JPS6021584B2 - 硫安の分離法 - Google Patents
硫安の分離法Info
- Publication number
- JPS6021584B2 JPS6021584B2 JP3006180A JP3006180A JPS6021584B2 JP S6021584 B2 JPS6021584 B2 JP S6021584B2 JP 3006180 A JP3006180 A JP 3006180A JP 3006180 A JP3006180 A JP 3006180A JP S6021584 B2 JPS6021584 B2 JP S6021584B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ammonium sulfate
- caprolactam
- benzene
- solution
- separating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は硫安の分離法に関するもので、詳しくは少量の
硫安を含有するカプロラクタム−ベンゼン溶液から硫安
を分離する方法に関するものである。
硫安を含有するカプロラクタム−ベンゼン溶液から硫安
を分離する方法に関するものである。
カプロラクタムの製造法としては、例えば、シクロヘキ
サノンとヒド。
サノンとヒド。
キシルアミン硫酸塩とを反応させシクロヘキサノンオキ
シムを得、これをオリゥム又は硫酸の存在下でべックマ
ソ転位することによりカブロラクタムを得る方法が知ら
れている。この方法ではべックマン転位により得られた
混合物を通常、アンモニア水にて中和し、次いで、ベン
ゼンにて抽出することにより硫安を含む水層とカプロラ
クタムを含むベンゼン層とに分離される。しかしながら
、ベンゼン抽出時に生成する微細な硫安を含む水滴は水
層に移行せず、ベンゼン層に残存する煩向がある。
シムを得、これをオリゥム又は硫酸の存在下でべックマ
ソ転位することによりカブロラクタムを得る方法が知ら
れている。この方法ではべックマン転位により得られた
混合物を通常、アンモニア水にて中和し、次いで、ベン
ゼンにて抽出することにより硫安を含む水層とカプロラ
クタムを含むベンゼン層とに分離される。しかしながら
、ベンゼン抽出時に生成する微細な硫安を含む水滴は水
層に移行せず、ベンゼン層に残存する煩向がある。
通常、抽出混合液を分液したのちのベンゼン層を更に静
贋分離により硫安を含む水分を除去しているが、それで
も、500跡程度の硫安がベンゼン中に残存し、良好な
硫安の分離ができない。そのため、このベンゼン溶液を
そのままカブロラクタムを分離するための蒸留工程に送
ると、蒸留塔のIJボイラー内部に硫安の結晶が析出し
て付着し閉塞を起す欠点があった。本発明者等は上記実
情に鑑み、カプロラクタム−ベンゼン溶液中に少量含有
される硫安を効率的に除去する方法を得るべく種々検討
した結果、カブロラクタムーベンゼン溶液をある特定の
条件で充填層に通液したのち、静直して生成した水層を
分液することにより、著しく良好に硫安が除去できるこ
とを見し、出し本発明を完成した。すなわち、本発明の
要旨は、カブロラクタム製造工程におけるべックマン転
位により得られたカプロラクタム含有混合物をアンモニ
ア水で中和したのち、ベンゼンで抽出処理して得られる
カブロラクタムーベンゼン溶液から、該溶液中に残存す
る少量の硫安を分離する方法において、前記カブロラク
タム−ベンゼン溶液を20〜50qCの温度で、通液速
度(L、V)5〜80m′hrで、不活性の充タ填物を
充填した充填層に通液し、次いで、核溶液を静直し沈降
する硫安を含む水層を分離することを特徴とする硫安の
分離法に存する。
贋分離により硫安を含む水分を除去しているが、それで
も、500跡程度の硫安がベンゼン中に残存し、良好な
硫安の分離ができない。そのため、このベンゼン溶液を
そのままカブロラクタムを分離するための蒸留工程に送
ると、蒸留塔のIJボイラー内部に硫安の結晶が析出し
て付着し閉塞を起す欠点があった。本発明者等は上記実
情に鑑み、カプロラクタム−ベンゼン溶液中に少量含有
される硫安を効率的に除去する方法を得るべく種々検討
した結果、カブロラクタムーベンゼン溶液をある特定の
条件で充填層に通液したのち、静直して生成した水層を
分液することにより、著しく良好に硫安が除去できるこ
とを見し、出し本発明を完成した。すなわち、本発明の
要旨は、カブロラクタム製造工程におけるべックマン転
位により得られたカプロラクタム含有混合物をアンモニ
ア水で中和したのち、ベンゼンで抽出処理して得られる
カブロラクタムーベンゼン溶液から、該溶液中に残存す
る少量の硫安を分離する方法において、前記カブロラク
タム−ベンゼン溶液を20〜50qCの温度で、通液速
度(L、V)5〜80m′hrで、不活性の充タ填物を
充填した充填層に通液し、次いで、核溶液を静直し沈降
する硫安を含む水層を分離することを特徴とする硫安の
分離法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で対象となるカプロラクタム−ベンゼン溶液とし
ては、通常、シクロヘキサ/ンとヒドロキシルアミン硫
酸塩とを反応させシクロヘキサノンオキシムを得、これ
をオリウム又は硫酸の存在下でべックマン転位すること
によりカプロラクタム含有混合物を得、次いで、これを
アンモニア水で中和したのち、ベンゼンで抽出すること
により得られるカブロラクタムを含有するベンゼン溶液
である。
ては、通常、シクロヘキサ/ンとヒドロキシルアミン硫
酸塩とを反応させシクロヘキサノンオキシムを得、これ
をオリウム又は硫酸の存在下でべックマン転位すること
によりカプロラクタム含有混合物を得、次いで、これを
アンモニア水で中和したのち、ベンゼンで抽出すること
により得られるカブロラクタムを含有するベンゼン溶液
である。
通常、このベンゼン溶液中にはカブロラクタムが10〜
1錠重量%及び硫安が1〜5重量%含有されている。硫
安は通常、水溶液で微細な水滴としてベンゼン溶液中に
存在する。通常、このベンゼン溶液を静直処理し硫安を
含む水分を除去しているが、この処理を行なっても硫安
は例えば、500〜100■岬程度までしか低下しない
。本発明では上述のカプロラクタムーベンゼン溶液を充
填層に通液処理するが、充填層は比表面積が200〜7
00〆/〆、好ましくは300〜600め/めであり、
しかも、空隙率が60〜95%、好ましくは70〜90
%のものを使用するのがよい。充填層内の比表面積及び
空隙率があまり大きい場合、また、あまり小さい場合に
は、通液処理後の静置処理により硫安水溶液を良好に分
離することができない。なお、空隙率とは充填層内の全
容積を基準とした充填物容積を差し引いた空間部容積の
割合を示す。充填物の形状は通常の充填層で使用されて
いる例えば、ラシヒリング、レツシヒリング、ポールリ
ング、ベルルサドルなどのものでよく、また、その材質
は通常、磁製、合成樹脂、ステンレス、アルミナなど通
液処理条件下で液に対し不活性なもが使用される。通液
処理は通液速度(L、V)5〜80m′hr、好ましく
は20〜60の/hrの速度で実施される。
1錠重量%及び硫安が1〜5重量%含有されている。硫
安は通常、水溶液で微細な水滴としてベンゼン溶液中に
存在する。通常、このベンゼン溶液を静直処理し硫安を
含む水分を除去しているが、この処理を行なっても硫安
は例えば、500〜100■岬程度までしか低下しない
。本発明では上述のカプロラクタムーベンゼン溶液を充
填層に通液処理するが、充填層は比表面積が200〜7
00〆/〆、好ましくは300〜600め/めであり、
しかも、空隙率が60〜95%、好ましくは70〜90
%のものを使用するのがよい。充填層内の比表面積及び
空隙率があまり大きい場合、また、あまり小さい場合に
は、通液処理後の静置処理により硫安水溶液を良好に分
離することができない。なお、空隙率とは充填層内の全
容積を基準とした充填物容積を差し引いた空間部容積の
割合を示す。充填物の形状は通常の充填層で使用されて
いる例えば、ラシヒリング、レツシヒリング、ポールリ
ング、ベルルサドルなどのものでよく、また、その材質
は通常、磁製、合成樹脂、ステンレス、アルミナなど通
液処理条件下で液に対し不活性なもが使用される。通液
処理は通液速度(L、V)5〜80m′hr、好ましく
は20〜60の/hrの速度で実施される。
通液速度があまり遅くても、逆に、速くても、後の静直
処理で硫安を良好に分離することができない。通液時間
は0.5〜1び分間例えば1〜5分とすればよい。充填
層は縦型でも、横型でも差し支えなく、通液方向も特に
限定されないが、通常、縦型の充填塔を使用し下向流に
て通液するのがよい。
処理で硫安を良好に分離することができない。通液時間
は0.5〜1び分間例えば1〜5分とすればよい。充填
層は縦型でも、横型でも差し支えなく、通液方向も特に
限定されないが、通常、縦型の充填塔を使用し下向流に
て通液するのがよい。
通液時の液温は20〜50こ○であり、あまり通液温度
が高いとベンゼンの沸点に近くなり、あまり低いとベン
ゼン中のカプロラクタムが析出するので好ましくない。
上述の通液処理を行なったのちのカプロラクタム−ベン
ゼン溶液は次いで、貯槽に供V給され静直処理する。
が高いとベンゼンの沸点に近くなり、あまり低いとベン
ゼン中のカプロラクタムが析出するので好ましくない。
上述の通液処理を行なったのちのカプロラクタム−ベン
ゼン溶液は次いで、貯槽に供V給され静直処理する。
通常、5〜30分程度静遣したのち、下層に沈降した硫
安を含む水層を分液し、硫安含有量の極めて少ないカプ
ロラクタム−ベンゼン溶液が得られる。この溶液を常法
に従って蒸留を行ない、ベンゼンを除去することにより
カプロラクタムが回収される。本発明によれば、カプロ
ラクタムーベンゼン溶液中の硫安を約30岬以下まで低
下させることができるので、その後の蒸留の際にリボィ
ラーが硫安の析出により閉塞することもなく、工業的に
極めて有利な方法である。
安を含む水層を分液し、硫安含有量の極めて少ないカプ
ロラクタム−ベンゼン溶液が得られる。この溶液を常法
に従って蒸留を行ない、ベンゼンを除去することにより
カプロラクタムが回収される。本発明によれば、カプロ
ラクタムーベンゼン溶液中の硫安を約30岬以下まで低
下させることができるので、その後の蒸留の際にリボィ
ラーが硫安の析出により閉塞することもなく、工業的に
極めて有利な方法である。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例 1
シクロヘキサノンオキシムをべツクマン転位して得られ
たカプロラクタム混合物500k9に12%アンモニア
水滋ok9を加えたのち、ベンゼン1300【9を使用
し向流3段で抽出処理を行ない、カプロラクタムをベン
ゼン層に、また、硫安分を水層に移行させた。
たカプロラクタム混合物500k9に12%アンモニア
水滋ok9を加えたのち、ベンゼン1300【9を使用
し向流3段で抽出処理を行ない、カプロラクタムをベン
ゼン層に、また、硫安分を水層に移行させた。
この処理で得た硫安含有量78帆肌のカプロラクタムー
ベンゼン溶液1520k9を約40ooの温度で直径0
.25肌、高さ1.0肌の充填塔に磁製ラシヒリングを
充填した比表面積495〆/で、空隙率84%の充填層
にL、V:40の/hrの速度で下向流で通液した。
ベンゼン溶液1520k9を約40ooの温度で直径0
.25肌、高さ1.0肌の充填塔に磁製ラシヒリングを
充填した比表面積495〆/で、空隙率84%の充填層
にL、V:40の/hrの速度で下向流で通液した。
この際の処理液の充填層の滞留時間は1.5分(空塔基
準)であった。通液処理後の液は直ちに、貯槽内に送り
、2■ふ間静贋処理を行なったのち、下層に沈降した水
層を分離し、カプロラクタムーベンゼン溶液中の硫安分
を測定したところ、第1表に示す結果を得た。
準)であった。通液処理後の液は直ちに、貯槽内に送り
、2■ふ間静贋処理を行なったのち、下層に沈降した水
層を分離し、カプロラクタムーベンゼン溶液中の硫安分
を測定したところ、第1表に示す結果を得た。
実施例2〜4、比較例1〜3
実施例1において、充填層の比表面積、空隙率及び通液
速度を第1表に示す値に変化させた場合の結果を第1表
に示す。
速度を第1表に示す値に変化させた場合の結果を第1表
に示す。
第1表
Claims (1)
- 1 カプロラクタム製造工程におけるベツクマン転位に
より得られたカプロラクタム含有混合物をアンモニア水
で中和したのち、ベンゼンで抽出処理して得られるカプ
ロラクタム−ベンゼン溶液から、該溶液中に残存する少
量の硫安を分離する方法において、前記カプロラクタム
−ベンゼン溶液を、温度20〜50℃で、通液速度(L
、V)5〜80m/hrの条件で、不活性の充填物の層
に通液し、次いで、該溶液を静置し沈降する硫安を含む
水層を分離することを特徴とする硫安の分離法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3006180A JPS6021584B2 (ja) | 1980-03-10 | 1980-03-10 | 硫安の分離法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3006180A JPS6021584B2 (ja) | 1980-03-10 | 1980-03-10 | 硫安の分離法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56127353A JPS56127353A (en) | 1981-10-06 |
JPS6021584B2 true JPS6021584B2 (ja) | 1985-05-28 |
Family
ID=12293295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3006180A Expired JPS6021584B2 (ja) | 1980-03-10 | 1980-03-10 | 硫安の分離法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6021584B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0223964U (ja) * | 1988-07-29 | 1990-02-16 |
-
1980
- 1980-03-10 JP JP3006180A patent/JPS6021584B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0223964U (ja) * | 1988-07-29 | 1990-02-16 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56127353A (en) | 1981-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003535836A5 (ja) | ||
JP2000510385A (ja) | 低沸点物と中沸点物と高沸点物とからなる混合物からの中沸点物の分離方法 | |
JP2003524640A (ja) | 無水ギ酸の製造方法 | |
JPS59184732A (ja) | ZrCl↓4とHfCl↓4との抽出蒸留式連続分離方法及び塩化アルミニウムの分離装置 | |
JP2782919B2 (ja) | ラクタム含有有機溶液の精製方法 | |
JPS6348568B2 (ja) | ||
US5245029A (en) | Ion exchange purification method of aqueous caprolactam solution | |
JPS6021584B2 (ja) | 硫安の分離法 | |
JP2786823B2 (ja) | メチラ−ルの精製法 | |
CA1146179A (en) | Methylamines manufacture | |
JPS5828275B2 (ja) | 過カルボン酸の有機溶液の製造方法 | |
US4167521A (en) | Recovery of nitrated compounds using solvent extraction and distillation | |
US4125595A (en) | Process for the production of very pure bromine | |
JPS63205101A (ja) | 炭酸ジメチルの分離方法 | |
JP2506021B2 (ja) | カプロラクタムの精製法 | |
JP2517796B2 (ja) | アリルアルコ―ルの精製法 | |
JPS5946884B2 (ja) | 希薄塩酸水溶液から気体状塩化水素を得る方法 | |
WO1995017366A1 (fr) | Procede de purification de 1,1,1,3,3-pentafluoro-2,3-dichloropropane | |
JP3101326B2 (ja) | トリオキサンの精製方法 | |
US3454645A (en) | Method of preparing ethylenediamine | |
JPS6025949A (ja) | 水溶液から酢酸を回収するための高沸点溶剤系 | |
JP2651622B2 (ja) | トリオキサンの精製方法 | |
US4251457A (en) | Process for purification of the off-gases resulting from the production of benzoyl chloride from phosgene | |
US3871971A (en) | Extractive recovery of a manganese acetate catalyst from residue recovered from distillation of an acetic acid feed produced by the oxidation of acetaldehyde | |
US3069331A (en) | Separation of n-methyl piperazine from mixtures thereof with piperazine |