JPS6026888Y2 - 帯鋸盤における帯鋸刃案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、帯鋸盤における帯鋸刃の案内装置に関するも
のである。

従来、帯鋸盤における鋸刃の背ガイドにローラー等を用
いている装置においては、素材の切断時および切断終了
後の鋸刃上昇時に素材の上面および素材間に溜った素材
の切粉が鋸刃切削方向下流側案内装置のバックアップロ
ーラーに巻き込まれるため、素材の切粉がローラー回転
の抵抗となったり、鋸刃のたわみにローラーホルダーが
沿う揺動運動の抵抗となるなどの問題点があった。

この考案は、前述の如き従来の問題を改善するために考
案したもので、その目的とするところは、帯鋸盤におけ
る鋸刃切削方向下流側の帯鋸刃案内装置内部に素材の切
粉が巻き込まれることを防止するように形成された切削
油提供ノズルを設け、この切削油ノズルの下端部に帯鋸
刃を通す切欠きを設けた帯鋸刃案内装置を提供するもの
である。

以下図面を参照しつつ本考案の１実施例について詳細に
説明する。

第１図は一般的な横型帯鋸盤を示すもので、長方体状の
機台１上には素材を支持する支持台３が装着されている
とともに、支持台３上に載置支持された素材を挟持固定
する固定バイスジョー５と可動バイスジョー６を備えた
バイス機構が装着しである。

また機台１上にはほぼＣ型をした鋸刃ハウジング７がヒ
ンジピン９を介して上下方向に回動自在に枢着しである
。

この鋸刃ハウジング７の一方のハウジング部１１の内部
には駆動ホイール１３が駆動軸１５を介して回転自在に
内装してあり、他方のハウジング部１７には回転軸１９
を介して従動ホイール２１が回転自在に内装しである。

そして駆動ホイール１３と従動ホイール２１には帯鋸刃
２３が掛回しである。

さらに鋸刃ハウジング７には、前記ハウジング部１１．
１７の上部付近を連結支持した条部材２５にガイド部材
２７が設けられ、前記帯鋸刃２３が素材を切削する領域
の両側部において帯鋸刃２３を案内支持する帯鋸刃案内
装置２９．３１を下端部に備えたがイドブロック３３．
３５がそれぞれ位置調節自在に取付けである。

鋸刃ハウジング７を上下方向に回動自在に昇降作動させ
るリフトシリンダ３７はその上端部をヒンジピン３９に
よって鋸刃ハウジング７に回動自在に装着されている。

この実施例の場合、ローラ一式案内装置は切削方向下流
側の案内装置２９、上流側の案内装置３１より構成され
ており、案内装置２９について第２図、第３図を用いて
説明する。

ガイドブロック３３の下部に固定して設けられたインサ
ートホルダー４１は脚４３９脚４５を有することによっ
て凹部が形成してあり、一方の脚４３の先端には、帯鋸
刃２３を両側面から挾持する一方のインサート６９（第
３図参照）が固着され、脚４５の先端には他方のインサ
ート７１が支持具７３によって位置調節自在に設けられ
ている。

また、両脚４３．４５の間、すなわち凹部内にはローラ
ーホルダー４７が軸５１によって揺動自在に設けられ、
ローラーホルダー４７の前後方向にはバックアップロー
ラー５７．５９が、軸５３．５５によって回動自在に設
けられている。

前記インサートホルダー４１の素材側すなわち上流側に
は切削油供給装置６１がネジの如き支持具７７．７９（
第３図参照）で着脱自在に設けである。

この切削油供給装置６１は、上部の供給ホース６３とこ
れに連結した透明材料の切削油ノズル６７と、切削油ノ
ズル６７の下端に設けた切欠部８１よりなる。

第２図、第３図より明らかなように、切削油ノズル６７
のインサートホルダー４１側の面には、前記バックアッ
プローラー５９が進入可能なように開口部が形成してあ
り、かつ切削油ノズル６７は、両脚４３．４５の間の凹
部素材側の開口部を覆っている。

また、切削油ノズルは、ローラーがインサートホルダー
素材側端面より突出している場合、第４図に示す態様と
する。

以上の如き構成による帯鋸刃案内装置の作用を説明する
。

支持台３の上面に素材を載置し、モーター（図示せず）
を始動させ、駆動ホイール１３と従動ホイール２１に掛
は回した帯鋸刃２３を回転作動させる。

その後、リフトシリンダー３７内の圧油を排出して、鋸
刃ハウジング７を自重により下降させ素材の切断を行う
。

素材切断の除虫じる切粉は、切削油ノズル６７により流
下して案内装置内部に流入する切削油により下方に落下
するため、切粉がバックアップローラ一部７５に巻き込
まれることなく帯鋸刃を案内する。

以上のごとき実施例の説明より理解されるように、要す
るに本考案は、帯鋸盤における帯鋸刃を案内するインサ
ートホルダーに、帯鋸刃の背部を支持するバックアップ
ローラーを収納した凹部を形成して設け、上記インサー
トホルダーの素材側に、前記凹部の素材側への開口部を
覆うと共に帯鋸刃の背部およびバックアップローラーへ
切削油を噴射する切削油ノズルを装着して設け、この切
削油ノズルのインサートホルダー側の面にバックアップ
ローラーが進入可能な開口部を形成して設けると共に切
削油ノズルの下端部に帯鋸刃が通過自在な切欠きを設け
てなるものであるから、例えば、一度に多量の切粉が凹
部内へ進入しようとするときには、切削油ノズルによっ
て機械的に進入を阻止される。

また帯鋸刃およびバックアップローラーに付着した僅か
な切粉は、帯鋸刃の背部およびバックアップローラーへ
噴射される切削油によって洗い流せれることとなる。

したがって、切粉がバックアップローラーの軸部等へ巻
き込まれるようなことがなく、前述したごとき従来の問
題を解決し得るものである。

なお、本考案は前述の実施例のみに限ることなく、適宜
の変更を行なうことにより、その他の態様でも実施可能
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は帯鋸盤の正面説明図、第２図は本考案の要部の
側面説明図、第３図は要部の側面説明図である。 第４図は説明図である。図面の主要な部分を表わす符号
の説明、２３・・・・・・帯鋸刃、４１・・・・・・イ
ンサートホルダー、６７・・・・・・切削油ノズル、８
１・・・・・・切欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯鋸盤における帯鋸刃２３を案内するインサートホルダ
   ー４１に、帯鋸刃２３の背部を支持するバックアップロ
   ーラーを収納した凹部を形成して設け、上記インサート
   ホルダー４１の、帯鋸刃２３の走行方向に対し平行方向
   の素材側に、前記凹部の上記素材側への開口部を覆うと
   共に帯鋸刃２３の背部および前記バックアップローラー
   へ切削油を噴射する切削油ノズル６７を装着して設け、
   この切削油ノズル６７のインサートホルダー４１側の面
   にバックアップローラーが進入可能な開口部を形成して
   設けると共に、切削油ノズル６７の下端部に帯鋸刃２３
   が通過自在な切欠き８１を設けたことを特徴、とする帯
   鋸刃案内装置。