JPS6027770B2 - 鋼板セルの打設工法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、あらかじめ一体構造された大径の銅板セルの
打設工法及び装置に関するものである。

護岸、岸壁、梶防等の構築を鋼板セルで施工する場合、
鋼板セルは大型の一体構造物でかつ剛性が十分でないた
め打設が困難であり、従釆、沈設場所を掘削し、沈殿後
埋戻す等の一連の作業を行っており、手間を要すると共
に、作業が長期にわたるため、この間に気象条件等の急
変により過大な波圧等が加わる場合にはさらに鋼板セル
に特別の手段を横じなければならない等の困難があった
。本発明は叙上の如き実情にかんがみそれらの欠点を一
掃すべく創案されたものであって、その目的とするとこ
ろは、鋼板セルの上縁を挟持する複数個のチャックを介
して、鋼板セルの挟持部に互いに完全に同期した上下振
動力を付与して鋼板セルを打込むと同時に、ウオーター
ジェットにより鋼板セル刃口部の洗堀を行うようにして
、鋼板セルをきわめて容易に急速に打設しようとするも
のである。

本発明の構成を図面に示された一実施例について説明す
れば、第１図及至第４図において、１は鋼板セル２の上
縁に沿う円形または多角形状の環状架台であって、該環
状架台１の下側には鋼板セル２の上縁を挟持する油圧チ
ャック３，３・・・が鋼板セル２の周方向に沿って等間
隔に配設されている。

この油圧チャック３，３…は発電機船４に装備され振動
発生器７の操作盤を備えている油圧装置５，５に油圧ホ
−ス６を介して接続されており、該油圧装置５，５によ
って作動されるようになっている。７，７・・・は上記
環状架台１上に等間隔を布して配設された振動発生器、
そして７ｂは振動発生器７の電動機であって、この振動
発生器７，７・・・の各振動軸７ａ，７ａ・・・は水平
軸に構成されると共に、これらの駆動軸７ａ，７ａ・・
・はユニバーサル継手８，８・・・および各駆動軸７ａ
，７ａ・・・の間に設けられた伝動軸９，９′…を介し
て連動連結されて おり、各振動発生器７，７・・は完
全に同期作動するように構成されている。

１０，１０・・・は伝動軸９，９・・・の軸受である。

このように、環状架台１上に設けられた複数個の互いに
同期運動する振動発生器７，７…と環状架台１の下側に
設けられた複数個の油圧チャック３，３・・・とにより
鋼板セル２の打設装置１１が構成されている。１２は打
設装置１１を吊持する吊金具であって、その下側の吊ワ
イヤ１３，１３…によって打設装置１１を吊持すると共
に、その上側の吊ワイヤ１４，１４…によってクレーン
船１５のクレーンフック１６′に吊持されるようになっ
ている。

第５図及至第８図は鋼板セルの打設装置１１にさらにウ
オータージェット装置に付設し、該ウオータージェット
装置によって、打設装置１１による打設効率を向上せし
めると共に、打設時における鋼板セルの傾きを高精度に
修正しようとするものであって、以下同図について説明
すれば、１７，１７…は鋼板セル２の側面周方向に一定
垣隔を存して華談された多数のウオ−タージェット装置
配管であって、このウオータージェット管１７，１７…
は鋼板セル２の上下方向に沿って配設されており、その
下端には鋼板セル２の刃口部２ａに位置してジェットノ
ズル１８，１８…が夫々取付けられている。

このウオータージェット配管は数系列に分割されており
、各系列毎に鋼板セル刃口部２ａのジェット強さをコン
トロールできるようになっている。一方、１９，１９は
発電機船４に装備されたウオータージェット用ポンプユ
ニット、２川まポンプユニット１９，１９に接続された
ホース配管であって、このホース配管２０はクレーン船
１５のクレーン１６に掛装されて引出され、前記吊金具
１２と打設装置１１との設けられたパイプ配管２１とそ
の中間のホース配管２３に接続され、このパイプ配管２
１より可操管２２，２２・・・を介して前記ウオーター
ジェット管１７，１７・・・に接続されている。

ウオータージェット配管１７，１７とジェットノズル１
８，１８は脱着可能とすれば次へ転用することもできる
。叙上の如く構成された本発明によって鋼板セルの打設
を行うには、まず、打設装置１１をクレーン船１５のク
レーンフック１６に吊金具１２を介して吊下げ、あらか
じめ一体構成された鋼板セル２を油圧チャック３，３・
・・で把持し、しかる後、クレーン船１５で打設場所ま
で曳航し、発電機船４上の操作盤（図示省略）の操作に
より各振動作動させると同時にポンプユニット１９を作
動させ、発生機７，７・・・を一斎に姿勢計測および制
御、を確認しながら打設するものである。

この場合、振動発生機７，７・・・の同期した振動は環
状架台１を介して油圧チャック３，３・・・に伝達され
るから、鋼板セル２にはその全体にわたって均等な振動
力が付与されるため、鋼板セル２はバランス良く急速に
打設されるものである。そのうえ、ポンプユニット１９
が作動しているので、打設装置１１‘こよる鋼板セル２
の打を込み作用とウオータージェット装置による鋼板セ
ル２の刃口部２ａにおける地盤の洗堀作用との共働によ
って、鋼板セル２をさらに急速に打設し得るものである
。

そして、鋼板セルの姿勢を確認しながら、ウオータージ
ェット管１７，１７…の各系列のジェット強さを適宜コ
ントロールすることにより、きわめて高精度に打設でき
るものである。

これを要するに、本発明は、鋼板セルの上縁を等間隔に
存して複数個のチャックにより挟持すると共に、該複数
個のチャックを介して、鋼板セルの挟持部に互いに完全
に同期した上下振動力を付与して鋼板セルを打込むと同
時に、ウオータージェットにより鋼板セル刃口部の洗堀
を行うようにして鋼板セルを打設するものであるから、
あらかじめ一体構成された大口径の鋼板セルを、従来の
ように、沈設場所を掘削し、沈設後埋戻す等の一連の作
業を要することなく、きわめて容易に急速に打設するこ
とができるため、気象条件等に影響されること少なく、
効率よく沈設できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る鋼板セルの打設工法及び装置の実施
例を示すものであって、第１図はウオータージェット装
置を装備しない場合の全体側面図、第２図は打設装置を
示す側面図、第３図は要部の拡大平面図、第４図は同じ
く側面図、第５図はウオータージェット装置を装備しな
い場合の全体側面図、第６図は打設装置の側面図、第７
図は要部の拡大正面図、第８図は同じく側面図である。 図中、１は環状架台、２は鋼板セル、３は油圧チャック
、４は発電機船、７は振動発生機、８はユニバーサルジ
ョイント、９は伝動軸、１０１ま軸受、１１は打設装置
、１２は吊り金具、１３，１４は吊ワイヤ一、１５はク
レーン船、１６はクレーン、１７はウオ−夕−ジェット
管、１８はジェットノズル、１９はポンプユニットであ
る。第１図第２図 第４図 第３図 第６図 第６図 第７図 第８図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 予め一体構造物とされた大径の鋼板セルの上縁を複
   数個の油圧チヤツクにより等間隔に挟持し、該複数個の
   油圧チヤツクを介して鋼板セルの挟持部に互いに完全に
   同期した上下振動力を付与して鋼板セルを打込むと同時
   に、ウオータージエツトにより鋼板セル刃口部の洗堀を
   行うようにして鋼板セルを打設することを特徴とする鋼
   板セルの打設工法。 ２ 鋼板セルの上縁に沿う環状架台上に所要数の振動発
   生機をユニバーサル継手を介して同期連動せしめるよう
   に等間隔に配設し、かつ環状架台の下面に鋼板セルを挟
   持する複数個の油圧チヤツクを等間隔に配設すると共に
   、鋼板セルの刃口部には発電機船等に装備されたポンプ
   ユニツトにより作動されるウオータージエツト装置のジ
   エツトノズルを一定間隔に列設してあることを特徴とす
   る鋼板セルの打設装置。