JPS6026894B2 - 排水トラツプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流し台、浴室の床、浴槽等の排水口に取付け
られる排水トラップに関するものである。

第１図は、従来公知の排水トラップの１部縦断正面図で
ある。

図中１は、排水トラツプ本体、１′は掛止突部、２は溢
水筒、３は防臭蓋で溢水筒と之を覆っ‐た防臭蓋で本体
底部に封水を保持する。３′は頚止片、６は厨芥の流出
を阻止する多数通水４・孔を穿設したカップストレーナ
ー、８は菱体を示す。

このような構成にかかる従釆の排水トラップにおいては
、■排水時にトラップおよび器具排水管内が満水に近い
流下状態となり、トラップが自己サィフオン作用を起し
た場合、排水の吸引力で緋水の終了間際に封水が流出し
てしまったり、相当量が減少して封水が破れる。

■は高層建築物において共同集中排水を行っている場合
や、２糟式流し台等において頻発する現象である排水系
統内の誘導サィフオンにより、前記同様本体底部の所定
量の封水が破られて防臭が完全に行えなくなるという欠
点があった。本発明排水トラツプは、前記公知の排水ト
ラツプにおける欠点を解消したもので、現今要求されて
いる確実な封水の保持を得るものである。

即ち、トラツプ本体内において該トラップ本体の溢水筒
と、この溢水筒を覆う防臭蓋とによってトラツプ本体底
部に形成された掛水室の封水が排水終了時等に発生する
サイフオン現象によって排水管内に流して減少又は逸失
することを防止するため、トラツプ本体内底部を防臭蓋
とトラップ本体壁内面との間に隔壁を縦設することによ
り区劃して排水路と補給水貯水室とを設け封水の補充を
可能としたことを要旨とするものである。以下、本発の
実施例を図面により詳説すれば１は排水トラップ本体で
、底面中央部に排水口１′と蓬適する溢水筒２を立設し
ている。

該溢水筒２は、着脱自在に排水トラツプ本体１内に鼓着
している。３は、溢水筒２を覆う防臭蓋で、溢水筒２と
防臭蓋３により、トラップ底部に封水室を形成する。

４は、隔壁であって、排水トラップ本体１の底部におい
て前記溢水筒２と防臭蓋３とにより形成した排水路Ａの
外方に本体壁との間に補給水貯水室Ｃを形成するように
縦設した隔壁で、上部は溢水筒２の上端関口より上方に
延長突出して設けられ、封水室の満水面艮０ち溢水筒２
の上端縁と同高線Ｂより上位まで所定量の排水を一時的
に滞留させることができるようになっている。

隔壁４の下端寄りの薄処に通水孔５を穿設している。該
通水孔５は排水終了後に補給水貯水室Ｃ内の水を徐々に
封水室内へ流出させるために小窪とし、排水終了時と時
間差を生じさせている。又、下端寄りに設けて底部に細
かい残留物がたまることや水の入れ替にく〈なることを
防止している。図中３′は、防臭蓋３の下端部外周に突
設した封止片で隔壁４の下部に突設した掛止突部４′に
係合されて排水或は下水管からの逆流水によって防臭蓋
３が浮上し、揺動して騒音が発生することを防止するも
のである。

前記排水トラップ１の関口部には多数の透孔６′を穿設
したカップストレーナー６を鉄入掛支させて防臭蓋上に
吊下している。

カップストレーナー６の開口部上位には、トラップ関口
部に密隊される弁体７は、トラップ内面に弾接する枠体
と、放射状に切り込みを設けて複数の舌片７′を構成し
た開閉部から成っている。

更にカップストレーナー６の関口部には、蓋体８が鉄脱
自在に鞍合され、カップストレーナー６は把手９により
取り出し容易に機成されている。前記隔壁４は、図示の
構造に限定されないこと勿論、例えばトラツプ本体周壁
を二重壁として、その空間部に補給水貯水室Ｃを設けて
もよい。以上の構成にかかる本発明排水トラップの作用
は、次の通りである。流し台、床等に本発明排水トラッ
プは附設され排水されると通常は厨芥等は、カップスト
レーナー内に溜まり、排水は多数通水孔６′から直ちに
流下し、トラップ本体底部における防臭蓋３と溢水筒２
による排水路Ａを通過して溢水筒２から排出され、最終
的に封水室に残留した一部排水が封水を形成する。

この封水によって下水道等からの臭気は外へ出ることな
く、臭気を断つ作用が果される。所が、流し台のように
一時的に水をためて使用する場合、その排水に際し従来
のトラツプではトラツプ器具排水管内が満水流下状態と
なり、トラツプが自己サイフオン作用を生じ、或は誘導
サィフオンを生じた場合には排水終了間ぎわに封水とな
るべき流下排水も吸引され、流出して封水形成ができな
かった。

このようなサィフオン作用が生じた場合、本発明の排水
トラツプは、その底部に隔壁４を縦設したことによって
排水路Ａとは別の補給水貯水室Ｃが形成されているから
カップストレーナー内、ＳＥ水路Ａの排水は急速吸引さ
れて溢水筒から溢出してしまうが、カップストレーナー
内の厨芥と補給水貯水室Ｃ内の一部排水は残留する。

従って、排水時のサィフオン作用により封水が破れても
残留した補給水貯水室Ｃの排水は、通水孔５から徐々に
排水路Ａに流入し、所定封水を形成することができる。

本発明の排水トラップの効果は次の通りである。本発明
は、■前記のように隔壁４を縦設したことにより、トラ
ツブ本体１内を排水繁Ａと補給水貯水室Ｃを分けて設け
ることによって、排水時に生ずるサィフオン作用により
、封水が流出、減少しても補給水貯水室Ｃの小径の速水
孔５から徐々に排水路Ａへ補給水を流入させ、結局、排
水賂Ａ貯水室Ｃを蓬適して減少した封水深を復元させる
ことができる極めて簡単な構成で常に確実に排水口を密
封防臭し得る作用効果を奏する優れた発明である。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の実施例を示し、第１図は従来の排水
トラツブの一部縦断正面図、第２図は本発明の排水トラ
ツプの要部縦断正面図。 １…トラツプ本体、１′…排水口、２…溢水筒、３・・
・防臭蓋、４・・・隔壁、５・・・通水孔、６・・・カ
ップストレーナー。 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排水トラツプ本体１内へ突出した溢水筒２を覆つて
   トラツプ本体と溢水筒を連通させた防臭蓋３を設け、該
   排水トラツプ本体の周壁寄りに、隔壁４を縦設して、ト
   ラツプ本体内を排水路Ａと補給水貯水室Ｃに区別し、該
   隔壁の下端寄りに通水孔５を穿設したことを特徴とする
   排水トラツプ。