JPS60232902A - 化粧単板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、とくに曲げ加工が容易な化粧単板およびそ
の製造方法に関するものである。

〔背景技術〕

ロータリー単板やスライス単板を素材として、その複数
枚を接着剤を介して積層し圧締接着して集成７リツチを
作成し、これをスライスして得られる木質スライス単板
は、板面に天然木に近似した木目模様が造出されるため
、壁面材や天井材等の化粧用として広く使用されている
。

かかるスライス単板はその使用に際して以下の問題があ
った。

（４）一般に、スフイヌ単板の表面強化のために、表面
に繊維質シート貼りを行なうが、接着剤を介して繊維質
シートを貼着するために、工程が増え、かつ゛作業性も
悪かった。

Ｑ３）　１ｍ記集成フリッチのスライス厚みは、スライ
ス時の目ぼれを防止するために限界があシ（通常、０．
２動程度の厚みが限界）、そのためスライス単板の曲げ
加工性が悪いという問題があった。

すなわち、集成フリッチをスライスする場合のスライス
刃の挙動は原木をスライスするときのそれとは異なり、
硬度および切削抵抗の異なる木質層および接着剤層を交
互に切削しながら前進する丸めに、刃先の先端はぶれが
大きくなる。このため、スライス厚みを０．１　ｍ程度
にまで薄くした場合（すなわち薄突きした場合）、スラ
イス刃のぶれによって第３図に示すようにスライス単板
８内の接着剤層９に隣接する木質部１０に目ぼれと称す
る微小な穴１１が発生するのである。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、木質スライス単板への繊維シート貼
着時における接着剤の使用をなくシ、かつ曲げ加工を容
易に行なうことができる化粧単板およびその製造方法を
提供することである。

〔発明の開示〕

この発明の化粧単板は、厚みの薄い木質スライス単板を
介して樹脂シートと繊維質シートとを重ね合せ、かつ前
記樹脂シートからスライス単板内に浸透した樹脂で両シ
ートを一体に接着したことを特徴とするものである。

また、この発明の化粧単板の製造方法は、膨潤剤を素材
単板に含浸させる工程と、膨潤剤を含浸した前記素材単
板の複数枚を積層接着して集成フリッチを作成する工程
と、前記集成フリッチをスライスして厚みの薄い木質ス
ライス単板を得る工程と、前記木質スライス単板を介し
て樹脂シートと繊維買シートとを重ね合せ熱圧プレスし
て前記樹脂シートから樹脂をスライス単板内に浸透させ
両シートを一体に接着する工程とを含むものである。

第１図はこの発明の化粧単板の一例を示す説明図であり
、第１図に示すように木質スフイヌ単板ｌの両面に樹脂
シート２および繊維質シート３をそれぞれ重ね合わせ、
熱圧プレスにより一体に接着し、たものである。

前記スライス単板ｌは厚さが約０．１簡のきわめて薄い
単板であって、後述のごとく軟化されたものである。ま
た、繊維質シート３としては紙、不織布等があげられる
。樹脂シート２はこれら繊維質シートに重合性樹脂を含
浸し、６０℃にてＢステージまで乾燥させたものである
。

これらを重ね合せ、熱圧プレスすることによシ、化粧単
板が得られるが、樹脂シート２および繊維質シート３の
接着にあたっては接着剤層を介在させることなく、両シ
ート２．３を直接スライス単板１に接着している。すな
わち、スライス単板１の厚みが薄いため、樹脂シート２
から熱圧により溶融した樹脂がスライス単板１に浸透し
て裏面側にまで達し、繊維質シート３をスフイヌ単板１
に強固に結合させるのである。したがって、従来のごと
く接着剤を塗布する工程を省くことができるので、工程
が簡略化され、生産性１作業性が向上する。

また、スライス単板１は薄くしかも軟化さ九ているので
、曲げ加工を容易に行なうことができる。

さらに、表面は樹脂シート２によってコートされている
ので、塗装性も向上する。

前記スライス単板１は第２図に示すように、ロータリー
単板またはスライス単板である素材単板４の複数枚を型
５内に接着剤を介して積層し圧締接着して集成フリッチ
６を作成し、これを所定方向からスライスして得ること
ができる。得られたスライス単板１には接着剤層７に基
づく年輪線が形成される。かかる工程において、前記素
材単板４は前処理として膨潤剤で処理する。

膨潤剤としては、たとえばエチレングリコ−／Ｌ／。

ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール。

ポリエチレングリコールメタクリＶ−）等のエチレング
リコール系化合物があげられ、これらの１種または２種
以上を素材単板に浸漬また拡塗布したのち、これを高温
下、好ましくは７０〜１００℃。

８０〜１００’ｌＲＨの高温高温雰囲気下で処理して単
板内部にまで均一に含浸させる。これにより、単板内の
細胞膜の膨潤が生じ、軟化されて切削抵抗の低下と靭性
の向上を図ることができる。

このため、これらの化合物の単板内への含浸率が多くな
るにつれて、フリッチ６のスライス時における自ぼれの
発生が少なくなるが、スライス単板の後加工を考慮して
含浸率は３０〜ＳＯＷ程度とするのが好ましい。

また、使用する膨潤剤が分子量の低いものであると、単
板内への含浸が容易である反面、流出しやすいという問
題がある九め、たとえばポリエチレングリコールでは分
子量２０００〜６０００のもの”　を使用するのが好ま
しい。分子量の高いポリエチレングリコールで処理する
場合、このものは゛常温では固体であるために湯で溶解
した溶液を用いる必要がある。

含浸率を３０〜５０−程度にするうえで、素材単板の含
水率を３０〜１５０９Ｇ　、好ましくは４０〜１２０憾
に調整しておくことが必要である。処理前の単板の含水
率が前記範囲よシ小なるときは、処理型の均一な含浸が
困難であシ、また前記範囲よシ大なるときは含浸率を前
記範囲内にすることが非常に困難になる。

なお、ポリエチレングリコールを多量に単板に含浸した
ものは、色が褪せる傾向があることから、ポリエチレン
グリフールメタクリレートと混合シた混合溶液を用いて
、褪色を防止することができる。また、かかる前処理は
膨潤剤と染料とを併用して、染色と同時に処理すること
もできる。

このようにして処理した素材単板４を用いて得た集成フ
リッチ６は、各単板が軟化されているので、スライス時
にも目ぼれの発生がなく、０．２■以下のきわめて薄い
厚みでも正確にかつ容易にスライスすることができる。

これによって、スフイス単板１への繊維質シート貼り°
を接實剤を用いずに簡単に行なうことができるとともに
、得られた化粧単板は曲げ加工が容易になシ、曲面の真
空貼シ加工が可能である。

実施例 厚さ１．０　ｗｍのロータリー・スライス単板（シナ材
）の裏割れ面に、ポリエチレングリコールド春材部色染
料の重量比１０：１の１０チ混合水溶液を塗布量７０　
ｆ／Ｗ？でスポンジミールコータにて塗布した。塗布後
、単板ｔ−２０枚ずつ重ねて１００℃で２時間スチーミ
ングを行なう九。単板を含水率３０〜４０係（絶乾値）
に乾燥した後、夏材部色の湿式接着剤（塗布量８０　ｔ
／ｒ？　）を片面塗布して複数枚を積層し、圧力１０〜
肩で集成フリッチ化した。ついで、得られた集成フリッ
チを厚さ０．１０箇にスライスし九。得られたスライス
単板の表面にポリエステル系の樹脂シート（厚さ１００
μ）を、また裏面に不織布シート（厚さ５００μ）！重
ね、熱圧プレス（温度１３０℃、圧力１０Ｋｇ／−ｄ、
時間３分）シ、目的とする集成化粧単板が得られた。

つぎに、素材単板の他の染色方法を説明する。

すなわち、この方法は第４図に示すように、加熱下で容
器１２内に入れた染料をポリエチレングリコール（例え
ばす１０００程度のもの）、ポリエチレングリコールメ
タクリレート、　ＰＶＡ等の樹脂に分散させ、適宜な手
段で熱可塑性のシート扶植３をつくり、これを適当な水
分に調整した素材単板１４間に挟んで積層し、スチーム
またはオーブンで加熱するものである。

このため、第５図に示すように、シート状物１３が加熱
と単板表面の水分とによって溶け、単板１４内に染料が
樹脂とともに含浸されるのである。したがうて、従来の
ごとき染料液の塗布工程を省くことができ、工程管理が
容易になる。また、塗布時のロス本なくすことかで會る
。さらに、シート状物１３を用いるので、たとえば第６
図に示すように穴１５のあい九ｇ７−）状物１３′を用
いれば、部分的に色むらのある染色単板を容易に得るこ
とができ、これを集成フリッチ化しスライスして得られ
る化粧単板に高い自然感を付与することができる。なお
、染料の溶解にはアルコール系等の揮発性溶剤を樹脂と
併用することができる。また、シート化は繊維質シート
に含浸、乾燥するか、あるいは熱可塑性樹脂に混合し押
出し成形等によシシート化するなどの方法が採用可能で
ある。

〔発明の効果〕

この発明によれば、厚みの薄い木質スライス単板を使用
することにより、繊維質シートを接着剤を用いずに直接
接着することができ、接着工程が簡略化されるとともに
、曲げ加工性にもすぐれているという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の化粧単板の説明図、第２図は化粧単
板の製造方法を示す工程説明図、第３図は目ぼれの発生
したスライス単板の断面図、第４図は素材単板の染色方
法を示す工程説明図、第５図は染色状態の説明図、・第
６図は穴をあけたシート状物の斜視図である。 １・・・木質スライス単板、２・・・樹脂シート、３・
・・繊維質シート、４・・・素材単板、６・・・集成フ
リッチ代理人　弁理士官井暎夫 第１図 第　２　図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）　厚みの薄い木質スライス単板を介して樹脂シー
   トと繊維質シートとを重ね合せ、かつ前記樹脂ｙ）から
   スライス単板内に浸透した樹脂で両シー、トを一体に接
   着したことを特徴とする化粧単板。
2. （２）　前記木質スライス単板の厚みが０．２　ｗ１以
   下である特許請求の範囲第（１）項記載の化粧単板。
3. （３）　前記樹脂シートが繊維質シートに重合性樹脂を
   含浸したものである特許請求の範囲第（１）項記載の化
   粧単板。
4. （４）　膨潤剤を素材単板に含浸させる工程と、膨潤剤
   を含浸し九前記素材単板の複数枚を積層接層して集成７
   リツチを作成する工程と、前記集成フリッチをスライス
   して厚みの薄い木質スライス単板を得る工程と、前記木
   質スライス単板を介して樹脂シートと繊維質シートとを
   重ね合せ熱圧プレスして前記樹脂シートから樹脂をスラ
   イス単板内に浸透させ両シートを一体に接着する工程と
   を含む化粧単板の製造方法。
5. （５）前記膨潤剤がエチレングリコ−Ｍ系化合物である
   特許請求の範囲第（４）項記載の化粧単板の製造方法。
6. （６）前記エチレングリコ−Ｍ系化合物がエチレングリ
   コール、ジエチレングリコ−４／、ポリエチレングリコ
   −／Ｉ／、ポリエチレングリコールメタクリレートの１
   種または２種以上である特許請求の範囲第（５）項記載
   の化粧単板の製造方法。