JPS6024973Y2 - 配電器具取付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） 本考案は配電器具を電柱、信号機支柱等に取付けるとき
に使用される配電器具取付は装置に関する。

本考案の目的はバンドの締付けが容易で、しかも強力に
締付けられ緩むことのない装置を提供することにある。

（従来技術） 従来電柱、信号機支柱等に配電器具を取付ける際にはス
テーを支柱にねじ止め又は溶接し、このステーに配電器
具を取付けていたが、現場において穿孔作業や溶接作業
を必要とするので作業に手間が掛り、作業能率が悪かっ
た。

（考案の構成） 本考案は配電器具が取付けられるベースの端部に薄鋼板
製のバンドの一端を固定できるように設け、ベースの他
端に逆転が防止された巻取り軸を設けてバンドを巻取り
、よってバンドに大きな緊張力を発生させてベースを電
柱、信号機支柱等に固定するようにしたもので、以下実
施例について説明する。

第１図ないし第６図において、電柱、信号機支柱等の支
柱Ａに取付けられるベース１は金属又は合成樹脂からな
る筐形を呈するもので、支柱Ａ側に向けられた一面の中
央部を凹ませることによって傾斜面２，３の２点が夫々
支柱Ａに当接するように設ける。

傾斜面２，３は図示されるように湾曲させてもよいが、
直線状であってもよい。

係合孔５をベース１の端部の上下辺６，７に設け、この
係合孔５の内周面における後述の巻取り軸９の緊張力が
作用する部分に内歯ラチェット４を部分的に設ける。

この係合孔５は真円ではなく、後述の巻取り軸９の緊張
力の作用する方向に長軸を有するだ円形状となっている
。

この係合孔５に内歯ラチェット４の歯と対応する歯を有
する外歯ラチェット８を遊嵌し、内歯ラチェット４と外
歯ラチェット８とが係合・離脱するようになっている。

第６図に示すように内歯ラチェット４と外歯ラチェット
８との保合が外れた状態では外歯ラチェット８は回転自
在である。

外歯ラチェット８が所要間隔で同一軸上に猛威された巻
取り軸９は、外歯ラチェット８に挾まれた軸部１０に薄
鋼板製のバンド１１を挿入するための挿入溝１２が設け
られている。

巻取り軸９の軸端は六角形に形成されるとともにドライ
バー溝１３が設けられている。

ベース１の反対側の端部には空所１４が形成され、この
空所１４内の側面には傾斜面１５と挿孔１６とが設けら
れ、さらに空所１４に連通する空所１７が形成されてい
る。

図中１８は前記バンド１１の先端１１ａを挿通するため
の挿口である。

傾斜面１５に対応する傾斜面１９、突条２０、及び長孔
２１が設けられた摺動片２２を形成し、空所１４へ挿入
して取付けられるようにする。

図中２３はビス、２４はナツト、２５は圧縮ばね、２６
はナツト挿入口である。

ベース１の取付は面１ａには木ねじ又はタッピンねじＣ
よりも細幅の細溝２７が設けられ、配電器具Ｂを固定す
るための木ねじ又はタッピンねじＣを螺入できるように
なっている。

尚、上記実施例では係合孔５は巻取り軸９がバンド１１
の張力を受けて引寄せられる側の内周面の一部にのみ内
歯ラチェット４が形成されているが、外歯ラチェット８
よりも大径で全周に内歯ラチェットが形成された係合孔
を設け、この係合孔内で外歯ラチェットを係脱自在とす
ることも可能である。

（考案の作用） 巻取り軸９の係合孔５へ挿通し、バンド１１の基端１１
ｂを挿入溝１２へ挿入してバンド１１を巻取り軸９・に
１〜２回程度巻付けておく。

ベース１を支柱Ａに当接し、バンド１１の先端１１ａを
空所１４から挿口１８へ挿通してベース１外へ引出し、
ビス２３をねじ込んでいくと摺動片２２が傾斜面１５に
沿って移動し、その突条２０がバンド１１を押圧するの
でバンド１１はベース１の端部に固定される。

続いて巻取り軸９を第６図に示すように係合孔５内にお
いて矢印Ｓ′力方向移動させて内歯ラチェット４と外歯
ラチェット８との係合を外し、ドライバー溝１３にドラ
イバーを挿入して巻取り軸９を矢印Ｒ方向へ回転させ、
バンド１１を巻取り軸９に巻取っていく。

バンド１１が巻取り軸９に巻取られて緊張力が増加する
につれ巻取り軸９は緊張力の作用する方向（矢印Ｓ方向
）に引き寄せられる。

バンド１１が巻取られるとともにベース１１は支柱Ａに
強く押付けられて上下方向及び円周方向の何れへも動か
なくなる。

ベース１が固定された状態で巻取り軸９の回転を停止す
ると、バンド１１に作用している大きな緊張力によって
巻取り軸９は矢印Ｓ方向へ引き寄せられ、外歯ラチェッ
ト８が内歯ラチェット４に係合して巻取り軸９の逆転が
防止される。

従ってバンド１１は緩まない。

配電器具Ｂは取付は面１ａに当接させ、細溝２７に木ね
じ又はタッピンねじＣを螺入してベース１に固定する。

尚、第７図に示すように取付は面１ａに長手方向に沿っ
てナツト挿入溝２８を設け、このナツト挿入溝２８にナ
ツト２９を挿嵌して左右方向へ移動自在にし、配電器具
Ｂを固定するためのビス（図示略す）を任意の位置で固
定できるようにしてもよい。

（考案の効果） 本考案によれば、支柱への取付けが容易であるとともに
、締付けが確実に実施され、しかも締むことがない。

又、バンドは摺動片によって押圧挾持され、その結果締
付は固定されるからバンドにねじ止めのための透孔を設
ける必要がなく、バンドは適当の長さに切断された薄鋼
板をそのまま利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の平面断面図、第２図は第１図
のＸ−Ｘ線矢視断面図、第３図は回転軸の拡大正面図、
第４図は分解した斜視図、第５図及び第６図は作動要領
を示す断面図、第７図は別の実施例の正面図である。 主要部分の符号の説明、１・・・・・・ベース、４・・
・・・・内歯ラチェット、５・・・・・・係合孔、８・
・・・・・外歯ラチェット、９・・・・・・巻取り軸、
１５・・・・・・傾斜面、１４・・・・・・空所、１９
・・・・・・傾斜面、２２・・・・・・摺動片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻取り軸９の外周に外歯ラチェット８を猛威し、この外
   歯ラチェット８よりも大径で、かつ外歯ラチェット８に
   対応する内歯ラチェット４を少なくとも巻取り軸９が引
   張力を受ける側の内周面の一部に猛威した係合孔５をベ
   ース１の一端に設けて巻取り軸９を挿通し、ベース１の
   他端に傾斜面１５を有する空所１４を設け、この空所１
   ４の傾斜面１５に対応する傾斜面１９を有する摺動片２
   ２を空所１４に内装してベース１と摺動片２２でバンド
   １１を挾持したことを特徴とする配電器具取付は装置。