JPS6027662Y2 - ドットプリンタのニ−ドル駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドツトプリンタのニードル駆動装置、詳細には
クラッパ−型のニードル駆動装置に関する。

例えば、クラッパ−型のニードル駆動装置とは、印字指
令の入力によって励磁される電磁装置の吸引力によって
、鉄片（クラッパ−）を駆動させ、鉄片の駆動によって
ニードルを飛び出させて印字するものが一般的であるが
、残留磁気による鉄片の復元動作に問題があった。

そこで、この残留磁気の問題を解決するものとして、吸
引時において鉄片を電磁装置に密着させることなく、空
隙を設けるようにしたものが提案されているが、完全な
ものとは言えなかった。

たとえば、鉄片とヨークとを密着させないための構成と
しては、第５図に示すように非磁性体のストッパー５を
設けることが行なわれるが、このストッパータイプであ
ると、長時間の駆動により鉄片１がストッパー５に何回
も衝突することによりストッパー５が摩耗して、鉄片１
とヨーク２が接触する可能性があるので、残留磁気の問
題を完全には解決することができなかった。

ここに第５図において、その他、３は鉄芯、４はコイル
、６はニードル、７は復元用ばねである。

本考案は上述従来例の欠点に鑑み、残留磁気の影響が生
じないようなニードル駆動装置を提供することを目的と
する。

本考案の構成は、ニードルに連動する鉄片をヨークに形
成される磁路に対して垂直方向に動作可能に配置したこ
とにある。

以下図示した実施例に基づいて本考案を説明する。

第１図はニードル駆動装置が円形に配置されたドツトプ
リンタのヘッド部の一部を示した斜視図で、同一形状の
ニードル駆動装置が４組等間隔に配置されている。

実際には更に複数組が配置されているものとする。

図において、１０はヨークａで、円形端面１０ａを形成
している１１は鉄芯で、該ヨーク１０に植立されている
。

１２は該鉄芯１１に巻かれているコイルである。

１３はヨークｂで、該鉄芯１１に固着されており、円形
端面１３ａを形成している。

該円形端面１０ａと１３ａとによりほぼ円形に空隙（開
口部）が形成されている。

１４はニードルホルタ゛−で、後端を該ヨークｂ上に固
着され、先端にはニードル１５が固定されている。

そして該ニードルホルダ１４は非磁性体の弾性部材より
構成されている。

１６は鉄片で、該ニードルホルダー１４に固着されてお
り、はぼ円形で、前記円形の空隙より小さく、一定のス
キマが形成される。

続いて上述構成の動作について述べる。

先ず第２図Ａは通電前の静止状態を示すものであり、鉄
片１６は一部が空隙内に進入した状態で、ニードルホル
ダー１４の弾性力によって図の状態に保持されている。

そしてこの状態において、コイル１２に通電すると、第
２図Ａの二点鎖線で示すように磁路Φが形成されるが、
ヨーク１３を通る磁路と鉄片１６を通る磁路の高さ位置
が異なる。

従って、鉄片１６は第２図Ｂで示すように矢印Ａ方向の
吸引力を受け、空隙内を上方へ移動され、ニードルホル
ダ１４の後端を支点としてニードル１５を駆動させる。

そして鉄片１６が空隙内に移動して前記の両磁路の高さ
位置が一致する（第２図Ｂ）と吸引力は消滅する。

その後、鉄片１６、ニードルホルダ１４は慣性によって
若干だけ動作し、図示しないストッパーによってその動
作が抑止される。

その後は、コイル１２の通電が断たれることにより、ニ
ードルホルダ１４の弾性力によってニードルホルダ１４
、鉄片１６は第２図Ａの位置に復元する。

尚、ニードル１５の動作によってマトリックス文字等を
印字するための動作、構成、原理等についてはすでに周
知であるので、説明を省略する。

次に第３図に基づいて本考案の他の実施例について説明
をする。

本実施例の構成の特徴は、鉄片２６が前述実施例（第１
図）の鉄片１６とは異なってヨーク２０の外側に配置さ
れていることである。

そしてこのために、ニードル駆動板２４（第１図のニー
ドルホルダ１４に該当）をガイド枠２９を介して取付け
たこと及びニードル２５にばね３０を配したことが第１
図とは異なる。

そのほかの構成は第１図と同じで、２０はヨークａ１２
１は鉄芯、２２はコイル、２３はヨークｂである。

また動作についても前述実施例と同一であるが、ニード
ル２５の動作方向が異なる。

尚、本考案は上述の各実施例の構成に限定されず、種々
変更を加えても実施可能であることは勿論である。

例えば、ヨーク１０又は２０は複数組が一体的に形成さ
れているが、各組毎に独立させて設けても可能であるし
、ヨーク１３とヨーク１０又はヨーク２３とヨーク２０
を一体的に形成しても可能である。

また静止状態において、鉄片を空隙中に若干進入させる
ようにしても、ヨークと同面の位置に配置するようにし
ても側輪良い。

本考案は以上の通りの構成であって、鉄片とヨーク（及
び鉄芯）が接触することがないので残留磁気の影響を取
り除くことができる。

従って、残留磁気の影響による印字性能の低下を防止す
ることができる。

且つ、鉄片が一定量動作すると吸引力は消滅して鉄片の
動作速度は急に低下するので、その後にストッパーに衝
突しても部材に対する衝撃は少ない。

従って、長時間使用しても影響されない。またコイルを
外周方向に配置できるので、同一のコイル条件において
プリンターヘッド全体の大きさを小型化することができ
る。

更に鉄片の位置をヨークの内側、外側の二通り選べるの
で、ニードルの駆動方向の選択の自由度が増大する。

そして、第１図のような構成とすることによって、ニー
ドルの長さを短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図Ａは第１図の
Ｘ−Ｘ線側断面図、第２図Ｂは第２図Ａの動作説明図、
第３図は本考案の他の実施例の斜視図、第４図は第３図
のＹ−Ｙ線側断面図、第５図は従来例の側面図である。 Φ・・・・・・磁路、１０．２０・・・・・・ヨーク、
１３，２３・・・・・・ヨーク、１２，２２・・・・・
・コイル、１６，２６・・・・・・鉄片、１５，２５・
・・・・・ニードル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コイルが巻き回されている鉄芯と、 該コイルに通電された時、該鉄芯と共働して閉磁路を形
   成するヨークと、を備えるものにおいて該鉄芯と対向し
   ない位置で該ヨークの一部に磁路を遮断する様な開口部
   を形成し、 且つ、磁路に対して垂直方向に作動可能であって、一端
   が該開口部内にわずかに進入しているか又は同面の位置
   にあるような鉄片を該開口部に配置して、 該コイルに通電することにより該鉄芯、該ヨーク、該鉄
   片、該ヨーク、該鉄芯の順で通る磁路を形成させ、該ヨ
   ークを通る磁路と該鉄片を通る磁路の高さ位置が異なる
   ことによって両磁路の高さ位置が一致する方向に該鉄片
   を該開口部内に吸引し、 該鉄片の吸引動作に連動してニードルを駆動させるよう
   にしたことを特徴とするドツトプリンタのニードル駆動
   装置。