JPS5813966Y2 - 手動式加圧噴霧装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蓄圧式の手動噴霧器における噴霧装置の改良に
関するもので、比較的容量の大きい加圧室をもち且つ蓄
圧構造を簡単にして噴霧器の組立作業の簡素化を図り、
又常に良好な噴霧状態を得、更に円滑な作業ができしか
も安価に提供できるようにしたことを特徴とする。

以下、本考案の実施例を示す図面について説明すれば、
Ａは弁筒で、上端の外向フランジ８を容器の首部に螺合
するキャップＢの頂壁内面に密接嵌め込み、且つ上端開
口部内面にキャップＢの垂下筒部９を嵌め込んで容器内
に垂下固定され下端には吸上管６の上端を嵌め込んで取
付けて成る。

又、この弁筒Ａは上部に大径筒部１を設け、且つそれに
続く段部２を経て下部に上記犬径弁筒部１より小径の異
径弁筒部３を形成し、各弁筒部１゜３は内部にその内固
面を密接摺動するピストンを具備し、且つ犬径弁筒部１
は外周に容器の内・外部を連通させる空気孔４を、又異
径弁筒部３は弁筒Ａ内の負圧状態を解除する排気孔５を
有し、該異径弁筒部３の下底、即ち弁筒Ａ内と吸上げ管
６との連結部分には下方逆止弁７を具備している。

次に犬径弁筒部１に取付ける上方ピストンａはキャップ
Ｂの中央孔を貫通して上方に延びる中空の噴射管１０と
、それが自体に下端に大径のピストンスカート１１を同
一体に形成して大径弁筒部内を限って上下復動できるよ
うにし、又、この上方ピストンａはその下方にある可動
ピストンｂに接合し、それによって常に上方に押し上げ
られていて作動・不作動を問わず通常上限位置にあって
はピストンスカート１１の段部１１ａが垂下筒部９の下
端面に圧接して容器内・外を遮断している。

尚、上記圧接部分にはガスケット１２を介在することも
ある。

又、前記した犬径弁筒部１の空気孔４は上方ピストンａ
が上限位置にある時、ピストンスカート１１の外周面に
対面して常時開口している。

この上方ピストンａは噴射管１１の上端に噴霧器を具備
し、弁筒Ａ内の内容液を噴射通路１３を経て上記噴霧器
に導いて噴霧する。

更に上方ピストンａは下方ピストンｂとの接合部に上方
逆止弁部１４を形成する。

この上方逆止弁部１４は上方ピストンａの噴射通路１３
の中間に小径通路１５を形成し、その下端開口面に下方
ピストンｂの上端突出部１６を密接して形成し、通常下
方ピストンｂは常に上方への押上げ状態にあるからこの
逆止弁部１４は「閉」の状態にある。

次に下方にある可動ピストンｂは下端に異径弁筒部３の
内周面を摺動するピストンスカート１７を設けて、それ
が通常異径弁筒部３の上端内壁に位置するとともに、上
部は管状部１８に形成して大径弁筒部１内に延長し、上
端突出部１６は噴射管１０の下部通路を通って上記した
ように上方逆止弁部１４を形成する。

又、下方ピストンｂは下端面に開口する内孔１９にこの
ピストンｂの上下移動に要する充分なストローク間隔を
もって起立内筒２０を嵌挿している。

該起立内筒２０は下端を下方逆止弁部７の取付部分を包
囲状態で嵌合固定し、下方ピストンｂの上下摺動時に案
内的役目をなすとともに吸上管６からの内容液を集中し
て下方ピストンｂの管状部１８内に供給し、且つこの内
容液は管状部１８の上部外周に通路孔２１を設けて大径
弁筒部１内に供給される。

従って本考案に於ける内容液の噴霧容量は大径弁筒部１
内と管状部１８の内部と、それらに連通ずる起立内筒２
０の内部容積とが集中した大きい貯液槽を形成すること
になる。

次に異径弁筒部３に設ける排気孔５は噴霧不作動時にお
いて下方ピストンｂのピストンスカート１７が位置する
周壁の下方に開口し、作動時における上記ピストンｂの
下限位置にあってピストンスカート１７の上方にあるよ
うに設定して開口形威し、しかもより下方に開口して上
記した大きい貯液槽の内容液を十分に排出できるように
する。

このように今、噴霧量を押し下げ且つバネ２２の弾発で
上下に復動させると上・下のピストンａ及びｂはその下
降中に一定の内圧のもとてピストンｂがより早く下降し
、それより遅く下動するピストンａとの密封部である上
方逆止弁部１４を解放し、大径弁筒部１内の圧縮された
内容液を噴霧し、且つピストンｂが下限位置に達した時
は排気孔５によって大径弁筒部１内の加圧状態を解消し
て上方逆止弁部１４を密封する。

ピストンａの押下げ解除によってピストンａ、ｂが吸上
げ管から内容液を弁筒Ａ内に吸入する。

以上のように本考案は一定の内圧のもとで下降する可動
ピストンは異径弁筒部内壁を摺動するとともに嵌挿した
起立内筒の摩擦力を受けるから充分に加圧されて始めて
下動するようになるからより強い噴射液となって微小粒
子の噴霧化を得ることができ、しかも可動ピストンは起
立内筒に案内されて円滑な上下移動ができる。

又加圧室はより大きな貯液槽に形成したから一回の噴霧
量を大きいものとすることかできる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は不作動時の縦断面図、第２図は作動状態の縦断
面図を示す。 Ａ・・・弁筒、ａ・・・上方ピストン、ｂ・・・可動ピ
ストン、１・・・大径弁筒部、３・・・異径弁筒部、１
８・・・管状部、１９・・・内孔、２０・・・起立内筒
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 径差をもって上下に連設する異径弁筒部から成る弁筒で
   、各々の弁筒部は内壁を摺動するピストンと、それらの
   接合部に逆止弁部を形威し、それにより内容液の加圧室
   を形成し、下方のピストンが大径ピストンの下動時に一
   定内圧のもとて先に下降して逆止弁部を開放するように
   して成る手動式加圧噴霧器に於て、下方の可動ピストン
   の内孔に起立内筒の上端を密に嵌め挿し、且つ該起立内
   筒は異径の弁筒部内にあって下端を吸入時にのみ開放す
   る弁筒下底の逆止弁部に包囲結合し、それが可動ピスト
   ンの案内となり、しかも起立内筒はその内部を内容液加
   圧室の一構成部分となるようにしたことを特徴とする手
   動式加圧噴霧装置。