JPS6025776Y2 - モ−ルド形ブツシング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、モールド形ブッシングに関する。

従来技術と問題点 一般に、配電盤あるいはしゃ断器等の接続部には、断路
部付のモールド形ブッシングが用いられている。

かかるモールド形ブッシング１は、たとえは第１図に示
すように、外部回路と配電盤等とを接続する高圧導体２
を、配電盤等の接地金属隔壁の如く大地と接地された取
付板３に対して絶縁して支持するためのものである。

そして、この高圧導体２は、その先端に断路部４を突設
するとともに、この断路部４の沿面閃絡電圧を向上する
ために該断路部４を囲繞するほぼ円筒状の高圧シールド
５を一体的に備えており、さらにこの高圧導体２はエポ
キシ樹脂あるいはポリエステル樹脂等の合成樹脂からな
るブッシング本体６などによりモールドされている。

ブッシング本体６には、このモールド形フッシング１を
取付板３に取り付けるための取付フランジ７が高圧シー
ルド５付近に一体的に形成されており、該取付フランジ
７のフランジ面７ａには、雌螺子穴を軸心部に突設した
複数の埋込金具８がその端面をフランジ面７ａと同一平
面内にあるように設け、高圧導体２を中心とする円周上
に適宜に離隔して埋め込まれている。

上記モールド形ブッシング１を取付板３に取付けるには
、該取付板３の孔３ａにモールドブッシング１のブッシ
ング本体６を挿入するとともに、取付フランジ７のフラ
ンジ面７ａを取付板３の板面に接触させ、かつ、ポルｌ
〜のごとき複数の締結具９の先端を取付板３の一側から
挿入したうえ各埋込金具８の雌螺子に螺入して行なわれ
ている。

しかし、上述した従来のモールド形ブッシング１におい
ては、合成樹脂からなるフランジ７の硬化時に、埋込金
具８と合成樹脂の線膨張率の差によりフランジ面７ａに
凹凸が生ずるため、取付板３の板面と取付フランジ７の
フランジ面７ａをの間に、微小な空隙１０を必ず生ずる
。

前記凹凸による微小な空隙１０のため高圧導体２に高電
圧が印加されると該空隙１０で部分放電（コロナ放電）
が発生し、侵食や導電性のカーボントラックの生成によ
ってモールド形ブッシング１の絶縁破壊事故か生じてい
る。

このようなことから、従来のモールド形ブッシング１に
おいては、取付フランジ７付近におけるブッシング本体
６に、埋込金具８と電気的に接続されるとともに高圧導
体２を囲繞するほぼ円筒状の接地シールド１１を埋込す
ることよにって電位差をなくし、その部分放電を防止し
ている。

しかし、このような方法であると接地シールド１１の加
工が困難であるとともに、そのモールド型組等の工数が
多くなるために、モールド形ブッシング１のコストアッ
プの要因となっていた。

考案の目的 本考案は、上述した問題に鑑み、部分放電による絶縁破
壊を生ぜず、かつ安価、容易に製造し得るとともに容易
に取付は得るモールド形ブッシングの提供を目的とする
。

考案の構成 本考案は、上記目的を遠戚すべく、高圧導体をモールド
ブッシングでモールドし、ブッシング本体を取付板の孔
に挿通し、取付フランジには、高圧導体を中心とする円
周上に適当間隔離して雌螺子穴を有する複数の埋込金具
を設け、取付板の一側から挿入した締結具を前記埋込金
具に螺入してなるモールド形ブッシングにおいて、前記
埋込金具を取付フランジから所定長突出させたうえ、そ
の端面を取付板の一側に接することによりコロナ放電が
生じないだけの十分な空隙を形成したことを特徴とする
ものである。

実施例 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第２図は本考案の一実施例を示す縦断面図で、配電盤等
の接地金属隔壁の如き取付板１２に取付けられるモール
ド形ブッシング１３は、断路部１４を一端軸心部に突設
するとともに、該断路部１４の沿面閃絡電圧の向上を図
るために該断路部１４を囲繞する円筒状の主シールド１
５を一体的に備えた高圧導体１６と、この高圧導体１６
をモールドしたエポキシ樹脂等の合成樹脂からなるブッ
シング本体１７等によって構威しである。

ブッシング本体１７には、高圧導体１６の延伸方向と直
交する方向に延設した取付フランジ１８が一体的に成形
されており、この取付フランジ１８には、軸心部に雌螺
子穴１９（第３図参照）を穿設した複数の埋込金具２０
が、ブッシング１７を取付板１２に十分固定できるよう
に高圧導体１６を中心とする円筒上に互に離間して設け
られるとともに、コロナ放電が生じないだけの十分な空
隙２１を保持すべくそれぞれの端面をフランジ面１８ａ
から所定の長さ突出して埋設している。

上記モールド形ブッシング１３を取付板１２に取り付け
るには、取付板１２に穿設した孔１２ａにモールド形ブ
ッシング１３のブッシング本体１７を挿入するとともに
、取付フランジ１８に埋設した各埋込金具２０の先端を
取付板１２の板面に当接し、取付板１２を挿通したボル
トのことき適数の締結具２２の先端を各埋込金具２０の
雌螺子穴１９に螺入して行なわれる。

なお、取付板１２の孔１２ａにおけるフランジ面１８ａ
と対応する縁１２ｂは、電界集中を防止するためアール
状に形成されている。

考案の効果 以上の如く本考案によれば、従来技術に比し以下に述べ
る種々の効果を奏する。

すなわち、複数の埋込金具をモールドブッシングの取付
フランジの７ランノ面より所定長突出させて取付板に当
てがい、取付板と取付フランジとの間にコロナ放電が生
じないだけの十分な空隙を形成して部分放電を防止して
いるので、取付板を挿通した締結具を埋込金具に螺入す
るだけでよく、従来のように接地シールド等の部材を用
いなくともフランジ面の凹凸による影響を何等蒙ること
がなく、モールド形ブッシングの絶縁破壊事故を確実に
阻止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のモールド形ブッシングの縦断面図、第２
図は本考案の一実施例を示す縦断面図で、第３図はその
要部の拡大断面図である。 １６・・・・・・高圧導体、１７・・・・・・ブッシン
グ本体、１８・・・・・・取付フランジ、１８ａ・・・
・・・フランジ面、１９・・・・・・雌螺子孔、２０・
・・・・・埋込金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高圧導体１６をモールドブッシング１３でモールドし、
   ブッシング本体１７を取付板１２の孔に挿通し、取付フ
   ランジ１８には、高圧導体１６を中心とする円周上に雌
   螺子穴１９を有する複数の埋込金具２０を互に離間して
   設け、取付板１２の一側から挿入した締結具２２を前記
   埋込金具２０に螺入してなるモールＦ形ブツシンクにお
   いて、前記埋込金具２０を取付フランジ１８から所定長
   突出させたうえ、その端面を取付板１２の一側面に当接
   することによりコロナ放電が生じないだけの十分な空隙
   ２１を形成したことを特徴とするモールド形ブッシング
   。