JPS6027497B2 - ハ−ドバタ− - Google Patents

ハ−ドバタ−

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JPS6027497B2
JPS6027497B2 JP57099825A JP9982582A JPS6027497B2 JP S6027497 B2 JPS6027497 B2 JP S6027497B2 JP 57099825 A JP57099825 A JP 57099825A JP 9982582 A JP9982582 A JP 9982582A JP S6027497 B2 JPS6027497 B2 JP S6027497B2
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JP
Japan
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acid
oil
hard butter
trans
butter
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JP57099825A
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JPS58216648A (ja
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司 河田
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Kao Corp
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Kao Soap Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はハードバターに関する。
ハードバターは代用カカオ脂とも称せられ、カカオ脂の
ように常温では硬く、体温付近の温度では遠融するとい
う性質をもつ油脂で、チョコレート様菓子、ベーカリー
製品のコーティング等々の製菓用原料油脂として広範に
使用されている油脂である。
ハードバターはカカオ脂グリセラィド類似型ハードバタ
ー、ラウリン酸型ハードバター、トランス酸型ハードバ
ター等に類別される。
これらのうちトランス酸を主体とするトリグリセライド
であるトランス酸型ハードバターはチョコレート製造に
際してテンパリング工程を必要としない事、加水分解に
よる石鹸臭が発生しない事、また原料の入手が容易であ
る事等々の理由で広く使用されている。しかし、トラン
ス酸型ハードバターは経時的に食感が悪くなり、また、
カカオ脂を限度以上に混合するとフアットブルームが生
じ易くなる欠点がある。これらの現象は保存中に生じる
油脂の結晶型の変化に付随して起きると考えられている
が、トランス酸型ハードバターを使用すると品質劣化を
きたし改善が熱望されている。トランス酸型ハードバタ
ーは油脂をメチオニン等で被毒させたニッケル触媒を使
用し所期の融点を保持するようになるまで水素添加する
こにより、または該水素添加した油脂を溶剤分別するこ
とにより製造されるものである。
トランス酸型ハードバターの脂肪酸組成は原料油脂、水
素添加工程により差異はあるが一般にはトランス酸40
〜60重量%(以下、%を略記する)、パルミチン酸1
0〜40%を含有し、更にはステアリン酸、シス不飽和
脂肪酸であるオレィン酸等々を含有するものである。本
発明者等はトランス酸型ハードバターのもつ斯様な欠点
を改善すべく鋭意検討をしたが、今般トランス酸型ハー
ドバターの脂肪酸組成を特定することにより、該ノ・ー
ドバター単独の場合でもまたカカオ脂と併用した場合で
も経時的に結晶変化が生じない事を見い出し本発明を完
成した。すなわち本発明は、風トリべへンまたは予め完
全に水素添加した高エルシン含量のナタネ油、‘bーパ
ーム油及び【c}ナタネ油または/及び大豆油を混合し
、ェステル交換後、選択的水素添加して製造されるか、
または【a’トリべへンまたは予め完全に水素添加した
高エルシン含量のナタネ油を‘d}選択水添したバーム
油及び‘e’選択水添したナタネ油又は選択水添した大
豆油もしくはそれらの混合物と混合後、ェステル交換し
て製造されるハードバターであり、かつ核ハードバター
を構成する脂肪酸の組成がトランスーオクタデセン酸(
炭素数18のトランス酸)45〜65重量%、パルミチ
ン酸16〜25重量%、べへン酸2〜1の重量%、上記
以外の炭素数14〜22の脂肪酸が残余重量%からなり
、且これらの脂肪酸が無作為に分布(randomdi
stribution)してェステル化されていること
を特徴とするトランス酸型ハードバターに関するもので
ある。
本発明のトランス酸型ハ−ドバターの原料油脂としては
ナタネ油、パーム油、大豆油が好適である。
本発明の必須脂肪酸種の1つであるべへン酸は炭素数2
2の脂肪酸を含有する油脂を使用して調整することがで
きる。
この目的にはナタネ油が使用される。ナタネ油を原料と
する高エルシン含量のナタネ油(/・ィェルシンナタネ
油ともいう)の完全水素添加物又はトリべへン(べへン
酸トリグリセラィド)は炭素数22の脂肪酸を含有する
油脂であり、本発明の原料油脂として使用するのに好適
である。トランス酸型ハードバターの原料油脂はェステ
ル交換、水素添加によって所期のトランス酸含有量に調
製される。
ェステル交換は融解状態において触媒存在下でェステル
交換をするランダム・ヱステル交換が良い。
該ェステル交換によれば脂肪酸は一様に分布する。ェス
テル交換、水素添加の順序はいずれを先にしてもよいが
次法により製造するのが良い。
01【aートリべへンまたは予め完全に水素添加した高
エルシン含量のナタネ油と‘bレぐーム油と‘clナタ
ネ油または/及び大豆油と混合して脂肪酸炭素分布を調
整し、ェステル交換し更に選択水添する方法、【2)‘
a’トリべへンまたは予め完全に水素添加した高エルシ
ン含量のナタネ油を{d)選択水添したパーム油及び【
eー選択水添したナタネ油又は選択水添したした大豆油
もしくはそれらの混合物を混合後、ェステル交換する方
法。
ェステル交換は常法に従って行うことができる。
即ち、適当な触媒の存在下60〜90℃、好ましくは?
0〜80qoの温度で窒素気流中で行うのが便利である
。ヱステル交換反応に用いることができる触媒としては
、アルカリ金属アルコラート(例えばナトリウムメチラ
ート、ナトリウムエチラートなど)、アルカリ金属(例
えばナトリウム、カリウム)、水素化アルカリ金属(例
えば水素化ナトリウム)などを挙げることができる。
水素添加は常法に従って行うことができる。
トランス酸の生成を多くするためには加熱及び加圧下に
触媒たとえば硫黄で被毒したニッケル触媒あるいはケィ
ソゥ土担体還元ニッケルの存在下での接触水素添加方法
は好適な方法である。通常、水素圧0.1〜3k9/地
、好ましくは0.1〜lkg/の、温度160〜220
qo、好ましくは200〜220℃の水素添加条件で行
なわれる。水素添加用の触媒としては上記以外のもので
も、本発明品の製造に適するものであればその他種々の
ものが使用できることはいうまでもない。ェステル交換
触媒及び水素添加用触媒の添加量は適宜選択し得るが、
油脂(配合油)に対し0.1〜2重量%程度が好ましい
本発明のハードバターを構成する脂肪酸組成中、特にパ
ルミチン酸及びべへン酸の重量%が重要である。
パルミチン酸は15〜25重量%を占める必要がある。
15重量%よりも少いとフアツトブル−ムが生じ易く、
また25重量%を越えると食感が悪くなるので望ましく
ない。
べへン酸は2〜1の重量%を占める。べへン酸が2重量
%よりも少ないとフアツトブルームが生じる恐れがあり
、1の重量%を越えると高&点が高くなり、食感が悪く
なるので望ましくない。トランスーオクタデセン酸は4
5〜65重量%である。これは従来のトランス酸型ハー
ドバターのトランス酸範囲と大差はなく、それほど重要
なものではない。かくして得られた特定な脂肪酸分布を
有する本発明のトランス酸型ハードバターは蓬時的な結
晶型変化をきたさず、良好な食感を有し、カカオ脂と併
用してもフアットプルームを生じない。
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが
、本発明はこれら実施例には限定されない。実施例及び
比較例中の%は、すべて重量%である。
実施例 1 ナタネ油(酸価0.05,ヨウ素価(IV)117.3
)60%パーム油(醗価0.07,ヨウ素価52.1)
30%、高エルシン含量のナタネ油の完全水素添加物(
ヨウ素価1.5)10%を混合し、油脂に対し0.15
%のナトリウムメチラートを用い窒素空気中で70〜8
0℃に加熱しェステル交換した。
ェステル交換後、硫黄で被毒したニッケル触媒0.5%
(対油脂)を用い水素圧0.5〜lk9/地、200〜
220qoの条件下で水素添加してハードバターとした
。このハードバターの分析値を表1にあげた。実施例
2 ナタネ油(酸価0.05、ヨウ素価117.3%)60
*%、パーム油(酸価0.07、ヨウ素価52.1)3
0%、トリべへン10%を混合した後、該混合油を実施
例1と同様ェステル交換、水素添加してハードバターと
した。
このハードバターの分析値を表1に示す。比較例 1〜
2 実施例1及び2の試料と比較するため次のハードバター
を作り試験に供した。
比較例1 パーム油40%、ナタネ油60%を実施例1
と同ようェステル交換、水素添加した。
比較例2 大豆油(ヨウ素価131)を実施例1と同よ
う水素添加した。これらのハードバターの分析値を表1
にあげた。
表中のトランス酸はトランスーオクタデセン酸(炭素数
18のトランス酸)を意味し、表中のC,7はミリスチ
ン酸、C,6はパルミチン酸、C,8はステアリン酸、
C,8=,はオレィン酸、C,8=2はリノール酸、C
2。
はアラキン酸、C2o=,はガドレィン酸、C22はべ
へン酸、C22=,はェルカ酸を意味する。(表3の場
合も同じである。)表‐1 ハードバターの分析値 米赤外吸収スペクトル、米米カスクoマトクラフイ一面
槍比.いずれも基準油脂分析試験法による。
この4種の油脂を急冷して固化させた後260に保存し
てX線分析により固化1日後及び1ケ月後の結晶型の変
化を調べた。
その結果を第1図に示した。図中aは実施例1及び2、
bは比較例、沙は比較例1の結果である。実施例1及び
実施例2はピークの変化から結晶型の変化の少ない事が
わかる。即ちいずれの試料も最初は典型的な8′−型(
ベータプライム型)であるが比較例2は次第に8−型に
転移する煩向を示し、比較例1は4.05A,4.35
△の位置に新しくピークが出現している。第2図に各ハ
ードバターの試料にカカオ脂を35%配合して急冷、固
化後室温に保存した場合のX線分析の結果を示した。図
中aは実施例1、bは比較例1及び2のハードバターに
カカオ脂を混合した場合の結果である。この場合も実施
例1が経日変化が少ないことがわかる。以上でわかるよ
うに実施例1のハードバターは単独でも、カカオ脂と混
合した場合でも結晶型の変化が少ない。次にこれらのハ
ードバターにより表2に示した配合で製造したコーティ
ング用チョコレートを10℃と25qoの恒温室に1日
毎に入れかえて強制的に温度変化を与えフアツトブルー
ムの発生を調べた。その結果、比較例1、2共に2週間
でフアットブルームの発生がみられたが実施例1及び2
は1ケ月後も発生しなかった。表 2 チョコレート
の配合 ビターチヨコレート 18%ココア粉
(油17%) 10粉糖 50ハ
ードバター 22レシ
チン 0.3実施例
3ナタネ油50%、パーム油45%、完全硬化した高
エルシン含量のナタネ油(ヨウ素価1.5)5%を混合
し、実施例,1とようにェステル交換、水素添加し、表
3の1に示したハードバターを得た。
実施例 4ナタネ油70%、パーム油30%を混合、水
素添加した油脂(IV72.8)95%に合成したべへ
ン酸のグリセリントリェステル(脂肪酸組成C,8:5
.5%、C2o:10.2%、C鰍:84.3%)5%
をェステル交換しハードバターとした。
その分析値を表3の2に示した。
比較例 3 ナタネ油斑%、パーム油16%、完全硬化した/・ィェ
ルシンナタネ油16%をェステル交換、水素添加して表
3の3の試料を得た。
表‐3 ハードバタ−の分析値 表3にあげた3種類の油脂について実施例1と同ようX
線分析とチョコレートによるフアツトプルーム発生試験
を行った。
X線分析では実施例3、4は実施例1と同じ傾向を示し
、比較例3“べへン酸は含まれているが、パルミチン酸
が本発明の範囲外)は比較例2と同じ傾向を示し、ファ
ットプルームも3種の油脂のうち最も生じやすかった。
図面の簡単な説明第1図はハードバターのX線回折図で
あり、aは実施例1及び2、bは比較例2、cは比較例
1の結果である。
第2図はハードバターにカカオ脂を混合した場合のX線
回折図であり、aは実施例1、bは比較例1及び2のハ
ードバターを用いた場合の結果である。第1図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)トリベヘンまたは予め完全に水素添加した高
    エルシン含量のナタネ油、(b)パーム油及び(c)ナ
    タネ油または/及び大豆油を混合し、エステル交換後、
    選択的水素添加して製造されるか、または(a)トリベ
    ヘンまたは予め完全に水素添加した高エルシン含量のナ
    タネ油を(d)選択水添したパーム油及び(e)選択水
    添したナタネ油又は選択水添した大豆油もしくはそれら
    の混合物と混合後、エステル交換して製造されるハード
    バターであり、かつ該ハードバターを構成する脂肪酸の
    組成がトランス−オクタデセン酸 45〜65重量%(
    炭素数18のトランス酸)パルミチン酸 15〜25〃 ベヘン酸 2〜10〃 上記以外の炭素数14〜22の脂肪 酸 残余〃 からなり、且つこれらの脂肪酸が無作為に分布(ran
    dom distribution)してエステル化さ
    れていることを特徴とするトランス酸型ハードバター。
JP57099825A 1982-06-10 1982-06-10 ハ−ドバタ− Expired JPS6027497B2 (ja)

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JPH0611217B2 (ja) * 1985-12-07 1994-02-16 不二製油株式会社 カカオバター代用脂
JP2568632B2 (ja) * 1987-06-06 1997-01-08 不二製油 株式会社 ダイエット用油脂
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