JPS60258451A - 高低圧一体型蒸気タ−ビン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、低゛温での強度と靭性および高温での強度が
それぞれすぐれたタービン用ゲージングを備えた高低圧
一体型蒸気タービンに関する。

［発明の技術的背景とその問題□点］ 事業用の大型蒸気タービンでは、タービンケーシングは
使用蒸気の温度、圧力によっ°Ｃ高圧部、中圧部および
低圧部に区分され、それぞれ所要の性質に応じた異種の
材質を組合わせて構成し−（いる。これに対して、出力
が１００ＭＷ＆度以下の自家発電用等の中・小型蒸気タ
ー＝ｅンＣは、小型化の見地から、高圧部から低圧部ま
でのタービンケーシングを同一材質で構成することが試
みられている。

第１表は従来の高低圧一体型蒸気タービンのケーシング
の合金組成を例示している。

（以下、余白） 従来の中・小型発電用蒸気タービンでは、使用蒸気温度
は高々５００℃であったが最近は熱効率を向上させるた
め、５００℃以上の温度の使用にも耐える蒸気タービン
や発電容量の大きな蒸気タービンの出現が望まれＣいる
。しかしながら、このような蒸気タービンではタービン
ケーシングの材料として第１表に示す組成の合金を用い
Ｃ高低圧一体型蒸気タービンのケーシングを構成した場
合には、次のような不都合が生ずる。

即ち、第１表の合金Ａ、Ｂ、Ｃの場合には、蒸気入口付
近の高温強度は充分であるが、これらの鋼種は延性脆性
遷移温度が８０〜１３０’Ｃと高いために、蒸気出口付
近の温度域では、脆性破壊に対する安全性を充分に保証
できない。また、合金りで構成したタービンケーシング
では、その延性脆性遷移温度が室温以下と低いことがら
蒸気出口付近の脆性破壊に耐する安全性は充分に確保し
うるが、その反面、蒸気入口付近の高温強度が充分でな
いという欠点がある。

このように、第１表に示ず合金Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄのいずれ
を用いて構成した高低圧一体型蒸気タービンケーシング
においても一長一短があり、実用に供しがたいという欠
点があった。

［発明の目的］ 本発明は背景技術における上述の如ぎ欠点を除去すべく
なされたもので、高温および低温ですぐれた強度を有し
、また低温でもすぐれた靭性を有し、常に所要の機能を
発揮し得るタービンケーシングを備えた高低圧一体型蒸
気タービンを提供することを目的とするものである。

［発明の概要］ 本発明の高低圧一体型蒸気タービンはタービンケーシン
グが重量比で、Ｃ：０．０５〜０．２５％、Ｓｉ：０．
６０％以下、Ｍｎ　：　０，９０％以下、Ｎｉ　：０．
５−−４．５、Ｃｒ　：　１．０〜１．５％、Ｍｏ：０
．５〜１．２％、Ｖ　：　０．３５％　１７．　下、Ｎ
ｂ　：　０．０１〜０．２０％、残部Ｆｅおよび阻隔的
不純物より成る合金鋼で構成されたことを特徴とする。

このような化学組成から成る本発明の高低圧一体型蒸気
タービン用ケーシングは、従来使用されティるＣｒ　１
ｙｌｏ系合金（合金Ａ）、ＣｒＭｏＶ系合金（合金Ｂお
よびＣ）あるいは、ＭＯ系合金（合金Ｄ）などで構成し
たケーシングに比べて高温および低温での強度や靭性が
すぐれており、使用蒸気温度が５００℃以上の中・小型
発電用タービン等のケーシングとして十分に実用に供し
得るｂのぐある。

次に、本発明の高低圧一体型蒸気タービンのケーシング
構成材料を上記の化学組成範囲に限定した理由を説明す
る。

Ｃは、高温で地鉄中に固溶してオースブナイト組織とし
、γ→α′変態を起こさＶ１低温および高温での強度を
向上さぼる。また、このＣは焼入性を向上させたり、Ｃ
ｒ　、ＭＯ、Ｖ、Ｎｂなどの炭化物生成元素と化合して
炭化物を形成し、高温クリープ破断強度を高めるのに不
可欠の元素であり、合金中に０．０５〜０．２５％含ま
せる必要がある。この添加量が０．０５％未満であると
上述の効果が乏しく、また、０．２５％を越えると溶融
性を悪くしたり、炭化物が粗大化して材料の靭性を低下
させる。

Ｓｉ１．ｔ１２１１Ｉ剤として添加されるもので０．６
０％以下とする。上限以上にＳｉを添加すると、脆性が
低下する。

１ｙｌｎは脱酸、脱硫剤として添加されるものＣ１０，
９０以下とする。上限を越えτＭｎを添加すると、靭性
や高温強度が低下する。

Ｎｉは焼入性、靭性および低温におＧプる強度を向上さ
せるのに有効であり、０．５〜１．５％添加される。０
．５％未満では添加効果が乏しく、１．５％を越えて添
加すると、クリープ破断強度の低下をもたらす。

Ｃｒは高温における強度を向上させ、また靭性を向上さ
せるのに必要な元素ｒ、１．０％未満ではその効果が小
さく、また多聞に添加すると高温強度および靭性を低下
させるので１．５％以下の範囲内で選ばれる。

ＭＯは焼入性を向上させ、また、Ｏｒと同様に高温強度
を向上させると共に焼きもどし脆性の低下を防止するの
に必要な元素で、０．５％以下ではその効果が十分でな
く、多量に含有すると靭性を劣化させるので１．２％ま
でとする。

■は、Ｃと化合して微細炭化物として析出し、クリープ
破断強度を向上させるのに必要な元素であるが、０．３
５％を越えて添加するど、炭化物が粗大化して靭性が低
下したり、溶接が困難になっｌこりする。

Ｎｂは結晶粒を微細にし、靭性を向上させ、また微細な
炭化物を形成して高温強度を向上させるのに必要な元素
であるが、添加ｍが０．０１％未満ではその効果が十分
でなく、多量に含有するとフェライト相が生成して強度
が低下するので０．２０％までとする。

上記成分ならびに主成分としての一〇を加える際に阻隔
的に含まれる不純物はなるべく少ない方が好ましい。

本発明におけるタービン用ケーシングを得る場合には、
まず各素材金属を真空あるいは大気下で混合溶解し、脱
酸後に実質的に上記組成のＦｅ基台金溶渇を得る。次い
で、この溶湯を鋳造し、ざらに必要な熱処理および表面
研磨その他の後処理を行なうことにより、本発明におけ
るタービン用ケーシングが得られる。

［発明の実施例］ 次に、本発明の高低圧一体型蒸気タービン用ケーシング
について実施例を挙げて説明する。

第２表に示す組成を有する８種の合金試料（各５０ｋｇ
　）をそれぞれ溶解、鋳造し、素材試験片を得た。

（以下、余白） 比較例１．２．３および４は従来からタービン用ケーシ
ングに使用されているＣｒ　ＭＯ鋼、ＣＩ’ＭＯＶ鋼あ
るいはＭＯ鋼であり、実施例１．２．３および４は、本
発明において使用されるタービン用ケーシング材である
。

上記８種の素材の重量はそれぞれ５０に９であり、実際
のケーシングに比べて小さいため鋳込後の冷却も速く、
従って粗大炭化物の生成も少ない。そこて、実際のケー
シングの冷却過程を模擬しＣ１凝固後の上記各試験片に
、第１図に示すような熱履歴を加えた。その後、４時間
の焼きならしと、７１０℃（８時間の焼ぎもどじを行な
った。

かくして得られた素材試験片について、引張試験、クリ
ープ破断試験、衝撃試験を行なった。得られた結果を第
３表に承り−０ （以下、余白） この結果かｒう明らかなように、本弁明のケーシング素
材（実施例１〜４）は、従来のＮｉ　、Ｎｂを含有しな
い索材（比較例１〜３）と比較して、引張強さ、耐力、
伸び、絞りおよびクリープ破断強度はほぼ同等であるが
、衝撃値が箸しく向上している。また実施例１〜４は比
較例４に比べて衝撃値が低下するものの、蒸気タービン
蒸気出口付近に必要な衝撃値は十分に有しており、しが
も引張特性およびクリープ破断強度がすぐれている。

［発明の効果］ 上）ホした実施例、比較例のデータからも明らかなよう
に本発明のタービンケーシングは、従来のＣｒＭＯある
いはＣｒＭｏＸ１鋼で構成されたタービンケーシングよ
りも靭性が著しくすぐれ、しかも引張特性、クリープ破
断特性はほぼ同等である。

また、ＭＯｔ１４に比べると衝撃値は低下するものの実
用上の要求を十分に満足でき、しがもクリープ破断強度
は著しく向上している。

したがって、本発明によるタービンケーシングを用いた
高低圧一体型蒸気タービンでは５００’Ｃ以」−での使
用に十分に耐え１ｑる中・小型発電用蒸気タービンを容
易に構成することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例におけるタービン用ケーシング材料
の熱処理線図である。 代理人弁理士　則　近　憲　佑 （ばか１名）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）タービンケーシングが重量比で、Ｃ：０．０’　
   ５〜０．２５％、３ｉ　：　０，６’０％以下、Ｍ’ｎ
   ’　、：　０．９０％以下、Ｎ：０．５〜１．５、Ｃｒ
   ：１．０〜１．５％、ＭＯ：　０．５〜１．２％、Ｖ　
   ：　Ｏ，’３５％以下、Ｎｂ：　０．０１〜０．２０％
   、残部Ｆｅおよび阻隔的不純物より成る合金鋼ぐ構成さ
   れたことを特徴とする高低圧一体型蒸気タービン。
2. （２）使用蒸気温度が５００℃以上の中・小型発電用タ
   ービンである特許請求の範囲第１項記載の高低圧一体型
   蒸気タービン。