JPS60244316A - フイルタ−用シ−ト状物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、主として、電気掃除機用バッグフィルターを
製造するためのシート状物に関する。

（従来の技術） 従来、電気掃除機用バッグフィルターの素材としては、
一般に抄紙法に基づいて製造された濾紙が多く用いられ
ている。そして、この種の濾紙はその透気性と集塵能と
を考慮して一重若しくは二重構造下に製袋して、バッグ
フィルターとして掃除機に装着使用していた。

ところで、このフィルター用濾紙の設計は前記透気性と
集塵能との兼ね合いから紙の密度と孔径との比率制御を
主に、例えば、その製造過程において二層抄紙加工を行
ない、上層部と下層部とが密度の異なった紙質からなる
紙屑形成を行って、集塵能の向上を計るなどの企てがな
されていた。

又、同様の主旨に基づき、二種類の紙質の異なった紙を
二重に重ね合せて製袋する手段も一部実用に供されては
いる。

然るに、この種フィルターにおける透気性と集塵能とは
本来二律反響的な要素を有すものであるところから、上
述のような各手段によっても理想的なフィルター素材を
得るには、加工技術上甚だ困難で、未だ改良の余地が十
分に残されている現況にある。

（発明が解決しようとする問題点） そこで、このバッグフィルターに付いて、本発明者らの
種々の実験の結果、実用上好ましい集塵能を期待できる
密度の濾紙における■結りが該紙の透気孔径に比して稍
々大きい塵が濾紙面で重合付着することに起因するとこ
ろが大きいことに着目し、本発明では、上述の従来技術
の一層の改善を計り、フィルター素材の空気流通過断面
における密度に傾斜をもたせると共にこの間に空隙を設
けて、集塵能殊に１結りと漏れとの両面からフィルター
機能の向上を意図して開発されたものである。

（問題点を解決するための手段） この目的のために１本発明では、繊維交絡によりシート
状形態を維持する１５〜８５ｇ／ｒｒｒの不織布と、１
５〜５５ｇ／ｍの濾紙とからなり、両者が部分。

的に接合して一体化されていることを特徴とするフィル
ター用シート状物を提案する。

（作　用） 本発明フィルター用シート状物によれば、これをもって
バッグフィルターを構成した場合、含有度気流は低密度
の不織布を経て高密度の濾紙を通過する間に、比較的粗
目で透気空間の多い不織布域では、透気孔径が小さくて
その占める割合の少ない濾紙域に対して、空気流路にお
ける流速が遅いので、この不織布での比較的大きい塵の
阻止と小粒塵の耐着がなされ、次いで、前記両域間の空
隙域では、空気流に対する抵抗の少ない域から抵抗の大
きな域への変換領域であること、および、粗目の不織布
における繊維素の交絡した通気路から出た空気流の乱流
によって、空気抵抗の大きな濾紙面における微粒塵の重
なり合いを防ぐような作用が働く。２の作用の期待下に
、濾紙自体の密度を比較的高密にすることが可能となり
、相乗的に高い集塵能が期待できる。

（実施例） 以下に１本発明シート状物の好ましい図示実施例に付い
て説明する。

図において、１は不織布で、乾式法に基づく゛繊維交絡
によりシート状形態に構成されたもので、例えば、その
構成法として、本願出願人が先に提案した昭和５７年特
許願第２３３９９８号に記載の手段が適用可能である。

そして、この不織布の組成としては、レイヨン、ポリエ
ステル、ポリオレフィン及びアクリル繊維等を適宜組合
せて用いることができる。

２は濾紙で、抄紙法に基づき構成され、マニラ麻、木材
パルプ及び各種の化学繊維を組合せて適当な密度に設計
したものが適用される。

そして、これ等不滅布１と濾紙２とを、酢酸ビニール、
エチレン酢酸ビニール、アクリル共重合物などの樹脂糊
剤を用いて、通常のロールコート法によるウェットラミ
ネーション処理手段によって、接合一体化してシート状
に構成しである。

この接合に際して、不織布１の交絡繊維が形成する筋状
の表面構造を利用して、この不織布１の表面節用に前記
糊剤を塗布して接合処理を行うことによって、この接合
面における部分接着の構成が可能となり、その結果、接
合域に部分的な空隙を作り出しである。

そして、この接合域における空隙を、より広げる構成と
して、第２図示の如く、一方の濾紙２にクレーピング３
を施して有効である。

尚、シート状物に構成された状態の不織布１の表面は、
その製造過程において、クレータ状の窪みを形付けした
凹凸構造体、或いは、図示状態のように１表面が汲状の
凹凸条からなる構造体、更には、前記凹凸又は凹凸条構
造体にあって、表面におけるこの凹又は凹条が低密度で
あり、凸又は西条がより高密度に形成された構造体など
が、本発明の目的とするところに従い有効である。

加えて、前記接合手段としても、バインダーによる接合
或はヒートシールによる接合など、接合域における部分
的な接合部と空隙とが存在する構成下に適宜の手段を採
用することができる。

このような構成よりなる本発明シート状物をもって、袋
状に加工した電気掃除機用バッグフィルターによれば、
機内に吸引された含有塵空気が当該フィルターに達する
と、先ず、上層の粗い目の不織布１を通過する間に、各
種火さの塵の一次濾過がなされて比較的粗大な粒状塵が
阻止されると共に、この不織布】の域では繊維密度が下
層の濾紙２に対して極めて低く、従って１通気路の占有
率が大きいことから、これを通る気流の速度が濾紙２に
おける気孔のそ、れに比して低速であり、交絡した繊維
間への微粒塵の耐着が生じる。

そして、この不織布１の表面の凹凸は１表面積の拡張で
あって、該表面に密着等する座片があった場合でも、そ
の通気能の低下を押えることができると共に、この凹凸
が条溝状に交互に配列されていることにより、表面耐着
の座片は吸引気流によって溝の深部に向けて移動するの
で、凸状部分の表面１結りを防ぐことができる。従って
１表面凹凸形状の場合も同様に、前記画部分又は凸条部
分の表面域に占める割合を多くすること即ちこれ等の占
有密度を高密度に構成することによって、前記表面にお
ける１結り防止能をより高めることができる。

次いで、上記不織布１の上層域を通過した空気流は、透
気孔径が小さく繊維密度の高い濾紙２からなる下層域に
至るが、この下層域は前記構成によって空気抵抗が強く
、粗目により空気抵抗の小さい上層域から面域の接合部
の空隙に至った空気流は、この下層域の濾紙２の面で一
旦阻止状態になり、しかも、上層域における交絡した繊
維間の通気路によって攪拌状態にあるので、この空隙で
乱流状を提す。この乱流によって、濾紙２の面上におけ
る微粒塵の重積が阻止されるので、法面での微粒塵の耐
着が少ない。従って、該濾紙２の設計において予め想定
した程度の微粒塵は、１結りを引き起すことがない。

この空隙における作用は、該濾紙２にクレープを付与し
た第２図示の実施例において一層の効果を発揮する。が
、このクレープ構成は必ずしも必要ではなくて、平坦な
濾紙面の構成においても、先の機能が充分に発揮される
。

そして、このように微粒塵の重なり合いによる目粘りを
良く防ぎ得る結果、濾紙２としては、その設計において
通気孔径を小さく構成しても１結りの慣れが少なくて、
これによる除塵能を高めることができる。

かかる本発明シート状物からなるバッグフィルターの効
果を確認するために、本発明品による実施例と従来品の
比較例とを次表に示す。

比較例２　６４　０，２１　０，５　８，８　６９（１
４＋５°Ｏン 実施例］　７］　０，１９　０．２５’　５，８　６７
（２５令６＋４６） 実施例２　６６　０，２５　０，１９　６，１　６６［
ｊｏｒ６＋３８） 実施例３　６６　０．２１＋　０．１２　７，５．　６
６（４ｏｔ６ｔ２ｏ） 尚、上記比較例１は濾紙の一重構造袋、比較例２はレー
ヨン紙と濾紙との二重 構造袋 の場合を示し、 本発明品の実施例１．２．３においては、不織布；ポリ
エステル５０％、 レイヨン５０％ 濾　紙；パルプ５０％、マニラ麻２０％。

レイヨン３０％ 糊　剤；アクリル共重合剤　６　ｇｉｒｄの組成からな
るものを用いた。

そして、実験結果は、 透気度；カーレーデンソメーター（ＪＩＳ　Ｐ８１１７
）にて測定 漏　れ；市販電気掃除機（吸込仕事率１．６０ｗ）に、
製袋したバッグフィルターを装着し、 １００ｇのＪＩＳ第４種タルクを吸引させて、前記フィ
ルターより漏れたタル クの比率（％）を示す６ １結り；上記タルク７５ｇを吸引し終えたときの吸引能
力（風量）の減衰率（初期を １００としての％） によって表示した。

又、本実験において、本発明シート状物の不織布の厚み
を１５ｇ／ｍ以下にすると、その場合の１結り防止機能
が従来品程度になり、この厚みを増加させるに従い１結
り防止能が改善されるが、８５ｇ　／　ｒｒｒ近度の厚
みを境にそれ以上に厚みを増しても１結り防止能の顕著
な進展を望み得ない。そして、濾紙厚みを１５ｇ／ｍ以
下にすると、本発明が意図する漏れ防止の改善が阻われ
る一方、５５ｇ／イ以上では透気度が急激に低下して有
効でない。

（発明の効果） この実験によっても明らかな如く、本発明シート状物は
、不織布と濾紙とを部分接合して、その厚み向きに密度
傾斜と部分接合面における空隙を構成したことによって
、集塵効果に優れｊ特に、１結りと漏れとの両面からフ
ィルター機能の向上を計り得て、漏れの少ない、しかも
、１結りによる集塵能の低下が少なくて寿命の長い電気
掃除機用バッグフィルター用素材として極めて有用なる
ものである。

尚、本発明シート状物は、その顕著なフィルター機能か
らして、掃除機用バッグフィルターの他に、その他のエ
アーフィルター用素材とし有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明シート状物の一実施例を示す縦断斜視図
、第２図は同じく本発明シート状物の他の実施例を示す
縦断斜視図である。 １・・・不織布 ２・・濾　紙 ３・・・クレーピング

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）繊維交絡によりシート状形態を維持する１５〜８
   ５ｇ／ｄの不織布と、１５〜５５ｇ／ｄの濾紙とからな
   り、両者が部分的に接合して一体化されていることを特
   徴とするフィルター用シート状物。
2. （２）前記不織布はその断面が凹凸構造を有する特許請
   求の範囲第１項記載のフィルター用シート状物。
3. （３）前記不織布は、その断面が凹凸条構造であって、
   該凹凸条が交互に縞模様状に配置している特許請求の範
   囲第１項記載のフィルター用シート状物。
4. （４）前記口又は四条が低密度であり、前記凸又は凸条
   が高密度である特許請求の範囲第２項又は第３項記載の
   フィルター用シート状物。
5. （５）前記濾紙は湿式法により得られたものである特許
   請求の範囲第１項記載のフィルター用シート状物。
6. （６）前記濾紙はクレープを付与されたものである特許
   請求の範囲第１項記載のフィルター用シート状物。
7. （７）前記不織布と前記濾紙とはバインダーにより接合
   されている特許請求の範囲第１項記載のフィルター用シ
   ート状物。
8. （８）前記不織布と前記濾紙とはヒートシールにより接
   合されている特許請求の範囲第１項記載のフィルター用
   シート状物。