JPS602361Y2 - 歯車伝動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は例えばトラクターのミッションケースにおける歯
車伝動装置の改良に関するものである。

すなわち、ミッションケースにおいて、逆転用遊歯車と
副変速用フォークとを同一支軸上に嵌装して、歯車用支
軸とフォーク用支軸とを一つの支軸で共用し、構造簡単
で組立容易なしかも機械加工の容易な歯車伝動装置をえ
んとするものである。

以下図面に示す実施例について説明する。

先ず説明のトラクターのミッションケースの歯車伝動装
置について説明する。

第１図において１はミッションケースであって、この上
蓋２には支承金具３を介して主変速用レバー４があり、
この主変速用レバー４のテコによって操作されるフォー
ク５，６がシフター軸７に嵌装されている。

８はエンジンからクラッチを介して駆動されるフロント
円゛０軸であって、この端部に駆動歯車９があり、中間
壁１０とフロント円゛Ｏ軸端間に、回転自在に軸架され
た主変速軸１１には、前記フォーク５，６によって切替
自在に操作される摺動歯車１２，１３が、スプライン嵌
合しており、別に固定歯車１４．１５がある。

カウンター軸１６には、前記駆動歯車９、摺動歯車１２
．１３のそれぞれと噛合う基端歯車１７、中間歯車１８
及び先端歯車１９を具えた遊歯車があり、更に前記固定
歯車１４．１５と噛合う二枚歯車２０．２１からなる摺
動歯車が、カウンター軸１６にスプライン嵌合している
。

円゛Ｏ駆動軸２２には前記基端歯車１７、中間歯車１８
と噛合う２枚歯車２３．２４からなる摺動歯車がスプラ
イン嵌合し、更に先端歯車１９と噛合う遊歯車２５が、
円゛０駆動軸２２に嵌合している。

そして遊歯車２５と歯車２４とは、互いにその爪クラッ
チ２４ａｔ２５ａで嵌脱自在に結合される。

その他ＰＴＯ駆動軸２２にはカラー２６を介してＰＴＯ
軸２７が取付られている。

以上のようなミッションケースの歯車伝導装置は、主変
速用レバー４によってフォーク５，６を介して摺動歯車
１２，１３が切替自在に移動して主変速がなされ、更に
副変速用レバー３３で２枚歯２０，２１からなる摺動歯
車が切替自在に移動して、副変速がなされ、カウンター
軸１６が駆動される。

又円゛Ｏ変速レバー３４で、２枚歯２３．２４からなる
摺動歯車が切替自在に移動してＰＴＯ駆動軸２２の変速
がなされるのである。

本案は以上のよなミッションケースの歯車伝動装置にお
いて、支軸例えば、バック軸２８が第３図に示すように
カウンター軸１６と並列的に、前壁２９と中間壁１０と
の間に軸架されている。

このバック軸２８には、２つの歯車３０ ａ、 ａＯ
ｂから形成された逆転川遊歯車３０があり、この軸方向
の移動を防止するために、その凹溝３０′に対して、ミ
ッションケース１に固定された係止金具３１が係合して
いる。

また、このバック軸２８には、前記２枚の歯車２０．２
１からなる摺動歯車を操作するフォーク３２が嵌装され
、副変速用レバー３３で操作されるようになっている。

逆転川遊歯車３０は、一方の歯車３０ｂが常時前記先端
歯車１９と噛合い、他方の歯車３０ａは前記摺動歯車１
３と噛合自在となっている。

そして前記固定歯車１４には前記摺動歯車の歯車２０が
、先に述べたように副変速レバー３３の操作によるフォ
ーク３２の作用によって係脱自在となっていることから
、摺動歯車の歯車２０が固定歯車１４と噛合うと、フロ
ント円゛Ｏ軸８の回転は、逆転用歯車３０を介した場合
には、カウンター軸１６を同方向に、また介しない場合
には、逆方向に回転するようになっている。

また摺動歯車の歯車２１が固定歯車１５と噛合うと、上
記の回転方向において変速がなされる。

以上のように本案は、１つのバック軸すなわち支軸に、
逆転川遊歯車と副変速用フォークとが遊嵌されているの
で、従来のものに比較して歯車用支軸又はフォーク用支
軸の一つが省ける。

したがって構造が簡単であり、組立が容易であって機械
加工が容易となるという特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はトラクターにおけるミッションケースの切断正
面図。 第２図は本案装置のみを示す部分切断平面図。 第３図は、ミッションケースの一部を残した断面図であ
る。 符号ｌ・・・・・・ミッションケース、２８・・・・・
・バック軸、３０・・・・・・逆転川遊歯車、３１・・
・・・・係止金具、３２・・・・・・フォーク、３３・
・・・・・副変速用レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミッションケースにおいて、逆転用遊歯車と副変速用フ
   ォークとを同一支軸上に嵌装してなる歯車伝動装置。