JPS60236171A - ヘツド位置決め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、磁気ディスク装置において磁気ヘッドの位置
決め制御動作を行なうヘッド位置決め装置に関する。

〔従来技術〕

一般に、磁気ディスク装置においてその磁気ヘッドは、
磁気ディスク上に書き込まれた位置情報を基準として目
標トラック上に磁気ヘッドを高速度で移動させるための
アクセス制御と、磁気ディスクの回転に伴なって変動す
る目標トラック位置に磁気ヘッドを高精度で追従させる
ための追従制御とのデュアルモードによる位置決め制御
動作を行なうように構成されている。ところで、このよ
うなヘッド位置決め制御系の構成要素の一つであるヘッ
ド位置決め装置は、機械的な固有振動をもち、それに起
因する顕著な共振状態が、この位置決め制御ループ内に
生ずると、制御系の発振現象あるいは制御モード切替時
の残留振動などが生じ、高速かつ高精度なヘッド位置決
め制御動作が不可能となるといった問題を生じる虞れが
ある。そして、このような問題を生じないようにするた
めには、ヘッド位置決め装置の固有振動数は制御帯域に
比して充分に高いことが望ましいものである。

この種従来のヘッド位置決め装置は、直進形と揺動形と
に大別されるが、そのうち揺動形のものを例にとれば、
その主な固有振動の原因としては、（１）磁気ヘッド支
持機構の振動、（２）へラドアーム、キャリッジおよび
コイル構造体からなるヘッドアームアッセンブリの曲げ
振動、（３）揺動軸の曲げ振動、（４）揺動軸受のばね
特性に起因する振動、（５）ヘット位置決め装置アッセ
ンブリの複合振動などがあり、いずれもヘッド位置決め
方向の振動モードが問題とされるものである。そして、
上述した原因のうち（４）については揺動軸受のラジア
ル剛性を高くし、他のものについては有限要素法などの
構造解析手法により設計段階である程度の剛性の高い構
造を定めることにより、ヘッド位置決め方向の固有振動
数を向」−させることが可能となるものである。

しかし、その一方において、磁気ヘッド゛支持機構は、
（１）ヘットアーム先端に取付けた浮動ヘッドの安定浮
上を保証する、（２）へラドアームを狭い磁気ディスク
空隙間に挿入する、（３）コイル構造体を狭い磁石空隙
間に挿入するなどといった構造上の必要性から、これら
構造体のヘッド位置決め方向（以下面内方向という）と
垂直な方向（以下面外方向という）の剛性を高くするこ
とについては限界があるもので、特にこれら構造体の面
外方向の固有振動数は面内方向のそれに比して一般に低
いといった問題を生じるものであった。

この場合において、ヘッドアームやコイル構造体が面内
方向に関して対称な構造であれば、面外振動が面内方向
に連成する可能性は小さいものである。また、揺動形の
ヘッド位置決め装置においては、その揺動軸方向のキャ
リッジアッセンブリの動的バランスを完全に取ること、
すなわち上、下二つの軸受スパンの中心、キャリッジア
ッセンブリの重心および駆動力の作用点を軸方向におい
て完全に一致させるようにすれば、軸受のばね特性に起
因するキャリッジアッセンブリの揺動軸に垂直な軸まわ
りの回転運動をなくし、ヘッドアームやコイル構造体の
面外振動が励振されることを防止することが可能となる
。しかし、このことは、逆に、上述したキャリッジアッ
センブリの対称構造化が充分でない場合には、ギヤリッ
ジアッセンブリに回転運動が生じ、ヘッドアームなどの
面外共振が励振され、さらにそれが面内方向にも連成し
てヘット位置決め系の共振として顕在化することを示し
ている。

第１図は従来からよく知られている揺動形のヘッド位置
決め装置を例示するものであり、同図において、全体を
符号１で示す揺動形のヘッド位置決め装置は、複数の磁
気ヘッド２をその先端に保持するヘッドアーム３、この
ヘッドアーム３を結合保持する上、下一対のロータリキ
ャリッジ４、これに固定されたコイル５およびボビンか
らなるコイル構造体、さらにはそのコイル５に対設され
た固定部側の磁石６などによって構成されている。そし
て、上述した上、下一対のロータリキャリッジ４は、コ
イル５からなるコイル構造体と磁石６とにより、固定部
としての磁気回路形成用ハウジング７に軸支された揺動
軸および二つのこれかり軸受（共に図示せず）を揺動中
心としてそれぞれ独立して揺動され、前記磁気へラド２
の位置決めを行なうように構成されている。なお、この
種のヘッド位置決め装置１の上述した以外の構成および
その動作などについては周知の通りであり、その説明は
省略する。

そして、上述した構成によるヘッド位置決め装置ｌにお
いて、ヘッドアーム３とロータリキャリッジ４とは、第
２図（ａ）、（ｂ）に示されるような構成にて連結状態
とされている。すなわち、ロータリキャリッジ４は、同
図（ａ）に示すように、水平方向（Ｘ−Ｙ方向）の位置
を規定するための固定面４ａ、４ｂと、垂直方向（Ｚ方
向）の位置を規定するための固定面４Ｃとを有し、これ
ら固定面４ａ、４ｂ；４ｃに対しヘッドアーム３側の取
伺面３ａ、３ｂ；３ｃが当接されることにより、これら
両部材間の位置決めを行なうように構成されている。ま
た、ヘッドアーム３には、その基端部側に略矩形状を呈
する取付口８が穿設されており、この取付口８の口縁部
外側の一部にはテーパ面８ａが形成されている。そして
、この取付口８に対し前記ロータリキャリッジ４側に固
定された締結ピン９の先端が係入されるものである。す
なわち、この締結ピン９の先端は、第２図（ｂ）に示さ
れるように、略鉤状に形成され、この鉤部ｌＯの内側に
は前記テーパ面８ａに対応してテーパ面１０ａが形成さ
れている。そして、この締結ピン９は、前記ロータリキ
ャリッジ４内を貫通してその先端の鉤部１０が前記ヘッ
ドアーム３側の取付口８に係合され、そのテーパ面８ａ
、１０ａ同士を当接させるとともに、その他端側のねじ
部９ａにナツト１１を螺合させることにより、ヘッドア
ーム３をロータリキャリッジ４に取付は固定するように
構成されていた。

ところで、上述したような従来構造では、締結ピン９は
、いずれも複数用並設されているへ一部　ｌ’アーム３
に対し同一方向の片側に位置するように配設されている
ため、ヘッドアーム３．ロータリキャリッジ４およびコ
イル構造体（５）などからなるキャリッジアッセンブリ
の形状は、揺動軸方向すなわちＺ方向において、完全な
対称構造とはならない。そして、このことは、図示とは
逆に、締結ピン９がへラドアーム３の上側にある場合で
も同様である。

したがって、このような従来構造では、前述したような
軸受のばね特性に起因するキャリッジの回転運動をなく
すように、キャリッジアッセンブリを完全にバランスさ
せるためには、このキャリッジアッセンブリの重心位置
を厳密に算出しなければならないという欠点をもつもの
であった。

また、上述したキャリッジアッセンブリの形状そのもの
が完全対称構造となっていない場合には、重心位置を探
索するのが困難なばかりでなく、キャリッジアッセンブ
リの動的バランスを取るために、駆動力の作用するコイ
ル構造体の取付は位置中心をロータリキャリッジ４の高
さ方向の幾何学的中心からずらし、さらに軸受スパンの
中心を同様にずらすなどの方法も必要となるといった欠
点もあった。また、一つの揺動軸に対して複数のロータ
リキャリッジ４を設ける揺動形マルチヘッド位置決め装
置（たとえば特開昭５８−２３３６２号公報参照）にお
いては、一つのロータリキャリッジ４のみをもつ従来形
のヘッド位置決め装置に比して軸受スパンが短くなるた
め、軸受のばね特性に起因するキャリッジアッセンブリ
の回転運動の影響が大きいものであり、さらにＺ方向の
寸法が小さいことからコイル構造体や軸受の配設位置の
自由度も小さく、これにより従来装置のようなヘッドア
ーム固定方法による非対称構造のロータリキャリッジを
そのまま用いると動的バランスを取ることが簡単には行
なえない等といった欠点をもつものであった。

〔発明の概要〕

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
互いに並設された二つのへラドアーム間の空隙内に固定
部材を設け、それぞれのへラドアームに形成されている
取付口のテーパ面に対しこの固定部材を当接させるとと
もに、この固定部材を締結ピンによりキャリッジ方向に
引き込んでこれら二部材をキャリッジに一体的に連結固
定するという簡単な構成によって、ヘッドアームを簡単
かつ高精度に構成することが可能で、これにより高速か
つ高精度なヘッド位置決め制御動作を適切に行なうこと
ができる安価なヘッド位置決め装置を提供するものであ
る。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。

第３図（ａ）、（ｂ）および第４図（ａ）、（ｂ）は本
発明に係るヘッド位置決め装置の一実施例を示すもので
あり、これらの図において、第１図および第２図（ａ）
、（ｂ）と同一または相当する部分には同一番号を付し
てその説明は省略する。また、本実施例では、この装置
を揺動形のマルチタイプに適用した場合を示している。

さて、本発明によれば、上述した構成によるヘッド位置
決め装置１において、複数のへラドアーム３と、これら
を揺動軸２３上でその軸方向に並設させた状態にて回動
可能に支持するキャリッジ４との固定部として、その一
部にテーパ面２４ａを有する取付口２４を、互いに並設
された二つのヘッドアーム３．３のそれぞれに穿設し、
かつこれらへラドアーム３，３間の空隙内で前記取イ」
口２４に対応する部分に固定部材２０を、その一部に形
成したテーパ面２０ａ、２０ａが前記取付口２４のテー
パ面２４ａ、２４ａにそれぞれ当接するようにして配置
するとともに、この固定部材２０を前記キャリッジ４内
を貫通させた締結ピン２１にてキャリッジ４方向に引き
込むことにより、これら二つのへラドアーム３，３をキ
ャリッジ４に対し取付は固定するように構成したところ
に特徴を有している。

これを詳述すると、前記ロータリキャリッジ４は、磁気
回路形成用ハウジング７上に支架された揺動軸２３上に
上、下二つの揺動軸受２２　、２２を介して回動可能に
支持され、かつこの一つのロータリキャリッジ４に対し
合計四個のへラドアーム３．３が取付は固定されている
。なお、本例では、上、下二つのロータリキャリッジ４
が、それぞれ同一形式の二個の揺動軸受２２により、揺
動軸２３を中心として揺動可能に支持されており、また
ロータリキャリッジ４には、上述したヘッドアーム３と
反対側にコイル構造体（５）が固定されている。さらに
、図中５ａはコイル構造体（５）を構成するコイル５の
ボビンである。

そして、このような構成において、ヘッドアーム３、固
定部材２０、締結ピン２１、ロータリキャリッジ４、コ
イル構造体（５）および揺動軸受２２によって構成され
ているキャリッジアッセンブリは、ロータリキャリッジ
４の高さ方向の幾何学的中心を通る線分Ａ−Ａに関して
完全に線対称構造をもつもので、これによりキャリッジ
アッセンブリの重心、軸受スパンの中心、駆動力作用点
の三者は、高さ方向において完全に一致し、キャリッジ
アッセンブリの動的なバランスを完全１ に取ることができるものである。

すなわち、第４図（ａ）、（ｂ）は上述した固定部材２
０、締結ピン２１によるヘッドアーム３とロータリキャ
リッジ４との固定部の詳細を示すもので、二つのヘッド
アーム３に設けられている取付口２４には、それぞれ外
周の一部で互いに開口してテーパ面２４ａ、２４ａが形
成され、かつこれら各テーパ面２４ａ　、２４ａに当接
するテーパ面２０ａ、２０ａをその上、下部分に有する
固定部材２０が、上述したヘッドアーム３，３間の空隙
内に配設されている。そして、この固定部材２０には、
締結ピン２１がその頭部２１ａを係止させるようにして
挿通され、その先端はさらに前記ロータリキャリッジ４
に形成された貫通孔２５を貫通してロータリキャリッジ
４の反対側に露呈し、そのねじ部２１ｂにナツト２６を
螺合することにより、この締結ピン２１には引張力Ｐｔ
が作用し、その結果へラドアーム３には、図示するよう
に、押付力Ｐ　ｚ、Ｐ　ｘ、Ｐ　Ｙが作用して二つのへ
ラドアーム３．３が同時にロータリキャリッジ２ ４に固定されるものである。なお、図中Ｎはテーパ面２
０ａ、２４ａ同士の反発力、Ｐｎは押付力Ｐｘ、Ｐｙの
合力である。

第５図（ａ）、（ｂ）は本発明による装置の他の実施例
を示すものであり、この実施例では、固定部材２０のテ
ーパ面２０ｂ、２０ｂを湾曲面にて形成し、これらをヘ
ッドアーム３側のテーパ面２４ａ、２４ａに当接させる
ことにより、その接触部を両者が常に線接触し得る構造
としたものである。ここで、図中２７は固定部材２０と
締結ピン２１の頭部２１ａとの間に介装された弾性体リ
ングで、このようなリング２７を用いることにより二つ
のへラドアーム３．３間やロータリキャリッジ４の固定
面などに加工寸法誤差がある場合にあっても固定部材２
０とこれを貫通する締結ピン２１との間の隙間が遊びと
して機能し、さらにこのリング２７の弾性変形によりこ
れら各部材の誤差が吸収され、これら二つのへラドアー
ム３．３はロータリキャリッジ４に対し同様に強固に固
定されるものである。

第６図は本発明の別の実施例を示すものであり、この実
施例では、締結ビン２１を、前述した実施例とは逆に挿
通させ、その先端のねじ部２１ｂを固定部材２０の貫通
孔内に形成したねじ部２８に螺合させることによりこれ
ら各部材を固定するものである。そして、このような構
成によっても、上述した実施例と同様に、ねじ部でのが
た付きが遊びとして機能し、二つのへラドアーム３゜３
あるいはロータリキャリッジ４の固定面などでの寸法誤
差を吸収するように、固定部材２０が傾き得るものであ
る。したがって、このようにして寸法誤差があったとし
ても、ヘッドアーム３，３をロータリキャリッジ４に対
し同時に強固に固定できることは明らかであろう。

なお、本発明は上述した実施例構造に限定されず、各部
の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由であ
り、さらにこの種本発明によるヘッド位置決め装置を、
実施例で説明した揺動形マルチへ・ンド位置決め装置１
以外に、可動部が一つである単一の揺動形ヘッド位置決
め装置に対してもそのまま適用することができるもので
あり、しかもその場合の作用効果も上述した実施例と同
様であることは容易に理解されよう。また、本発明を、
直進形のヘッド位置決め装置、さらには直進形マルチヘ
ッド位置決め装置に対しても適用することができるもの
であり、この場合にキャリッジの動的なバランスを完全
に取れば、支持軸受のばね特性に起因するキャリッジの
ローリングやヨーイングを抑え、高速、構成度なヘッド
位置決め制御動作を行なうことができることは容易に理
解されよう。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係る磁気ディスク装置に
おけるヘッド位置決め装置によれば、並設された二つの
へラドアーム間の空隙内に固定部材を設け、それぞれの
ヘッドアームに形成されている取付口のテーパ面に対し
この固定部材を当接させるとともに、この固定部材を締
結ビンによりキャリッジ方向に引き込んで、上述した二
つのへラドアームをキャリッジ側に同時に取付は固定５ するようにしたので、その構成が簡単であるにもかかわ
らず、キャリッジの高さ方向の動的なバランスを完全に
しかも簡単に得ることが可使で、これによりキャリッジ
が駆動される場合にもその支持軸受のばね特性に起因す
るキャリッジの不要な運動を抑圧することができ、ヘッ
ドアームやコイル構造体の面外方向の振動も励振されに
くいことから、これらの振動が面内方向に連成されるこ
ともなく、その結果面外方向での共振の影響によりヘッ
ド位置決め制御系の安定性が損なわれたり、位置決め時
の残留振動が生じるといった問題は一掃され、高速かつ
高精度なヘッド位置決め機能を得ることができるもので
あり、その性能面で優れ、しかもコスト的にも安価であ
るなどといった種々優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のヘッド位置決め装置を説明するための揺
動形マルチタイプの概略構成斜視図、第２図（ａ）、（
ｂ）は第１図におけるヘッドアーム固定部を拡大して示
す概略平面図およびそのＨ−ＩＩ線６ 断面図、第３図（ａ）　、　（ｂ）は本発明に係るヘッ
ド位置決め装置の一実施例を示す概略平面図およびその
要部側断面図、第４図（ａ）、（ｂ）はその特徴とする
ヘッドアーム固定部を拡大して示す概略平面図およびそ
のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図（ａ）、（ｂ）さらに第
６図は本発明の他の実施例を示す概略図である。 工・・・・揺動形マルチヘッド位置決め装置、２・ｅ　
＊　＠［ａヘッド、３・ｅ−・ヘットアーム、３ａ１３
ｂ；３ｃ・・争・取付面、４−・拳やロータリキャリッ
ジ、４ａ、４ｂ；４ｃ・・修・固定面、５・・・・コイ
ル（コイル構造体）、６・拳・・磁石、７・・・・磁気
回路形成用ハウシンク、２０−−拳・固定ｆｔＲ材、２
０ａ、２０ｂ・・・争テーパ面、２１・・・・締結ビン
。 ２１ａ＠１ＩＩＩｅ頭部、　２１ｂ−−−、ねじ部、２
２・・・・揺動軸受、　２３・・・争揺動軸、２４−・
・・取付口、２４ａ争・９・テーパ面、２５・・・・貫
通孔、２６・・―・ナツト、２７・・・・弾性体リング
、２８・・・・ねじ孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数のへラドアームを揺動軸上でその軸方向に並設させ
   た状態にて回動可能に支持するキャリッジを備え、かつ
   このキャリッジを回動駆動することにより前記各ヘッド
   アームの先端に支持されてなる磁気ヘッドを磁気ディス
   ク面上に沿って可動させてその位置決めを行なうヘッド
   位置決め装置において、その一部にテーパ面を有する取
   付口が、互いに並設された二つのへラドアームのそれぞ
   れに穿設され、かつこれらヘッドアーム間の空隙内で前
   記取付口に対応する部分に固定部材が、その一部を前記
   取付口のテーパ面にそれぞれ当接させた状態で配置され
   るとともに、この固定部材が前記キャリッジ内を貫通さ
   せた締結ピンにてキャリッジ方向に引き込まれることに
   より、前記二つのへラドアームがキャリッジに対し取付
   は固定されていることを特徴とするヘッド位置決め装置
   。