JPS6024344A - Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｒ系耐熱合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明に、特に重油や高炉ガスなどの高温燃焼雰囲気
において、すぐれた高温圧縮抵抗性、高温耐酸化性、高
温耐食性、および高温耐厚耗性（以下、これら全総称し
て高温特性という）を示すＦｅ−Ｎｉ−Ｃｒ系耐熱合金
に関するものである。

一般に、例えば製鉄用の加熱炉や均熱炉、あるいハ熱処
理炉などにおいては、燃料として重油や高炉ガスなどが
使用されておシ、このため、これらの炉の構造部材であ
るスキッド金物やその他の炉床部伺は、１２００〜１３
５０℃の高温にして、かつ腐食性および酸化性のきわめ
て強いノくナジウム酸化物（Ｖ酸化物）や硫黄酸化物（
Ｓ酸化物）などを含有する高温燃焼雰囲気にさらされる
ことになシ、シかもこれらの炉の使用条件は日増しに苛
酷さを増している。

かかる状況下において、現在、これらの炉の構造部祠の
製造には、主としてＦｅ　−３０係Ｃｒ−２２％Ｎ１の
組成を有するＦｅ基耐熱合金や、Ｃ０−２８’１ｒＣｒ
　−２０％Ｆｅの組成を有するｃＯ基而面熱合金が使用
されているが、前者のＦｅ基耐熱合金は、特に苛酷な条
件下での使用に際して満足する高温特性を示さず、一方
後者のＣＯ基耐熱合金は、前記Ｆｅ基耐熱合金に比して
良好な高温特性を示すものの、上記の１３００〜１３５
０℃の高温燃焼雰囲気においては高温圧縮抵抗性が十分
でなく、このため、これらの合金は、その使用範囲が限
定されるのが現状である。

そこで、本発明者等は、上述のような観点から、１島温
４ｊＷ性のすぐれた材料を開発すべく研究を行なった結
果、重量％で、 Ｃ：０．１〜０．６係、 Ｓｊ、　：　０．１〜２係、 Ｍｎ　：　０．　ｌ〜２係、 Ｃｒ：２５〜３５％、 Ｎｉ：３０係超〜４７％、 Ｃｏ　：　１〜１０　Ｌ Ｈｆ：０．０Ｏ１〜０．４５　係、 を含有し、さらに必要に応じて、 Ｗ：０．１〜６係、 Ｍｏ　：　０．１〜６％％ Ｔ１二０．１〜３％、 Ｎｂ：０．１〜３％、 Ｔａ　：　０．１〜３係、 のうちの１種または２種以上を含有し、残りがＦｅと不
可避不純物からなる組成を有するＦｅ　−Ｎｉ　−Ｏｒ
系合金は、特［１２０’０〜１３００℃の毘温にして、
かつ腐食性および酸化性のきわめて強い■酸化物やＳ酸
化物など全含有する高温燃焼雰囲気において、すぐれた
高温特注、すなわち高温圧縮抵抗性、高温耐酸化性、高
温耐食性、および高温耐厚耗性を示すという知見を得た
のである。

この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであっ
て、以下に成分組成範囲を上記の通りに限定した理由を
説明する。

（ａ、）　Ｃ Ｃ成分ＶｒＣば、素地に固溶して強度（圧縮抵抗性９を
向上させ、かつ合金成分であるＯｒ、　Ｗ、　Ｈｆ、さ
らにＭｏ、　Ｔｉ、　Ｎｂ、およびＴａなどと結合して
Ｍ７Ｃ３。

ＭＯ，およびＭ２３Ｃ６型などの炭化物を形成して硬さ
く而づ摩耗性を向上させると共に、溶接性および鋳造ａ
ｔ全向上せる作用があるが、その含有量が０．１幅未満
では前記作用に所望の効果が得られず、一方０６係を越
えて含有させると、前記炭化物の析出が多くなるばかり
でなく、その粒径も粗大化して靭性全低下させ、さらに
素地の融点を下げて］側熱性低下の原因となることから
、その含有量を０１〜０６係と定めた。

（ｂ）　５Ｉ Ｓ１成分［は、Ｏｒと共に筒部燃焼雰囲気での高温耐食
性および高温耐酸化性を向上さぜる作用があるほか、脱
酸作用、並びに溶湯の流動ａｔ改善して鋳造性を向上さ
せる作用があり、さらに高温圧縮抵抗性（高温強度）を
向」ニさせる作用があるが、その含有量が０．１％未満
では前記作用に所望の効果が得られず、一方２％を越え
て含有させると、Ｏｒとの関連において靭性および溶接
性が低下するようになることから、その含有量を０．１
〜２％と定めた。

なお、Ｓ１成分には、上記のように脱酸作用があるので
、こｔｌ、ヲ脱酸剤として使用した場合などには、不可
避不純物として０．１％未満の範囲で含有する場合があ
るが、この場合には、不可避不純物含有量を含め、全体
含有量が０．１循以上になるようにすればよい。

（ｃ）　Ｍｎ Ｍｎ成分には、素地に固溶してオーステナイトヲ安定化
させるほか、脱酸作用があり、さらに耐熱衝撃性および
高温耐摩耗性（高温硬さ）全肉」ニさせる作用があるが
、その含有量が０．１４未満では前記作用に所望の効果
が得られず、一方２．０％を越えて含有させると、高温
耐食性および高温部１酸化性に劣化傾向が現われるよう
になることから、その含有量を０．１〜２．０循と定め
た。

また、Ｍｎ成分にも、上記のように脱酸作用のほか、脱
偏１作用があるので、これ全脱酸脱硫剤として使用した
場合などには、Ｓ１成分と同様に不可避不純物として０
．１％未満の範囲で含有する場合があるが、この場合も
不可避不純物含有量を含め、全体含有量が０．１循以上
ＶＣなるように成分調整すればよい。

（ｄ）Ｏｒ Ｏｒ酸成分は、その一部が素地に固溶し、特に燃焼雰囲
気での高温耐食性および高温耐酸化性を向」二さぜると
共に、残９の部分が炭化物全形成して硬さ全向上させ、
もって高温耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含
有量が２５％未満では前記作用に所望の効果が得られず
、一方３５係を越えて含有させると靭性が低下するよう
になることから、その含有量を２５〜３５％と定めた。

（ｅ）　Ｎｉ Ｎｉ成分には、オーステナイト地を安定にして靭性全高
めるほか、Ｏｒと共に燃焼雰囲気中での高温耐食性およ
び高温耐酸化性を向上させる作用があるが、その含有量
が３０係以下では前記作用に所望の効果が得られず、一
方４７φを越えて含有させてもよシ一層の改善効果は現
わｉないことから、その含有量を３０係超〜４７係と定
めた。

（ｆ）Ｃ○ Ｃｏ成分には、素地に固溶して耐熱衝撃性を一段と向上
させ、かつ冒温硬さく面部耐摩耗性）を改善する作用が
あるが、その含有量がｌ係未満では前記作用に所望の効
果を得ることができず、一方１０　％　’［越えて含有
させてもより一層の向上効果は現われず、経済性を考慮
して、その含有量を１〜１０係と定めた。

（ω　Ｈｆ Ｈｆ成分に（佳、主としてＦｅ、Ｎｉ、およびＯｒ酸成
分て形成されたオーステナイト素地に固溶して高温強度
（高温圧縮抵抗性）および高温耐酸化性を向上させるほ
か、Ｃと結合してＭ　Ｃ型炭化物全形成し、高温硬さく
測温耐摩耗性）全向上させる作用があるが、その含有量
が０．００１循未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方０．４５９６ｆｆｉ越えて含有させてもよシ一
層の向上効果が現われないばかシでなく、大気溶解に際
して含有歩留が低下して経済的でないことから、その含
有量を０．００１〜０．４５係と定めた。

（ｈ）　ｗおよびＭ。

これらの成分には、素地に固溶して、これを強化し、か
つ炭化物を形成して高温強度（高温圧縮抵抗性および高
温硬さく高温耐摩耗性）を一段と向上させる作用がある
ので、これらの特性によシ一層の向上効果が要求される
場合に必要に応じて含有されるが、その含有量が０．１
％未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方６係
を越えて含有させると、靭性が低下するようになること
から、その含有量をそれぞれＷ：０．１〜６係、　Ｍｏ
’、０．１〜６係と定めた。

（ｉ）　Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａ これらの成分には、素地の結晶粒の成長を著しく抑制し
、むしろ結晶粒を微細化し、かつＭＯ型の炭化物および
窒化物を形成して、高温強度（高温圧縮抵抗性）および
高温硬さく高温耐摩耗性〕を一段と向上させる作用があ
るので、これらの特性が要求される場合に必要に応じて
含有されるが、その含有量が、それぞれ０．１ｑｂ未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方、それ
ぞれ３％を越えて含有させると、高温における炭化物形
成が促進されて靭性が低下するようになるばかりでなく
、燃焼雰囲気での酸化物の生成も顕著となって高温耐食
性および高温耐酸化性が劣化するようになることから、
その含有量を、それぞれＴ１：０．１〜３％、　Ｎｂ：
　０．１〜３％、およびＴａ　二０．１〜３％と定めた
。

なお、不可避不純物として、Ｚｒｆ含有する場合がある
が、その含有量が０．３％を越えると、靭性。

鋳造性、および溶接性に悪影響を及ぼすよう［なるので
、Ｚｒの含有量は０．３係を越えてはならない。

つぎに、この発明のＦｅ−Ｎｉ−Ｃｒ系耐熱合金を実施
例により具体的に説明する。

実施例 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第１表に示される
通シの成分組成をもった溶湯を大気中にて溶解し、つい
で砂型に鋳造することによって、本発明耐熱合金１〜２
８および比較耐熱合金、さらに従来耐熱合金１，２の各
種試験片をそれぞれ製造し、高温圧縮抵抗性を評価する
目的で高温引張試験と高温圧縮クリープ試験全行ない、
また燃焼雰囲気でのｔ：Ｓ温耐食性と高温面１酸化性全
評価する目的で嗣バナジウムアタック試験と耐酸化試験
を行ない、さらに高温耐摩耗性を評価する目的で１００
０℃におけるビッカース硬さを測定した。

なお、高温引張試験で１ｉｏｏｏ℃における引張強さ、
０．２％耐力、および伸び全測定した。

高温圧縮クリープ試験は、拘束溶接熱サイクル再現装置
を用いて行ない、１２００℃における圧縮変形抵抗を圧
縮変形量が０．０５　％　／ｈｒの時点の応力値でめた
。

また、耐バナジウムアタック試験は、学振法に基づき、
腐食灰（８５％Ｖ２Ｏ５＋１５％Ｎａ２ＳＯ４）　ｋ試
験片２０　ｍ９　／　ｃａの割合で塗布し、８００℃に
加熱した竪型の電気炉中に２０時間加熱保持の条件で行
ない、試験後の腐食減量を測定した。

さらに耐酸化試験は、試験片を１３００℃に加熱した竪
型の電気炉中で２００時間連続加熱の条件で行ない、試
１験後の酸化減量全測定した。これらの測定結果を第２
表に示した。

第２表に示される結果から、本発明耐熱合金１〜２８は
、いずれも上記の従来Ｆｅ基而面熱合金および従来Ｃｏ
基耐熱合金に相当する組成を有する従来耐熱合金１，２
に比して、一段とすぐれた高温強度（高温圧縮抵抗性）
、高温硬さく高温耐摩耗性）、高温耐食性、および高温
耐酸化性をもつことが明らかである。これに対して、比
較耐熱合金１〜９に見られるように、構成成分のうちの
いずれかの成分含有用（第１表に※印を付したもの）が
この発明の範囲から外れると、上記の特性のうち少なく
ともいずれかの特性が劣ったものになることがわかる。

上述のように、この発明のＦｅ　−Ｎｉ　−Ｏｒ系１制
熱合金は、すぐれた高温圧縮抵抗性、高温耐食性、高温
耐酸化性、および高温１ｌｌｉ’ｔｌ埜耗性を有し、特
に高温の腐食性および酸化性のきわめて強い酸化物に対
して、すぐれた高温耐食性を示すので、特に燃料として
重油や高炉ガスなどを使用する製鉄用の加熱炉や均熱炉
、さらｖｔＣは熱処理炉などの構造部材、例えばスギラ
ド金物やその他の炉床部イ／１などとして用いた場合に
著しく長期の使用寿命を示すなど工業上有用な特性２有
するのである。

出願人　三菱金属株式会社 代表者　富　１）和　夫　外１名

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｏ：０．１〜０．６　ＬＩＩ）。 Ｓｉ：０．１〜２係、 Ｍｎ　：　０．１〜２餐、 Ｃｒ：２５〜３５％、 Ｎｉ：３０％超〜４７４゜ ＣＯ：１〜ｌＯ係、 Ｈｆ：０．００１〜０．４５係、 全含有し、残シがＦｅと不可避不純物からなる組成（以
   上重量係）含有することを特徴とする高温燃焼雰囲気に
   おいてすぐれた高温特性を示すＦｅ　−Ｎｉ−Ｏｒ系耐
   熱合金。
2. （２）ｃ：０．２〜０．６％、 Ｓｉ：０．１〜２係１ Ｍｎ　：　０．１〜２　％、 Ｃｒ　：　２　５〜３　５　％　、 Ｎｉ：３０憾超〜４７俤。 Ｃｏ：ｌ　〜　ｌ　Ｏ％、 Ｈｆ：０．００１〜０．４５　係、 を含有し、さらに、 Ｗ：０．１〜６％％ Ｍｏ　：　０．１〜６％、 のうもの１種または２種を含有し、残りがＦｅと不可避
   不純物からなる組成（以上重量％）を有することを特徴
   とする高温燃焼雰囲気においてすぐれた高温特性を示す
   Ｆｅ−Ｎｉ−０ｒ系耐熱合金。
3. （３）ｃ：０．１〜０．６％。 Ｓｉ：０．１〜２係、 Ｍｎ　：　０．１〜２係、 Ｃ！ｒ：２５〜３５％。 Ｎｉ　：　３０％超〜４７ｑｂ。 ＣＯ：１〜１０％。 Ｈｆ：０．００１〜０．４５％。 を含有し、さらに、 Ｔｉ：０．１〜３　％、 Ｎｂ：０．１〜３　係、 Ｔａ　：　０．１　〜３　％。 のうちの１種または２種以上を含有し、残シがＦｅと不
   可避不純物からなる組成（以上重量％）を有すること全
   特徴とする高温燃焼雰囲気においてすぐれた高温特性金
   示すＦｅ−Ｎｉ−０ｒ系耐熱合金。 （、ｉ）ｃ：ｏ、ｉ〜０６係。 Ｓｉ：０．１〜２　係、 Ｍｎ　：　０．１〜２　％、 Ｃｒ　：　２５〜３５　％Ｎ Ｎｉ　：　３０循超〜４７係、 Ｃｏ：１　〜１０　循、 Ｈｆ：０．００１〜０．４５係、 全含有し、さらに、 Ｗ：０．１〜６％、 ＭＯ：　０．１〜６％、 のうちの１種または２種と、 Ｔｉ：ｏ、ｉ〜３係、 Ｎｂ−０，１〜３％、 Ｔａ　：　０．１〜３　％、 のうちの１種または２種以上とを含有し、残シがＦｅと
   不可避不純物からなる組成（以上重量％）を有すること
   全特徴とする高温燃焼雰囲気においてすぐれた高温特性
   を示すＦｅ−Ｎｉ−０ｒ系耐熱合金。