JPS6024941Y2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多気筒内燃機関の噴射燃料装置に関する。

この種の燃料噴射装置において、各気筒に対応してそれ
ぞれ１個づつの燃料噴射弁を吸気ポートに近い吸気マニ
ホルドに設けたものと、吸気マニホルドの集合部又はそ
の上流に１個の（各気筒共通の）燃料噴射弁を設けたも
のが既に提案されている。

本考案は後者の方式の燃料噴射装置に関する。

燃料噴射ノズルから噴射すべき燃料量は、通常機関回転
数Ｎ１吸気管負圧Ｐなどの検出値を電子制御装置で計数
して求めている。

しかしながら、吸気管負圧を検出する場合において、負
圧センサを設置する場合又は吸気管負圧を取り出す場所
により検出結果を異にする。

例えば、いずれかの吸気マニホルド内の吸気管負圧を測
定する場合は、吸気管負圧の変動が大きく、噴射燃料量
が安定せず、機関の燃料が安定しない。

また、吸気マニホルドの集合部において吸気管負圧を測
定する場合は、吸気管負圧の脈動により同様に噴射燃料
量が安定しないことになる。

本考案の目的は、吸気管負圧の変動や脈動の平滑化を図
ることにより、噴射燃料量を安定化させ、もって燃料変
動を防止し、特にアイドル運転時の燃焼を安定にする内
燃機関の燃料噴射装置を提案することにある。

本考案では、１本のバランスチューブを複数の吸気マニ
ホルドにそれぞれ連結し、このバランスチューブの中央
部にて吸気管負圧を測定することにより、上記の目的を
遠戚する。

以下、添付図面を参照して本考案を詳細に説明する。

第１図及び第２図において、多気筒内燃機関の本体１に
吸気マニホルド２が固締されている。

吸気マニホルド２は第２図から明らかなように略水平方
向にのびており、集合部３において各マニホルドが集合
している。

吸気マニホルド集合部３の上部にはほぼ水平をなすマニ
ホルドフランジ４が吸気マニホルド２と一体的に設けら
れている。

略円筒状のスロットルボディ５はその下端部に一体的に
形成された取付フランジ６を有し、その内部には垂直方
向にのびるほぼ一様の断面の円筒状スロットルボア７が
形成されている。

第２図から明らかなように、スロットルボディ５の取付
フランジ６はガスケット８を介してマニホルドフランジ
４上に固定されている。

かくして、スロットルボア７は吸気マニホルド集合部３
に連通しかつそこから垂直上方にのびている。

スロットルボディ５の下端部には、吸気マニホルド集合
部３の空間内に突出する薄肉円筒状の延長部９がこのス
ロットルボディ５と一体的に形成されている。

この延長部９の下端縁１０は第２図に示すように外側に
向けて尖ったナイフェツジ状に形成されており、しかも
この下端縁１０は吸気マニホルド集合部３の内部周壁面
から間隔を隔てるようにして配置されている。

第２図において、スロットルボア７内にはスロットル軸
１１が設けられ、このスロットル軸１１にはバタフライ
弁の形をしたスロットル弁１２が固定されている。

スロットル軸１１はスロットルボア７の中心軸線と交差
しかつ吸気マニホルド２内の空気の流れ方向と概ね直交
する方向にのびている。

スロットル弁１２はスロットル軸１１に対して機関本体
側、即ち吸気マニホルド側にのびた第２図に右側の弁半
体１２ａと、その反対側にのびた第２図の左側の弁半体
１２ｂとを有する。

スロットル弁１２のスロットル軸１１は図示シない車輌
運転室のアクセルペダルに連結され、アクセルペダルが
踏み込まれたときスロットル弁１２は第２図の反時計ま
わりに回動してスロットルボア７の通路を開放する（第
２図実線位置）。

また、アクセルペダルを離したときスロットル弁１２は
第２図の時計まわりに回動してスロットルボア７の通路
を閉じる（第２図破線位置）。

スロットルボア７内のスロットル弁１２の下側ないし下
流域において、しかも機関本体や吸気マニホルド２の側
と反対側のスロットルボディ５には直線噴射型燃料噴射
弁１３が取付けられている。

第２図に示すように、この燃料噴射弁１３の燃料噴射口
１４は斜め下向きに指向されている。

従って、燃料噴射口１４からは吸気マニホルド２内の空
気の流れ方向に対して順方向に斜め下方に向けて燃料が
噴射されることにある。

実施例に示した内燃機関は４気筒のエンジンで、吸気マ
ニホルド２は４つの分岐管２０から戒る。

第１図に示すように、各分岐管２０に隣接して１本のバ
ランスチューブ２１が設けられている。

このバランスチューブ２１は各導管２２を介して吸気マ
ニホルド２のそれぞれの分岐管２０に導通している。

バランスチューブ２１のほぼ中央部２３における負圧は
導管２４によって取り出され、負圧センサ２５によって
吸気管負圧が検出される。

このようにして検出されて吸気管負圧の検出値は、エン
ジン回転数検出センサ（図示せず）の検出値と共に、電
子制御装置２６へ入力され、ここで必要な噴射燃料量が
計算される。

そして、制御電圧が導線２７を通じて燃料噴射弁１３へ
伝達される。

これによって、燃料噴射弁１３は各気筒の燃焼室におけ
る１回ごとの燃焼に必要な燃料量を各気筒の吸気弁の開
閉時期に同期して間欠的に燃料噴射口１４から噴射させ
る。

本考案では、上述のように１本のバランスチューブ２１
を吸気マニホルド２の複数の分岐管２０にそれぞれ連結
しているので、吸気管負圧の平滑化を図ることができ、
そのバランスチューブ２１のほぼ中央部付近では各分岐
管２０における吸気管負圧の平均に近い値が求められる
。

従って、吸気管負圧の変動や脈動の影響を受けないで、
より安定した吸気管負圧を検出することができる。

これにより、噴射燃料量の安定とアイドル運転の安定を
はかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を概略平面図及びブロック線
図で示すもの、第２図は第１図の線■−■における拡大
断面図である。 ２◆・・・・・吸気マニホルド、３・・・・・・吸気マ
ニホルド集合部、１３・・・・・・燃料噴射弁、２０・
・・・・・各分岐管、２１・・・・・・バランスチュー
ブ、２５・・・・・・吸気管負圧センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸気マニホルド集合部又はその上流に燃料噴射弁を設け
   た多気筒内燃機関において、１本のバランスチューブを
   設け、吸気マニホルドの各分岐管を該バランスチューブ
   にそれぞれ連結し、該バランスチューブ内の負圧を検出
   するセンサは設け、該センサで検出した吸気管負圧に応
   じて燃料噴射弁の燃料噴射量を制御するようになした燃
   料噴射装置。