JPS60230917A - 金属粉末成形体の焼結時固定用組成物 - Google Patents
金属粉末成形体の焼結時固定用組成物Info
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- JPS60230917A JPS60230917A JP8731584A JP8731584A JPS60230917A JP S60230917 A JPS60230917 A JP S60230917A JP 8731584 A JP8731584 A JP 8731584A JP 8731584 A JP8731584 A JP 8731584A JP S60230917 A JPS60230917 A JP S60230917A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は金属粉末と合成樹脂系結合剤との混和物を圧
延成形してなるシート状物やその類似物品からなる金属
粉末成形体を金属母材上に載置しこれを焼結して母材表
面にこの母材表面の耐摩耗性などを改良するための金属
層を形成する際に使用する焼結時固定用組成物に関する
。
延成形してなるシート状物やその類似物品からなる金属
粉末成形体を金属母材上に載置しこれを焼結して母材表
面にこの母材表面の耐摩耗性などを改良するための金属
層を形成する際に使用する焼結時固定用組成物に関する
。
金属粉末シートを金属母材上に載置して焼結させる場合
、上記シート中に含まれる結合剤が接着作用を有するも
のであったとしてもこれが昇温過程で焼失、揮散してし
まいその接着機能を失って母材との接着性が消失する。
、上記シート中に含まれる結合剤が接着作用を有するも
のであったとしてもこれが昇温過程で焼失、揮散してし
まいその接着機能を失って母材との接着性が消失する。
したがって、母材の斜面や湾曲面さらには下向きの面な
どのように金属粉末シートの重量が母材との接着面に作
用する場合には上記シートの重量を支えきれなくなって
母材から上記シートが剥離ないし脱落してしまう。
どのように金属粉末シートの重量が母材との接着面に作
用する場合には上記シートの重量を支えきれなくなって
母材から上記シートが剥離ないし脱落してしまう。
特にメツシュベルト式やプッシャ一式の連続焼結炉ある
いは真空焼結炉などの炉内搬送中に振動や衝撃のかかる
焼結処理を施す場合などにあっては、上記振動や衝撃が
原因でシートの剥離や脱落を起こしやすくなる。
いは真空焼結炉などの炉内搬送中に振動や衝撃のかかる
焼結処理を施す場合などにあっては、上記振動や衝撃が
原因でシートの剥離や脱落を起こしやすくなる。
この発明者らは、上記問題を解決するための有効な方法
として、すでに金属粉末シートを金属母材上に載置する
際に上記シートと上記母材との間に特定の組成物を介在
させ、この組成物によって上記シートが焼結するまでの
間の母材面への接着固定を助け、もって前述したような
特定の載置態様を採ったり振動や衝撃が加わるような焼
結処理を施したときの前記シートの剥離や脱落を防止す
る方法を提案した(特願昭59−34887号)。
として、すでに金属粉末シートを金属母材上に載置する
際に上記シートと上記母材との間に特定の組成物を介在
させ、この組成物によって上記シートが焼結するまでの
間の母材面への接着固定を助け、もって前述したような
特定の載置態様を採ったり振動や衝撃が加わるような焼
結処理を施したときの前記シートの剥離や脱落を防止す
る方法を提案した(特願昭59−34887号)。
しかるに、この提案法で用いた上記組成物は(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル系のポリマーを主体としたも
のであって、この場合特定の焼結操作、つまり昇温初期
の段階において250〜380℃の温度に一定時間保持
させるという操作を必要とし、かかる操作をとらなけれ
ば所期の効果を発現させることができなかった。このよ
うな焼結操作は必ずしも実用的であるとはいえず、工業
的汎用性にやや欠ける憾みがある。
クリル酸アルキルエステル系のポリマーを主体としたも
のであって、この場合特定の焼結操作、つまり昇温初期
の段階において250〜380℃の温度に一定時間保持
させるという操作を必要とし、かかる操作をとらなけれ
ば所期の効果を発現させることができなかった。このよ
うな焼結操作は必ずしも実用的であるとはいえず、工業
的汎用性にやや欠ける憾みがある。
この発明は、上記観点からさらに検討を加えた結果、見
出されたものであり、その要旨とするところは、金属粉
末と合成樹脂系結合剤との混和物を圧延成形してなる金
属粉末成形体を金属母材上に載置して非酸化性雰囲気下
で焼結する際に前記成形体と前記母材との間に介在させ
て前記成形体が焼結するまでの間前記成形体を前記母材
上に接着固定するために用いる組成物であつ・で、熱硬
化性樹脂に粘着性物質を加えてなる混合物を必須成分と
した焼結完了後の残存炭素量が少なくとも0゜5重量%
の熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする金属粉
末成形体の焼結時固定用組成物にある。
出されたものであり、その要旨とするところは、金属粉
末と合成樹脂系結合剤との混和物を圧延成形してなる金
属粉末成形体を金属母材上に載置して非酸化性雰囲気下
で焼結する際に前記成形体と前記母材との間に介在させ
て前記成形体が焼結するまでの間前記成形体を前記母材
上に接着固定するために用いる組成物であつ・で、熱硬
化性樹脂に粘着性物質を加えてなる混合物を必須成分と
した焼結完了後の残存炭素量が少なくとも0゜5重量%
の熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする金属粉
末成形体の焼結時固定用組成物にある。
この発明の上記組成物は、これを金属粉末成形体と金属
母材との間に介在させて一定の昇温速度による焼結処理
に供したとき、昇温初期の段階通常120〜250℃で
まず熱硬化性樹脂が硬化してその強固な接着力によって
上記成形体の上記母材上への接着固定を助ける。
母材との間に介在させて一定の昇温速度による焼結処理
に供したとき、昇温初期の段階通常120〜250℃で
まず熱硬化性樹脂が硬化してその強固な接着力によって
上記成形体の上記母材上への接着固定を助ける。
また、熱硬化性樹脂は上記硬化に先立つ溶融段階で急激
に粘度が低下するため、この樹脂単独では硬化前に金属
粉末成形体がa lfAからずれたり、脱落するおそれ
があるが、この欠点は併用する粘着性物質によって解消
される。すなわち、粘着性物質は一般に高分子量のため
組成物の急激な粘度低下を抑える機能を果たすとともに
、その粘着力によって成形体を母材表面に接着固定する
のに有効に寄与する。しかも、この粘着性物質は、組成
物を成形体と母材面との間に介在さ−ヒる際の仮接着作
業にも好結果を与え、加熱焼結前の位置ずれ防止に好ま
しい結果が得られる。
に粘度が低下するため、この樹脂単独では硬化前に金属
粉末成形体がa lfAからずれたり、脱落するおそれ
があるが、この欠点は併用する粘着性物質によって解消
される。すなわち、粘着性物質は一般に高分子量のため
組成物の急激な粘度低下を抑える機能を果たすとともに
、その粘着力によって成形体を母材表面に接着固定する
のに有効に寄与する。しかも、この粘着性物質は、組成
物を成形体と母材面との間に介在さ−ヒる際の仮接着作
業にも好結果を与え、加熱焼結前の位置ずれ防止に好ま
しい結果が得られる。
つぎに、この組成物は引き続(昇温過程で熱分解重縮合
反応を起こして炭素前駆体を生成し、これが成形体が焼
結し始める通常700℃程度までの温度範囲における上
記成形体の上記母材への接着固定を助ける機能を発揮す
る。
反応を起こして炭素前駆体を生成し、これが成形体が焼
結し始める通常700℃程度までの温度範囲における上
記成形体の上記母材への接着固定を助ける機能を発揮す
る。
上記理由により、この発明の組成物を用いて成形体を母
材の斜面や湾曲面さらには下向きの面などに載置しまた
炉内搬送中に振動や衝撃がかかるような焼結処理に供し
たときでも、焼結処理中に成形体の剥離、脱落という問
題を招くことはない。
材の斜面や湾曲面さらには下向きの面などに載置しまた
炉内搬送中に振動や衝撃がかかるような焼結処理に供し
たときでも、焼結処理中に成形体の剥離、脱落という問
題を招くことはない。
このように、この発明の組成物によれば、これを金属粉
末成形体と金属母材との間に介在させて既提案の如き特
別な焼結操作を必要とすることなく、つまり一定の昇温
速度を採用した通常の焼結処理を施すことにより、焼結
処理中の剥離、脱落の問題を生じることなく、母材と金
属粉末との金属同志の結合によって母材上に強固に固着
された所望の金属層を形成することができる。
末成形体と金属母材との間に介在させて既提案の如き特
別な焼結操作を必要とすることなく、つまり一定の昇温
速度を採用した通常の焼結処理を施すことにより、焼結
処理中の剥離、脱落の問題を生じることなく、母材と金
属粉末との金属同志の結合によって母材上に強固に固着
された所望の金属層を形成することができる。
−の発明において用いられる熱硬化性樹脂のもつとも゛
代表的なものはエポキシ樹脂である。このエポキシ樹脂
としてはエポキシ当量が100〜5゜000程度のビス
フェノールA型、エーテルエステル型、ノボラックエポ
キシ型、エステル型、環状脂肪族型および窒素を含むグ
リシジルエーテル類などの各種タイプのものが用いられ
る。この中でも特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が
好ましい。
代表的なものはエポキシ樹脂である。このエポキシ樹脂
としてはエポキシ当量が100〜5゜000程度のビス
フェノールA型、エーテルエステル型、ノボラックエポ
キシ型、エステル型、環状脂肪族型および窒素を含むグ
リシジルエーテル類などの各種タイプのものが用いられ
る。この中でも特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が
好ましい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、加熱により硬化作用を
発揮する加熱活性硬化剤が用いられ、−般に80〜20
0℃の温度範囲で7.11性であれは充分で、たとえは
ジツアンジア迅l・、イミタゾール類、ヒト−ラシド化
合物、尿素誘導体なとが挙りられる。この硬化剤の使用
Vは、エポキシ樹脂100重量部に対し−(通常1〜1
5重り部程度である。
発揮する加熱活性硬化剤が用いられ、−般に80〜20
0℃の温度範囲で7.11性であれは充分で、たとえは
ジツアンジア迅l・、イミタゾール類、ヒト−ラシド化
合物、尿素誘導体なとが挙りられる。この硬化剤の使用
Vは、エポキシ樹脂100重量部に対し−(通常1〜1
5重り部程度である。
熱硬化性樹脂としては上記エポキシ樹脂のばかフェノー
ル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂など従来公知の熱硬化
性樹脂がいずれも使用可能であり、この場合これら樹脂
に応した公知の硬化剤を使用する。またポリイソシアネ
ートとポリオールとを構成材料としたポリウレタン系樹
脂であってもよく、上記構成材料としてはアクリル変性
のポリイソシアネートや同変性のポリオールなどの変性
材料を適宜使用することができる。
ル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂など従来公知の熱硬化
性樹脂がいずれも使用可能であり、この場合これら樹脂
に応した公知の硬化剤を使用する。またポリイソシアネ
ートとポリオールとを構成材料としたポリウレタン系樹
脂であってもよく、上記構成材料としてはアクリル変性
のポリイソシアネートや同変性のポリオールなどの変性
材料を適宜使用することができる。
このような熱硬化性樹脂とともに併用される粘着性物質
としては、一般の粘着剤組成物に用いられているゴム系
、アクリル系などの粘着性ポリマーやこれらに接着性付
与樹脂を加えたものがいずれも使用可能である。このう
ち特に好適なものは、この発明者らが既提案の特許出願
で開示した如き(メタ)アクリル酸アルキルエステル系
ポリマーを主成分とした粘着剤である。
としては、一般の粘着剤組成物に用いられているゴム系
、アクリル系などの粘着性ポリマーやこれらに接着性付
与樹脂を加えたものがいずれも使用可能である。このう
ち特に好適なものは、この発明者らが既提案の特許出願
で開示した如き(メタ)アクリル酸アルキルエステル系
ポリマーを主成分とした粘着剤である。
すなわち、アルキル基の平均炭素数が2〜12の範囲に
ある(メタ)アクリル酸アルキルエステル80〜99.
5重量%と、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、(メタ
)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、グリシジル(メ
タ)アクリレ−ト、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミド、N−N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどの分子内に官能基を有する重合性単量体0.5
〜20重量%とからなるアクリル系共重合体、またはこ
の共重合体100重量部にアルキルフェノール系樹脂、
クマロンインデン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン
系樹脂、石油系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂などの
接着性付与樹脂を0.1〜100重量部加えた混合物が
好ましい。
ある(メタ)アクリル酸アルキルエステル80〜99.
5重量%と、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、(メタ
)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、グリシジル(メ
タ)アクリレ−ト、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミド、N−N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどの分子内に官能基を有する重合性単量体0.5
〜20重量%とからなるアクリル系共重合体、またはこ
の共重合体100重量部にアルキルフェノール系樹脂、
クマロンインデン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン
系樹脂、石油系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂などの
接着性付与樹脂を0.1〜100重量部加えた混合物が
好ましい。
これら粘着性物質の使用量は、熱硬化性樹脂100重量
部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜50重
量部とするのがよい。その使用量が少ないとこの粘着性
物質を用いたことによる前述の効果が得られず、また多
くなりすぎると熱硬化性樹脂の硬化による前記強固な接
着力を期待できないため、いずれも好ましくない−。
部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜50重
量部とするのがよい。その使用量が少ないとこの粘着性
物質を用いたことによる前述の効果が得られず、また多
くなりすぎると熱硬化性樹脂の硬化による前記強固な接
着力を期待できないため、いずれも好ましくない−。
この発明の焼結時固定用組成物は、−に述の熱硬化性樹
脂に上記の粘着性物質をjJllえてなる混合物を必須
成分とし、これに通常硬化剤や必要に応じて硬化促進剤
、その他軟化剤としてキシレン樹脂、パラフィンワック
ス、プロセスオイル、アヒ゛エチルアルコール、充填剤
として炭酸カルシウム、シリカ、タルク、可塑剤として
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、トリフ
ェニルフォスフェート、ジブチルフタレートなどの各種
の添加 ・剤を配合することができる。
脂に上記の粘着性物質をjJllえてなる混合物を必須
成分とし、これに通常硬化剤や必要に応じて硬化促進剤
、その他軟化剤としてキシレン樹脂、パラフィンワック
ス、プロセスオイル、アヒ゛エチルアルコール、充填剤
として炭酸カルシウム、シリカ、タルク、可塑剤として
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、トリフ
ェニルフォスフェート、ジブチルフタレートなどの各種
の添加 ・剤を配合することができる。
このような構成成分からなる上記組成物は、これを金属
粉末成形体と金属母材との間に介在さゼて焼結処理した
とき、焼結完了後の残存炭素〒が少なくとも0.5重量
%であることが重要であり、これによって初めて前記こ
の発明の効果が奏し得られるもの°ζある。すなわち、
残存炭素量が0.5重量%に満たない場合は、高温加熱
中の成形体の接着固定力の改善を図りえなくなる。
粉末成形体と金属母材との間に介在さゼて焼結処理した
とき、焼結完了後の残存炭素〒が少なくとも0.5重量
%であることが重要であり、これによって初めて前記こ
の発明の効果が奏し得られるもの°ζある。すなわち、
残存炭素量が0.5重量%に満たない場合は、高温加熱
中の成形体の接着固定力の改善を図りえなくなる。
上記の如き残存炭素量の設定は、必須成分である熱硬化
性樹脂と粘着性物質との種類を適宜組み合わせることに
よりまた硬化剤や添加剤の種類。
性樹脂と粘着性物質との種類を適宜組み合わせることに
よりまた硬化剤や添加剤の種類。
量を適宜設定することにより、容易になしうるちのであ
る。残存炭素量の特に好適な量としては1゜0〜10重
量%の範囲にあるのがよい。
る。残存炭素量の特に好適な量としては1゜0〜10重
量%の範囲にあるのがよい。
この発明の焼結時固定用組成物は、必須成分として粘着
性物質が用いら、れているため常温での良好な粘着性を
有し、この粘着性によって金属粉末成形体を金属母材面
に容易に仮接着できる。なお、特に望むなら上記仮接着
に際して熱エネルギーを加えて接着力を大きくしても差
し支えない。
性物質が用いら、れているため常温での良好な粘着性を
有し、この粘着性によって金属粉末成形体を金属母材面
に容易に仮接着できる。なお、特に望むなら上記仮接着
に際して熱エネルギーを加えて接着力を大きくしても差
し支えない。
つぎに、この発明の焼結時固定用組成物の使用法につき
説明する。まず、金属母材上に金属粉末と合成樹脂系結
合剤との混和物を圧延成形してなる金属粉末成形体を載
置するに当たって、上記母材と上記成形体との間にこの
発明の前記焼結時固定用組成物を介在させる。この介在
は上記組成物を予めシート化して行ってもよいし、上記
母材または上記成形体のいずれか一方または両方に上記
組成物を塗布する方法で行ってもよい。
説明する。まず、金属母材上に金属粉末と合成樹脂系結
合剤との混和物を圧延成形してなる金属粉末成形体を載
置するに当たって、上記母材と上記成形体との間にこの
発明の前記焼結時固定用組成物を介在させる。この介在
は上記組成物を予めシート化して行ってもよいし、上記
母材または上記成形体のいずれか一方または両方に上記
組成物を塗布する方法で行ってもよい。
介在させる上記組成物のシート厚みないし塗布厚みとし
ては、一般に5〜50μm1好適にはlO〜30μm程
度とするのがよい。上記厚みが薄すぎてはこの発明の効
果が得られないし、また厚(なりすぎると母材と成形体
との界面でのガスの発生量が多くなり、焼結時の固定あ
るいは焼結後の接合強度が低下するなどの問題があり、
いずれも好ましくない。
ては、一般に5〜50μm1好適にはlO〜30μm程
度とするのがよい。上記厚みが薄すぎてはこの発明の効
果が得られないし、また厚(なりすぎると母材と成形体
との界面でのガスの発生量が多くなり、焼結時の固定あ
るいは焼結後の接合強度が低下するなどの問題があり、
いずれも好ましくない。
上記に用いる金属粉末成形体は、金属粉末と合成樹脂系
結合剤との混和物をシート状ないしその類似形状に圧延
成形してなるものであり、シート状のものでは通常0.
5〜5鶴程度の厚みを有するものが用いられる。
結合剤との混和物をシート状ないしその類似形状に圧延
成形してなるものであり、シート状のものでは通常0.
5〜5鶴程度の厚みを有するものが用いられる。
上記金属粉末としては、自溶性合金粉末や耐摩耗性合金
粉末など金属母材表面に付与するべき性質に応じて各種
の金属粉末が使用可能である。代表的な金属粉末として
耐摩耗性合金粉末であるF゛e−M−C系の多元共晶合
金粉末を挙げることができる。上記のMはMo、Bおよ
びPのうちいずれか少なくとも一種を主成分とし、副次
的な元素としてCr、V、W、Nb、Ta、Tiを含む
ことがあり、また他の元素としてSt、Ni、Mnなど
を含むことができる。かかる多元共晶合金粉末は焼結温
度が比較的低く、一般に1,000〜1゜150℃の温
度範囲で液相が10〜50容量%となり、しかもこの液
相は母材に対して濡れ性が優れているという特徴を有し
ている。
粉末など金属母材表面に付与するべき性質に応じて各種
の金属粉末が使用可能である。代表的な金属粉末として
耐摩耗性合金粉末であるF゛e−M−C系の多元共晶合
金粉末を挙げることができる。上記のMはMo、Bおよ
びPのうちいずれか少なくとも一種を主成分とし、副次
的な元素としてCr、V、W、Nb、Ta、Tiを含む
ことがあり、また他の元素としてSt、Ni、Mnなど
を含むことができる。かかる多元共晶合金粉末は焼結温
度が比較的低く、一般に1,000〜1゜150℃の温
度範囲で液相が10〜50容量%となり、しかもこの液
相は母材に対して濡れ性が優れているという特徴を有し
ている。
なお、これらの合金粉末の粉末粒度としては、これが焼
結後の気孔率に影響するため、一般に150メツシユ以
下であるのが好ましい。これより大きくなると密度の高
い合金層を形成しにくくなる。
結後の気孔率に影響するため、一般に150メツシユ以
下であるのが好ましい。これより大きくなると密度の高
い合金層を形成しにくくなる。
上記金属粉末と混和する合成樹脂系結合剤としては、感
圧接着性を有するものが好ましく、特に(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルまたはこれと共重合可能なモノマ
ーとからなるアクリル系重合体またはこれにアルキルフ
ェノール系樹脂、ロジン系樹脂、石油系樹脂、クマロン
インデン系樹脂などの接着性付与樹脂を加えてなるアク
リル系感圧性接着剤組成物が好ましく用いられる。
圧接着性を有するものが好ましく、特に(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルまたはこれと共重合可能なモノマ
ーとからなるアクリル系重合体またはこれにアルキルフ
ェノール系樹脂、ロジン系樹脂、石油系樹脂、クマロン
インデン系樹脂などの接着性付与樹脂を加えてなるアク
リル系感圧性接着剤組成物が好ましく用いられる。
上記の合成樹脂系結合剤をアセトン、トルエン、メチル
エチルケトンなどの適宜の有機溶剤で希釈し、その固型
分1重量部に対して前記の金属粉末を通常10〜100
重量部加えて混練し、これを一般に離型紙を被せた型枠
上に流し込み、溶剤を原発させたのち、圧延ロールに通
すなどしてシート状その他の形状に成形することにより
、所望の金属粉末成形体が得られる。
エチルケトンなどの適宜の有機溶剤で希釈し、その固型
分1重量部に対して前記の金属粉末を通常10〜100
重量部加えて混練し、これを一般に離型紙を被せた型枠
上に流し込み、溶剤を原発させたのち、圧延ロールに通
すなどしてシート状その他の形状に成形することにより
、所望の金属粉末成形体が得られる。
この成形体をこれと金属母材との間にこの発明の焼結時
固定用組成物を前述の如く介在さゼて非酸化性雰囲気上
焼結処理する。この際の昇温速度は一定でよく、既提案
の如く低温側で一定時間保持させる必要は特にない。昇
温初期の段階で上記組成物はまず熱硬化性樹脂が硬化し
て強固な接着力を示し、ついで接着に有効に寄与する炭
素前駆体に変換され、その後焼結温度に至るまでの間上
記成形体を上記母材上に安定に接着固定する。また熱硬
化性樹脂の硬化に先立つ溶融段階では併用する粘着性物
質が主としてその良好な粘着力により組成物の急激な粘
度低下による成形体の固着力の低下を抑えるべ(機能す
る。
固定用組成物を前述の如く介在さゼて非酸化性雰囲気上
焼結処理する。この際の昇温速度は一定でよく、既提案
の如く低温側で一定時間保持させる必要は特にない。昇
温初期の段階で上記組成物はまず熱硬化性樹脂が硬化し
て強固な接着力を示し、ついで接着に有効に寄与する炭
素前駆体に変換され、その後焼結温度に至るまでの間上
記成形体を上記母材上に安定に接着固定する。また熱硬
化性樹脂の硬化に先立つ溶融段階では併用する粘着性物
質が主としてその良好な粘着力により組成物の急激な粘
度低下による成形体の固着力の低下を抑えるべ(機能す
る。
なお、焼結処理を非酸化性雰囲気下で行う理由は明らか
で、酸化性雰囲気では成形体が処理中に酸化劣下して所
望の金属層を形成できないためである。非酸化性雰囲気
とは水素ガス雰囲気や窒素ガス雰囲気のほか真空などで
あってもよい。
で、酸化性雰囲気では成形体が処理中に酸化劣下して所
望の金属層を形成できないためである。非酸化性雰囲気
とは水素ガス雰囲気や窒素ガス雰囲気のほか真空などで
あってもよい。
このようにして焼結重度まで昇温して所定時間保持する
と、前記炭素前駆体は最終的に完全に炭化する。このと
きの残存炭素量は前述の如く少なくとも0.5重量%で
ある。また成形体中の同様の物質も炭化消失する一方、
成形体中の金属成分が母材に拡散することにより、母材
と強固に接着接合した金属層が形成される。
と、前記炭素前駆体は最終的に完全に炭化する。このと
きの残存炭素量は前述の如く少なくとも0.5重量%で
ある。また成形体中の同様の物質も炭化消失する一方、
成形体中の金属成分が母材に拡散することにより、母材
と強固に接着接合した金属層が形成される。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において部および%とあるはそれぞれ
重量部および重量%を意味するものとする。
する。なお、以下において部および%とあるはそれぞれ
重量部および重量%を意味するものとする。
実施剤1
イソオクチルアクリレート 97.9部グリシジルメタ
クリレート 0.1部 アクリル酸 2部 トルエン 120部 ベンゾイルパーオキサイド 0.2部 上記の各成分を反応容器に仕込み、75℃で8時間重合
反応させて、重量平均分子量50万のアクリル系共重合
体を含む溶液を得た。この溶液100部に対して、ビス
フェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量184
〜194 ) 2.、.0部、ビスフェノールA型固形
エポキシ樹脂(エポキシ当量600〜700)7部、ア
セトン50部、ジシアンジアミド1.5部およびジクロ
ロ−フェニルジメチルウレア0.5部からなる混合液を
混合して、この発明の焼結時固定用組成物溶液とし、こ
れを離型紙上に塗布乾燥して、厚み20μmのシートと
した。このシートを後述する焼結処理と同じ条件で炭化
処理したときの残存炭素量は3%であった。
クリレート 0.1部 アクリル酸 2部 トルエン 120部 ベンゾイルパーオキサイド 0.2部 上記の各成分を反応容器に仕込み、75℃で8時間重合
反応させて、重量平均分子量50万のアクリル系共重合
体を含む溶液を得た。この溶液100部に対して、ビス
フェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量184
〜194 ) 2.、.0部、ビスフェノールA型固形
エポキシ樹脂(エポキシ当量600〜700)7部、ア
セトン50部、ジシアンジアミド1.5部およびジクロ
ロ−フェニルジメチルウレア0.5部からなる混合液を
混合して、この発明の焼結時固定用組成物溶液とし、こ
れを離型紙上に塗布乾燥して、厚み20μmのシートと
した。このシートを後述する焼結処理と同じ条件で炭化
処理したときの残存炭素量は3%であった。
一方、M o 10.5%、Cr2.5%、P2.4%
。
。
C3,6%、残部Feの化学成分からなる粒度150メ
ツシユ以下の多元共晶合金粉末38.6%と、5US4
10からなる粒度150メツシユ以下の粉末57.9%
と、さらにアクリル酸(メタ)アルキルエステル系樹脂
3.5%とを、溶剤としてアセトンを用いて湿式混練し
たのち、ロール圧延して、厚み1.5龍、密度4.8g
/craの合金粉末シートを作製した。
ツシユ以下の多元共晶合金粉末38.6%と、5US4
10からなる粒度150メツシユ以下の粉末57.9%
と、さらにアクリル酸(メタ)アルキルエステル系樹脂
3.5%とを、溶剤としてアセトンを用いて湿式混練し
たのち、ロール圧延して、厚み1.5龍、密度4.8g
/craの合金粉末シートを作製した。
このシートをicmXlcmの大きさに切断し、これに
同形同寸に切断した前記の焼結時固定用シートを貼りつ
けたのち、鋼製母材の垂直面に接着した。その後、水素
ガス雰囲気中10℃/分の速度で1,100℃まで昇温
し、この温度で20分間保持したのち徐冷した。
同形同寸に切断した前記の焼結時固定用シートを貼りつ
けたのち、鋼製母材の垂直面に接着した。その後、水素
ガス雰囲気中10℃/分の速度で1,100℃まで昇温
し、この温度で20分間保持したのち徐冷した。
このようにして、焼結処理中に合金粉末シートの脱落を
全くきたすことなり、鋼製母材上に強固に接合固定され
た厚さ力月、3〜1.35m、硬さがHRCで60〜6
2.密度が7.5〜1.1g/ctAの耐摩耗性合金層
を形成できた。
全くきたすことなり、鋼製母材上に強固に接合固定され
た厚さ力月、3〜1.35m、硬さがHRCで60〜6
2.密度が7.5〜1.1g/ctAの耐摩耗性合金層
を形成できた。
実施例2
イソプレンゴム 100部
ジシアンジアミド 5部
ジクロロ−フェニルジメチルウレア 2部老化防止剤
3部 アセトン 50部 上記の各成分を混合してこの発明の焼結時固定用組成物
溶液とし、これを離型紙上に塗布乾燥して、厚み25μ
mのシートとした。このシートを後述する焼結処理と同
じ条件で炭化処理したときの残存炭素量は3%であった
。
3部 アセトン 50部 上記の各成分を混合してこの発明の焼結時固定用組成物
溶液とし、これを離型紙上に塗布乾燥して、厚み25μ
mのシートとした。このシートを後述する焼結処理と同
じ条件で炭化処理したときの残存炭素量は3%であった
。
一方、実施例1で用いた多元共晶合金粉末58゜8%と
、5US410からなる粒度150メツシユ以下の粉末
39.2%と、アクリル酸(メタ)アルキルエステル系
樹脂2%とを、溶剤としてトルエンを用いて湿式混練し
たのち、ロール圧延して、厚み1mm、密度4.65
g /caの合金粉末シートを作製した。
、5US410からなる粒度150メツシユ以下の粉末
39.2%と、アクリル酸(メタ)アルキルエステル系
樹脂2%とを、溶剤としてトルエンを用いて湿式混練し
たのち、ロール圧延して、厚み1mm、密度4.65
g /caの合金粉末シートを作製した。
このシートをl cm X l cmの大きさに切断し
、これに同形同寸に切断した前記の焼結時固定用シート
を貼りつけたのち、鋼製母材の垂直面に接着した。その
後、水素ガス雰囲気中20’C/分の速度で1,080
℃まで昇温し、この温度で15分間保持したのも徐冷し
た。
、これに同形同寸に切断した前記の焼結時固定用シート
を貼りつけたのち、鋼製母材の垂直面に接着した。その
後、水素ガス雰囲気中20’C/分の速度で1,080
℃まで昇温し、この温度で15分間保持したのも徐冷し
た。
このようにして、焼結処理中に合金粉末シートの脱落を
全くきたすことな(、鋼製母材上に強固に接合固定され
た厚さが0.8〜0.82m、硬さがHRCで61〜6
3.密度が7.6〜7.7g/cntの耐摩耗性合金層
を形成できた。
全くきたすことな(、鋼製母材上に強固に接合固定され
た厚さが0.8〜0.82m、硬さがHRCで61〜6
3.密度が7.6〜7.7g/cntの耐摩耗性合金層
を形成できた。
特許出願人 日東電気工業株式会社
Claims (3)
- (1)金属粉末と合成樹脂系結合剤との混和物を圧延成
形してなる金属粉末成形体を金属母材上に載置して非酸
化性雰囲気下で焼結する際に前記成形体と前記母材との
間に介在させて前記成形体が焼結するまでの間前記成形
体を前記母材上に接着固定するために用いる組成物であ
って、熱硬化性樹脂に粘着性物質を加えてなる混合物を
必須成分とした焼結完了後の残存炭素量が少なくとも0
.5重量%の熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴と
する金属粉末成形体の焼結時固定用組成物。 - (2)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である特許請求の範
囲第(11項記載の金属粉末成形体の焼結時固定用組成
物。 - (3)粘着性物質が(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル系ポリマーを主成分とした粘着剤からなる特許請求の
範囲第(11項または第(2)項記載の金属粉末成形体
の焼結時固定用組成物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8731584A JPS60230917A (ja) | 1984-04-29 | 1984-04-29 | 金属粉末成形体の焼結時固定用組成物 |
DE8585302998T DE3565993D1 (en) | 1984-04-29 | 1985-04-26 | Method of adhering metal alloy to metal sheet with resin composition |
EP85302998A EP0161854B1 (en) | 1984-04-29 | 1985-04-26 | Method of adhering metal alloy to metal sheet with resin composition |
US06/939,298 US4797251A (en) | 1984-04-29 | 1986-12-05 | Process for fixing metal powder molding at sintering |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8731584A JPS60230917A (ja) | 1984-04-29 | 1984-04-29 | 金属粉末成形体の焼結時固定用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60230917A true JPS60230917A (ja) | 1985-11-16 |
Family
ID=13911405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8731584A Pending JPS60230917A (ja) | 1984-04-29 | 1984-04-29 | 金属粉末成形体の焼結時固定用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60230917A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0372006A (ja) * | 1989-08-10 | 1991-03-27 | Nitto Denko Corp | 合金粉末成形体の熱処理時固定用組成物 |
-
1984
- 1984-04-29 JP JP8731584A patent/JPS60230917A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0372006A (ja) * | 1989-08-10 | 1991-03-27 | Nitto Denko Corp | 合金粉末成形体の熱処理時固定用組成物 |
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