JPS6027467Y2 - 手動式噴霧器の安全装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は手動式噴霧器、や）詳しくは手動縦型往復ポンプ
式の小型噴霧器に係る。

この種噴霧器は、上方へ突出された噴霧ヘッドを上下動
させると、内装されたポンプ機構が作動して容器体内液
体をシリンダ内に吸込み、かつ吐出路を通って噴霧ヘッ
ドに穿設されたノズル孔から噴霧するよう設けである。

噴霧ヘッドの上下動で噴霧するため、何かの拍子に噴霧
ヘッドが押下げられると霧が噴出して周囲を汚すことと
なり、又この種噴霧器では、例えば吐出弁孔、或いは噴
霧液減少による容器体内負圧化防止のための外気吸込み
孔等を設ける場合があり、これ等の孔は噴霧ヘッド下降
時にだけ開孔するよう設けることが多いから、包装時等
何かの理由で上方付勢状態に設けられている噴霧ヘッド
が付勢に抗して押下げられた状態を保つと、上記孔から
容器体内液体が洩れることがあった。

本案はこのような欠点を除去して、噴霧ヘッドの上下動
が可能な状態と、不能な状態との切換えが出来るよう、
又該切換えの安全装置が極めて簡易に形成できるように
したものである。

以下面について説明すると、第１図は手動式噴霧器を示
すもので、該噴霧器は、容器体１と、該容器体の口頭部
２に筒部下半を螺合させた装着筒３と、それ等容器体と
の内部に装備された縦型ポンプ機構４と、該ポンプ機構
に連係する噴霧ヘッド５とを有し、その噴霧ヘッドの上
下動で容器体内液体を吸上げ噴霧ヘッドに設けられたノ
ズル孔６から噴霧するよう設けたものである。

図示例は、小径シリンダ４ａと、大径シリンダ４ｂと、
それ等両シリンダ内へ両端部を水密に嵌合させたプラン
ジャ状連通管４ｃとからなる蓄圧式ポンプ機構を示すも
のであるが、通常の縦型往復ポンプ式のものであっても
よいことは云うまでもない。

尚装着筒３と噴霧ヘッド５とは、それぞれ装飾用金属板
３ａ、５ａで覆合させである。

上記装着筒上半部の一部、好ましくは左右両部には、第
４図が示すように、左右両側に装着筒上端から下方へ切
込みさせた割溝１１，１１を設けることで弾性板部１２
を形成させ、該弾性板部の内面には第２図、第３図が示
すような縦溝１３を設ける。

該縦溝は、溝側壁形成突条１４，１４と溝底壁形成部１
５とを弾性板部内面に付設させることで、上方と内面と
を開口するもので、装着筒上半部の上部内面に位置させ
て設ける。

装飾用金属板３ａの一部で装着筒上端を覆合させる場合
は、第４図が示すように弾性板部上端面の位置を装着筒
上端面の位置よりも僅かに低くして、第２図が示すよう
に装飾用金属板下面に弾性板部上端面が接しないように
し、かつ弾性板部外面と装飾用金属板内面との間に隙間
１７を形成させておく。

又噴霧ヘッド５の下端からは、上記縦溝１３内へ係合さ
せることの可能な係合突子１８を突出させる。

該係合突子は、噴霧ヘッドを回動させることで、溝側壁
形成突条１４，１４を弾性板部１２の弾性に抗して乗越
えでき、縦溝内に入ると縦溝底壁１６に係合することで
噴霧ヘッドの下動を阻止し、縦溝外方にあるときは、噴
霧ヘッドを自由に上下動できるようにするものである。

該係合突子は、噴霧ヘッドの頂壁５ｂの周縁から垂設さ
れた噴霧ヘッド周壁５ｃの内面へ嵌着できる筒部１９を
設けて該筒部下端から突出させて形成すると、簡易に形
成できて便利である。

本案は上記構成とするものであり、噴霧ヘッドを回動さ
せると弾性板部が逃げることで係合突子１８が縦溝１３
内に入って噴霧ヘッドの下降を阻止するから、誤って噴
霧ヘッドが押下げられることで噴出した霧が周囲を汚す
ようなことがなく、又例えば収縮性フィルムにより包装
するいわゆるシュリング包装の際に、誤って噴霧ヘッド
押下げ状態で包装するようなこともない。

又安全装置は装着向上半部内面と、該装着筒の上部内に
隠れる噴霧ヘッド下端部とに設けるものであるから、該
安全装置を設けたことで噴着の外観が損われて商品価値
を減するようなことがなく、特に装着筒外面を装飾用金
属板で覆合する場合は該安全装置全体を隠すことが出来
る。

更に該安全装置の構造は簡易であって廉価に設けること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を有する手動式噴霧器の縦断面図、第
２図は第１図本案装置部分の拡大縦断面図、第３図は第
２図■−■線の横断面図、第４図は本案装置を構成する
弾性板部部分の正面図である。 １・・・・・・容器体、３・・・・・・装着筒、５・・
曲噴霧ヘッド、１１・・・・・・割溝、１２・・・・・
・弾性板部、１３・・曲縦割、１８・・・・・・係合突
子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｉ 容器体１と、該容器体内液体へ下半を螺合させた装
   着筒３と、それ等容器体と装着筒との内部に装備された
   縦型ポンプ機構４と、該ポンプ機構に連係する噴霧ヘッ
   ド５とを有し、該噴霧ヘッドの上下動でポンプ機構が作
   動して容器体内液体を吸上げ噴霧ヘッドに設けられたノ
   ズル孔から噴霧するよう設けた手動式噴霧器において、 ｉｉ 上記装着筒上半部の一部に、左右両側に装着筒
   上端から下方へ切込みさせた割ｉｌｌ、１１を設けるこ
   とで弾性板部１・２を形成させると共に、該弾性板部の
   内面には溝側壁形成突条１４．１４と溝底壁形成部１５
   とを付設させることで上方と内面とを開口する縦溝１３
   を装着筒上半部の上部内面に位置させて設け、 １１１ 上記噴霧ヘッドの下端からは、噴霧ヘッドを
   回動させることで溝側壁形成突条１４，１４を弾性板部
   １２の弾性に抗して乗越えでき、縦溝内にあるときは縦
   溝底壁１６に係合して噴霧ヘッドの下動を阻止し、縦溝
   外方にあるときは噴霧ヘッドの下動を阻止しない保合突
   子１８を横外方へ突出させたこと、 を特徴とする手動式噴霧器の安全装置。