JPS6330380B2 - - Google Patents
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- JPS6330380B2 JPS6330380B2 JP14569384A JP14569384A JPS6330380B2 JP S6330380 B2 JPS6330380 B2 JP S6330380B2 JP 14569384 A JP14569384 A JP 14569384A JP 14569384 A JP14569384 A JP 14569384A JP S6330380 B2 JPS6330380 B2 JP S6330380B2
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Landscapes
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、高硬度および高靭性を有し、さら
に耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性にすぐ
れ、したがつてこれらの特性が要求されるZn、
Sn、Al、およびCu、並びにこれらの合金などの
ダイカストや、乾電池などの製造、さらにプラス
チツクの成形などに際して、金型として用いるの
に適したCo基耐熱合金に関するものである。 〔従来の技術〕 一般に、ダイカストに際して、例えばZn、Sn、
およびPb合金の溶湯は280〜450℃の範囲内の温
度で金型に鋳込れ、またAlやCu合金はそれより
高い580〜920℃の範囲内の温度で鋳込まれてお
り、したがつてダイカストの成型金型は、その表
面温度が水冷状態で200〜700℃にも達するもので
あり、このようにダイカストの成形金型は繰返し
の加熱と冷却、並びに高圧にさらされるものであ
る。 このことは、プラスチツク用成形金型や、乾電
池、例えばマンガン乾電池用成形金型においても
同様である。 従来、上記の各種成形金型の製造には、Fe−
Ni−Al系合金や、Fe−W−Cr−V系合金、さら
にCo−Cr−W系合金が用いられている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、これらの従来耐熱合金は、上記の各種
成形金型に要求される特性、すなわち硬さ、靭
性、耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性を具
備したものでないため、最近の技術進歩に伴う使
用条件のより一層の苛酷化と合まつて、比較的短
期間で使用寿命に至るのが現状である。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は上述のような観点から、
上記の各種成形金型の製造に適した材料を開発す
べく研究を行なつた結果、重量%で、 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Ni:8〜32%、 Fe:1〜16%、 Nb:0.01〜2.0%、 B:0.001〜2.0%、 のうちの1種または2種以上を含有し、残りが
Coと不可避不純物(望ましくはCo:40%以上含
有)からなる組成(以上重量%)を有するCo基
耐熱合金は、高硬度および高靭性を有し、さらに
耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性にすぐ
れ、したがつてこれらの特性が要求される各種の
成形金型として用いた場合に、きわめて長期に亘
つてすぐれた性能を発揮するという知見を得たの
である。 この発明は上記知見にもとづいてなされたもの
であつて、以下に成分組成範囲を上記の通りに限
定した理由を説明する。 (a) C C成分には、Cr、W、Mo、Ti、およびNb
などと結合して炭化物を形成し、常温および高
温硬さを向上させる作用があるが、その含有量
が0.5%未満では所望の高硬度を確保すること
ができず、一方3%を越えて含有させると耐熱
衝撃性が劣化するようになることから、その含
有量を0.5〜3%と定めた。 (b) Si Si成分には、鋳造性、肉盛溶接性、および湯
流れ性を改善する作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の改善効果が得
られず、一方5%を越えて含有させてもより一
層の改善効果は期待できないことから、その含
有量を0.1〜5%と定めた。 (c) Mn Mn成分には、肉盛溶接性を改善する作用が
あるが、その含有量が0.01%未満では所望の肉
盛溶接性を確保することができず、一方2%を
越えて含有させてもより一層の向上効果は現わ
れないことから、その含有量を0.01〜2%と定
めた。 (d) Cr Cr成分には、その一部が素地に固溶し、残
りの部分が炭化物を形成して、特に高温硬さを
向上させ、もつて高温耐摩耗性を向上させるほ
か、耐酸化性を向上させる作用があるが、その
含有量が10%未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方37%以上含有させると耐熱衝撃
性に低下傾向が現われるようになることから、
その含有量を10〜37%と定めた。 (e) W W成分には、炭化物を微細化すると共に、自
身も炭化物を形成し、かつ素地に固溶して、こ
れを強化し、もつて合金の高温硬さおよび高温
強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方17%を越えて含有させると肉盛溶接性
や切削性が劣化するようになることから、その
含有量を0.1〜17%と定めた。 (f) Mo Mo成分には、Wとの共存において、素地に
固溶して、これを強化し、かつ炭化物を形成し
て合金の高温硬さ(高温耐摩耗性)および高温
強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方10%を越えて含有させると、耐熱衝撃
性および靭性が劣化するようになることから、
その含有量を0.1〜10%と定めた。 (g) Ti Ti成分には、素地の結晶粒の成長を抑制す
るばかりでなく、むしろ結晶粒を微細化し、か
つMC型の炭化物および窒化物、さらにNiを含
有する場合にはAlとも結合してNi3(Al、Ti)
の金属間化合物を形成して、高温硬さおよび耐
熱衝撃性、さらに高温強度および靭性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が0.01%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方3.5
%を越えて含有させると、炭化物の量が多くな
りすぎて耐熱衝撃性および靭性が劣化するよう
になると共に、耐酸化性にも劣化傾向が現われ
るようになることから、その含有量を0.01〜
3.5%と定めた。 (h) Al Al成分には、Crと共に耐酸化性を向上させ、
かつ上記のようにNiおよびTiと結合してNi3
(Al、Ti)の金属間化合物を形成すると共に、
窒化物を形成して常温および高温硬さを向上さ
せて耐摩耗性を一段と高め、さらに耐熱衝撃
性、高温強度を改善する作用があるが、その含
有量が0.01%未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方4%を越えて含有させると、溶
湯の流動性および鋳造性が低下するようになる
ばかりでなく、溶接性および靭性も低下して実
用的でなくなることから、その含有量を0.01〜
4%と定めた。 (i) Ni Ni成分には、オーステナイト地を安定にし
て耐熱衝撃性および靭性を向上させるほか、
AlおよびTiと結合して金属間化合物:Ni3(Al、
Ti)を形成し、もつて高温硬さ(高温耐摩耗
性)および高温強度を改善し、さらにCrとの
共存において耐酸化性を向上させる作用がある
ので、特にこれらの特性が要求される場合に必
要に応じて含有されるが、その含有量が8%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
32%を越えて含有させてもより一層の向上効果
は得られないことから、その含有量を8〜32%
と定めた。 (j) Fe Fe成分には、合金の耐熱衝撃性を一段と向
上させる作用があるので、前記特性が要求され
る場合に必要に応じて含有されるが、その含有
量が1%未満では所望の耐熱衝撃性向上効果が
得られず、一方16%を越えて含有させると、高
温硬さが低下するようになることから、その含
有量を1〜16%と定めた。 (k) NbおよびB これらの成分には、高温硬さ(高温耐摩耗
性)および高温強度を一段と向上させる作用が
あるので、特に前記作用が要求される場合に必
要に応じて含有されるが、それぞれ、その含有
量が0.001%未満では前記作用に所望の向上効
果が得られず、一方それぞれ2.0%を越えて含
有させると、耐熱衝撃性が劣化するようになる
ことから、それぞれの含有量を、Nb:0.01〜
2%、B:0.001〜2%と定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明のCo基耐熱合金を実施例に
より比較例と対比しながら具体的に説明する。 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第1表に
示される通りの成分組成をもつた溶湯を大気中ま
たは真空中で溶解し、ついで砂型または金型に鋳
造して上端部直径:60mmφ×下端部直径:50mmφ
×高さ:150mmの寸法をもつたインゴツトとする
ことによつて本発明Co基耐熱合金1〜36、およ
び従来耐熱合金1〜3をそれぞれ調製した。 なお、砂型鋳造は、本発明Co基耐熱合金3〜
30、35、36および従来耐熱合金3について行な
い、他の耐熱合金についてはすべて金型鋳造し
た。
に耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性にすぐ
れ、したがつてこれらの特性が要求されるZn、
Sn、Al、およびCu、並びにこれらの合金などの
ダイカストや、乾電池などの製造、さらにプラス
チツクの成形などに際して、金型として用いるの
に適したCo基耐熱合金に関するものである。 〔従来の技術〕 一般に、ダイカストに際して、例えばZn、Sn、
およびPb合金の溶湯は280〜450℃の範囲内の温
度で金型に鋳込れ、またAlやCu合金はそれより
高い580〜920℃の範囲内の温度で鋳込まれてお
り、したがつてダイカストの成型金型は、その表
面温度が水冷状態で200〜700℃にも達するもので
あり、このようにダイカストの成形金型は繰返し
の加熱と冷却、並びに高圧にさらされるものであ
る。 このことは、プラスチツク用成形金型や、乾電
池、例えばマンガン乾電池用成形金型においても
同様である。 従来、上記の各種成形金型の製造には、Fe−
Ni−Al系合金や、Fe−W−Cr−V系合金、さら
にCo−Cr−W系合金が用いられている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、これらの従来耐熱合金は、上記の各種
成形金型に要求される特性、すなわち硬さ、靭
性、耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性を具
備したものでないため、最近の技術進歩に伴う使
用条件のより一層の苛酷化と合まつて、比較的短
期間で使用寿命に至るのが現状である。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は上述のような観点から、
上記の各種成形金型の製造に適した材料を開発す
べく研究を行なつた結果、重量%で、 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Ni:8〜32%、 Fe:1〜16%、 Nb:0.01〜2.0%、 B:0.001〜2.0%、 のうちの1種または2種以上を含有し、残りが
Coと不可避不純物(望ましくはCo:40%以上含
有)からなる組成(以上重量%)を有するCo基
耐熱合金は、高硬度および高靭性を有し、さらに
耐摩耗性、耐熱衝撃性、および耐酸化性にすぐ
れ、したがつてこれらの特性が要求される各種の
成形金型として用いた場合に、きわめて長期に亘
つてすぐれた性能を発揮するという知見を得たの
である。 この発明は上記知見にもとづいてなされたもの
であつて、以下に成分組成範囲を上記の通りに限
定した理由を説明する。 (a) C C成分には、Cr、W、Mo、Ti、およびNb
などと結合して炭化物を形成し、常温および高
温硬さを向上させる作用があるが、その含有量
が0.5%未満では所望の高硬度を確保すること
ができず、一方3%を越えて含有させると耐熱
衝撃性が劣化するようになることから、その含
有量を0.5〜3%と定めた。 (b) Si Si成分には、鋳造性、肉盛溶接性、および湯
流れ性を改善する作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の改善効果が得
られず、一方5%を越えて含有させてもより一
層の改善効果は期待できないことから、その含
有量を0.1〜5%と定めた。 (c) Mn Mn成分には、肉盛溶接性を改善する作用が
あるが、その含有量が0.01%未満では所望の肉
盛溶接性を確保することができず、一方2%を
越えて含有させてもより一層の向上効果は現わ
れないことから、その含有量を0.01〜2%と定
めた。 (d) Cr Cr成分には、その一部が素地に固溶し、残
りの部分が炭化物を形成して、特に高温硬さを
向上させ、もつて高温耐摩耗性を向上させるほ
か、耐酸化性を向上させる作用があるが、その
含有量が10%未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方37%以上含有させると耐熱衝撃
性に低下傾向が現われるようになることから、
その含有量を10〜37%と定めた。 (e) W W成分には、炭化物を微細化すると共に、自
身も炭化物を形成し、かつ素地に固溶して、こ
れを強化し、もつて合金の高温硬さおよび高温
強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方17%を越えて含有させると肉盛溶接性
や切削性が劣化するようになることから、その
含有量を0.1〜17%と定めた。 (f) Mo Mo成分には、Wとの共存において、素地に
固溶して、これを強化し、かつ炭化物を形成し
て合金の高温硬さ(高温耐摩耗性)および高温
強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方10%を越えて含有させると、耐熱衝撃
性および靭性が劣化するようになることから、
その含有量を0.1〜10%と定めた。 (g) Ti Ti成分には、素地の結晶粒の成長を抑制す
るばかりでなく、むしろ結晶粒を微細化し、か
つMC型の炭化物および窒化物、さらにNiを含
有する場合にはAlとも結合してNi3(Al、Ti)
の金属間化合物を形成して、高温硬さおよび耐
熱衝撃性、さらに高温強度および靭性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が0.01%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方3.5
%を越えて含有させると、炭化物の量が多くな
りすぎて耐熱衝撃性および靭性が劣化するよう
になると共に、耐酸化性にも劣化傾向が現われ
るようになることから、その含有量を0.01〜
3.5%と定めた。 (h) Al Al成分には、Crと共に耐酸化性を向上させ、
かつ上記のようにNiおよびTiと結合してNi3
(Al、Ti)の金属間化合物を形成すると共に、
窒化物を形成して常温および高温硬さを向上さ
せて耐摩耗性を一段と高め、さらに耐熱衝撃
性、高温強度を改善する作用があるが、その含
有量が0.01%未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方4%を越えて含有させると、溶
湯の流動性および鋳造性が低下するようになる
ばかりでなく、溶接性および靭性も低下して実
用的でなくなることから、その含有量を0.01〜
4%と定めた。 (i) Ni Ni成分には、オーステナイト地を安定にし
て耐熱衝撃性および靭性を向上させるほか、
AlおよびTiと結合して金属間化合物:Ni3(Al、
Ti)を形成し、もつて高温硬さ(高温耐摩耗
性)および高温強度を改善し、さらにCrとの
共存において耐酸化性を向上させる作用がある
ので、特にこれらの特性が要求される場合に必
要に応じて含有されるが、その含有量が8%未
満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
32%を越えて含有させてもより一層の向上効果
は得られないことから、その含有量を8〜32%
と定めた。 (j) Fe Fe成分には、合金の耐熱衝撃性を一段と向
上させる作用があるので、前記特性が要求され
る場合に必要に応じて含有されるが、その含有
量が1%未満では所望の耐熱衝撃性向上効果が
得られず、一方16%を越えて含有させると、高
温硬さが低下するようになることから、その含
有量を1〜16%と定めた。 (k) NbおよびB これらの成分には、高温硬さ(高温耐摩耗
性)および高温強度を一段と向上させる作用が
あるので、特に前記作用が要求される場合に必
要に応じて含有されるが、それぞれ、その含有
量が0.001%未満では前記作用に所望の向上効
果が得られず、一方それぞれ2.0%を越えて含
有させると、耐熱衝撃性が劣化するようになる
ことから、それぞれの含有量を、Nb:0.01〜
2%、B:0.001〜2%と定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明のCo基耐熱合金を実施例に
より比較例と対比しながら具体的に説明する。 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第1表に
示される通りの成分組成をもつた溶湯を大気中ま
たは真空中で溶解し、ついで砂型または金型に鋳
造して上端部直径:60mmφ×下端部直径:50mmφ
×高さ:150mmの寸法をもつたインゴツトとする
ことによつて本発明Co基耐熱合金1〜36、およ
び従来耐熱合金1〜3をそれぞれ調製した。 なお、砂型鋳造は、本発明Co基耐熱合金3〜
30、35、36および従来耐熱合金3について行な
い、他の耐熱合金についてはすべて金型鋳造し
た。
【表】
【表】
【表】
さらに、上記の金型鋳造した耐熱合金、すなわ
ち本発明Co基耐熱合金1、2および31〜34、お
よび従来耐熱合金1、2に対しては、900〜1250
℃の範囲内の温度で熱間加工(鍛造、圧延、およ
び溝ロール加工)を施して、これを15mm×長さ:
200mmの寸法をもつたビレツトとし、かつ本発明
Co基耐熱合金1、2および31〜34には温度:
1200℃に2時間保持後空冷の熱処理を施し、また
従来耐熱合金1には、温度:1150℃に2時間保持
の溶体化処理と、温度:560℃に24時間保持の時
効処理を施し、さらに従来耐熱合金2には、温
度:1150℃に加熱後油冷の焼入れ処理と、温度:
700℃に2時間保持の焼もどし処理を施した。 つぎに、この結果得られた本発明Co基耐熱合
金1〜36、および従来耐熱合金1〜3について、
硬さ測定試験、常温シヤルピー衝撃試験、Al台
金をダイカストするに際して金型が受ける急速加
熱と急速冷却の繰返しに近い条件での熱衝撃試
験、および酸化試験をそれぞれ行なつた。
ち本発明Co基耐熱合金1、2および31〜34、お
よび従来耐熱合金1、2に対しては、900〜1250
℃の範囲内の温度で熱間加工(鍛造、圧延、およ
び溝ロール加工)を施して、これを15mm×長さ:
200mmの寸法をもつたビレツトとし、かつ本発明
Co基耐熱合金1、2および31〜34には温度:
1200℃に2時間保持後空冷の熱処理を施し、また
従来耐熱合金1には、温度:1150℃に2時間保持
の溶体化処理と、温度:560℃に24時間保持の時
効処理を施し、さらに従来耐熱合金2には、温
度:1150℃に加熱後油冷の焼入れ処理と、温度:
700℃に2時間保持の焼もどし処理を施した。 つぎに、この結果得られた本発明Co基耐熱合
金1〜36、および従来耐熱合金1〜3について、
硬さ測定試験、常温シヤルピー衝撃試験、Al台
金をダイカストするに際して金型が受ける急速加
熱と急速冷却の繰返しに近い条件での熱衝撃試
験、および酸化試験をそれぞれ行なつた。
【表】
第2表に示される結果から、本発明Co基耐熱
合金1〜36は、いずれも従来耐熱合金1〜3に比
して、きわめて高い常温および高温硬さ、並びに
高靭性を有し、かつ耐熱衝撃性および耐酸化性に
もすぐれていることが明らかである。 上述のように、この発明のCo基耐熱合金は、
著しく高い常温および高温硬さ、並びに高靭性を
有し、さらにすぐれた耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐
酸化性、および高温強度を具備しているので、特
にこれらの特性が要求される各種の成形金型の製
造に用いるのに適し、しかもこの結果の成形金型
はきわめて長期に亘つて安定的性能を発揮するの
である。
合金1〜36は、いずれも従来耐熱合金1〜3に比
して、きわめて高い常温および高温硬さ、並びに
高靭性を有し、かつ耐熱衝撃性および耐酸化性に
もすぐれていることが明らかである。 上述のように、この発明のCo基耐熱合金は、
著しく高い常温および高温硬さ、並びに高靭性を
有し、さらにすぐれた耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐
酸化性、および高温強度を具備しているので、特
にこれらの特性が要求される各種の成形金型の製
造に用いるのに適し、しかもこの結果の成形金型
はきわめて長期に亘つて安定的性能を発揮するの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 2 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Ni:8〜32%、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 3 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Fe:1〜16%、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 4 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Nb:0.01〜2%およびB:0.001〜2%のうちの
1種または2種、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 5 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Ni:8〜32%と、 Fe:1〜16%、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 6 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Ni:8〜32%と、 Nb:0.01〜2%およびB:0.001〜2%のうちの
1種または2種、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 7 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Fe:1〜16%と、 Nb:0.01〜2%およびB:0.001〜2%のうちの
1種または2種、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。 8 C:0.5〜3%、 Si:0.1〜5%、 Mn:0.01〜2%、 Cr:10〜37%、 W:0.1〜17%、 Mo:0.1〜10%、 Ti:0.01〜3.5%、 Al:0.01〜4%、 を含有し、さらに、 Ni:8〜32%と、 Fe:1〜16%と、 Nb:0.01〜2%およびB:0.001〜2%のうちの
1種または2種、 を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする成形
金型用Co基耐熱合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14569384A JPS6126739A (ja) | 1984-07-13 | 1984-07-13 | 成形金型用Co基耐熱合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14569384A JPS6126739A (ja) | 1984-07-13 | 1984-07-13 | 成形金型用Co基耐熱合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6126739A JPS6126739A (ja) | 1986-02-06 |
JPS6330380B2 true JPS6330380B2 (ja) | 1988-06-17 |
Family
ID=15390914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14569384A Granted JPS6126739A (ja) | 1984-07-13 | 1984-07-13 | 成形金型用Co基耐熱合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6126739A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8075839B2 (en) | 2006-09-15 | 2011-12-13 | Haynes International, Inc. | Cobalt-chromium-iron-nickel alloys amenable to nitride strengthening |
US9078753B2 (en) | 2012-05-03 | 2015-07-14 | Kennametal Inc. | Surgical orthopedic implants made from wear-resistant cobalt—chromium—molybdenum alloys |
CN107058934A (zh) * | 2017-04-12 | 2017-08-18 | 滁州市东华模具制造有限公司 | 一种采用复合涂层提高汽车冷冲压模具寿命的方法 |
CN112342441A (zh) * | 2020-11-07 | 2021-02-09 | 南京聚力化工机械有限公司 | 一种高耐磨合金材料及其制备方法 |
-
1984
- 1984-07-13 JP JP14569384A patent/JPS6126739A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6126739A (ja) | 1986-02-06 |
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