JPS6021940Y2 - 穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインやバインダ等に備えられる殻稈引
起し装置や穂先係止搬送装置等の殻稈搬送装置に係るも
のである。

従来、コンバインやバインダ等においては、刈取部にお
ける殻稈引起し装置や刈取殻稈の搬送装置等に、駆動ス
プロケットと従動スプロケット間に懸回された無端回動
帯に多数の殻稈搬送爪を装着してなる殻稈搬送装置が多
く用いられている。

この殻稈搬送装置は、無端回動帯に多数の殻稈搬送爪を
回動起倒自在に装着し、殻稈搬送始端から搬送終端に至
る間は殻稈搬送爪を無端回動帯と直角に起立させ、搬送
終端部でそれを無端回動帯に沿って倒伏させる樹皮のも
のであり、殻稈搬送爪は、搬送終端部位置に設けたスト
ッパに接当させて無端回動帯に沿って倒伏させているが
、殻稈搬送爪が大なる周速度をもってストッパに接当す
るため、ストッパが受ける衝撃が大きく、回動無端帯へ
の装着部にも無理な衝撃が加わって弾性ストッパや殻稈
搬送爪の装着部が短時間で破損してしまう許りでなく、
該部から大騒音が発生して、作業上に障害をもたらして
いるのが実情である。

本考案は、上記の如き従来の諸欠点を一掃することを目
的とするものであって、殊に駆動スプロケットの背部斜
め下方に無端回動帯のテンションスプロケットを設ける
と共に、該駆動スプロケットとテンションスプロケット
の上方に亘り殻稈搬送爪を接当させて回動倒伏させる弾
性ストッパを設け、該弾性ストッパの接当部を殻稈搬送
爪の回動移動方向に延出して、該部に側方より貫通する
窓を穿設し、かつその接当部と一体に外方へ突出形成し
た二以上の支持腕で枢支したこにより、搬送終端部にお
いて殻稈搬送爪が弾性ストッパに接当する際に、殻稈搬
送爪の回動移動軌跡を斜下方に速かかに移動させながら
、搬送爪の先端部は撓み性を増すための窓を穿設すると
共に二つ以上の支持腕で枢支した弾性スト、ツバの柔軟
な撓み作用と協働してその衝撃を著しく減少させて倒伏
させることができ、弾性ストッパの短期破損を防止し、
かつ騒音の発生を極力防止することができるうえ殻稈搬
送爪の無端回動帯との装着部が破損して搬送もれ等を起
すことのない殻稈搬送装置を提供しようとするものであ
る。

本考案の構成を図面に示された一実施例について説明す
れば、図はコンバインの殻稈引起し装置を例示したもの
であって、１はその上下方向縦長のケース、２は該ケー
ス１内の下端部に枢支された従動スプロケット、３はそ
の上部に枢支された駆動スプロケット、４はテンション
スプロケットであり、これらスプロケット２，３．４間
には無端チェノ５が懸架されていて、無端チェノ５には
多数の殻稈搬送爪６が回動起倒自在に装着されている。

多数の殻稈搬送爪６は、ケース１の下端から上部に至る
間で無端チェノ５と直角に起立して上動し、ケース１の
上部位置で無端チェノ５に沿って倒伏して移動するもの
であって、７は殻稈搬送爪６を起立させた状態で移動さ
せる爪起立案内ガイド、８は殻稈搬送爪６を接当させて
回動倒伏させる弾性ストッパである。

そして上記テンションスプロケット４は、駆動スプロケ
ット３の背部斜め下方に位置して設けられており、上記
テンションスプロケット４と駆動スプロケット３間に亘
って無端チェノ５が斜め下方に向って傾斜状に移動する
ようになっている。

また上記弾性ストッパ８はケース１内の前記駆動スプロ
ケット３とテンションスプロケット４との上方に亘り設
けられており、その殻稈搬送爪６に対する接当部８ａは
殻稈搬送爪６に対する接当部８ａは殻稈搬送爪６の回動
移動方向に十分な長さを有する円弧状に延出されていて
、該接当部８ａは殻稈搬送爪６が起立状態で回動するも
のとした仮想軌跡の内方に位置している。

すなわち、接当部８ａにはそれと一体に外方へ向けて二
つの支持腕８ｂ、８ｂが形成されており、該支持腕８ｂ
。

８ｂの先端部を支持ピン９，９によりケース１に枢支す
ることによって、接当部８ａが上記位置に支持されてい
る。

そして、上記接当部８ａにはその撓み性を増すため側方
からスプロケット３，４の軸芯方向に貫通する窓８Ｃが
あけられている。

成上の如き構成において、駆動スプロケット３の回転駆
動による無端チェノ５の回動により、ケース１の下端か
ら上部に至る間では殻稈搬送爪６が無端チェノ５と直角
方向に起立し、この起立状態の殻稈搬送爪６によって立
毛殻稈が引起される。

そして、ケース１の上部に至った殻稈搬送爪６は弾性ス
トッパ８の接当部８ａに接当して回動倒伏され、無端チ
ェノ５に沿った状態でケース１の下端部まで該ケース１
内を通って移動する。

ところで、上記の如くテンションスプロケット４は駆動
スプロケット３の背部斜め下方に位置しているので、無
端チェノ５が駆動スプロケット３とテンションスプロケ
ット４に沿って回動すると、殻稈搬送爪６も急速に斜め
下方へ移動するので、殻稈搬送爪６は弾性ストッパ８の
接当部８ａに比較的軽く接当してその姿勢が変更される
が、弾性ストッパ８は殻稈搬送爪６の回動移動方向に十
分な長さを有しており、しかも接当部８ａには撓み性を
増すための窓８ｃが側方から穿設されていると共に、二
つの支持腕８ｂ、８ｂによってケース１に枢支されてい
るので、全体の撓み性が大となる許りでなく、その上手
側と下手側とで互いに逃げ合うようにも容易に変形する
ので、殻稈搬送爪６は弾性ストッパ８により更に衝撃を
減じられながら回動倒伏される。

このため、殻稈搬送爪６がその回動倒伏位置で大なる周
速度をもって弾性ストッパ８に接当しても、弾性ストッ
パ８が短期間に破損したり、あるいは大騒音を発するこ
とは全くない。

しかも無端チェノ５の接着部に加わる衝撃も効果的に緩
和されるので殻稈搬送爪６の装着部が破損して搬送もれ
等のトラブルを起すこともない。

これを要するに、本考案は、駆動スプロケットと従動ス
プロケット間に懸回された無端回動帯に多数の殻稈搬送
爪を回動起倒自在に装着し、殻稈搬送始端から搬送終端
に至る間は殻稈搬送爪を無端回動帯と直角に起立させ、
搬送終端部でそれを無端回動帯に沿って倒伏させるよに
構成した殻稈搬送装置において、上記駆動スプロケット
の背部斜め下方には無端回動帯のテンションスプロケッ
トを設けると共に、該駆動スプロケットとテンションス
プロケットの上方に亘り殻稈搬送爪を接当させて回動倒
伏させる弾性ストッパを設け、該弾性ストッパの接当部
を殻稈搬送爪の回動移動方向に延出して、該部に側方よ
り貫通する窓を穿設し、かつその接当部と一体に外方へ
突出形成した二つ以上の支持腕で枢支したから、搬送終
端部において殻稈搬送爪が弾性ストッパに接当する際に
、殻稈搬送爪先端の移動軌跡を斜め下方に速かに変更さ
せる一方、側方より貫通する窓を有し、且つ二つ以上の
支持腕で枢支した弾性ストッパの柔軟な撓み作用と協働
してその衝撃を著しく減少させながら倒伏させることが
でき、弾性ストッパの短期破損の防止と、騒音発生の防
止を図ることができる詐りでなく殻稈搬送爪装着部が破
損して搬送もれ等のトラブルを起すことのない極めて有
用な実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る殻稈搬送装置の一実施例を示すもの
であって、一部を切欠し、且つ一部を破断して示す正面
図である。 図中、１はケース、２は従動スプロケット、３は駆動ス
プロケット、４はテンションスプロケット、５は無端チ
ェ７．６は殻稈搬送爪、８は弾性ストッパ、８ａはその
接当部、８ｂ、８ｂは支持腕、８ｃは窓である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動スプロケットと従動スプロケット間に懸回された無
   端回動帯に多数の殻稈搬送爪を回動起倒自在に装着し、
   殻稈搬送始端から搬送終端に至る間は殻稈搬送爪を無端
   回動帯と直角に起立させ、搬送終端部でそれを無端回動
   帯に沿って倒伏させるよに構成した殻稈搬送装置におい
   て、上記駆動スプロケットの背部斜め下方位置には無端
   回動帯のテンションスプロケットを設けると共に、該駆
   動スプロケットとテンションスプロケットの上方に亘り
   殻稈搬送爪を接当させて回動起伏させる弾性ストッパを
   設け、該弾性ストッパの接当部を殻稈搬送爪の回動移動
   方向に延出して、該部に側方より貫通する窓を穿設し、
   かつその接当部と一体に外方へ突出形成した二つ以上の
   支持腕で枢支したこを特徴とする殻稈搬送装置。