にあってはパツキン枠６の中央部にポンプ本体
８の外形と略同形状の矩形状のポンプ支持枠１０を設け
て、このポンプ支持枠１０とパツキン枠６とをつなぐ緩
衝腕１１をポンプ支持枠１０の各辺と一直線をなすよう
に形成したものである。

かかるパツキン枠６とポンプ支持枠１０および緩衝腕１
１よりなる緩衝パツキンは一枚のゴム板を金型で打ち抜
（ような方法で容易に形成することができる。

このときパツキン枠６にねじ挿通孔７を同時に形成して
おくものである。

ポンプを組み立てるときには、ポンプ本体８の外側にポ
ンプ支持枠１０をかぶせた後にパツキン枠６をケース下
半部３のフランジ部５とケース上半部２のフランジ部４
との間に挾み込んでねじ止めするものである。

このようにすれば、外部からの衝撃力によってポンプ本
体８が第５図の矢印で示すような方向に揺れようとして
も、緩衝腕１１が伸縮してポンプ本体８の揺れを抑制す
るので、外装ケース１の内面にポンプ本体８が当たるよ
うなことはない。

また外部からの衝撃力のない定常状態ではゴム系パツキ
ンの持つ柔軟性のためにポンプ本体８から発生する振動
は外装ケース１にはほとんど伝わらない。

このような振動の伝播をさらに低減するためには、第６
図実施例に示すように、ポンプ支持枠１０をポンプ本体
８の外面には接触させないで、微小間隙を介して近接せ
しめるようにすれはよい。

またポンプ本体８の揺れ防止を全方向について行なう必
要がない場合には、第７図実施例に示すような形状とし
て矢印Ａに示すような方向へのポンプ本体８の揺れのみ
を低減するように構成してもかまわない。

またポンプ支持枠１０をパツキン枠６につなぐ緩衛腕１
１は、必ずしもポンプ支持枠１０と一直線に形成する必
要はなく、第８図実施例に示すように、対角線上に形成
してもかまわない。

たた腰緩衝腕１１の幅はポンプ本体８の揺れ防止のため
の伸縮時に切れない程度に広くすることが必要である。

〔考案の効果〕

本考案は成上のように、外装ケースの上半部と下半部と
をゴム系のパツキン枠を介して結合し、外装ケースの上
半部と下半部とのいずれか一方の内底面に緩衝部材より
なる脚体を介してポンプ本体を装着し、ポンプ本体の外
形を略同形状でポンプ本体の外面に接触乃至近接するポ
ンプ支持枠とポンプ支持枠をパツキン枠につなぐ緩衝腕
とをパツキン枠と一体に形成したものであるから、外装
ケースに大きな衝撃力が加わったときに、ポンプ本体が
揺れようとしても緩衝腕の伸縮によって揺ねが低減され
るものであり、このためポンプ本体と外装ケースの内面
との当りを防止できてポンプの故障発生を少なくするこ
とができるという効果がある。

また本考案にあってはゴム系のパツキンを用いているの
で、ポンプ本体から発生する振動が緩衝腕を介して外装
ケースに伝播する量を少なくすることができるという効
果がある。

さらにまた本考案にあっては、パツキン枠とポンプ支持
枠および緩衝腕を一体に形成しているので、コム系パツ
キンの打ち抜き金型の形状を若干変更するだけで、従来
のパツキン枠の代わりに使用することができ、はとんど
コスト高とはならないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の縦断面、第２図は同上に用いるパツキ
ン枠の正面図、第３図は本考案の一実施例にわいて用い
る緩衝パツキンの正面図、第４図は同上の実施例の縦断
面図、第５図は同上の動作説明図、第６図乃至第８図は
本考案のそれぞれ別の実施例において用いる緩衝パツキ
ンの正面図である。 １は外装ケース、２はケース上半部、３はケース下半部
、６はパツキン枠、９は脚体、１０はポンプ支持枠、１
１は緩衝腕である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケースの上半部と下半部とをゴム系のパツキン枠を
   介して結合し、外装ケースの上半部と下半部とのいずれ
   か一方の内底面に緩衝部材よりなる脚体を介してポンプ
   本体を装着し、ポンプ本体の外形と略同形状でポンプ本
   体の外面に接触乃至近接するポンプ支持枠と、ポンプ支
   持枠をパツキン枠につなぐ緩衝腕とをパツキン枠と一体
   に形成して成る緩衝パツキン付きのポンプ。